本能を呼びさます最高の力は母性である

個体の保存よりも重大な利害のある種の維持をつかさどっている母性は、最も愚昧な知性の中に、脅威すべき先々までの用意を呼び起こす。

その祖先たちの手で ....
山の桜は満開でした
おとうさん桜だよ
見える?

父は眼を見開いて
悲しげに少し眉を寄せて
(眩しかったからかもしれない)
車いすの上で
桜をじっと見上げた

あー見てる見てる
 ....
塀のそばをとぼとぼ歩く
五月のゆくえはただ次の季節を目指し
露を散らしたばらを放つように咲かせている
人はいない 付き添いの影だけで
影と影が二人で歩いているのか
葉陰の路地になにかが焼けた ....
そのAは

ほとんどBだった

CはそもそもDだし

EとFは難しく

GはいつだってHで

朝からIについて考えて

JとKを眺めながら

Lを食べている

MはNと ....
 
もしも猫だったら?

あたいは、段ボールの角で凍える子猫さ

何も信じやしないさという目をして、何かを待つ捨て猫さ



 
不可思議の海へ飛び込んで 崩れた満月を嘲笑ってた
暗闇に火は点かなくて 萎れた煙草を君は指で撫でた 何遍も

虹をつくるレシピが 虚無の奥へと逃げ込んでから
何度も何度も 掲げてきたはずなのに ....
母がいたから私がいる
父がいたから私がいる

今日は言えないけど
やっぱりありがとうかもしれない

カーネーションの赤いギザギザが
忘れられなくて
あちこちの葉陰に
星たちがひそんでいたかもしれなかった
小さな噴水は
古い歌のリフレインを奏でていたかもしれなかった
白い日時計は
誰も知らない刻限を指していたかもしれなかった

アーチ ....
愛がほしい
信頼がほしい

積み足しで
満たされようとする
こころ

でも
それは
きっと
違う


ずいぶん前に
母に云われたことを思い出す

何かをしてもらいた ....
病んだ月が欠けない 朝はこんなにも鳥の声であふれている
それが
そらみみでないことを知ったあと
染み出てくる
当惑を
奥歯でそっとかみしめて
(愛おしいシーツの皺を伸ばすように)
こんなふうに
人は日常に ....
人魚のことばは あぶくです
なにを しゃべっていても 語尾はいつも 
めるふぇんて わたしたちには きこえます
うろこののこる おみあしは めるふぇん です

人魚のゆびさきは 笹船のよ ....
{画像=140510184346.jpg}


丸い小さな石が転がった。

その時なにかが動いた気がした。


ほんの小さなことが
世界を動かしている。
宇宙を動かしている。

 ....
飛行機と電車に乗って
室蘭に行った
廃墟になった古い製鉄所で
錆果てた鉄片を拾った

叩いて叩いて
錆を叩き落していると
手元を誤って
左手の親指をしたたか叩いた

激痛が襲い
 ....
区切るのは、窓枠
ガラスを斜めに横切る曲線
不規則な、雑巾の跡
掃除の手順は安定しない、いまだに


座る場所は決まっている
そうである限りはきっと
向こう側の風景も大体変わらない
 ....
ふり返らない黒い蝶に夕立 帰り道忘れたどうせ一人暮らし 広い平和な公園の片隅に
行ってはいけない
小山があった
5月になると
咲いたツツジに誘われて
子が行こうとすると
親はきまって
こう言う

行ってはいけません とだけ

ダンボー ....
日々を複雑にしているのは
自分自身

定規で線をひいて
はみ出さないように色をつけて
出来あがった図形に名札をはって
似通った図形をひとくくりにして

複雑にせずにはいられない
 ....
工場のてっぺんで鳴くセキレイ

緑と潮の朝の風

田んぼに映るセピア色の富士山と雲

遠くにいる昔の仲間たち

限りなく近づきたい

そう想う


季節はこんな近くにいるのに ....
船長が逃げる
先頭で逃げる
先導せずに逃げる

船長が逃げる
先頭で逃げる
煽動する
マスコミから逃げる

船長が逃げる
先頭で逃げる
逃げた後
銭湯で温まる

船長が逃げ ....
残してきました。
掠れた声も、愛の言葉も。

残してきました。
四肢の細枝も、骨の軽さも。

残してきました。
まだ見ぬ命も、おぼろの瞳も。

残してきました。
独りの寂しさも、傍 ....
黒い心がどかっと居座り

そのゴロゴロが鳴りやまない

ときどきピカッ

続けざまにピカッ

優しくされても

黒い心がどかっと居座り

そのゴロゴロが鳴りやまない


 ....
君はクラスの中でただ一人
輝く褐色の肌を纏った男の子

幼児部の時は
「お母さんに会いたい」とよく泣いていた

お母さんはさぞかし優しい人なのだろうか?
遠足の日 君のお弁当は
ポテト ....
ちいさな命が逝きました

なにもできないことが
くやしくて
何度も名前をよびながら
一度も
空をとぶこともなかった
幼い翼を撫でておりました
スポイトからこぼれた水を
君は果たして飲 ....
猫でした
まちがいなくねこだったと思うのですが
定かではありません

幸せだったかもしれませんし
そうじゃあなかったかもしれません
宿無しだったのはたしかです

いまでもたいして変わり ....
嫁がぬ爪が値札を剥がす 一行詩が長い ちょっと個性を出したくて
手紙に一工夫


娘が生まれたときに
内側に折った袋綴じで手紙を書いた
毎年ペーパーナイフでひと綴じだけ切って読んでもらうために
7歳まではお母さんに読んで ....

曇り空の夕暮れは
町を朱く染めることも無く
夜の闇が次第に
足元に絡みつく

足取りは重く
暗がりの多くなった街を
抜け出せることもなく
赤い提灯の灯りを頼りに
居酒屋の縄のれ ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
◆精霊はその望むところに息吹をかける◆_(ファーブル昆虫記五 ...- こひもと ...自由詩6*14-5-12
- Lucy自由詩15*14-5-12
路地にて- 春日線香自由詩314-5-12
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ- 左屋百色自由詩7+*14-5-11
捨て猫さ- 殿上 童自由詩13*14-5-11
夜の調理- ねこ歩き自由詩114-5-11
柔らかなギザギザ- 朧月自由詩414-5-11
Heart_of_the_Garden- 塔野夏子自由詩4*14-5-11
母の日- ichirou自由詩1014-5-11
病んだ月が欠けない- 北大路京 ...自由詩314-5-11
カミツレの花- そらの珊 ...自由詩13*14-5-11
めるふぇん- るるりら自由詩18*14-5-11
繋がっていくものたちへ_/_小さなアリが地球を回す- beebee自由詩19*14-5-10
自殺- 山部 佳自由詩114-5-10
ひろがる- あ。自由詩11+14-5-10
ふり返らない黒い蝶に夕立- 北大路京 ...自由詩314-5-10
帰り道忘れたどうせ一人暮らし- 北大路京 ...自由詩614-5-10
公園- そらの珊 ...自由詩13*14-5-10
一粒- nonya自由詩16*14-5-10
限りなく近づきたい- ichirou自由詩514-5-10
船長- 花形新次自由詩214-5-9
もう少し待っていて。- 一酸化炭 ...自由詩614-5-9
黒い心の雷たち- 吉岡ペペ ...自由詩314-5-9
君に与えられた色- 夏美かを ...自由詩28*14-5-9
おとむらい- そらの珊 ...自由詩12*14-5-9
猫でした- 梅昆布茶自由詩33*14-5-9
嫁がぬ爪が値札を剥がす- 北大路京 ...自由詩114-5-9
一行詩が長い- 北大路京 ...自由詩614-5-9
袋綴じの手紙は白銀比で_折り紙の手紙は正方形で- ichirou自由詩414-5-9
居酒屋幽霊- ……とあ ...自由詩11*14-5-8

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