越えられない 許されてもいない
つるんとした壁を 軽々とひと羽ばたきで
容鳥は笑顔で越えていく 見たこともない
世界へ 想像の中にしかない静かな森へ


平穏な壁の中は 灰色の焦燥に
 ....
  踊る、ひとすじの腕よ
  紺色の波濤となれ
  ロウリン、
   ロオリン
  ちいさく かたく
  畳まれたままの
  つばめたちの
  眼
  の
  影
  Lの音が一つ
  皿に一つ載った
  まもなくあなたの
  肺のあたりに茂る森へと
  死のような霜が降りる


  尖る、Sの音が
  折れまがった 裸体の
  女たち ....
  水のうえをすべりながら
  静かにわたしは時計を棄てた


  鴨の影が散らばり
  夕日をよごすのを見たから
  このうえもなくかなしく思ったから
あまりにも悔しくって
青空の端に噛みついたら
前歯が少し浮いただけのこと
決して笑ったんじゃないよ

蹴ろうと思った空缶を
君が先に蹴っちゃったから
握り締めていた拳を開いて
左右 ....
自由になりたい
そう思う私の部屋には
檻にいれられたハムスターがいる

飼っている
私が

檻は私を見ている

その中のハムスターは
ときおり私に立ち向かう
夕焼けがにじむ
夜になれば身体の芯まで冷えてくる
焼酎の湯を沸かし買ってきたアルミの鍋に火をかける
このところ一人用の鍋ばかりつついている
アルミは潰せるので簡単だがプラスチックやト ....
現実という時雨が降る朝に
大地が感じるのはどのような温度か
木の枝葉は水滴の重みに耐え
明日の太陽を望んでいる

今、曇った雲の切れ端から
太陽の光が漏れている
影と光が織りなす景色に
 ....
起きるための
エネルギー
夢見の果てに
疲労して

生きることへの
アレルギー
この世の毒気に
免疫乱れて


心見る身の
シニシズム
隠れた本当のこと
見さだめて ....
拾った缶詰に
「宇宙」とラベルが貼られてて
持って帰って
缶切りでキコキコ開けた

空っぽだった

別にがっかりはしなかった
きっと誰かが
いつかの宇宙を
閉じ込めておきたかっただ ....
淀みの中に心臓をふかく落としてしまった
不確実な手放しの感触と
俯角の鈍さに たゆたいながら

海水面ではずっと光が音を奏でていたのだ
遠い太陽には眩しい響きが共鳴していて
届かない明るい ....
           160126

キタキツネの缶詰ならいくらでもあるよ!
私は声を張り上げる
新鮮でぴちぴちした若い雌の肉だよ
いつか来た道を馬車で運ぶ
淑やかな女性の胸にも
キタキ ....
     原っぱが 広場となり
         しばらくして 
 四号公園と 立ち札がたてられ
 こどもの遊具が 設けられると

       どこからともなく
   子雀たちが見学に訪 ....
目をつむると見えるものがあった

遠くの山頂に輝く光
道は途中で草むらに隠れ
どこまで続いているか見えないけれど
どこかに沢が有り
林間に小道が有り
小動物の通る道など
きっと到達する ....
土地を踏み荒らしては場違いな花の種を植え
手遅れになりはしないかと黄鉄の装飾で埋め尽くす
やって来たのはアザミと蒲公英で
望みの花はいつまでたっても咲かない
それならばと土台からやり直 ....
朝の胎動が谺する、
夜のなかで、
私はゆっくりお湯を飲む。
私のなかだけにしか、
あてはまらない鍵をゆっくりと
舌で転がしながら。
朝を待ちながら、
カプセルに入る。
光の囁きに目をあ ....
温泉にポニーテールの雪女 時の揺らぎ
後から来たものが先になり先にいたものが後になる
風の凪がれ
ミステリーサークルの中で営業している金魚すくい
何を表しているんだろう
(営業しているとしたら)
四つ角のマネキン人 ....
言葉が厚いナイロンシートの
壁にぶつかって流線形に歪む
喋るのは得意ですが独りです
世界は四角く私たちは丸いと
思っていたのに傾いた地軸に
逆らえない街の人と通じない
回転しなが ....
何処に行ったのかしら
私の膝と、温かさに溢れる秘密
高い背中を見ていたら
今日もいつの間にか夕暮れ
琥珀のグラスを傾けて
少し煙を燻らせて
その指、滴、氷の音
眠る私の華を誘う

ほ ....
静かな 夜半のことだ

やせ細った月が 薄く流れる雲を照らして
とぎれとぎれの 心細い街灯を にじませている

昼でも閉まっている商店街には、
野良猫の姿もない

凍える自分の足音だけ ....
時が支配者であるという命題に
生は何時も屈服する
1日は24種の蒼い乾びた血液から成り立ち
時を忘れた瞬間に赤い血流は体内を巡る

生の瞬間は忘却に潜んでいる
小さな人間の小さな脳内に
 ....
人の不幸を祈るようにだけはなりたくないと願ってきたが 
ふとくちずさむ怜子

噴水はその尖端から凍りゆく わたしも液体を手放してゆく

目を閉じてうしろむきにすすみます一メートルがわたしの限 ....
指先が触れる。
指先が動く。
私の一日がはじまる。
ことばを書くことは、
身体の一部のようなもの。
私がそっと、
何かの気配や、
匂いを感じただけで、
そこからもう、
物語がはじま ....
  しろいつららが
  落ちてきそうで 落ちてこない午後


  まぬけな顔で 口をあけて
  なんの涙か 涙さえうかべて
  あなたがその 錆びた屋根をみている


  ぼ ....
let go
あなたの服に嘘が付着する
夜がこぼれミルク瓶に詰められ
わたしの朝に届けられる

speak
濡れ衣という緑茶に茶柱がたつ
旋律をねり込んだスコーンを焼く
あ ....
私たちが普段
眺めている雲は
お尻だ
顔は宙に向けられている

中空を飛ぶ飛行機が
教えてくれた

お尻は垂れて
砕けて
地に届く

顔は
白い炎のようで
群がる羊のようで ....
               160123

ラジオは浄瑠璃の義太夫節を鳴らしている
声は無いから三味線だけだ
第一放送は「今日の短歌」読者投稿に選者が好意的な評をつけ、相づちを打つコンビを組 ....
http://golconda.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=5297070#11473220
即興で詩を書くサイト 即興ゴルコンダ仮の今回の御題は【はなして】です。
みな ....
「愛されるのなら玩具だっていい」
鉛の兵隊たちは次々に
暖炉の中で溶けおちてゆく
祈りの時間
夕飯のあと僕たちは煙草を回しあう
そしてみなしごの少年たちは愛し合った

誰もが生まれた頃 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天秤- 藤原絵理 ...自由詩6*16-1-27
tsubame- 草野春心自由詩416-1-27
nakigara- 草野春心自由詩4*16-1-27
toki- 草野春心自由詩2*16-1-27
消耗品- nonya自由詩15*16-1-27
檻の中のわたし- 朧月自由詩216-1-27
- アラガイ ...自由詩6*16-1-27
現実- 鷲田自由詩616-1-26
ナルシストの生- シホ.N自由詩516-1-26
宇宙の缶詰- 小原あき自由詩6*16-1-26
俯角の心臓- 北街かな自由詩416-1-26
宇宙の缶詰- あおば自由詩8*16-1-26
風と光の変奏(9)- 信天翁自由詩316-1-25
「目をつむると」_ー歳を取るとはこういうことか(9)ー_- イナエ自由詩16*16-1-25
高値の花- アラガイ ...自由詩6*16-1-25
警告- あおい満 ...自由詩1016-1-24
温泉にポニーテールの雪女- 北大路京 ...俳句1016-1-24
反時計回り- ゴースト ...自由詩3*16-1-24
揺らぐ街- 為平 澪自由詩1516-1-24
にゃあ- 智鶴自由詩216-1-24
静かな夜半のことだ- いねむり ...自由詩216-1-24
- 鷲田自由詩316-1-24
或いは絹ずれの音- そらの珊 ...短歌11*16-1-24
物語- あおい満 ...自由詩9*16-1-24
tsurara- 草野春心自由詩4*16-1-23
はなして- かんな自由詩8*16-1-23
雲の顔- イナエ自由詩7*16-1-23
はなして- あおば自由詩6*16-1-23
はなして- るるりら自由詩14*16-1-23
ユアンのばか- 憂希自由詩316-1-23

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474