足が痛くて歩けない母を
海に連れて行くと
楽しそうに泳ぎ出した

それは
細胞のすべてに刻まれた記憶

海辺の田舎町で育ったこの人は
町では暮らせない人魚なんだと知った
困ってしまうんだ
生き物としてやるべきことはやったし…
残りはニンゲンとしてか

生き物でないニンゲンとして
やるべきことなどあるのかな

有るような…
無いような…

こう言 ....
きみへの愛は痙攣的な近親相姦、あるいはバスの中で音読する官能小説/ジンジャーエール片手に危なげに海の背中を泳ぎきり、思いっきりジャンプする、遠くの方へ、できるかぎりの軽快さで/各駅停車の青空/二度と聴 .... 等速運動をつづけているうちに鳥は羽根をもがれて
上腕二頭筋と三頭筋間のしがらみに別れをつげる

慣れない歌をうたいつづけて喉が嗄れたよるは
冷蔵庫のかたちをした夢をみる

B♭ないちにちの ....
         僕の日記に焼き付けられたきみの刻印
空は犯罪的に青い

    あたりには哀しみの歌が満ち溢れ    
  天使の微笑み             ....
   太陽の匂いが漂うんです
   懐かしいあの土手沿いの道の一画に


   両手から
   はみだしてしまう大きさの
   おおきな亀裂のあるトマト
   とうさんが  ....
言の葉を意味も無く
黙々と繋いでゆく作業は辛い
肩を落とし
改札口を出るとほどなく家は近い

商店街を彷徨いながら
肉屋の前に佇み
揚げられるかたまりを眺めた
一個100円のコロッケを ....
後進国の造船所で

死しかない取引をした

墓場の樹のしたで

人質は解放された

血だらけのワイシャツ

乾かない赤い染み


錆びだらけの波止場で寝転んでいたら

日 ....
きえねばならない思いをかかえて
心の溝を覗くとき

淵に足をすくわれそうな闇を前にして
問うてみる
闇は誰のため
誰の物でもない
とてつもなく広がる
だれそれのたそが ....
  午後の壁で
  冷たい粉を拭う
  わたしではなく、
  あなただけが白い
  子供になっていく海
  無色透明な硬いさそりのようだ
  一回きりの
  嚏
埃っぽい一日が暮れかける
ゆくあてもない想いが影といっしょに夕闇に溶けて行く

ちっぽけな哀しみを手のひらで転がして
ため息にも似たつぶやきを繰り返す

幼い頃母に背を押されるようにして嫌 ....
今朝、サボテンを
ちょんと切って食べてみた
泣き腫らした目の下の
やわらかい、にくのあじがした

乳白色の空を
アラーム音が貫いた
悪魔が穏やかな寝息を立てている
レースの影が頬を泳い ....
あめつちを貪り ふとっていくからだを
絞ってください。
きゅう、と絞ってください。

わたしこのまま みにくいからだをさらせません。

わたしから滴り落ちるしるは
林檎の厚い皮と 寂しい ....
細く立ち上がる
灰に埋もれて
私は燃えていた

立脚という言葉が
これほど似合う場所があるだろうか
先人の燃え尽きた場所に、
亡骸に支えられて立っていた

例えば砂浜に埋めた足のよう ....
絶対零度を維持して推移してゆく君の機嫌は地球の天候を狂わしてしまう
朝食のトーストでさえテーブルの向こう端の原野に追いやられて僕は
親友の結婚式の引き出物のスプーンのようにこの家に居場所のない余計 ....
透けたドレスの色素胞が 破れだすドレスの模様を引きずり
駆け降りた階段のうえの影の
柔らかな滞在


終わりの星座の再来が まだその長裾の延長にまどろめる夜を 担える優しい足跡の腹面 ....
大海原に浮かぶ月
足元の砂に
ちりちり打ち寄せる
光の欠片

溶液になった
クラゲの悲しみ

強いひとにも
朗らかなひとにも
悲しみはある

それは弱さでも
やま ....
夜で 少女で なんにもなかったとき
さびしくて 本のなかでよく眠った
本のなかも さびしかったが
外よりはすこし せまくて良かった

おきるといつも跡がついていた
夜に折り目をつけ ....
流星群は遥かな時の大河へと降り注ぎ
銀河の魚は朝の食事の最中だ

僕の骨は白く乾いた砂に埋もれて
グレープフルーツムーンはたわわな君の胸のよう

僕はたぶん前より人との距離の置き方が上手く ....
 暑さ厳しい夏を向こうに控えて
 君と聴くモーツァルトが今日は愉しい。
 無限の広がりをその音に託し、
 感情の極限を曝け出した楽曲達が
 この耳を刺激する。
 曇天が水滴を垂らすような ....
僕は
僕を操作していたボクを殺した
僕の墓場に埋葬した死体は
決して生き返らせることはない

その夜僕は酔っていたのか
口から出てくる死体
スパンコールの衣装に身を包み
光の輪の中で高 ....
突然のザーザー
ウェザーリポートはまるで午後の嘘つきなわたし



すっかりじゃなくてすっきりハゲた祖父は
延命という言葉は適切な用語だろうかと
病床からあれこれ言ってきた

好 ....
あるはずもないタッチの絵具だ

向こうは延々と向日葵畑だ

揺らぎのような絵筆の踊り

空は煙たい光で真っ白な灰色だ


荷馬車の馬が木陰に入れずに

陽の陰りを静かに温かく冷た ....
残業を撲滅したら困ります
収入が減ってボクの自由が撲滅します
自由に使える時間よりも
自由に使えるお金が大切です
ボクは残業依存症なのです

残業を撲滅したら困ります
ストレスが溜まって ....
僕は継ぎはぎのコラージュ
君は端切れで出来たパッチワーク
お似合いのカップルだと思うのだがどうだろう

僕は季節外れの風車
君は糸を忘れた糸車
似た者同士のような気もするのだが

もう ....
悲しいことなんて

気持ちやからだに従えば

気になることでもない

じぶんを大切にしなければ

他人に依存してしまう

そんな生き方を選ぶべきではない


愛なんて

 ....
今日もどこかのカフェで
私たちは

充たされ
語らい
撃たれるだろう

今日もどこかのカフェで

脈絡も
理由も
問われることもなく

幸せそうに見えるから
私よりも
ワ ....
転勤してから3か月が経った。仕事の質も量も変わったし、生活環境も変わった。それよりも、私は詩をあまり書かなくなった。インスタントに詩になる題材などいくらでもあるのに、それは言葉として、表現とし .... あの夏
潮の香りが漂う蒼い夜に
渦巻く星たちに包まれていた
蘇る遠い記憶を手繰り寄せれば
遠くから潮騒が聞こえてくる
燃え盛る太陽は凍り付き
熱帯夜に線香花火が燃え落ちている
私は水平線 ....
わたしに
猫の眠りをください

おもては雨が降っていて
いきものがあまやどり

どんな希望も絶望も
持ちたくはないのです
いまは

どうか
猫の眠りをください

長靴みたいな ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
人魚- ガト自由詩4*16-7-20
何故生きているかと聞かれても…- イナエ自由詩3*16-7-19
ペシミストのために街は青く光る- 伊藤 大 ...自由詩216-7-19
卑文- 梅昆布茶自由詩516-7-18
命の歌。。。(一発芸シリーズその1)- 梅昆布茶自由詩3*16-7-18
真赤な太陽- るるりら自由詩20*16-7-18
帰路- レタス自由詩716-7-17
錆びだらけの波止場- 吉岡ペペ ...自由詩316-7-17
消える- るるりら自由詩9*16-7-17
- 草野春心自由詩3*16-7-16
夕暮れ2- 梅昆布茶自由詩816-7-16
おはよう- 印あかり自由詩3*16-7-16
きれいになりたい- 印あかり自由詩4*16-7-16
センコウ(ゴル投稿)- 高橋良幸自由詩4*16-7-15
モノトーンな朝に- 梅昆布茶自由詩716-7-15
ゾエア- DFW 自由詩4*16-7-15
水母- Lucy自由詩13*16-7-14
模様- はるな自由詩1016-7-13
第六流星群に託して- 梅昆布茶自由詩416-7-13
峻厳- ヒヤシン ...自由詩7*16-7-13
亡霊- イナエ自由詩6*16-7-12
キャンサー、傘のひらかない街の蟹座- DFW 自由詩3*16-7-12
画家の叢- 吉岡ペペ ...自由詩116-7-11
残業依存症- イオン自由詩2*16-7-11
僕たちのために- 梅昆布茶自由詩1216-7-10
異常気象で- 吉岡ペペ ...自由詩516-7-10
今日もどこかのカフェで- umineko自由詩3*16-7-10
沈潜- 葉leaf自由詩116-7-9
思秋期- 星丘涙自由詩4*16-7-8
猫の眠り- やまうち ...自由詩316-7-8

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