その石には
  一房の夜が埋め込まれていて
  羽をひろげた名もない鳥が
  宙返りをして遊んでいる
  ならば
  僕は
  手のひら一杯の嘘をあげる
  その重みで
  ....
患者相談室の看護師さんは
物品を受け取らない
公立病院だからね
規則上も実際もそれは厳しく守られている

けれどあまりにもいつも何でもないことを
どうしようもないことを
よしなしごともあ ....
この雨がやむと
そこには夏が立っていて
そのときぼくらは
ぎらぎらした太陽のもと
手をかざして目を細める

見えない大きな力に覆いつくされそうな
恐怖と快感のようなものを
感じ ....
生病老死のことなど考える年齢になり、そんなことなど考えようとしなかった若気の
頃の詩を読み返しました。その頃のわたしだけのストレートな言葉が、いい表現に
なっているものもあれば、恥ずかしさに耐えか ....
何かが舞っている
揚羽蝶だ

ひらひら
ひらひら

眺めてるうちに
僕も飛べるような
そんな気がしてきた

ほら!
僕の羽根だって
青空を反射して
こんなにも輝いている

 ....
あなたを無人島に閉じ込めたい
それだけ

私は家に帰って
当たり前の生活に戻って
時々
無人島にいるあなたのことを考える

たとえば
装填されていない銃ほど
うつくしいものがあるか

街、
羽を抜かれた鳩が飛ぶ

仰向けで泳ぐ魚
黒鍵のないピアノ


引き金を引くときは
かわくほど目 ....
そしてこうしている間にも
つづられる一日のわずかを呼吸して

たとえば
「なのでした」という過去や
「なのです」といういまや
「なのでしょう」という未来に
静かに耳を傾けて

どうし ....
風を浴びて暮らそうよ
室外機の熱風ではなくてさ

木々が日差しをさえぎって
しっとりと冷ややかな土が冷ました風
暗渠ではない川の水面を
きらきらと輝かせながら吹いてきた風

蓄熱するア ....
マジカルミステリー
オルゴールならして
リボンつけて
走り回る

空から風船飛んできた
カチューシャつけて
ワンピースふくらんだ
マニキュアつける

野良猫見ている
ミルク持って ....
亜寒帯のオフィスを出て
果てしない温水プールを
東から西へ

亜寒帯の百貨店を目指し
思考停止のままの潜水で
東から西へ

最後の力を振り絞って
エレベーターのRボタンに
タッ ....
そうか痛いか胸のうち

ひとは過去で今を見る

そうかおまえか

初めて会うのは

あのときぼくは

どんな過去でおまえを

見つめていたんだろう


夏の夜の紙袋

 ....
熱風が頬を刺す

まだ汗は出ない

背骨が前傾する

まだ息は普通だ

悲しいことを探している

楽しい約束を探している

実現することを

月の満ち欠けを

朝日が昇 ....
雨上がりの
苔の上で眠る
あの幸せを
私はどうして手放してしまったのか

雨上がりの
苔の上で眠る
それをするには
私は大きくなりすぎてしまった

雨上がりの
苔の上で眠る
極 ....
気配
異様な気配
何かが違う
息を殺してあたりを見回す
鋭い視線にとらえられた

あなたはどこから来たの?

地上はるか4階の
   歩くには気が遠くなる程の距離
キッチンカウンタ ....
また、夏が
また、あの光景が見えて来る
田圃の畦道を
母と一緒に歩いている
手を繋いで歩いていく

畦道の陽射しは強く
麦わら帽子の隙間から
頭髪の汗をさす
揺らめく道端
青い稲
 ....
     ?          

先に逝った人が心に棲む様に
   きっと愛が結びつけるのだろう
あなたは私の心に棲む
   複雑な感情が私達を

グルグル回るコンパスに
愛と憎が定 ....
ぼくの声を
受けとめて
返してくる
きみの息づかいが
ぼくの耳のカタツムリに届き
回転滑り台をおりて
胸にまでくると
安心する

迷うことがあると
きみに電話で話す
話すだけで何 ....
昨日夕方、あの人に偶然会いました。

表情も分からないくらい遠い距離だったけれど

大きく手を振ると

大きく手を振り返してくれました。

あの人は急いでいる風で

わたしは足 ....
涼やかな頭皮だ
わたしには無口だ
いたるところに夜が来ても
朝の尻まで知るよしもない


哺乳類の腹
蒼と金
次の日へゆく
彩雲はゆく


午後の道と鈍
 ....
無常の大河を上ろう
わたしは水面で止って
大河の流れのほうが下りているかのように
ゆっくりと黄金の大河を上っていく
わたしはわたしの源流をさかのぼり
秘蔵の宝を探し当て
きっと歓喜にひたる ....
一番信じられないのが自分なら
その
自分を信じてくれるあなたを
信じてみよう
そう思う朝

理由を無理に探さずに

あなたを信じる自分を
少しだけすきになろう

あがる温度に
 ....
小さな命は消えてしまった

新しい駅を造るために
もともとあった川はせき止められ
ある日
ただのどろの土地になっていた

川を移転させるらしい

駅がほしいのは
人間だけで
川に ....
生活年齢
誕生日が来れば年を取る
誰にでもくる
避けられない

生理年齢
健康な人は体が若い
日頃の生活が
ものを言う。

心理年齢
心がけの若さ
日野原重明さんは若いのは
 ....
真夜中は静かだ

たまに通る車の音

エアコンの室外機の音

猫がなく声

さまざまな音がする

眠くならない私は

そんな音達に耳を傾ける

いざなってこの夜を

私 ....
忘却の城そこに幾千の鳥がみえた
ハスキーボイスの列車の合図がよなよな光っている
あてのない景色に空白の深呼吸が漫ろにわすれさられても
息を飲むようなリグレットに寝汗がとめどなく流れる 青 ....
フォーク
秒針
物干し竿

ありとあらゆる突起物が


ガラス片
鍾乳石

私の胸の辺りから

ノコギリ
菜箸
コンパス

放射状に突き出している

三角定規
 ....
したためましょう

じわり
じわりと
思いを
筆に
染み渡らせて

したためましょう

自分の
拙い言葉で
自分の
心を
形にして

したためましょう

形にしたと ....
ポエケットではなくエアポケット
チケットのない旅を君と

母が亡くなって最期は点滴でも間に合わない
栄養失調のまま昏睡状態で逝った

体格のいい人で骨壷に入りきらずに
納骨の係りの方に
 ....
どんな窓にこんな猫がいるのだろう
忘れもしない通った白い家の窓辺で
まどろむ幸せが充ち満ちて
目を覚まさないようにと
やさしく襟元に、毛布を寄せてくれる手は
だれのものなのだろう

いつ ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
石の夜- 草野春心自由詩712-8-2
ポケットの中に- 小池房枝自由詩10*12-8-2
- シホ.N自由詩312-8-2
青い叫び- 木の若芽自由詩212-8-2
揚羽蝶- うずら豆自由詩4*12-8-2
lust- mizunomadoka自由詩212-8-2
撃鉄- はるな自由詩512-8-2
「日はまたつづられる」- ベンジャ ...自由詩312-8-1
風を浴びて暮らそうよ- 小池房枝自由詩8*12-8-1
夢見て- ペポパン ...自由詩5*12-8-1
ビアガーデン- nonya自由詩16*12-8-1
そうか痛いか- 吉岡ペペ ...自由詩712-8-1
熱風セレナーデ- 吉岡ペペ ...自由詩312-8-1
ラ_シルフィード- そらの珊 ...自由詩1312-8-1
こんなところで- wako自由詩2*12-8-1
夏休み- ……とあ ...自由詩17*12-8-1
私達の間に- wako自由詩2*12-8-1
メールより電話がいい- 殿岡秀秋自由詩412-8-1
昨日夕方、- 永乃ゆち自由詩8*12-8-1
ノート(Unleft)- 木立 悟自由詩312-8-1
希望の星屑- 灘 修二自由詩5*12-7-31
しぜんたい- 朧月自由詩412-7-31
小さな命- そらの珊 ...自由詩10*12-7-31
年齢- ペポパン ...自由詩4*12-7-31
この夜をいざなって- 月乃 姫 ...自由詩4*12-7-31
クレヨンの国- マーブル自由詩412-7-31
フォーク- Seia自由詩612-7-30
- りり自由詩3*12-7-30
エア・ポケット- 梅昆布茶自由詩2212-7-30
花嫁- 灘 修二自由詩7*12-7-30

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