こんな日だ
薄曇りがやんわり晴れ
暑くもない、寒くもない
欠伸がよく合う昼下がり
うたた寝みたいな日曜日

乾いた目やにを払いもせず
裸足の男がリビングで
ぼんやりと窓を見ている
昨 ....
外気の毒に
触れまいと
窓をあけずにいても
腐敗していく心身

止められない浸蝕
退廃する自己
不可避ならいっそ
窓をあけよう

外は夏の雨が降って
部屋でひとりぼっち
力 ....
ちょうどよいのが
ティファニーの偽物だった
だから彼女は
それを大切に身に着けていた

彼女は泣かない
代わりにティファニーの偽物が
泣いてくれるから
だから彼女は泣いたことがない
 ....
息子もいつか
フルーツパフェに登りたい
などと
わけのわからないことを言って
この家を出ていくんだろう

わたしもかつて
プリンアラモードに登りたい
と言って家を出たけれど ....
赤いサンダルと
傷だらけの膝小僧
くくく っと
笑いをこらえた君の影が
僕の靴をはらりとかわした

日曜日の太陽は
すぐに傾いてしまうから
それぞれの
背中に淋しさを背負ったまま ....
海の上を歩きながら
探し物をしている
水平線に
今日も日が沈んでいく
月明かりの下
見覚えのある親子が
海水浴している
あの頃わたしたちは
家族だった
布団にくるまりながら
流星群を見おくる
眠り損ねた世界中の夜に
無数の地声が
やさしいトーンで交叉する

言葉にしないと伝わらない
言葉にしても伝わらない
電線をすべる夜露のように
 ....
真緑の水に素足を浸けているみたいだ


それは遠い日の御伽話


純粋だけで生きていけると思っていた頃


何にも縛られず


何からも独占されず


自由に ....
ちょうどそばにいたネコを引き寄せた

ひっかかれて少し泣いた

ネコの体に顔をうずめて匂いを嗅ぐ

ねこくさい

ネコは諦めたように
うにゃうにゃ言ったので

遠慮なく会社の愚痴 ....
  影と
  影とが出会い、
  つめたい脚を絡ませる



  太陽は
  西に佇み
  濁ったガソリンが
  そっと背中を流れてゆく
「囁いて 灰にして
 探索機って ネガティブか聴き込んで
 水着の上から流行るトリックで 七夕
 罰せられた二人を潮風に裁かせて」
  月の
  優しい輝きは



  きみの流す
  涙の熱い一滴を
  掬いとってしまう
  僕がここに居ることの
  ささやかな歓びの一つを



  奪いとって ....
セイタカアワダチソウは
アレロパシーによって
攻撃物質を出して
他の植物を全て枯らしてしまう。

しかし、そのうち、その毒で
自分自身も枯れてしまう。
自分の事ばかり考えていると
自滅 ....
改札に入り
人ごみの中
前列に移動する
皆スマホを持っている

女子高生は
皆ミニスカで
目のやり場に
困る

知的障害児が
さわいでいる。
おしくら饅頭
足が痛くなる。
 ....
夏の始まり
山へ向かって
坂を駆け上がり
坂の上の神社から
振りかえった僕の目の前には
静かな港の防波堤の内側
鏡のような水面が見え
防波堤の外側には大きな青い海が広がる
水平線に見え ....
鏡に映った
昨日より
一日分白さの増した生え際を見て
思い出す
巧妙に細工された嘘が
ゆっくりと正体を現すように
染めた髪がもとの白い色に戻る

白髪は中学生の時から
生えていたよう ....
道路を歩いていると
クワガタが一匹転がっていた
手のひらに乗せて眺めると
綺麗な姿は無駄がなく音もなく
生きているのか死んでいるのかわからないので
こつこつ指先で叩いてみると

ギザギザ ....
文字が空から降ってくる
あられみたいに降ってくる
だけど地面は乾いたままで
溶けることなく積み重なる
文字、文字、文字、文字…

文字が空から降ってくる
僕らの周りに降ってくる
それは ....
この世に天国なんてない
この世に地獄なんてない
あるものは現実だ
夢でもない

誰でも辛い時は死にたい
誰でも楽しい時は少ない
旅に出たい
毎日新しいものを見たい

でも同じことの ....
朝 今日こそは詩を書こうと思い

一時間寝てみるが 何も浮かばず


窓から春らしい光が射しているので

散歩でもすれば きっと詩が見つかるはずだと外に出れば

緑の何やらのつぼみが ....
わたしは
時々
星になる
星になって
{ルビ盲=めしい}の
黒蜥蜴の歩む道を
照らしたいと思う

わたしは
時々
風になる
風になって
見えないけれど
触れることを
証明し ....
海岸沿いをレンタカーで走った

波しぶきが空にあがってゆくのが見える

それが雲になって風を待ちかまえている


すべての雲が

そんなメカニズムでできている訳ではない

でも二 ....
{画像=120705001029.jpg}



小さい頃の僕は
捜している物はいつも
手の届くところにあって
幸せだった


それが一段背が伸びた頃から
少しづつ遠くなった で ....
向こうの空で飛翔している

麦わら帽子

風に飛ばされているのか

生き物のようだ

溢れ出てくる感情

幼い頃の私は

その優しさは自分を守り

相手を守っているつもりだ ....
春が来るたびに
色が褪せて行った
女はテーブルに きいちのぬりえ を開き
サクラクレパスで塗って行く

夏が来るたびに
心が剥がれて行った
何ひとつ帰り来ぬ家の 何ひとつ得られぬ部屋で
 ....
君の笑顔
柔らかな手
涙に濡れた頬を
君のハンカチが拭う

もう会えなくても
いい
震えている声が
君の胸をえぐる

君は僕の友達
君は詩人
想いのたぎりを
言葉に現そう。
 ....
お得意のハサミで
夜を招きよせる
美容師の笑い声

あはは
あははと
距離を縮めていく

やがて彼は
潮目に沿って
金色の糸を流す

彼女達は
心からは笑わない
ただ彼に
 ....
 遠くのまちまで ゆくの

 家で じっとしてらんなくて

 しらないまちまで ゆくの



 きたないことばを あびながら

 けいさつかんたちの列を抜けて

 海沿いの ....
知らないところで
知らないうちに
知られてゆくのは
狂気の虚構

飛べない羽で
飛べない空を
飛んでゆくのは
強固な郷愁

血の雨
地の底
散りゆく精神

日の影
悲 ....
花の器、言葉の境界をーー
引く一本の線
そこを越えて君は扉へ
扉の中は花畑でーー
君の瞳は色彩に包まれる
包まれたものが開くように
君の言葉は音を立てる
「ようこそ」・・・そう言って
 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日和- salco自由詩10*12-7-8
窓をあけよう- シホ.N自由詩112-7-7
その日を眠るために- もっぷ自由詩1012-7-6
男のデザート- 小川 葉自由詩11+12-7-6
かげふみ- nonya自由詩21*12-7-6
海水浴- 小川 葉自由詩512-7-6
雷光- 風呂奴自由詩212-7-6
真緑の水- 永乃ゆち自由詩8*12-7-6
ネコ- 暗闇れも ...自由詩912-7-6
ガソリン- 草野春心自由詩6*12-7-5
After_June- 吉岡孝次自由詩1*12-7-5
輝き- 草野春心自由詩312-7-5
アレロパシー- ペポパン ...自由詩9*12-7-5
- ペポパン ...自由詩3*12-7-5
港の絵日記- ……とあ ...自由詩13*12-7-5
真白髪- そらの珊 ...自由詩13*12-7-5
雨の跡- 灰泥軽茶自由詩11*12-7-5
文字が空から降ってくる- まーつん自由詩13*12-7-4
ワイン- ペポパン ...自由詩5*12-7-4
浮かばずの朝- 八男(は ...自由詩312-7-4
7月のNobody/Something- そらの珊 ...自由詩19*12-7-4
海からの雲- 吉岡ペペ ...自由詩1212-7-4
想像の手を伸ばして_/_ _それは繋がって行く- beebee自由詩29*12-7-4
麦わら帽子- 灰泥軽茶自由詩5*12-7-4
ぬり絵する女- salco自由詩12*12-7-3
悲しみ- ペポパン ...自由詩5*12-7-3
アドリアネのブロー- 和田カマ ...自由詩2*12-7-3
かわいいくつが_ほしくって- 鈴木陽一 ...自由詩212-7-3
知らず飛ばず- シホ.N自由詩112-7-3
「ようこそ」- yamadahifumi自由詩212-7-3

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