しげ子には
何ひとつ起こらない
小説や映画の出来事は

重子は
それを不幸と考え
不当に感じている

茂子は
ひとり置き去りにされ
日常に縛られていると

繁子は
ドラマツル ....
小麦色の肌に濡れた瞳 花びらのような唇 流れるような亜麻色の
そんな君は夏の贈りもの

僕の目の前で踊っているのは やわらかな奇跡優しい愛の歌
しなやかな腰のくびれが 眼に残像を焼きつ ....
ビタミンは摂った
リコピンも摂った
新聞はやめた
プロテインも飲んだ
肉も食った
ビールも飲んだ
体重も増えた
体重計はデジタル
保険もかけた
服も靴もある
自転車は2台ある
車 ....
生とは何か
此岸での形態だ

形態とは何か
彼岸からの具象化だ

具象とは何か
底につながる根をもつものだ

底の根とは何か
あらゆる本源だ

本源とは何か
うごめく ....
静まりかえっていました。
薄暗く
とても広い公園の水道で、
その蛇口の上で、
わたしはひとりでいました。
朝六時。
わたしは
人間ではないのかも知れません。
空を飛んだり
虫を食べた ....
  耐えきれないくらいに
  煩わしい 日々の騒音

  例えば誰かが
  誰かを蔑む声

  私の方が正しい
  そう主張する声が
  街を包む空気を
  重くするのさ

 ....
ハエと一緒に転送してやろうか 桃の実をすぐるため
はしごに登って高い枝に手をのばす
少し時期が遅くなったので
実はピンポンボールのようにまで
大きくなって 枝一杯になっている

このままでは多すぎるので
適当な間隔を ....
大阪生まれの
お袋は
昔からずっと
歩く放送禁止用語だ
テレビに映る
女性タレントの
顔の欠点を見つけるのが
得意技で
よく使うのに
横に広い顔の人に対して
なべみたいな顔やな
 ....
 
夜の町に少女がひとり

悲しい涙、うれしい涙、喜びの涙、いりませんか

あっ、きれいな涙だけはまだ心であたためているところです



 
風がその日選んだ道は右だったので
程よい南風がその町を包んだ
路地裏にも行き渡り
仔猫が鳴いた

夜になって風も眠りたくて
考えて、左行きを寝床とすることにした
北向きの部屋が風を受け
 ....
ちくわの穴覗いて嫌なものを見た ──わしが死んでも
  この時計は捨てんでくれよ

親父はよくそう言っていた
死んでから
それがたったひとつの
遺言らしきものだったと思い当たる

祖父がやっていた
はんこ屋の店先に ....
大輪の薔薇の下で咲く雑草に語りかける者のはいるのか

せいいっばいに花の姿を真似て見ても
日陰に生きる陰湿な風貌にふさわしい飾りからの残酷な香りは隠す事は出来ない

ひと葉 ふた言、言ってく ....
不思議なんて忘れていた頃 ときどき肩をたたかれる 遊ぼうよ あの頃のように
あんたはどうせ枠にはまれないさ だったらいっそ逸脱の限り 尽くしてみたらいかが?

なにも担保にならない 自分さえも  ....
その日暮らしが鳴く空の下

極楽トンボが飛ぶ森に歩き

借用書の山に遊び

質の流れに親しむ

わが暮らし

いかにも風流なり
誰が触れたの
あのあじさいはうつつ

電話が鳴ると
いつも人が消える
挨拶をするたびに
息の中を遠ざかっていく

音もなく
暗がりの横顔は白く
また手紙を書くよ
流れ流れてゆくの ....
すべては大概まるくはおさまらないものだ
三角や四角や多角形

角と角が紛争を起こす
まるになるまでには時間がかかる

ただたまたま角のままで素敵に嵌ってしまうと
それが基点になって
す ....
手のひらに
掬った
水の冷たさで
きみの火照りを
鎮めようとして
胸元にかけると
白いTシャツが濡れて
ブラジャーが見えた
もっと、もっと
奥まで
できれば
乳首の色ぐらいまで
 ....
花むした天体を
こまかく細断された視点から見る
ノートは
かわいたシンクに置き去りにされていた
最初のページをとばして、つぎから
こどもらへ宛てた物語が月面語で書いて ....
「昨日」という
ダストシュートに
投げ込まれた
ままの時間


グラスの底で
震えながら
死を
待っている羽虫


声も出さないシンガー ....
 
 
カモメが空を飛ぶ
カモメの目の中で
僕は溺れる
溺れる僕は
工事現場をつくる

工事現場で犬は遊ぶ
どうして産まれたのか
なんて、犬のことなど
人は気にしない

大 ....
愛され上手は死んだよ

真冬のベッドを飛び越えて

楽しみにしていた夏を目前に

穏やかな顔をして死んだよ


愛され上手は死んだよ

真冬の隙間をすり抜けて

苦手だった夏 ....
あの猫の名前はマダナイっていうんだ、
名作の書き出しに目がないようで
いろいろ聞かせてやっているんだが
書き出ししか知らないせいで
良からぬ方へ想像の羽を広げてしまっているようだ

「親譲 ....
爪の先で立つ 淡々シャクシャクと 空気だけが音をたてる

そこまで 来ている 管楽器に含む息を切らしながら

シャンシャンを泡泡と連れて来る 蒸し跳ね返す 

そこまで 来ている シンバル ....
「あいつどこ行ったんだろ」
「ずっとオニやってたもんな」
「怒って帰っちゃったんじゃないの」
「あいつヘンジンだからな」
「もうそろそろ帰ろうか」
「帰ろ」「帰ろ」
「それじゃ」「また ....
*壱*マダナイへの手紙

「あの猫の名前はマダナイっていうんだ」と、教えてくれた人がいた。
ああ うわさは聞いたことがある。
明治の文豪の家に 飼われていたという 噂だった。  ....
何故自ら受難者になる必要があるのか?
四度でも五度でも席を譲ればよいではないか!
そして今日は沢山の人を助けられてよかった、と
胸を張って夕焼けを見ればよいではないか!

満員電車の中
三 ....
天国という名の池で
死を釣り上げる人がいる
町の猫たちは真夜中に駈けだし
虹色に輝く死を銜えるために
釣り人の周りに群がっている

僕の猫は平成十四年、夏
朝ごはんを残して
そのまま帰 ....
もっと酸素を寄こしやがれ、俺をないがしろにすることは許さんぞ、ぼんくら共が。これが脳の言い分。
おまえだけの面倒見てんじゃねーんだよ、だいたい、大した役にも立ってねーじゃねーか今、おまえ。これが心臓 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
しげこ- salco自由詩12*13-6-17
夏の贈りもの- 梅昆布茶自由詩1013-6-17
飢える- 六九郎自由詩513-6-17
交信- シホ.N自由詩313-6-17
鳥が選ぶ現代詩- 左屋百色自由詩8*13-6-17
静寂の泉- まーつん自由詩12*13-6-17
ハエと一緒に転送してやろうか- 北大路京 ...自由詩713-6-17
あり- 砂木自由詩13*13-6-17
なべのような顔- 花形新次自由詩3*13-6-17
いりませんか- 殿上 童自由詩16*13-6-16
風の気持ちたとえばこの風- もっぷ自由詩413-6-16
ちくわの穴覗いて嫌なものを見た- 北大路京 ...自由詩613-6-16
親父の遺言- そらの珊 ...自由詩1713-6-16
修治(しゅうち)- ぎへいじ自由詩18*13-6-16
不思議の杜- 梅昆布茶自由詩1413-6-16
わが暮らし- ジム・プ ...自由詩1*13-6-16
六月通信- 春日線香自由詩113-6-16
幻想の未来- 梅昆布茶自由詩513-6-16
打ち水- 花形新次自由詩313-6-16
キッチン_4- 平井容子自由詩913-6-16
遠い空、あしもとの街、懐かしい歌、半睡の日- ホロウ・ ...自由詩5*13-6-15
海岸を歩く- たもつ自由詩613-6-15
愛され上手は死んだよ- 中村 く ...自由詩413-6-15
あの猫の名前はマダナイっていうんだ、- 木屋 亞 ...自由詩6*13-6-15
アントニオ・ヴィヴァルディの夏- 朝焼彩茜 ...自由詩713-6-15
また明日- nonya自由詩23*13-6-15
あの猫の名前はマダナイっていうんだ- るるりら自由詩20+*13-6-15
名詩『夕焼け』の娘の感受性- 夏美かを ...自由詩27*13-6-15
あの猫の名前はマダナイっていうんだ、- sample自由詩7*13-6-15
言い分- 六九郎自由詩213-6-14

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