入ってくるものが
多すぎる
出ていくものは
少なすぎる
残ったものは
結晶化し
塩辛い粒となる

時々こうして
泣いてみるのは
心の塩を
涙にまぜて
捨てているからなんだ

 ....
三角フラスコで
コポコポ
何度も抽出した液を
スポイトで一滴
ポトリと額に垂らしたら

私はぬるりと溶け出して
ぐるぐる機械から絞り出され
滑らかなソフトクリームに
生まれ変わってい ....
たとえリリカルに謳おうと、

あえてシニカルに謳おうと、

半ばやけくそな起承転結で、

ファンタジックに謳おうと、

結局、想いはハラスメント。

なにかをコトバにする度に、 ....
空が涙をせがむから みんな互いに殺し合った
立ち昇る黒煙と 未亡人の嘆き

立ち尽くす 一人の少年
泥に覆われた 丸い頬
額にかぶさる 前髪の茂み
その奥にきらめく ひび割れた瞳
干上が ....
気に入らねえなら閉ざせばいい
てめぇの都合で塞げばいい
森羅万象 千差万別
そうする権利はてめぇのもんだ

信念ならば黙していけ
悪意の類なら気張っていけ
聞いてもないのにしゃあしゃあと ....
ある時 独り暮らしの友人が
「孤独死友の会」を作るんだと
楽しそうに話していた
もしも そんな会を作ったら
「孤独死できないじゃん!」
と笑ったことがある

寂しいと呟く人の
孤独の意 ....
{画像=120321141924.jpg}

           「おはよう」

           春風が挨拶をする

            足元のプランターに

    ....
ゆうてみて
あたしのどこがきつねなのか

そらぁ
お天気の日に雨はおっかしわなぁ
そんでもなぁ
この雨を降らしたんはあんたやで
しょぼくれた顔してうどん食べてたから
声かけたん ....
海の底の
とある場所に
海亀の墓場があるという

大海原を
潮流にのって
悠々と回遊していく
海亀は
死期を悟ると
特別な流れをつかまえる

それに乗り
終焉を迎えるために
 ....
生前は
それは腕の立つ人であったそうだ
また 根っからの旅人であったという
世界を旅して
知らない土地で
知らないものを見るのが
彼の生きがいであったそうだ

今となっては
生前と言 ....
融けつづける雪に
無数の目があり
そのすべてが
空の指揮者を見つめている
腕も顔もない指揮者を
見つめている
















 ....
つまり愛だ

どんなものへも
愛があればゆるせる
ゆるせないこともまた
愛だ
憎しみさえ

イキモノに大きい小さいもあるか
祖父の言葉が重く
私には

粗末という言葉を教えたの ....
{ルビ小説家=うそつき}に許された、最後の{ルビ矛=ぶき}。

ペン先からにじめ、樂園。

{ルビご武運を=グッドラック}。

{ルビ矢=ことば}は、放たれた。
報われない愛を僕にください

届かない手紙を僕に書いてください

安っぽい言葉でもいいからささやいてください

僕が必要だって言ってください


思い出します君の柔らかな薄紅色のマフ ....
私の内側で眠るもの、を解放してくれる人や理解してくれる人を愛しては不可ない。
陰部、人目に晒されず、暗いところにある、やわらかな部分。
躊躇無くそこに触れてくる生き物を受け入れては不可ない。
無 ....
行き先は上海
360度、海が見渡せる場所に行けるから
船旅が好き

地球が丸いってことを
実際にこの目で見て
感じることが出来るから

地球の丸みのてっぺんで
デッキの風を感じ ....
毛羽立った 古いテニスボールを 
空高く 投げ上げる

ナイスキャッチ

捕まえたのは カラスのくちばし
休日の 午前十時
郊外に 散歩中

獲物をくわえたまま ゆったりと滑空するハ ....
薄いセロファンに
優しく包まれている
そのなかに
甘いものが
入っていることを
私は知っている

子供のころ
歯医者が大嫌いだった
何より
歯医者のおじさんが嫌いだった
というか ....
      さくらの花びらにあなた宛ての
      手紙を書きました
      そろそろ、そちらにつく頃でしょう
      花びらが散りましたら
      したためた詮無き ....
どうして見えないのか!

早咲きの桜の下に
噴水の飛沫の先に

賑やかに降り積もっているのは
詩ではないのか?

どうして拾わないのか!

膨らみ続ける蕾の上で
ベンチで踊る ....
波うちぎわをみていた
よせてかえす、
よせてはかえす波のふち
足をあらい
かぼそい時を分断し
つまらぬ生きものを
生かしていた

視線をあげて
ふと見た
あかるくあおい
水平線
 ....
 
 
ベッドからどこにも行けない
そんな入道雲だった
繁茂する植物から
こぼれる光を集めて
キャラメル色の砂利道で
肩幅の狭いピアノの調律師が
子供と週末の相談をしている
何が幸せ ....
高層ビルから見渡すと月曜朝のビル群はとても礼儀正しい
きちんと整列して太陽先生の訓話を聞いている

向こうの背の高い男の子たちは揃いの制服
近くの背の低い女の子たちは色とりどりの私服

み ....
金持ちも
貧乏人も
健康な人も
病んでいる人も
希望に燃えている人も
絶望の淵に座り込んでいる人も
お気楽な人も
深刻な人も
白い人も
黒い人も
満たされた人も
飢えた人も
か ....
綺麗なうなじが
しゅるりしゅるくねり
沸き立ち逃げまどう

頬紅柔らか梅の花
火照り提灯浮かぶ輪郭
なんて夜風が心地良い

あぁ長襦袢
春のさめざめ醒めぬ宵

あぁ長襦袢
そろ ....
しろい花
きいろい花
むらさきの花

白い作為
黄色い極限
紫の無意識

対象知らず
しるしなき
供花は咲きほだされて

立つ雲
しずかなる
狂歌は所在なく奏でられ
苦痛の茨が
絡まりあって
庭園の門にはびこる

旅の途中で足を休める
三月の雨雲たち
深い地の底の熾火を届ける
生垣の椿の花びら

屋敷の番犬が
黒い身体をしならせて
砂利道を巡 ....
{画像=120318231559.jpg}


人は87年間考えて、
考えて考えて、
考えて生きていくと、
いったい何に成るのだろう。

心に硬い硬い殻を纏った
岩石にでもなるのだろ ....
 春の採点

平日
ちっとも忙しくない日
じっと座っていると
時が頭上を通り越して行く
一世紀ぐらいのストライドじゃないかと
それほど風圧を受ける
目の前の原で四歳の私が
一心不乱に ....
自ら意図してじゃないの
前世の因果かしら
武道に縁があるようなのよね

父から剣道の手ほどき
刃を垂直に落として
むぎゅっとばかり、つかを絞る
小指の力が肝心でね

弓を引いた年月も ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14280)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Salt_water- そらの珊 ...自由詩9*12-3-22
ソフトクリーム- 灰泥軽茶自由詩10*12-3-22
ぽつねん- faik自由詩10*12-3-22
空のみなしご- まーつん自由詩13*12-3-22
biter_bit- faik自由詩6*12-3-21
【_孤独死友の会_】- 泡沫恋歌自由詩10+*12-3-21
【_春のカオ_】- 泡沫恋歌自由詩10*12-3-21
きつねうどん- たま自由詩40*12-3-21
海亀の墓場- そらの珊 ...自由詩11*12-3-21
生きている- 水瀬游自由詩512-3-21
ノート(49Y.3・14)- 木立 悟自由詩412-3-20
その理由- 朧月自由詩812-3-20
机上の楽園- 高原漣自由詩2*12-3-20
想春賦- 梅昆布茶自由詩1112-3-20
- 青土よし自由詩312-3-20
ジャ〜ん- RT自由詩312-3-20
空とキャッチボール- まーつん自由詩3*12-3-20
あめだま- そらの珊 ...自由詩12*12-3-20
てがみ- 石田とわ自由詩8*12-3-20
詩っ!- nonya自由詩22*12-3-19
望遠- つむ自由詩6*12-3-19
age26- たもつ自由詩312-3-19
朝日のビル群- たにい自由詩612-3-19
星のこども- そらの珊 ...自由詩8*12-3-19
宵の花長襦袢- 灰泥軽茶自由詩5*12-3-19
花の色雲の影- シホ.N自由詩312-3-18
雲の下の日時計- まーつん自由詩512-3-18
岩石のような人- beebee自由詩27*12-3-18
ニジンスキー日和- salco自由詩9*12-3-18
武道女子- 木原東子自由詩18*12-3-18

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