針葉樹が生い茂る
森の奥深く
みづうみがあった
風もなく
濃緑(こみどり)をたたえた湖面は

同時に
境界


そこに映る景色は
さかさま
あたかも
そこに
もうひとつ ....
やっとの思いで座った席の足元に
コーヒーの缶が置いてきぼりにされていて
気付かなかった僕は
かかとでそれを蹴飛ばして
駅のゴミ箱に捨てようと
何気ない顔で拾って
カバンに突っ込んで

 ....
微生物にとって
わたしのお腹の柔突起は
きっとかれらの全て

微生物は
生まれてから死ぬまで
わたしの姿形を知らずに
過ごすのだろう
寂しさの上に
雨が降る

怒髪の上に
雨が降る

導きの上に
雨が降る

約束の上に
雨が降る

しとしとぴっちゃん しとぴっちゃん
そんな気の良いもんじゃない
じとじとべ ....
すぅーっと、金木犀が香れば

何かを信じてた頃のように

いたいけな気持ちは甦る


・・・



そう思って

嗅いでみる


よくわからない



けれど
 ....
窓に触れない雨があり
夜を背負い 立ちつくす
月が動く音
動く色


痛みは歌い
浮かび出る
既に内に居るかのように
外に外に居つづける


どこまで離 ....
足が痛む時
私は足の存在を感じる
手が痛む時
私は手の存在をみつめる
心臓が痛む時
私は心臓の在処を想う
痛む時は
普段忘れているものたちを
思い出させる
誰かからの電気信号なのかも ....
水の足音が咲いている
うすむらさきの薫りを纏った浴室
    

    雨が降っている


小瓶のなかで鳩が飛んでいる
シャンパンの気泡を眺めている


    雨が降っている ....
路上に倒れこんだ冬の夜
体の芯から冷やそうと吹きつける
荒々しい木枯らしにつられたのか
降りしきっていた雨は
いつの間にか雪に変わる
地上に降り立ち始めた
情け容赦のない雪は
若 ....
心の声を聞くのには
耳鳴り程度がちょうどよい

不必要な言葉は聞こえない
でも 
自分の愚かな声は聞こえてしまう

月と太陽が逆さになって
月明かりで過ごすこの世になったなら
余計な ....
言葉はいつもいじわるだ
なにもかも明らかにして
正しくもない検証をして
並んでるだけで
なにもしやしないくせに

それをかいたのが
だれかなんてどうでもよくて
言葉はただ
言葉のまま ....
誰も見ていないところで河原の小石を拾う
誰も見ていないところで河原の小石を投げた
誰かに当たればいいと思う
あなたに当たればいいと思う
誰かに当たらなければ意味がない
あなたに当 ....
少し神経質で几帳面すぎる
右手

無骨だけど何故か憎めない
左手

ろくに箸も持てないくせにと
名前すら満足に書けないくせにと
いつも左手をなじってばかりの
右手

何を語る ....

7歳の女子Y、何者かに命じられ
人形を手作りすること決意

綿、晒の布、針糸鋏
どこから手に入れたものか

胴体、手脚四本、それぞれの大きさに
チクチク縫った
ひっくり返して綿を ....
知るもんか
雑草ふみつけて
ザクザク歩く
知るもんか
カラスの群れが騒いでる
知るもんか
すたれた小屋がないている
知るもんか
目に心にしみている
ああいう生き方もあるのだろう

庇護を受けているものたちが

庇護する側を恫喝している

庇護する側の博愛につけ込んだ生き方

ああいう生き方もあるのだろう


庇護する側の人の ....
硫黄結晶毒の花

硼砂の匂い箪笥棚

青酸カリウム無色壜

無水酢酸雪の花

酔っ払った男達

衣裳箪笥に吊るされて

絡まったまま揺れている

一〇〇〇のミニチュア天 ....
真っ黒なランドセルが
ひっくり返っている

カブトムシに似ている

そう思って
しばらく眺めていた


小学生の頃
それに教科書を詰め込んで
学校に運ぶことを
当たり前だと思っ ....
小さなガラス壜の中は海
群青のさざなみでゆらめく

海をコレクションする女は
孤独であるけれども
絶望的に孤独ではなかった
本当の海まで
もはや歩いていくことは不可能
この部屋から出る ....
ブルドーザーがやってきて
まるごとごっそり
私の悲しみを
持っていってくれないかなあ

タンクローリがやってきて
あふれるぐらいたっぷりと
私の心を
満タンにしてくれないかなあ


冷たく また暖かく
風は吹いてくる 駆けつける
通りの角の向こうから 木立の間から
病院の屋上で 夕暮れの空に黒い影を揺らす 洗濯物から  

冬の風は 静寂を厭う
その身体をよ ....
失った
後悔を
追いかける
俺は無常

無くなった
腹減った
飯を食う
俺は無常

虫が湧く
無視をする
虫になる
俺は無常

情熱に
蓋をする
莫迦になる
俺は無 ....
にしのうみべで
さんぽしてると

あるくそくどで
けしきがみえる

あるくそくどで
こどももみえる

くるまのまどから
みえなかったもの
OTOKO
この奪われた町には、もう本当になにも残っていないのさ。ああ、巷ではそれをサードインパクト、学者の連中はね、シンだって噂している。もし、悲しみや喜びが、実際にいるって言うなら信じるよ。 ....
月曜日
突き刺す気嵐の中
若い女が ビールを振る舞う
突き刺す気嵐の中
マネキンの片手に数羽の鳥が止まる

火曜日
隕石が飛び交う真夜中
若い女が アイスを振る舞う
隕石を避けて生き ....
{画像=111201004459.jpg}


太陽が液状化する
とろけながらも
雲の絹糸を伝い這うように向かう先は
飽きもせず西の空だが
絶望じゃない
繰り返しは絶望じゃない
私は ....
深夜のファミレスはこんなにも賑やかなのか

ドリンクバーやサラダバーではしゃぐひとたち

国道を走る車の音に混じって

「ぎゅぃん ぎゅぃん」

「しゅぃん しゅぃん」

と空間が ....
折り紙
あなたは何を折りますか?
折り鶴
空へ飛ばしませんか?

紙を折れば線がつく
たとえば人生が一枚の紙であったなら
線の数を讃え合いましょう

紙を広げれば最初からやり直せる
 ....
現実を超えた現実を生きている

尖頭恐怖症の男が言う
僕は丸い世界に住みたいのに
なぜか
角度がせまってくるんだ

君のその細い指さえ
心臓をつら抜く槍になる
空から降る雨さえ
脳 ....
生まれたとき、
酸素を必要としたとき
か、ら
福音が響いている


アルコールが残る
月曜の朝、に
は、太陽が恋人だ、と
叫びたくなる
四つ目の角を、曲がってみたくなる

 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
みづうみ- そらの珊 ...自由詩10*11-12-7
心の闇って、そんな大袈裟な話じゃないだろう- 花形新次自由詩7*11-12-7
微生物の世界- マフラー ...自由詩8*11-12-6
雨女- faik自由詩15*11-12-6
立木見ノツ[心久- 自由詩6*11-12-6
しずく_すがた- 木立 悟自由詩411-12-6
痛む時- そらの珊 ...自由詩12*11-12-6
雨が- マーブル自由詩211-12-6
上書き- 寒雪自由詩1+11-12-6
耳鳴り- 菜穂自由詩6*11-12-5
もじ- 朧月自由詩311-12-5
ネット詩- アラガイ ...自由詩4*11-12-5
右利き- nonya自由詩23*11-12-4
人形願望- 木原東子自由詩17*11-12-4
知るもんか- 朧月自由詩411-12-4
恫喝- 吉岡ペペ ...自由詩5+11-12-4
胡桃割り歌- 高濱自由詩211-12-4
やればできる子- 未完自由詩10*11-12-3
てのひらの海- そらの珊 ...自由詩8*11-12-3
ブルドーザー_タンクローリ- マフラー ...自由詩5*11-12-2
- まーつん自由詩11*11-12-2
俺は無常- faik自由詩23*11-12-2
モータリゼーション- 小川 葉自由詩411-12-1
濡れた土地- 長押 新自由詩1*11-12-1
マネキンの若い女- subaru★自由詩16*11-12-1
太陽に倣う- 凛々椿自由詩1111-12-1
ファミリーレストランサラダバー- 灰泥軽茶自由詩7*11-12-1
折り紙- そらの珊 ...自由詩11*11-11-30
尖頭恐怖症の男- そらの珊 ...自由詩4*11-11-29
信徒への手紙。- うわの空 ...自由詩10*11-11-29

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