息ができるはずもないのに
水に飛び込み 泡を纏って
そのまま底に沈んでしまった

かえりみられない寂しさよ
裏付けのない悲しさよ
私の身体よ

波の少ない底の 底の色
そんなにも ....
合コンに白装束で行くのか      
       あの日の空は青かった
       夏が終わろうとするほんの手前
       夕暮れ迫る束の間の時刻
       受話器の声が世界の音を奪い去る
      ....
  あおい瓶が 枯葉の水を噛んで
  斜めにさしていく光が さがしている
  あなたの瞳は 樅木の陰にいて
  微笑っている 葡萄のように
  ああ もっと遠くへいきたかった わたした ....
大王の庭の千年実のカカオを使って、美ら海の風薫るサトウキビの黒糖を溶かして、天使の涙を一雫。ペンギンが滑り台した氷山から作ったパウダーシュガーをかけたマウント・ショコラ

(大口を開けて
 歯を ....
小野道風は 
柳に何度も飛びつく蛙を見て
一念発起したという
  そのとき 蛙が 
  あの虫はまだ不味い
  と負け惜しみ言って諦めたら
道風はただの人になって
歴史に埋もれていっただ ....
何かかもしれない
時間が此処に来た
初めてのことかもしれない
こんなこと何度もあったかもしれない
何かが今笑いながら
僕を試すんだろ 試して去っていくだろう

逃げてきた過去の
亡 ....
覆面してても君だとわかった 小学生になって集団登校
その中に喋らない女の子
うちでは喋るらしいから
帽子を引っぱたり
ランドセルを押したり
ちょっかいをだすと
すごく眉をへの字にして
嫌な顔するけれど何も喋らない
 ....
壊れてしまった南京錠と
僕は向き合っていました
狭い煉瓦造りのアトリエで

それは遠くにあったもので
時が近づけました

掌には
トンカチとドライバと

これはこれは大 ....
よろこび
いつくしみ
むさぼり

穢土はひとのこころにすむものか
浄土もまたひとのこころにあるものか

コーヒーに
砂糖とクリームをゆっくり溶かしながら
そんなことをおもう

そ ....
南国から来たコーヒー豆を焙煎して窓辺に並べる
そのうち一つがぱちぱち歩き始めて
豆の割れ目にしまわれた羽を広げて飛び立った
それは焙煎が成功した証なのだ
窓に透明のしわが波打っているのをか ....
目を閉じると
緋色珊瑚色菜の花色
まぶたの裏に
現れては消える明るい斑

風の無い中庭は
緩やかな分子で満たされて
枯れ枝から枯れ枝へ
見知らぬ鳥が声を探している

鎖骨のあた ....
小さい海

匂いだけの海

二分咲きの海

小さい海


雑な草むらで殺されたって

毎日三食うどんかカップ麺だって

町の嫌われ者であったって


小さい海

匂 ....
森の中で 本を読むなら ハンモック 
ロッジみたいな 丸太小屋を 立てて

枝垂れ柳みたいな 
かりそめの幽霊に おびえる夜、

暖炉で 温まり 
全てを 忘れながら

名も知ら ....
僕らの言葉はいつもすれ違い
間違い
時に伏せられて
それでも繋がりがあった

まあるいもの
尖ったもの
取り留めのないもの
それぞれが何処かを侵し
引き合い
奇妙なこの街を支えてい ....
みずのね
さらさらとね
ながされる
ひとのシやセイが
たいがになって
いつかのよるの
うみみたいなばしょへ


みずのね
ちゃぷんとね
りゅっくのなかの
つつのなか
ゆれるた ....
メール送信するたびに「よいしょっ」と言うのか 泳げない魚だじっとしている 何も考えられなくて
何も考えたくなくて

調子が悪いのに
調子が良いことばかり言って
疲れてしまう

梅酒と炭酸水
コンビニのおでんだけが
あればそれで今日はおしまい

炭酸水の ....
ここから先は立ち入り禁止
ガードもなくエリアラインがなくても
分かっているさ そんなことは

向こうのエリアの熟れたリンゴが
極彩色の芳香を漂わせてくる
閉ざされた花園には
咲き乱れる虹 ....
パスワードとんとん
スライドスライド
届いたメール
昨日のつづき
悲しいはなし
とんとんとんとん
打ちつけることば
スマホちゃん、痛い?
ひらいたゲーム
スライドスライドスライド
 ....
財布を持たず行き先不明の電車 電子の雨は音がしないけれど
それはボリュームを縮めているだけ
身体はだんだんぐっしょり濡れていく

黄色い雨合羽を着た子供たちが
二列になって歩いている
どうしてこんなにちっちゃいのだろう ....
福豆持って鬼らしい人を探している 橙の蛍光灯にてらされて、
膨れ上がった球体は熱く、
床に落ちていた
縫い針で、
ぷちり刺してみる。
球体が弾けて、
鼠色の煙から、
たくさんの色とりどりの球体が、
 ....
 
隣の芝生が青くみえる丑三つ時

いっそ眠れないならと珈琲を飲み

ため息、またひとつ



 
 

 朝に
 (おそらく)吃音で始まった体がカタコトのまま、?、月を見上げながら
 (もしかしたら、月を見上げている自らを想像しながら)
 結局は落下してしまう眼球
 ほらね、月もまた充 ....
一人だけホテルに泊まらず
テント暮らしのあなたは
私と同じね

私も中学生の頃
今よりずっと幼く見られたから
子供料金で電車に乗っていたのよ

そのお金で本を買ったり
駅のホーム ....
二月四日に内股の鬼
ただのみきやさんのおすすめリスト(14283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
溺れの海- 這 いず ...自由詩415-2-13
合コンに白装束で行くのか- 北大路京 ...自由詩115-2-13
青い夕暮れ- 石田とわ自由詩12*15-2-13
葡萄- 草野春心自由詩515-2-12
バレンタインpoem- とよよん自由詩7*15-2-12
なんだか…- イナエ自由詩6*15-2-12
実験1- 竜門勇気自由詩215-2-12
覆面してても君だとわかった- 北大路京 ...自由詩415-2-12
風変わりな女の子- 灰泥軽茶自由詩615-2-11
三角- 瑞海自由詩3*15-2-11
朝のユーモレスク- 梅昆布茶自由詩1715-2-11
珈琲- 木屋 亞 ...自由詩4*15-2-11
ひなた- nonya自由詩11*15-2-11
小さい海- 吉岡ペペ ...自由詩315-2-11
ロッジ妄想- 藤鈴呼自由詩2*15-2-11
ことば- たけしい ...自由詩215-2-11
水の音- 村上 和自由詩915-2-11
メール送信するたびに「よいしょっ」と言うのか- 北大路京 ...自由詩115-2-11
泳げない魚だじっとしている- 北大路京 ...自由詩615-2-11
そんな夜もある- 灰泥軽茶自由詩815-2-10
ささやかな冒険心- イナエ自由詩8*15-2-10
四角い玩具- かの自由詩3*15-2-10
財布を持たず行き先不明の電車- 北大路京 ...自由詩415-2-10
電子の雨と小さな子供たち- 灰泥軽茶自由詩715-2-9
福豆持って鬼らしい人を探している- 北大路京 ...自由詩215-2-8
彼女の目- あおい満 ...自由詩8*15-2-8
丑三つ時- 殿上 童自由詩11*15-2-8
充血- わたしか ...自由詩315-2-8
summer_white- mizunomadoka自由詩615-2-8
二月四日に内股の鬼- 北大路京 ...自由詩115-2-7

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