すべてのおすすめ
(じゅるりと甘い豊水梨
まだ食べさせられていない
疲れこんで放心
ひととおり過ぎてペタと座り込む)
 
一人で悠悠と横たわりながら耐える
くらしと
半生を捨ててあまい缶詰の汁に
溺れる ....
 
Curly and honey blond from his mom’s side,
Black eyes from my side,
He looks so gorgeous unde ....
そこらへんに
擬似感情は転がっている
拾って
嵌め込んで
擬態する
嬉しい人に
悲しい人に
     さっきは青く
     こんどは赤く
     めまぐるしく舞台は
      ....
二十歳くらいの頃
梨の皮をビーラーでむいていると
それを見た父が怒りだして言った
「そんな梨は食べたくない」

わたしは内心、バカみたい、と思ったのだが
火に油を注ぐのも面倒なので黙ってい ....
雨傘の言葉
そぼ降る名前
閉じられていく風船は
わたしが作った
窓、その音と
旧スエズ文字の羅列
それだけで
終わらないように
海の便箋も
階段に添えた
日々の死に
追い ....
なつのよる、満月の路や
夕暮れてゆく公園、回旋塔の下や
線香花火が咲いた、一瞬の光の下で
見つけた
かげぼうろたち
かじってみたら
やさしくほどける
ほおってみたら
ふうわり浮かぶ
 ....
夏の語尾を揃えて
波紋は遠くへ伸び
粗削りの石は凪を驚かす
静謐に彩られた霞に
魂の背中を思いやる

私の描いている空は
誰かに届く
空はどこまでも繋がっているから
必要な人の瞳に落 ....
{引用=「夜」

それは
くらくて
おちつく

それは
しずかで
ひかえめ

つねに
はんぶんが
そうで
もうはんぶんも
どこか
こがれている
その
はんぶんに

 ....
角砂糖をひとつ
半ズボンのポケットにしのばせて
もし敵がきたらこれを投げつけてやる
ときみは言った
角砂糖が飛び交う戦場では
だれも死なない
蟻が大発生し
甘いみずたまりを泳ぐことだろう ....
指輪を脱いだ指は
素の自分に戻って
ちょっとほっとしてる

全然きれいじゃなくても
それでいい
それがいい
しわしわの
手の甲の指の
第二関節にある
眠たそうな沼みたいな目が
笑 ....
鞄の紐が千切れた
それは長財布と数珠を入れたら
もう手一杯になるくらいの
小さな黒い鞄
仕方ないので
それを胸に抱えて歩く

ごめんね
ごめんね
人波に逆らって
死んだ仔猫を胸に抱 ....
ひとつ、
どうしても叶えたい夢がある

大相撲に行って、
幕下の取り組みから、
幕の内弁当とワンカップ片手に、
ほろ酔いで、ヤンヤヤンヤ、拍手喝采したいのだ。

席は砂かぶりではなく、 ....
この夏は海に呼ばれた。
思っている以上に癒しが必要だった。
波の音のピアスは砂浜に落ちていて、
夏色に輝く蝶は深呼吸を担っていた。

この海は幾星霜波と風が象った
遊び心と神秘に満ちたメッ ....
昨日産まれたばかりの吾子は
わたしの横で寝ている
なんてかわいいのだろう
産毛のような髪の毛
耳も口も鼻も小さいけれど
とても精巧に作られていて魅入ってしまう
閉じられたまぶたの中でどんな ....
白銀のというには淡い
白地に描かれる薄墨紋様は
シンメトリーに見えて実は
全然左右対称でない

この蛾は隠れない蛾で
クサイチゴの葉の上や
大きなシャクナゲの花の上や
テンナンショウの ....
公園通りを抜けたところで
突然、大粒の雨が落ちてきて
石畳を駆けぬけ
アーケードに避難した

濡れた前髪から
昨晩のヘアトリートメントのにおいが
密かにたちのぼる
フローラルウッディの ....
のりものに乗った
小さな真昼だった
窓際の席に座ると
すぐ側には
窓があった
外は色彩豊かな
景色で満たされていて
足りないものなど
何もないように見えた
懐かしい誰かが
 ....
勝手のうえに
勝手をこぼしてたら
「それをじぶんに言われてたら
どう思う」という矢印が向いて
ハッと
黙ってしまった

おむつなどを買いに走り
熱り疲れた頭で
排尿日誌がいるか、とか ....
綿のループ
いくつもの群れとなり
ベッドにかけられれば一枚の布
ナイトランプに照らされて
月影を映す

手触りは
馴染んた人の肌のようで
撫でれば
もっとやさしく
わたしを撫でかえ ....
気がつけば一面の緑のなかで
途方にくれていた
どこから来て
どこへ行こうとしているのか

すでに熱を失って
剥製のように軽くなった
小鳥のむくろを
両の手に捧げている

はばたいて ....
 「氷」

口のなかの体温で氷がほどけていく

世界が終わるかのような
とどろきを上げて
北極の氷山も海にくずれおちていく

さよなら

夏の真ん中で
わたしが失ったのは
透明 ....
想い出したように
鳴る

風鈴が
躊躇うように

あなたが
幼い頃の話をする時のように

鳴る
風鈴が

逃げる風を追い駆けようとして
諦めたように

鳴る

あなた ....
いつまでも
想い出にならない夏

痛くもなく
ただ痺れていただけの夏


ぽとり


昨日の端から
呆気なく零れ落ちたわたしは
黒い服を着せられ

どこかが
痛いような顔 ....
庭先に咲いていたのはほおずきの花
日常からわずらいを引き算したような
うすい黄色の小さな宇宙
秋になってそれは赤く実籠る

ほおずきの実には毒があり
かつて堕胎するために使われたと知ったの ....
今を鍛える。
今を鍛えると未来への不安はない。
今を積み重ねる。

一期一会、夏至を噛みしめる。
蒼穹、太陽の果汁を撹拌する。

きらびやかなその果汁、細胞から、魂から、溢れ出る血液から ....
声帯が未遂に終わった
夏の初めの頃
植物は止まり
蟻の巣は時間をかけて
退廃していった
立てかけられた
日傘、と
ひとつまみの酸素
光化学スモッグの半日は
残務整理に費やされ ....
真夜中に稲光で目覚めた
とおもったけれど
ふと目覚めたらたまたま雷が光ったのかもしれない
きれい、と怖れ、は
ちいさな箱に同居してる双子

エレベーターに「故障中」の張り紙が貼られている
 ....
食卓に箸置きを添える
といってもそれは箸置きとして売っていたものではなく
両端をねじられたキャンディ型のフォルムの
ベネチアンガラスの小さな置物で
ずっと前に
ベネチアの運河に架かった
橋 ....
生き物として残り時間はもうそう多くない
やっかいなのはいつまで、なのかは誰にもわからないこと
いっそ自分で決めてしまえば楽になるのかしら

喫茶店でクリームソーダを飲みながら
思い出を誰かに ....
庭の紫陽花がうっすら青く色づいて
季節は嘘つかないね、などとつぶやいてみる
紫陽花は土壌の性格によって
色が変わると知った理科室で
人みたいだなとおもった
そんなふうにわたしが紫陽花を怖れて ....
ただのみきやさんの自由詩おすすめリスト(14140)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
旅がまたはじまる- 唐草フウ自由詩9*25-9-7
混血- 月乃 猫自由詩8*25-9-6
- 塔野夏子自由詩5*25-9-5
- そらの珊 ...自由詩19*25-9-2
真似事- たもつ自由詩8*25-9-1
かげぼうろ- そらの珊 ...自由詩16*25-8-29
ちゃぽんと落ちる- 朝焼彩茜 ...自由詩725-8-27
メモⅱ(夜、朝、昼)- 道草次郎自由詩825-8-26
角砂糖- そらの珊 ...自由詩15*25-8-24
- そらの珊 ...自由詩13*25-8-22
- そらの珊 ...自由詩20*25-8-21
私を大相撲に連れてって(くれなくっても構わない)。- りつ自由詩5*25-8-19
海に呼ばれて- 朝焼彩茜 ...自由詩725-8-18
ト或ル朝- そらの珊 ...自由詩12*25-8-17
ギンツバメ(百蟲譜53)- 佐々宝砂自由詩625-8-13
通り雨- そらの珊 ...自由詩14*25-8-13
のりもの- たもつ自由詩8*25-8-13
布団- 唐草フウ自由詩18*25-8-3
タオルケット- そらの珊 ...自由詩8*25-7-20
埋葬- そらの珊 ...自由詩14*25-7-17
続いていくのかな- そらの珊 ...自由詩9*25-7-14
風鈴- 夏井椋也自由詩13*25-7-12
想い出にならない夏- 夏井椋也自由詩15*25-7-5
サイダーとほおずき- そらの珊 ...自由詩15*25-7-4
「今」を鍛える- 朝焼彩茜 ...自由詩7*25-7-1
書き置き- たもつ自由詩525-6-29
アパートメント- そらの珊 ...自由詩13*25-6-27
箸置き- そらの珊 ...自由詩9*25-6-25
朝がやってくる- そらの珊 ...自由詩13*25-6-23
トレース- そらの珊 ...自由詩11*25-6-15

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