怒鳴りだしたい
   衝動を
   奥歯で噛みつぶす

   瞼の裏に溜まった
   悔しさを
   ギリギリの精神力で
   持ち堪えている

   溢れそうな感情を
   ....
音のない涙がひどい嘘を流した 私の スカルは 玻璃(はり)の うつわ
スキルは からっぽ なにもないわ
I am a ボーンヘッド頭が固いって言われてる 
けど いつかきっと はじけるのよ
石頭なりに 夢見ているの 

 ....
瓦礫の残る空き地は、日差しに
揺らめいていた、陽炎の向こうに
はるか彼方に、元気の良いビルが林立する
忘れ去られた、この空き地に佇んで

滅んだ営みの亡霊が語る
工員たちの笑い声や、怒鳴り ....
妻が押入れの奥の
古びた柳行李を出して
何かを整理している
その後ろ姿が丸く凋んでみえて
少し不憫に感じた

これはもういらないわね
そんな事を呟きながら
妻が手にしているのは
見覚 ....
ただしい孤独は
凛として涼やかな音色であった

愛しい憂鬱は
窓辺に花をさして髪を梳かす

美しい季節は
褒めそやされて散る花びら達で
そこそこ保たれるものだ

どうしようもない時 ....
君を抱き止めた手が変な方向に曲がった 団地の狭い庭に桃を植えて
安くて新鮮な桃を食べようなどと
欲を張ったのだが
日当たりは良くないので
おいしい実がなったかどうか
それも分からないまま…

たっぷりの肥料と 
水やりをし ....
飴を取るときはひとつ
飴を頂くと手のひらにふたつある

言葉の意味を調べてひとつ知る
誰かと話をしていると
いつの間にか言葉の意味をふたつ知る

買い物帰りに今川焼きを買うときは
ひと ....
団地の一階のベランダの下

ひみつ基地

アルゼンチンのサッカー場

はがされる

猥雑な清純が広がっている


オイルショックも

社長も東京もタクシーも

まだ青かっ ....
かららん
ころろん

約束してた夏祭り
浴衣の帯は苦しいけど
少し急ぐ下駄の音が好き

髪をあげた少女の瞳に映る
裸電球のあこがれ
くっきりと 影法師が揺れる

うす暗闇で手 ....
雨の名残りが漂っている
光がすべて上を見ている
半分は暗く
半分は泳ぐ


蜘蛛が青空をめくり
午後をのぞいては閉じる
空は泡に分かれゆく
見るものの目に分かれゆ ....
逃した魚が蛇になった 地球から見えない場所で星になる 慈愛の糸でできた繭のような部屋は、安心だ。
管制塔のように 耳の中の音を分析する。


母の補聴器の購入のために 街にでた
街は祭り日。
耳の不自由な母と 私の世界は どれだけちがうのか
 ....
あの信号が変わる前に渡れたら
きっと うまくいく

ありふれた願を懸けた



決して走ってはならない

ありふれたルールを課した



早歩きがどんどん早くなる

早歩 ....
かなしみをうつくしく飾っておくために
かなしみのかなしみという蓋をそっととじて
ひとりのわたしは
それを花冷えの野に埋める
たとえ
きのうのわたしがそれを掘りかえしても
もうそこにはわたし ....
古本屋で買ってきた
詩集の頁に
銀行の明細書が挟まっていた

お取引金額二千円
手数料百五円
お取引後残高十六円

そう記された明細書が
栞のように
詩集に挟まっていた ....
父の手をさする

硬く曲がったままの指を
一本ずつひろげ
滞ったものが
少しずつ流れていくように
強張ったものが
僅かにほぐれていくように

節くれだった
頑丈な父の手

鍬を ....
アナタガキカイダトシテモ
ワタシハアナタヲアイスルダロウ
チタンゴウキンノクチビルダッテ
アナタノナラバ
キットレモンノアジガスル
LEDシヨウノチブサダッテ
キットマシュマロノヤワラカサ
不純な理由が欲しかった
そうすれば
臆することもなく
悪い人間になれたのだろう
わたしのあなたへの思いは
貪欲で不穏

優しくしてくれる誰かさんへの
せめてもの償い
 ....
やかましい果実が無色になり
路上で処女が春を焼き尽くす
目を閉じて
梅雨空を写生した君が
葉の上で孤独を味わうのが六月
街は、ほら、鉄の香り

にぎやかなビルが無職になり
屋上で言葉が ....
花火見る顔で嫉妬心を隠している ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ 一片の未練もなく
人を切ることができるなら
こんな憂鬱な雨の中だって
やすやすと泳いで渡っていけそうだ

あなたは繊細だから、と
人にいわれた
それは褒め言葉ではなく
弱い人間だと露呈 ....
フィレンツェに
500年間立っている
ダビデ像の目は、睨んでいる

未知なる明日から訪れる
いかなる敵も
この世の暗闇さえも
打ち抜く(時)を待つように

一つの石を、拳に握り。   ....
あの時代に街を彷徨う男は
夜の気配のする街角で
剣玉を所在なげに操る
夕暮れの街灯の下
足を組んで剣玉する男一人

街灯から降り注ぐ
まやかしの光の粒は
ぼーっとした色を男に与え
髪 ....
耳が最後に聞いたのは雨の音 夏の庭には自然が蔓延る
カマキリが三角頭をかしげ 
雑草が繁茂して人間の通り道をふさぐ
葉裏から湧き出る蚊 
這い出すヤスデ
ときには小型の蜂が哨戒し花を個別訪問する

手入れした庭の美 ....
わずかばかりの乗客を乗せた
昼下がりの鈍行列車の
窓を少しだけ開いてみると
六月の薫風がそっと忍びこんできて
僕の睫毛を醒ますのだった


この車両は最後尾なので
終着駅に到着する
 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
【_表面張力_】- 泡沫恋歌自由詩17*14-6-20
音のない涙がひどい嘘を流した- 北大路京 ...自由詩314-6-20
セモリナ_フラワー- るるりら自由詩15*14-6-19
ネコジャラシ- 山部 佳自由詩214-6-19
_羽根- アンドリ ...自由詩5*14-6-19
ただしい孤独について- 梅昆布茶自由詩2014-6-19
君を抱き止めた手が変な方向に曲がった- 北大路京 ...自由詩814-6-19
夢を食う- イナエ自由詩19*14-6-19
ひとつよりもふたつ- ichirou自由詩11*14-6-19
青い母- 吉岡ペペ ...自由詩514-6-18
夏祭り- 藤原絵理 ...自由詩9*14-6-18
ひとつ_金緑- 木立 悟自由詩314-6-18
逃した魚が蛇になった- 北大路京 ...自由詩214-6-18
地球から見えない場所で星になる- 北大路京 ...自由詩914-6-18
透ける_風嘯_(すけるとん_ほいっする)_- るるりら自由詩17*14-6-18
早歩き- ichirou自由詩18*14-6-18
_- 紅月自由詩414-6-18
- 小川 葉自由詩714-6-18
父の手- Lucy自由詩22*14-6-17
アナタガキカイダトシテモ- 花形新次自由詩214-6-17
舌切り雀- 中山 マ ...自由詩114-6-17
はじめてのセックス- 左屋百色自由詩8+*14-6-17
花火見る顔で嫉妬心を隠している- 北大路京 ...自由詩614-6-17
ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ- 北大路京 ...自由詩914-6-17
【_愁雨_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-6-17
ダビデの石- 服部 剛自由詩214-6-16
みせもの- ……とあ ...自由詩9*14-6-16
耳が最後に聞いたのは雨の音- 北大路京 ...自由詩214-6-16
小蜂- イナエ自由詩9*14-6-16
車窓- 八布自由詩1114-6-15

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