フローリングから
  朽木のような背骨が生え
  天井を突き破ったのが
  つい先日のこと



  割れ目から
  微かにのぞく青いもの
  青空と呼ぶには
  少し ....
闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
壱=「以下にして空白を埋めようか等と考えている」

雲のないその日、たまたまペリカンの集団が飛来したのよ
かわいそうに、塗り直したばかりの白壁に小さな足跡をつけたのは野良猫ではなかったの
 ....
うららかな日でございました

春まだ浅い
やわらかな陽光が
鏡のような海の面を
無数にきらめいていく
穏やかな日和に
お嬢様は嫁がれていかれました
でも
その胸中はいかばかりか
真 ....
 
おんなじ言葉でも 微妙にちゃう

うちとあんたの「好き」

わかってん、唇がふれたとき


  
いきあたりばったりに
集まった記憶のおもちゃ箱
きょうも両手で漁ってみるが

失せものばかりが鮮やかに
輝き失せぬ幻である

誰がもちこんだのか、モダンなデザイン 花札の
母の少女時代 ....
月を{ルビ齧=かじ}る
空に凍てつく月光を
画鋲を摘み取るように
指の合間にひょいと挟んで
口の中に含む

すると世界が暗くなり
おまえの喉は冷たく燃える
噛み砕いた光は 食道を這い下 ....
狭い廊下の両側に
小さく仕切られた病室が 
葡萄の房にようにしがみついている

病室は 使い古された機械たちで埋まり
その中に 忘れられた老人たちが 横たわっている


薄い ....
 
 
待合室を浮遊する粒子
そして、その沈殿
順番に名が呼ばれ、人は減っていく
女の子が母親と手遊びをしている
ひそひそと西日が射し込む 

 
人類にサヨナラを

人間にサヨナラを

世紀末も随分と過ぎて

今や、新たな世紀の初頭

無理して持っている物は

やがて捨てなければならないという定理によって

全ての希望は ....
{画像=120307093809.jpg }
        それは
         ほろ苦い
          春の味

      ふきのとうとタラの芽は天ぷらに
    ....
{画像=120307070346.jpg}

こちらの作品は「詩誌AVENUE」様に向けて創作した短詩です。

写真は写真素材 FREE PHOTO 1.0 seanmcgrath 様よりお借 ....
私は今、遠い異国の空の下 
遥か昔に栄えた、廃墟の前に立っている 

まっ青な空に輝く太陽に照らされた 
誰ひとりいない古代の都市で 
幾百年の時を越えて吹く風に 
角の溶けた無数の柱の間 ....
 
 
熱く茂っていた青葉のような感情も
秋が来れば紅く色づき
やがて枝を離れ
アスファルトに落ち
わたしの胸にも落ちる

落ち葉は、言の葉となる

胸に立て掛けていた
ほうき ....
理数系の君が
詩は足し算で引き算だと
ななめの方向をみてそう言った

文系の私は
妄想にふけりながら
君の言葉をおおまかなところできいていた

だけど
君の方が少し
花も山もすきで ....
赤い
擦り傷



想い
漂う





乱痴気騒ぎのマセガキと
晩春気取りのマドムァゼルが
虎視眈眈と狙いまするは
サイケデリッククライシス

恋と呼ぶには ....
 
 
タンスの引き出しを開ける
衣類を取り出す
中に入る
遠くのアフリカでキリンが鳴いてる
誰かが閉めてくれる、その日を思う
 
雨かと思ったら
雪どけの 水音でした

 、、、、、、、、、、、、


陽ざしのはし
いつもは気づかずにいた 木々の陰影が
光をすって ゆれている

森は確かに今も
雪絹の繭のな ....
【食いしん坊なのです】

赤ちゃんのほっぺは
つきたての餅のようだ

誰も見ていなかったら
つい食べたくなってしまうほどの

  ◇

【みみず】

おまえをみつけると
つい ....
ないものねだり

というのは

なんと ありきたりな

ずいぶん そのままな

お言葉ですね

ないから ねだるのに

ないから ほしいのよ

風船を手にする子の

 ....
あなたのことを
なにひとつ知らない

どんな家に住んでいるのか
どんな顔をしているのか
どんな爪の形をしているのか
どんな声で話すのか

けれど
あなたのことを
感じることができる ....
夜は浅く長く 昼は深く短く眠る
世界が いつしか僕から消失していく
死が シェスタのようであったらと
祈り願いながら 僕は今日も
光のなか 眠りの岸辺と誘われる

意識と無意識の境界線が朧 ....
珊瑚の海へ網を{ルビ擲=なげう}つ
珊瑚は言葉。海は人。
魚は?魚はこころ
どんなに網をなげても魚はつかまらない。
海は青く、空を反射して波打つ……
ぼくは君を体験する=君を直感する

君と一緒にいる間は少なくとも僕の5感は

柔らかな声やよい匂いやあるいはちょとひび割れた唇なんかを

間近に観察することができる


君と別れたあ ....
四六時中はこぶ
夕映えと同じ
裏窓の{ルビ河岸=かし}にささる
水のお話

その場所を求めて
蚊の姫様が
散策している
森のお話

ある日くびのどこかにも
生まれるお話
マフラ ....
うまれそうで
うまれない
言葉たちが息づく
まっている時間は
永遠のようにながい

水たまりを手で
かきまわすように
冷たい波紋をよびたくなくて
また無口になる

刃のような言葉 ....
 
 
澄み渡った世界の気配がする
赤い朝顔を買ってきたはずなのに
青い花が咲いた月曜日
今日はたしか
君の誕生日だったと思う
 
 
風の吹き抜ける交差点で
あなたは待つ

約束は必ず果たされると信じて

ひたすら待つ
待ち続ける

そして見上げれば雲

春の雲

おぼろげで奥ゆかしくありながら
したたかさ ....
愛は海のよう

深く深く
潜っていくほど

嫉妬という水圧に押し潰されそうになる

愛に溺れて
苦しくなって
水面へ上がれば

不安という高波が襲いかかる

想えば想 ....
すっかり きれいな
さっぱり わかれた
そのかお わたしは
みずべで ねそべり
きーんと きこえる
はてのね ふれたい
むりなの わかった
みんなが ないてて
わたしは わらった
し ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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月光- ……とあ ...自由詩22*12-3-8
3×六=?- アラガイ ...自由詩4*12-3-8
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「好き」- 殿上 童自由詩27*12-3-8
失せもの出ず- 木原東子自由詩18*12-3-7
月をかじる男- まーつん自由詩9*12-3-7
捧げられる命- いねむり ...自由詩412-3-7
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春の味- そらの珊 ...自由詩412-3-7
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焚火- 佐倉 潮自由詩612-3-6
シェア- 朧月自由詩212-3-6
サイケデリッククライシス- faik自由詩9*12-3-6
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Peace_&_Pieces- そらの珊 ...自由詩7*12-3-6
未充足- maricat自由詩2+*12-3-6
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シェスタ- HAL自由詩312-3-6
投網- 高原漣自由詩2*12-3-6
直感と推測- 梅昆布茶自由詩912-3-6
- 理来自由詩10*12-3-5
おかえり- 朧月自由詩312-3-5
age12- たもつ自由詩912-3-5
Crosswind/Crossroad(契りのひと)- 恋月 ぴ ...自由詩29+*12-3-5
愛の海- ジュリエ ...自由詩612-3-5
だだだだ- 佐伯黒子自由詩20*12-3-5

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