わたしと犬と
雪の契約
灰空と歯に
降りてくる白



わたしとすずめ
{ルビはなれてくらす=ちかづけぬまま}
わたしとすべて
{ルビはなれてくらむ=ちかづけぬまま ....
きみらは冷酷で不条理なこの世界を変え
新しい世界を創りたいと言うことに
ぼくは一切何の異議も唱えない

でもきみらの遣り方は間違っている
きみらの遣ろうとしていることは
破壊やテロと同じ行 ....
埃っぽい雑駁な田舎の街道脇に

その自動車修理工場はあった

そこには世間的にいえば不幸な人間たちが住んでいた


太陽に照らされ雨には蔭り

風には押し黙り春には綻び

夏にも ....
忘れ物に気がついて
もと来た道を引き返す

立ち塞がる湿気
項垂れた街路樹
焦げた揚羽蝶
嫌々巻き戻される遊歩道

本当は忘れたままで
良かったのかもしれない

纏いつく濁っ ....
夏の雪降る深海の
窓にうっすら映る影
ちょうちん鯨の大口に
飲み込まれたのかマルラメの
思考の中の小宇宙

星々の輝き 極彩は
積乱雲のその向こう
遥か彼方に拡散し
そのまま夢の辺境 ....
私の今の感情
あなたに分かりますか?
私は自分のことなのに分かりません

言葉を知らないのです
顔は鳥
体は蝶
耳は象
尻は蛇
心は狸
魂は狐
こんな生物のようです

声は出 ....
どんな美しいひとを
思って

いや、前にして

あなたは言葉を紡ぎだして
いるのだろう

甘く柔らかい感触は
いつも あたしの心を
くすぐるのだ

大きな体のどこに
少女のよ ....
喋った記憶を遡ると
人の中で泳いでる

かたちはおそらく金魚で
よく冷たい水に潜る
ぷくぷくと泡が声に変わる
耳には届かない

書いて書いて書きなぐって
でも読めないので泳ぐ
紙は ....
どんなひかりになにを見つめていたのだろう

彼女をさいごこの世で彩ったひかりたちに

なんどもなんども

ありがとう言いながらぼくは震えている


髪の毛の生えていない頭にかぶってい ....
白昼のカゲロウ

昼間の明るさの中で
現れた婦人
私ですと呟いて
ただそれだけで消えていった

ダンス教室の板の間で
踊っていた婦人
鏡の中で体をふり
もう彼女は来ない

バス ....
まだこれからも
咲いてゆくのだと思って
種を蒔く人がいる
空がこときれたように
雨がとつぜんやみ
後には思い出のように風が流れていた
大地もしっかりと
流れていて 古い
しきたりの中で ....
もうこれからは
咲かなくてもいいと思って
道を掃く人がいる
枯葉やら 紙吹雪
あるいは花びらと 花そのもの
それらで埋まった道を
木の箒で掃いていると
うっすらとにじんでゆくような
心 ....
憧れは青空高く浮かぶ雲の上
いつも そこから見上げれば
勇猛が空彼方に群立つ

届かなければ届かないほど
人は触手を伸ばしたがる
子供だって大人だって

雲に乗っかれる憧れの姿は
み ....
春の日は、光のさざ波をうち、
夏の日は、黒いみどりとなってよどんだ。
秋の日は、木枯らしと荒れた波が流れを遡った。

冬の晴れた日は、凍る清み渡った水面に銀河を描く。
冬の雨の日は、河も空も ....
ポメラニアン座礁
宇宙カルピス
菫ちゃんのちち
小さくても電車
やってもやってもおとこ
コッペパンになりたい
いぼ痔の手つきで
デッキブラシ流し
志村のまつげをカールするためだけの
 ....
釣り堀に釣り糸をたらす
濁った水面をぼんやりながめる
浮きが ぴくぴくと動き
ぷくん と沈む
のろのろとひく

たらりと針だけが透明な糸についている

ばしゃん
音がするほうに
ば ....
  割れた
  イチジクの実から
  生まれたかったわたしは
  椅子に座っている
  文鎮よりも正しく、
  鶯よりも所在無く
料理が好きだ
玉ねぎのみじん切り
面白くて好き
涙が出るけど

好きなものを好きなだけ
好きな時に食べられる
好きな人と好きな時間に
楽しい会話をする。

自分の特技20年はやって ....
自由なチョウチョさ
気ままに飛び行く先を
決めていない。
お洗濯を乾かす。

心のわだかまりがない
甘い時間
ゆったりした気持ち
自由な行動。

私に自由がなくなったら
羽をもが ....
暑い日が続いている
逃げ水がゆらゆらとして近づけない
今年のお盆を迎えた

斜陽が眩しすぎるかのように
家族というものから目を逸らしていた時期がある
自らの病や
家族を形成する人々の ....
おかあさん
おかあさーん


わたしを産んだ日は
晴れていたと聞きました
満開のサクラ
初夏のような西陽のなかで
汗をかきながら
わたしを産み落としたと。
産院の名前を覚えています ....
今年も帰って来ないか。
と、隣り その隣りの家の 墓掃除に来たと言う。

ボトルの水滴を拭き取り
口に含み微笑む

恋しくて
無言のままに 人恋しくて
老いたその指で 草を抜く
人々が浮かれた声を上げる明け方、俺は
狂った声を壁の穴ぼこにねじ込み続けていた
その向こうでは標準的な雨の音が隣家の屋根を叩き続けて
睡魔はとりあえず二の次にされていた
生きる ....
まるごとわたし、なつごもり
こんな季節なので
あなたと顔を合わすのもおっくう

真っ盛りに教室漬け
教科書ノート参考書の順で
男子と女子が、かたちもなく
見えない上下運動をくりかえす ....
真夜中に
ひとりで開く小説は
難しさを持ち合わせない
さみしさの入り口、
でした



なりふりかまわず
一途にさまよえたのは
誰にもやさしい夏の日で、

つめたい雨のひと ....
知ってますか
春はしゃべることを

知ってますか
彼が嘘をつくことを

知ってますか
猫はすべてを見ていることを

知ってますか
あなたがどこから来たのかを
目のまえのきみを見つめていると

あんなに触れていたことが

夢のなかの出来事のように思えてきた

白磁を帯びたきみは

純潔につつまれて

どこまでもどこまでも美しかった

 ....
苦々しい限りの“本音”を
彼女は黙って受け止める

そして、私をまっすぐ見つめて笑った

「まったく、口が悪いんだから!」

私も意地の悪い顔でふふんと鼻を鳴らし
「お互い様でしょ ....
その
日没に名前はない

幾重にも
さまよう翼が
無効を告げられるだけ

次々と
帰されるだけ


名もなき標は
明々と燃えながら
あまりに
静謐で

無数の火の粉 ....
{画像=120814011903.jpg}



喫茶店を出て目を上げるとポプラ並木が

今日も朝の熱気が
夏の日の予感を感じさせる
今日も暑い一日が始まるよ

朝一番のぼくはとて ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(わたしたるもの)- 木立 悟自由詩512-8-17
アンフェア- HAL自由詩4*12-8-17
こころのひかり- 吉岡ペペ ...自由詩312-8-16
残暑- nonya自由詩21*12-8-16
粋人の午睡- ……とあ ...自由詩10*12-8-16
雷雲- いぬぐす自由詩3*12-8-16
蚊帳の外- 森の猫自由詩13*12-8-16
ぱたぱた- しべ自由詩612-8-16
さいごこの世で- 吉岡ペペ ...自由詩1512-8-16
昼間のカゲロウ- 生田 稔自由詩412-8-16
種を蒔く人- 岡部淳太 ...自由詩1212-8-16
道を掃く人- 岡部淳太 ...自由詩812-8-16
憧れは雲の上- subaru★自由詩20*12-8-15
河の記憶- 灘 修二自由詩3*12-8-15
しりとりウィズアウトポエジー- 魚屋スイ ...自由詩6*12-8-15
昨日がえりの釣り堀- 朧月自由詩312-8-15
- 草野春心自由詩212-8-15
お料理- ペポパン ...自由詩4*12-8-15
自由- ペポパン ...自由詩5*12-8-15
家族でありたくて- かんな自由詩9*12-8-15
祈り_〜八月生まれの母へ〜- 銀猫自由詩13*12-8-15
盆花- ぎへいじ自由詩5*12-8-15
さよなら、と黒焦げた蛾は言った- ホロウ・ ...自由詩3*12-8-15
さまよい- りこ自由詩16*12-8-15
ミスト・ブルー- 千波 一 ...自由詩4*12-8-14
知ってますか- きみのて ...自由詩1*12-8-14
白磁のひと- 吉岡ペペ ...自由詩112-8-14
ティータイムのお時間です- 三奈自由詩1412-8-13
くれない綴り- 千波 一 ...自由詩8*12-8-13
8月の空とポプラ並木- beebee自由詩1812-8-13

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