桜島だ

さっきホームはすこし肌寒かったのに

動き出した電車から桜島をながめていると

ぼくはひかりの温度に右側を押されている

ぼんやりとした鈍痛を感じながら湾をながめる

あ ....
土中を這い回る魚にように
生への違和を拭えずに
代替の作法は理由も示さず月と太陽の間を追い巡る
成就することこそが必要だとは言われぬが
影法師のような慈悲が
朧げな輪郭を保って半身の羅針盤を ....
あの虹は君に向かって架かっているのだろう
消えないうちにクルマを飛ばせば逢えるのかもしれないな

幸せの音がたぶん鳴っているんだろう
庭には綺麗な花が咲いてコドモが唄ってるんだろう
とき ....
彼らは
魔法使いとして
法王から除外されて
いたのだが
領主たちは
彼らの可能性に期待を馳せた

彼らの功績は
黄金にまごう真鍮となって
いまでも生きている

パセリ・セージ・ロ ....
太陽が現れて、眩しい光が差し込む
  水面に揺れる地平線
  蒼く染まった頭上から

    歴史を振り返ることなく
    生活を語ることなく

  背中には影
  光と同化すること ....
ただ
あどけなさにいた季節
純白と翡翠の子守唄
濡れた温度が優しくて
秘密の杜で
穏やかだった
毒の甘さを知らぬ頃

未通女に柘榴を差し出したのは
楽園の蛇だったのだろうか、未知 ....
どす黒い雨雲が一面に立ち込め
大粒の雨粒が天から涙のように流れ出る
そんな日に太陽が一瞬顔を出す

今日もどこかで誰かが死んだ

海も空もセピア色でできた世界で
どす黒い雨雲の割れ目から ....
きれいな人が 大きな昆布の束を抱えて
ピアスの石が イルミネーションに煌く
街のざわめきの中で 抱えなおした昆布の音が
雪が舞っている 北の海の潮騒に重なる


あたしは帰りに寄ったス ....
右の耳にカチャーシー
左の耳に吹雪のハヤテ
五歳で世界の全てを知って
その後は忘れていくばかり
フェイクと名付けた鉤針に
ハイディング・ジャンクの帽子をかけて

右の目に生
左の目に死 ....
手入れが欠けた裏庭には
跋扈したぺんぺん草が 王者となって
むなしいかげを ふるわせている

神楽月というのに
優雅な舞楽は 聴き取れず
沈滞した深閑だけが 満ちみちて

丘のひだにも ....
琥珀とも違う
碧がかった金色の不思議な瞳で
遠くをなぞる弛緩

淡桃色のペディキュアが落ち着かない
透かし視て
爪先が音を立てずに偲ぶから
君は泣かないひとだと思ってた。

 ....
雲をこね波あわだてし、省く文字。を残すことはリズムを意識的に落ち着かせることであり走りたがりの私の言葉に歩けと命じることでありまるで囚われの身にでもなったみたいに不自由なのに息を、

詰めたままで ....
ホームスィートホームからホームへ
テレビの中でニュースをアナウンサーがにっこりともすんともつかぬ顔でつぶやいてる 
オリジナルじゃなくても存在するたましいのやさしいオーラ
もうなにか巨大なものと ....
気が付くと孤独が
助手席に腰掛け
こちらを見て微笑んでいた

やぁ
孤独は言った
僕は
どうも
と会釈した


それから
孤独は良く快活に喋るし
時に ....
とびっきりの笑顔ひとつください
おいくらでしょうか?

こころの痛みを鎮めるお薬ひとつください
どこかにありますか?

曇りのない青空のもと
もうお気に入りの傘も要らないと
言ってくれ ....
なぞるゆびさきは
ましろ

正確に淡々と辿る円
重ねるほどに無心
重なるほどspark
呼吸は止めて
息を併せる
トロット
流星の
よう

軌道
描く掌
重心は下 ....
雨が降るを厭い
風が吹くを厭い
日が照るを厭い
紅い 紅い花を咲かす

雨が降るを尊び
風が吹くを尊び
日が照るを尊び
優しい 優しい実をつける
かあさんの右腕にぶら下がって
見上げるのは好きだな
両足
なんかもう 引きずっちゃって
かあさんも笑うから
お前は泣くけど
そんときは後ろ足で こっそり
蹴とばしてやるから

かあさ ....
もういいじゃん
バッグが空
よごれてきたけど
樽も空
ついさっき出荷されたのたちが
残していった空気をぜんぶ肺に詰めて
それで忘れないってことにできたらどんなに素敵だろう

なんど ....
夜明けの淡い光が ゆるやかな
丘の木立を 悪夢から救い出すとき
白い衣の少女たちが 透明な微笑を
ローリエ樹の 木末の葉先に 露を宿す


遠い思い出に浸って 白い午後は
菜の花畑の ....
月が傾く頃
金色の砂が器から溢れ
胎内に響く
もうすぐだね
もうすぐだね
梟のウィンク
深淵なる森の一瞬
針葉樹の欠伸
我らからすれば永遠に等しく
命が宿るは奇跡に等しい

明星 ....
真白になった
彼女の肌の小川に流れる純粋
くるくるまわった
私には得ることのない美しさ

美しさって
死を内包しているような
気がする
可愛さに絶望
美しさに絶望
比較的後者の方が ....
ひょい、と
おまえを肩に乗せると
よりいっそう
にぎやかな
居間になる

わたしには
さほど高くない
いつも通りの目線だが
おまえにとっては
宇宙ほどの
高みであるのかも ....
触れるとつめたくてあたたかい
やみはやわらかい
しなやかに伸びる人工的な曲線
そのさきに灯るひかり
まるいほのおに囲まれている
漆喰はそれを反射している
揺れ踊る微細な動きに意味を見出すこ ....
 パソコンがなかったら仕事ができない。
 年金詩人のわたしは今日もパソコンと睨めっこしている。正確にはマイクロソフトワードがなかったらということになる。その理由は文字を書く労力が半減することで、文章 ....
人の営みの狭間を縫って
悠久の経を信条とした河に
明かりの灯った小さな神輿が流れ
そのひとつひとつに
幼子が蹲っている
世界の何たるかを知らず
それでこそそべてを悟ったような面持ちで
も ....
揺るぎない態度が歩むアスファルトの硬さで
両腕を失ったのは誰か
絶えず歩み続けることで
身体の抱擁を犯されたのは誰か

足跡は連なり
その道は物語を一つ語りだす
独りの表現を誇張し
劇 ....
向こうの林の梢の上に
三角からすを止まらせて

昨日のぼくの ろくでなし
あしたに恃む すべもなし

雲にまかれた梢の陰に
三角からすを潜ませて

(三角からすっていうのがいるんです ....
あなたの影を追うように
あなたがかいた詩をよんでいる

詩は日記ではない
だれかが
だれもが
そう言うけれど

そこには確かにあなたがいる
いとおしく撫でるように
目で追い続ける
 ....
中国から紛れて移入された
希少な巨大魚が江戸川で釣れると読んだのは
遥か昔の中学生のころ

再発した想いが頭をよぎった
体長170㎝
重量50㎏の大魚が東京の街中を泳ぎまわる
ぼくとほぼ ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14280)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひかりの温度- 吉岡ペペ ...自由詩715-12-4
回帰- 由木名緒 ...自由詩13*15-12-4
あの虹は君に向かって架かっているのだろう- 北大路京 ...自由詩1315-12-4
錬金術師- レタス自由詩415-12-3
太陽- 鷲田自由詩415-12-3
ユニコーン- レモン自由詩15*15-12-3
雨の日の青空- 自由詩4*15-12-3
グルタミン酸- 藤原絵理 ...自由詩13*15-12-2
恋とは無縁の地の果てで- ピッピ自由詩315-12-2
風の舌(六)- 信天翁自由詩515-12-2
ペディキュア- レモン自由詩16*15-12-1
雲をこねて、波を泡だてる/即興ゴルコンダ(仮)投稿.92- こうだた ...自由詩5*15-12-1
わたしたちは宇宙の地平線となってしまう- モリマサ ...自由詩515-12-1
布団がふっとんだ- 溶融自由詩415-12-1
priceless- 梅昆布茶自由詩19*15-12-1
trace- レモン自由詩9*15-12-1
或る女- あなろぐ ...自由詩315-12-1
かあさんの- オイタル自由詩5*15-11-30
裏地のないスカート- はるな自由詩715-11-30
日曜日- 藤原絵理 ...自由詩715-11-30
280日間_近くて遠い日- 秋也自由詩515-11-30
真白- 瑞海自由詩6*15-11-30
肩車- 千波 一 ...自由詩1115-11-29
くらい- 管城春自由詩215-11-29
(ゐ)のひと- たま散文(批評 ...13*15-11-29
シンクロニシティ- 由木名緒 ...自由詩1415-11-29
歩み- 鷲田自由詩615-11-28
三角からす- オイタル自由詩9*15-11-28
だいやりい- 朧月自由詩215-11-28
アオウオ釣り- レタス自由詩515-11-28

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