春だし煙草が吸える場所はどんどんなくなるし
取りこわし多々 街の自我崩落
もっと詩を書いてよ
泣いたりわらったりして詩を書いてよ
枯れながら苦しんで書いてよ
ひかりがひかるみたいな当然さで詩 ....
生まれる前の闇に
ぽつ、ぽつぅんと
浮かんでいる
光の結晶たち

(すっかり消費されてしまったね)

アタシの葉脈を
衛星軌道上から観察した彼が
火曜日の声で呟く

(きっと
 ....
青い心と若い心と未熟な心と熟した心
心に齢がなくなって
初めからなくて
皆似たり寄ったりな同じような心色

何だろうかこの鑑の場所に置かれた
鍛え上げるべくして在る心の不動位置
己の感覚 ....
雨が糸になった空気をつたうように
青いから黒い艶の景色へと物語と翼を持って

なんだっていいじゃんと雨音が空気に触れて
歌う 口笛の欠片も奏でながら

懐の深さとお人好しの境目と交差点と立 ....
少年の勇気は無知と純のどちらだろ

まるで数万羽の鳥の群れが

クジラの骨でできたイカダにのって

星よりは遅く風よりは速く

目まぐるしく黒波を立てて旅にでる


教会の時計が ....
火を盗ってきたから
ここで炎が燃えているのだと
プロメーテウスは言うのだけれど
プロメーテウスはおバカさんだから
火から離れて星を見ている

もちろん星はたいてい火なのだけれど
そうじゃ ....
君には とっくに 
わかってることだよ なぁ

脳髄が八丁味噌となって 
発酵し 腐敗しかけている ことを
空虚となった 胃袋のなかで

そぅだ 
老いは老いでも
北風に耐えてる
 ....
 僕は僕の書斎でもうしばらく忘れ去られていた小箱を眺めている。
 小箱の蓋には何かで削られたような痕が残っていた。
 その時、ふっと風が吹いた。 
 壁に架かる絵画の中で少女がブランコに乗っ ....
夕闇が頬張る曇天
無音の圧迫
うるさい

堕落しはじめた桜の花
無音の連打
うるさい

放棄された母の神殿に
散らばった音楽
うるさい

背伸びした指先が
神の逆鱗に触れる
 ....
水道の蛇口をひねれば水が出る
そんな単純な思考を

私はバケツを持って川へ水を汲みに行ってしまう
そんな思考を持つ時が多々ある

こんな草臥れる疲労脳を案じてリラックスとやらを
習い始め ....
草を磨り潰して 両手の手のひらで 大空を・・
瞳に囁くその色に染めよう
どんな星が生まれることか
そんな星を個々に秘め
握りしめる此処の星
蒼穹に包まれたオブラート引く 紺碧の泉に溢 ....
誰かの悪口を言う人は嫌い
唇が歪んで
涙で滲む視界よりも
もっと酷い景色を
雨樋越しに
押し付けられるかのような
不快感が あるから

愚痴っぽく火照った頬に
スコールの粒ひ ....
空がとても冷たそうで
触れたくなって
腕を伸ばしてみるけれど
届かなくって
指も思い切り拡げて
踵もあげて
ジャンプもしてみるけれど
届かなくって
あきらめきれなくって
あきらめられ ....
腰まで雪に埋まり
全身で空を指す暗緑色の矢印
風に翻弄されないしなやかな直立

透明を深める濃い青の奥から現れる
最初の星屑に
放射冷却を告知する
 
耐えているのではないが
嗤 ....
打ち捨てられた傘が
雨上がりに閃き

嘘になった舗道は
まだ濡れている

それらに
名前をつけないでくれ
寂しい名を



束ねてからげた未来は
生木で火も点かず

 ....
ときはふらりとたちよって
触れるだけ触れて 去っていく

かなしみに火傷

体ごと持っていかれそうになる そのときに
飲まれては 足掻いて

手をさしのべるのはだれ

ふくふく小さ ....
  木造家屋の
  窓に、夜 雨がふるえる
  ながい髪に指を とおしていると
  君はいつか居なくなるってことがわかる
  蛇口から冷たい 水がおちてくるから
  いつまでも 僕は ....
ひとりで生まれ落ち

みんなと生きて

ひとりで死んでいく

孤独でも自由でもない

楽しくて悲しいだけだ


素朴な色彩の楽しみ

飛翔して行く悲しみ

悠久も刹那も
 ....
目覚めの薬

始めたくない一日
ベッドの脇のギター

黙らせた目覚まし時計から
バトンタッチされたテレキャスター
僕にやる気を出させようと
甘い声で囁きかける

僕は布団の中から手 ....
コの行列

撃鉄におされて

くるしいや

僕はあと何番目?

友達は何列うしろ?

パチン

パチン

規則正しく一歩一歩

われわれは進んでいくのである

おい ....
山際に故郷を茂らせて
霧立つ河は唱和する
悠久の径を手引くように
水面には明かりの灯った小さな神輿が流れ
その一つ一つに幼子が蹲っている
名付けられた世界を知らず
生誕の由縁も語れぬまま ....
 ふたば

冬の午後
水に挿した豆苗を見ていた
光を食べたその植物は
飛べない二枚の羽を
明日へ広げる


 さよなら

星はどこへ還るのだろう
色あせていく夜空
朝の襲来
 ....
おもたい水がからだのふちに集まって出ていこうとしている
すぐに 今
扉はわたしたちの愛を肯定する
よごれたタオル 柔らかく美しい
生活の哀しさと危うさよ
月あかりを覆いかくして
いっせいにはためく
葉影のひとつひとつ
はためきのひとつひとつが
たったひとつの音で滅する
みもふたもない音楽を
おくりつらねているから
風のひとつひとつ
月あ ....
ねむらない
夜を、つむぐ指
薄く
するどい鱗のような

きらめきばかり
零れる

ふれあわない
他人を
みすかすための
口びる
たおれる
花の
はかなさを
とうとば ....
緑の宙に貼り付いた羽
暗い曇をくぐる曇
二番目の指で涙をこすり
終わらぬ宴の後を追う


くちびるとねじれ
溶け合う朝と みずいろの水
ひるがえる ひるがえる
火と灰 ....
彼女がその上半身に密着していたセーターを脱ぎ始めたら
火花のように星星が流れ出てしまった
彼女がその束ねていた黒髪の水門を解いたら
波のように夜が溢れ出してしまった
旦那の居ない夜 酒を酌み交わす
相手は自分の頭脳と心と身体と精神

五人に誤認 両手に華を携えて走る
へべれけの道

その先に 千鳥足でしか渡れぬ橋がある
踏み出してみるかい?
渡 ....
娘はまだちいさい
ちかごろ茶柱というものをしって
家族のため、お茶をよく淹れるようになった
茶柱はなかなか立たない
というより、一度もみたことがない

ときには夢中になって
湯呑みと急須 ....
戸走りに冬越飛蝗 奥間の灯


{引用=冬越し

この頃 冬といっても
僕の国や
何も知らない人達の国では
ギリシャ世界のアネクメーネのように
どんなに寒くても
明日への蓄えがなく ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩を書いてよ- はるな自由詩518-2-24
Alpha- もとこ自由詩15*18-2-21
凪のままの心- 朝焼彩茜 ...自由詩618-2-20
雨の糸の音- 朝焼彩茜 ...自由詩618-2-20
クジラの骨にのって- 吉岡ペペ ...自由詩918-2-18
プロメーテウスのおバカさん- 佐々宝砂自由詩7*18-2-17
失題(6)- 信天翁自由詩218-2-17
一人の世界- ヒヤシン ...自由詩5*18-2-17
Cold_Song- もとこ自由詩4*18-2-16
脳を溶かす水の祈り- 朝焼彩茜 ...自由詩718-2-16
還る色(samantha_james-waves_of_ch ...- 朝焼彩茜 ...自由詩418-2-16
センブリの目線から- 藤鈴呼自由詩3*18-2-14
言い訳だけれども- 坂本瞳子自由詩3*18-2-13
明日の予想最高気温は氷点下六度でしょう- Lucy自由詩9*18-2-13
卒業- ヤスヒロ ...自由詩1018-2-12
金の鳥の羽に月の小指- 田中修子自由詩10*18-2-12
愛の夢- 草野春心自由詩418-2-11
その名は永遠- 吉岡ペペ ...自由詩418-2-11
目覚めの薬- まーつん自由詩3*18-2-11
ホッチキス- 次代作吾自由詩1118-2-8
◎裸身- 由木名緒 ...自由詩1418-2-7
のびていく豆苗の先はどれも、ふたば- そらの珊 ...自由詩17*18-2-7
タオル- はるな自由詩218-2-6
funeral- かとり自由詩5*18-2-5
架空デトリタス- むぎのよ ...自由詩318-2-5
夜へ_喉へ- 木立 悟自由詩818-2-4
セーター- 本田憲嵩自由詩518-2-3
エーデルワイス- 藤鈴呼自由詩3*18-2-3
茶柱- 宮内緑自由詩7*18-2-3
雪どけ_と(一)- AB(な ...自由詩418-2-3

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