古い家の梁に
ロープを掛けただけの
私の特製ぶらんこ
ゆらゆら揺れているのが好きだった


目をつぶると
ぶらんこの旅がはじまる
家ごとゆらゆら揺れて
私は遠いところまで行ってしまう ....
短い旅を終えて
君が立っている
骨ばった大きな笑みと共に

ほどけた靴ひもを
結んであげるよ と言うと
いいんだ これから
空を飛ぶから

そう言って
短い旅に
でて行った
そして 魚たちは 空に帰り
草原には誰一人としていない 
病床の友人に届く 初秋の夕空
秋めいてバラ色 

辺りの夕闇は喜びと悲しみから織り出され
森の上の紅は彼の存在を讃えた
満月は異 ....
雨がどしゃぶり
風がよこなぐり
怒り狂う雷神が蓬髪をふりみだし
光のムチで地上をむちうつ
大地がゆるぎ
木々がおののき、草がひれふす

審判がくだる
電灯がきえ
家のなかを照らす、い ....
  椅子の上に
  左脳がひとつ置かれていた



  色褪せた譜面から
  いくつかの音符はこぼれ
  床のうえでひょこひょこ跳ね
  透き通った窓は、わたしたちと
  青 ....
青紫の花びらに
涙がひとつ
めしべの奥の
白い洞窟に
隠されているのは
新しいいのちが
育まれる仕組み

蜂がはいっていく
蟻が群をなしてはいっていく
ぼくもはいっていく
男は虫 ....
膝小僧というより膝小娘 夕暮れの陽 落ち風に 
窄めた花の 慎ましき
約束の地 ありやなしや

流れ往く雲 間に星の 
応え無き 人の世に 
約束の地遥かなりや
花瓶から
あふれた水の
殆どは書き記されて

干上がった
窓辺に立てられた
イーゼル

幼児に
水で手を
洗われるような

3月に画布を
はる
 
もうじき終わるこの日差し

そうとも知らず夏はジリジリと

あの日のウチらのように



 
みんな。笑顔
(果実のまえの)
花が咲く
宙へ風は
 解け
みんな、こたえる

拝礼(死をふくみ 生は口をすすぐ
   とつばさはささやき
   )おおきな河を
みんながい ....
労働者よ、君の呼吸からは いくつの宇宙の成り損ないが 筋肉と汗と書類の星座を作り損なったのだろう 労働者よ、君は疎外されていないしかといって自由でもない 労働することは人間を生み出すこと 身体を生み出 .... 散らかった新聞紙やカップヌードルの食べ残しに紛れて
暗号が見え隠れするこの部屋で心の銃をみがく狙撃手
ぼくらは思想をもたないトラブルメーカー

いまさら乱数表でこの世界のキーワードがやりとりさ ....
おお、彼は心臓売り

飯屋の上のらしんばんを見よ!

可燃性の心が散り散りになって、

またきりきり舞いして墜ちてゆく

風防の横にはまだひとつも雀の絵が描かれていない。


る ....
奥に仕舞い込んでいた未使用の
少し焼けてきた葉書の束

ふと 手に取り
書き始めた文字は
青臭くて齧るとまだ苦い

幾つもの文字を吊るしては
甘くなれと
この一つの息で長く吹き込んだ ....
窓の外に広がる
冬枯れの野山の風景

冬の朝は好きだ
空気を吸うと
肺がきりっと引き締まる

首をすくめ
手を擦り合わす

季節は土の中から作られる
今ごろ
冬眠中の動物たちも ....
谷は深く 

暮れ行く透明な空


心の闇に光をもとめて 瞳を閉じる


今はただ 肩に食い込む荷を背負い


頼りない熊脅しを揺らしながら


水の流れを聞いては 

 ....
火炉から伝わる振動で
室内の空気が震えていた
重い隔壁に遮断されているにもかかわらず
バーナーの熱が 鼻を焦がすようだった

 外では
 遮るもののない太陽が
 青空にただ一点 光と熱を ....
瞳を
置き去りにした
夢見ながら
止まった時を遡り
写真の中で
あらわな通せんぼうをしている
視界は遮られ
鼓動は
手遊びのように
雑草のように
刈り取られると
ぶら下がった足を ....
ラタトゥイユ
とはフランス南部プロヴァンス地方、
ニースの野菜煮込み料理である
と知ったのは、
私がずいぶん大人になってからだった

初めて小学生の頃に
ラタトゥイユ
と ....
清らかな川の水に足を浸していると

冷たくて気持ちいい

足の先に触れる石の声が

沁みこんできて

生まれ変わっていくようで

何も考えずに

河原に転がる大きな石となって
 ....
こじんまりと武装した基地に
カラフルな戦車が納入されるのを見た
おれは関係ないと言われるのがいちばん怖かったので
納屋の隅で嵐の日に打ち捨てられたフランスパンを手にとった

何かを忘れるのが ....
無邪気であり
かつ残酷でもある少年は
少女にはわからない遊びに夢中になったりする
原始の森から続く通過儀礼のように
せみとり くわがた かぶと虫
昆虫標本

はばたくために作られた軽い羽 ....
人間にはああという声が似合う
生きぬく爆発を死にゆく爆発を生きぬく爆発を死にゆく爆発を生きぬく爆発を死ににくい爆発を、生泥濘に語るだけ
元々無口だった相方が
緘黙症を始めたので
普段は週末にしか行かない川までドライブ

口は利かないが運転はしてくれるので
平日の深更に夜ドライブ

昼間の言葉の行き場がなくて
叫ぶ場所と ....
アスファルトを雨が濡らし
あたりが深海のように暗くなると
自分がどこから来たか
うっすらと思い出されて来ないだろうか
そうだ
自分は確か
まだ日が登りきらない頃に
母親だか恋人だかに
 ....
たびたち



夢中になるものをみつけなさい

そう少年の母親は言い
銀貨を三枚とつくろった衣服を風呂敷に包み
少年を家から

ピシャリ

追い出した

少年はパニックにな ....
あなたたち大人が悪政や貧困や搾取や弾圧に対して
歯向かうのは分からないではない

しかし それはこどもに武器を持たせ
そのつかい方を教える理由にはならない

大人はいつも勝手な義を矛にし戦 ....
詩とは何だ!
永遠の生か?
詩とは何だ!
魂が上げる悲鳴なのか?

誰にも見られない旗は遂に折れ、誰も通さないバリケードは残骸と化した
全ての人々は歓喜に湧いているが、その一瞬が苦痛を深め ....
なにも人間のかわりにはなれない
水晶の先に淡く輝いているマリンブルーの瞳
神様
不合理の先にしか
姿を見せてはくださらない

あなたは人間ですか
この壊れたからだを抱きしめている
 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鞦韆(ぶらんこ)- yo-yo自由詩1412-9-3
みじかい旅- はるな自由詩412-9-2
友へ捧ぐ- 自由詩412-9-2
夏の夜に- 寅午自由詩212-9-2
左脳の時間- 草野春心自由詩1112-9-2
朝顔の顔- 殿岡秀秋自由詩912-9-2
膝小僧というより膝小娘- 北大路京 ...自由詩11*12-9-2
河原歩けば月見上げ_川面の光綺麗- 板谷みき ...自由詩2*12-9-2
3月- sample自由詩5*12-9-2
この日差し- 殿上 童自由詩21*12-9-2
雪消- こしごえ自由詩5*12-9-1
twitter- 葉leaf自由詩412-9-1
さいごの狙撃者- 梅昆布茶自由詩1912-9-1
一勝十八敗の飛行機乗り- 高原漣自由詩1*12-8-31
残暑見舞い- subaru★自由詩25*12-8-31
冬の本質- 綾野蒼希自由詩3*12-8-31
石灰岩の谷に生まれて- ぎへいじ自由詩5*12-8-31
火の鳥- 結城 希自由詩312-8-31
追想- 春日線香自由詩112-8-31
ラタトゥイユ- 宮前のん自由詩712-8-31
休憩- 灰泥軽茶自由詩16*12-8-30
旅の話- カマキリ自由詩512-8-30
少年と少女- そらの珊 ...自由詩21*12-8-30
爆発- 十二支蝶自由詩112-8-30
夜ドライブ- 小池房枝自由詩1212-8-30
帰る- 水瀬游自由詩112-8-30
たびたち- 田園自由詩412-8-29
置きなさい- HAL自由詩5*12-8-29
Qu'est-ce_que_c'est?- itaintme83自由詩112-8-29
ハレルヤ- 佐藤伊織自由詩312-8-29

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