夜って奴は難儀する

世界がつながったり蠢いたり

蛍光灯にひとり照らされたりしている

あしたから

でっかく占める寒気団が

世界をすこし冷やす


なみだや眠気やじぶん ....
さようなら あなた
私たちの住む家は
もうまもなく淡い春の陽に消えて
光る水面の陰にあの佇まいだけを残してしまうのです

さようなら あなた
胸が絞られるようでした あなたを見つめて
狭 ....
繭のなかで、
せめぎあいを繰り返した罪たちは
やがて大きくなり鏡の膜を
剥いで外へ出る。
そうして姿を見たものたちを、
石へと変えて時間を縫い潰していく。



ごみ捨て場の生ゴミ ....
ちいさな生活の
街に蓋をして
生まれゆく夜をこわすのだ

いいよ これからさき
どんな苦いスープを飲まされても
ひとつしかない夢をぬすまれても
それは美しい詩だった
ビルをなぎ払い ....
蝶の羽は燃えていた

太陽を目指して
はためかせていた羽に
火が点り
それでも高みを目指して
羽ばたかせた羽は
燻って
火の粉を撒き散らして

朽ちていきながらも
力のあらん限り ....
 歩いていた。
 行く当てなどなかったけれども
 ただ太陽に向かって。
 太陽が自分の中に息づく神か仏のように思えた。

 ここはどこだろう?
 広い大地に一人きりだ。
 現実にしては朦 ....
死ななくてもよかったたましいに向けて
打ち鳴らされる打ち鳴らされる鉱と金属
棄てられては増す つばさ けだもの


重なる紙のはざまの光
紙の上に浮かぶ珠
ひとつ持ち ....
夢の中だったのかもしれない
いつでもおかえり、と
声だけ聴こえた
或いは現実だったのかもしれない
耳の底の小部屋にそれは
棲みついた
文字にすれば水彩
いつでもおかえり

いつ帰って ....
 映える緑の並木道をゆくと教会がある。
 尖塔が銀色に輝き、裏手を流れる川のせせらぎが聞こえる。
 数知れぬ魂の鼓動は木の十字架の前で私を探している。
 まるで異国の者を探るような眼差しで。 ....
詩はいつも

説明不足の

ひとの確信

だから全く誤解も生じよう

正当化にうずうずもしよう

声があってもそうもなろう


詩はいつも

こころの数だけある

こ ....
眼に映る景色が柔らかい
青は青であり、空は空である
テレビで流されているニュースは事実であり
隣で寝ている君は本当に一人の君だ

そうなのに
頭に映る言葉の塊には美しさが無い
眩しさは失 ....
雪なんて汚い
白い粉の塊が
誰からも羨望の眼差しで
受け止められるとは限らない

空気だって
雨だって
さして美しいとは言えない
火の粉に触れることは叶わず
埃は忌み嫌われ
結晶は ....
クロワッサンが食べられなかった朝
のけ者にされたのには訳があった
枯れススキが墓地の北には生えていた
神社の狛犬が暗闇であくびする
徐々に明るくなって行く周囲
船場跡に居た我々二人は
オレ ....
水色をした空気の塊が
目の前を飛んでいく

それはまるでクラゲのようで
触れてはいけないのだと
言わずもがな

冷気を振りまいて
雨を降らせるでもなく
笑顔を残しもしない

目的 ....
ワタクシの中身は
ワタクシメにも 分からない
見えるのは 表
コインを飛ばした 掌のように
一瞬にして 解読できたら 器用でしょうに
解毒作用のある 高名な飲料を以てしても
流し去る事 ....
約束が わすれられ ふるびて かわきながら
そこにあり続けるのを しっていた
バス停みたいに でん とつったって
おたがいに これからも
わすれられ続けるのだ

犬の絵の毛布が
 ....
花のかたちは化かしあい

化かしあいはいたいけな愛のかたち

水はかたちをかえていく

とめどなくこんなとこまで流れ来る


不安と寂しさがまじりあう

健気な生き物たちを迷わせ ....
欲望を満たすために
食い荒された残骸が
台所に残る。あなた
はまたひとつの私の
身体を食べたのだ。
血でべとついた肉の
塊が嗤っている。あ
なたの背中には、産
まれるはずだった妹
の ....
 朝焼けが目に染みる。
 夜の魔法がゆっくりと溶けてゆく中、
 寝ぼけた国道がやけに青白い。
 心にゆとりがあるようだ。

 夜と朝の境目の時間。
 僕は一人車を走らせる。
 バイク ....
満月を花で飾ろうと
その術を問うてみる
太陽は月を照らす
あらわになる絶大さ
幾重にも花に囲まれ
蛍光灯に照らし出される
死びとの丸い艶のない顔
目を閉じ雲に脅かされず
抗うことのない ....
深く眠って目覚めた朝のゆびさきは
少しまだ透明がかって
夜が
見えかくれしている

動いている心臓は赤い磁石
覚醒してゆく時間に
わたしのかけらを
元在った場所に吸い寄せて

願っ ....
海月の
ほねを喰み
みずになる
こえを束ねて
輪郭を増す
つきの舟
波のくだける音が
燃えうつり
粟立つ
膚はひえる

仰向けに
こおりつく花の
かおりを
弔ってみ ....
皮膚の毛穴から
声にならない呟きが聴こえてくる
ひとつ、ふたつ、
呟きはふえていき
大きくなりやがて叫びに変わる
叫びが全身を駆けめぐるとき
私は目覚めて
意識のなかの
ひとつの物語の ....
君と僕
孤独に震えるクローゼット
明けはなして見ている朝日の階段のむこうは

夜で
夜って言ったら目を閉じるゲーム
サイコロ転がして3マスすすんだ先で転ぶゲーム
うつぶせで動かない君を
 ....
薄くにじむ曇天に
陽は破れ
私たちは歩く
口の尖った犬を抱えて

濃い実の残る柿の梢に
風をぶら下げて
風の飛び去る松の林に
大きな瞳を棲まわせて

薄くにじむ曇天に
陽は動かな ....
損も得も屠り穏やかな土の道を歩く
そう決めた 決め事も臨機応変に屠るが
青い芝生も自覚した頭の弱さも悪さも
てらてらてらてら衒う惨めな眼鏡も
心のつけ根から魂の入口まで
酵素シロップづけです ....
寒さに震える 冬の夜は
目的もなく 歩き疲れるまで
歩くことにしている。
その間 私の息は 清潔ではない、気がする
清涼にするため、清涼飲料水を飲む。

真っ黒な 土の見えない  ....
橋の向こうの

躊躇いの波音の隙間

流れゆく煙の外れに

眩いばかりの船が1隻

ゆらり

ゆらりと

日が沈むように消えていった。


耳につく

騒音と喧騒は、 ....
雲の多いそらを見て

きょうはついてるなと思う

風の冷たい道ゆきに

いいことがあるかもと思う


茎と花びらが舞う

前にゆく上にゆく

荒野にぽつんと階段が

大理 ....
月が照らすよ

こころの何処か

つめたい風を満たしては

夢の時間の帰り道


見果てぬ場所は永遠的

叶えてしまうような

不平等な夢は無責任的


月が照らすよ
 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜って奴は- 吉岡ペペ ...自由詩418-1-22
溶けていくもの- オイタル自由詩518-1-21
しずくのこえ- あおい満 ...自由詩318-1-20
生まれゆく街- はるな自由詩418-1-20
バタフライ- 坂本瞳子自由詩3*18-1-19
歩いている- ヒヤシン ...自由詩8*18-1-18
ひとつ_みちびき- 木立 悟自由詩718-1-17
いつでもおかえり- そらの珊 ...自由詩1418-1-16
映える緑の- ヒヤシン ...自由詩4*18-1-13
詩はいつも- 吉岡ペペ ...自由詩518-1-12
弁解- 鷲田自由詩218-1-12
汚れた雪- 坂本瞳子自由詩2*18-1-11
結論付けた- 間村長自由詩818-1-10
未知との遭遇- 坂本瞳子自由詩1*18-1-9
数多ほこりも愛しかりけり- 藤鈴呼自由詩3*18-1-8
犬の毛布- はるな自由詩418-1-8
健気ないのち- 吉岡ペペ ...自由詩618-1-7
死の匂い- あおい満 ...自由詩318-1-6
朝焼けが。- ヒヤシン ...自由詩3*18-1-6
死びと- 小川麻由 ...自由詩2*18-1-5
新しい年- そらの珊 ...自由詩21*18-1-4
雪平線- むぎのよ ...自由詩618-1-3
みなもと- あおい満 ...自由詩518-1-2
クローゼット- ふるる自由詩9*18-1-1
冬の散歩道- オイタル自由詩14*18-1-1
舌打ちから抱負- 朝焼彩茜 ...自由詩517-12-31
月への道- 秋葉竹自由詩317-12-31
遠くで船がゆく- ふじりゅ ...自由詩217-12-31
道ゆきに- 吉岡ペペ ...自由詩517-12-30
夢のなかで- 吉岡ペペ ...自由詩217-12-30

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