電柱の根元にひそやかに咲くタンポポ
青い花びらをもった小さな野草が囲って
これは偶然の可愛さだねって
足取り軽く僕はマンションの鉄柵に指を滑らせた

しかめっ面の若いOLと何ともなく ....
月は語る、語るね
なん億年と見守ってきた思いを、キラキラと反射させる
雲がかかってもなんにも変わらない
地球人として、月にお礼を言いたい
そうやって、いつまでも見守っていて
どんなひどい殺し ....
愛は短命
嘆いた日々も
地平を巡り
海へと消える

私は私
彼の時も越え
季節を巡り
未だ此処に居る

春に始まり
夏に深まり
秋に交わり
冬に離れる

何処に愁うも
 ....
私がかなしいのは
海が波立つからではない


海が波立っているのは
私がかなしいからではない


あまりに遠いところから注ぐ
あまりにも薄い光を反射して


波がしらのひとつひ ....
火傷しそうなビール注いでいる ヴィンテージギターを手にいれたが
一万円と格安のヤマハFG-130という
1972-74あたりに製作されたもので状態もいいし
かなり響きが良く豊かに音がでる

男はそういったおもちゃを幾つに ....
夜に積み上げられた箱階段が
複製を繰り返す(発芽)
その上を
じゃばらの形に折れ曲がりながら
わたしの影が長く伸びつつ登っていく
星々が裏声でささやきあっている(給水)

そうやって
 ....
女子高生のスカートを
ヒュンとひるがえし
春のイタズラ者が通り過ぎる

激しい風に街路樹も
大きく揺れて
梢にとまった小鳥は
今にも吹き飛ばされそう

突風で倒れた看板が
歩道を走 ....
     かぶとむしを採りに行こう
     きみがそう言ったのはいつだったか
     荒れ狂う嵐の正体が
     悲しみだとも気づかずにいた
     そんな夏のできごとだっ ....
空を掃きすじ雲を残す
裸木の梢の枝が鳴る季節も
そろそろ終わる
どこまでも抜ける空が
やがて春霞めいてくる

弾けそうななにかの呟きが
聞こえてきそうな気がして
そろそろと吹く風に
 ....
指針を欲しがっている

根を張った知識をえぐる

本であふれかえった戦場で

今日も血は流れない



天才と狂人の言葉を

おそろいに犯された

こどもたちが借りる

 ....
移ろいにつき従うなら
時ではなく
私は風について行こう
それはいつも流れており
地上を巡り行くから
私は世界を旅するだろう
決して行き着く事なく旅するだろう
過去を嘆く事もなく
未来に ....
静かな和音がこだまして

鼓膜をかすかに震わす

しかし携帯の履歴はなし

空耳のようだったかなあと

ふと

うしろをふりかえり空を見上げると

やっぱりどこかから

静 ....
       髪の一本一本を
       毛穴の一つ一つを
       しわのあいだを
       襞の縫い目を
       歯の表を裏を
       すべてを磨く ....
富裕層も貧困層も
ギャンブルに
夢中になっている

働くことで
お金を得ることが
当たり前だった時代
街は輝いていた

人の笑顔も輝いていた
悲しみもまた
気持ちを希 ....
もうありったけの陰を踏んでしまった
気がつけば空はゆるゆるになっていて
気が狂いそうにやさしい
どのまどろみも平等だった
角のはえた恋人がわたしを映して割れていく
心中みたいなラメが散らばり ....
僕はいつでも敗戦投手

君のこころのミットにボールを投げ続ける

変化球はいらない
走らない直球だけが僕の武器だが

九回裏観客席のざわめきが鎮まる

打席にはイチローではなく
ど ....
        夕べ見た理不尽な夢を
        起きぬけのコーヒーに浮かべ
        スプーンでぐるぐるかきまわす
        寝起きの頭はぼさぼさで
     ....
三原色が消えた庭で
眠気を誘うバイアスをささやく
後知恵を仕込む月がほほえんで
ドキュメンタリーは終わり
と夜を拡げた
途中の駅で降りてふらり

美味しい匂いがする

ラーメンずるり

からころころりと転がる

空のペットボトル

私のこころもからころころり

世界がくるり

飴玉くるむ大き ....
工場で 向上させたい 口上を


アゲアゲな 恒常は どうか
楽しい瞬間ならば 構わぬ と
DJは 語る

キュッキュコ キュッキュコ
小気味良さダケ 忘れた指が
トマトを つまむ
 ....
さかのぼる 水晶のような 水滴が
高速バスは雨の中を走ると フロントガラスの水滴が
同じスピードで のぼってゆく
静かな行列が たゆまなく のぼってゆく
そんな様子を何時間 見続けてい ....
 
 
海は遠くにありました 
波の中で魚が一匹死にました 
二人目はわたしでした 
くすくすとガラスが光って 
春だと知りました 
飛べないトビウオの群れが 
雑木林を抜けて
体育 ....
人魚の肉に焼き鳥のタレをかけている 書くことで
いま
始まるかもしれない
もちろん何も
始まらないかもしれないけど

始まりも終わりも
あいまいに漂っている
生も死も
そのときには
わからないのかもしれない

知 ....
君は愛と真面目のぺっちゃんこみたいで
君はカツゼツの悪いlovesongみたい
君はカギカッコが大忙しな秘密みたいで
君は重たい無言に溺れる願いごとみたい
君は優しさと残酷を調和さ ....
風が歯ぎしりをする私の下
利根川はがりりと防波堤を喰っている
松林は首をそろえて灰色
唸る雲が赤城山の向こうから向こうから
艦隊を組んでやってくる
大渡橋を越えて榛名へ向かう道すがら
ぼん ....
炎が燃えたまま
つめたくなった
もう
ぼくたちの
さようならの頃合

出会ったのは
不思議な夢のほとりで
よくもまあ
ぼくたち
ふりはじめの雨よりも細い絲を
必死でたぐりよせあい ....
遠くをみていた君は
いつのまにか僕の足元をみつめていた

僕がだしあぐねている一歩の先を
知っているという君は
不安だという
ひとりだという

それをきいている僕の足は
それでもまだ ....
 
 
滑走路に正座をして
ブリの刺身を食べている

月明かりに照らされた横顔
あれはかつて
誰の養子だったろう

軍用機が静かに着陸する
花びら一枚
散らすことなく
 
 
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
偶然の可愛さ- よしたか自由詩5*13-3-7
月の語り- 黒髪自由詩6*13-3-7
追憶- カルメン ...自由詩4*13-3-7
かなしい海- Lucy自由詩26*13-3-7
火傷しそうなビール注いでいる- 北大路京 ...自由詩513-3-7
サウンドホール- 梅昆布茶自由詩18+*13-3-7
夜の箱階段- そらの珊 ...自由詩22*13-3-7
【_春一番_】- 泡沫恋歌自由詩19*13-3-7
夏の話しをきみとする- 石田とわ自由詩12*13-3-7
連詩_「あづさゆみ」(百行)_ベンジャミン_鵜飼千代子- 鵜飼千代 ...自由詩14*13-3-7
レンタル・フィロソフィー- 村正自由詩2*13-3-7
慰藉- salco自由詩11*13-3-6
蒼い影- 灰泥軽茶自由詩5*13-3-6
磨く- 石田とわ自由詩11*13-3-6
ギャンブル- 小川 葉自由詩613-3-6
硝子篇- 平井容子自由詩813-3-6
草球- 梅昆布茶自由詩813-3-6
最高の朝はほろ苦い- 石田とわ自由詩13*13-3-6
リジェクト- 自由詩113-3-5
途中下車- 灰泥軽茶自由詩7*13-3-5
ならば_今は_パーペキなんですか?- 藤鈴呼自由詩4*13-3-5
塩を_少々- るるりら自由詩29*13-3-5
春告- たもつ自由詩413-3-5
人魚の肉に焼き鳥のタレをかけている- 北大路京 ...自由詩4+13-3-5
救いのために- 三田九郎自由詩6*13-3-5
夢と魔法の君- よしたか自由詩7*13-3-5
大渡橋(朔太郎によせて)- マチムラ自由詩3*13-3-5
- ロクエヒ ...自由詩113-3-5
僕のことば- 朧月自由詩513-3-4
月夜の寓話- たもつ自由詩413-3-4

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