変わらずにいつもわからない明日
するりと訪れて気ままに去ってゆく
取り残される人間は生き遺したことが
あるような無いような無様さで
夕陽に細長い影を作らせる

昨日を思ってみるのはどうだい ....
あざやかな鮮血に染まったこの手でも
掴みとれるものがある

君の心臓を手の平に乗せ
その重みの振れる速さで
鼓動を聴く

とくんとくんと脈打つそれは
揺るぎない強さで君の感覚を支配 ....
強い風が吹いて森が泣いている  あなたは昨日、
 つめたかった。

 やわらかい刃物で、
 切られた気がした
 血も流れないのに
 いたくて、いたくて。

 あなたは今日、
 やさしかった。

 その笑顔は
 ....

桜の老木が
娘のような
振り袖を纏ったので
根本から仰ぎ見ていた
僕の視界から
青空を消してしまった
  貘の食べ残した悪い夢が
  きみの唇のまわりに散らかっている朝
  窓越しにみえる庭は 素晴らしく綺麗だ
  気丈な松の樹に 少しだけ雪がかぶさって
  玉砂利は少女のごとく濡れ  ....
波の音と蛇口から出る水の音が競いあっていた
僕の夏は遠くで鳴るチャイムのように 青空へ吸い込まれていった

道路に置かれたブロックにアイスの水滴が落ちた
乾く前に
アリの餌にでもなればいい ....
枕がぬれる

大地に染みこむ

たくさん食べてたくさん寝て

泣いたりしてるだけだから


信じるとは

傷つく準備を完了させているということ

信じるとは

傷ついても ....
仕事場のドアを開けると
早く来て掃除をしている筈の君がいない
代わりに卵がひとつ床に転がっていた


とうとう君は卵になってしまったのか
私には何も言ってくれなかった
淡いピンク色を ....
空が雲を指導している
 雲は雲で空を無視している
海が船を可愛がっている
 船は船で海に甘えている
丘が木々に恋している
 木々は木々で丘を愛している

過疎化した町が設けた
こころづ ....
解脱してのけ者にされている  この折り紙を広げたら
 思い出がひとつ
 消えていく

 ここは
 思い出の小部屋
 一日の最後に訪れて
 折り紙を一つ置いていく

 その日、私が
 過ごした時間が
 一つの ....
コートのポケットに
どんぐりが三つ
入っている

きのうの夕ぐれ
近所の公園でひろった
小さなどんぐりたち

てのひらの上で
ころころ転がしてみたり
両手で温めてみたりする

 ....
読み耽っている僕の
まだ読み終わらない本の頁に
済まないと君は手刀を切る

割り込んだ手が
即席の栞に真似て

君の何気なさに
僕は 今日も
軽く峰を飛び越えた
水のような夢は誰にも知られず
雨どいを流れてゆく
甘い菓子になれず
鮮やかな菓子になれず
形をなさず
流れていったきり

畳の上へ横たわる僕の瞳は
黒々とした夜を現す説明文

剥が ....
  小学生が輪になって栗拾いをしている
  裸になった枯れ木の足もとに 赤と黒のランドセルを抛って
  わたしはコートの内ポケットから名刺入れを手にとって
  なんだか ひどくかなしい気 ....
その日、
ギターの弦が切れる音がした
薄暗く窓のない部屋で
大爆発と同時に
詩人は確かにその音を聞いた
しかしその音は
自分の頸動脈が切れた音であった









 ....
オシャレな店から落武者が出てきた 硝子の割れる音がした


誰かのこころまで押し入りそうな路線図を
複雑な顔をして見ている

ほっと息を吐いて本を閉じるその仕草が大好きで
マグカップの上の蜃気楼から
図書館まで続く遠い ....
神が自然を造る時のように

詩人は芸術作品を造るべきである

彼の目にはもはや覆われているものは何一つなく

彼自身の力によって、悪も善も全て

作品を形作る為の一つの形象 ....
 昨年末開業いたしました「雀のお宿」 過日、一組のお客様が賑々しくご出
立されて以来、お声を掛けてくださる影も、お立ち寄りくださる方も見かけま
せん。昔のように、近所を徘徊なさる群雀さまの賑や ....
  白鳥はうつくしい
  あなたの細い両の腕は、きょうも
  わたしの首をきりきりと締めつけていた



  あなたの長い髪の毛は
  あなたの言葉に似ていない
  みじかくけ ....
爆発するそら
踊る松の木
発作に狂った白い雲
透徹する骨
閃光
あけっぴろげな死体
ダイナマイトが原因で
死んだ人間が
何人いるのか知らねえけどよ
そんなもん貰ったぐらいで
偉そうに意見してんじゃねえぞ!
所詮どっかにある事実を
たまたま一番最初に見つけただけだろうが
 ....
愛しているといった
あなたの名前をしらない

いったこともない外国の街の名を知っている
冬は雨ばかり降るということも
あなたがそこでどんなふうに目を細めるかも

嘘をつかないあなたが ....
伝子組み替えでない奥さまがいる いろいろあって
はてをみて
まばたく ゆめに
なみだして
しらぬ せかいで
すってみて
うその かがみに
よってみて
とかいの とりを
おってみて
すっかりあきも 
ふかまって
 ....
新しい家が建つ
白い壁の真新しい
まだ誰のにおいも
染み付いていない
新しい家が建つ

そこに小鳥が住むとして
わたしは祝いに何を贈るだろう

わたしは熱い熱い珈琲を飲む
冷えた体 ....
ただの壁だと思っていた面に
白い花が
ちらほらと咲き始めた

家と道
内と外
隣人と自分
向こうとこちら
静けさと騒音
過ぎ去った時間とやってくる時間
何かと何かを隔てるための境目 ....
「高く 飛んでいる 者よ」

その息を耐え 焔の先に何を見たか
翔んで行く音 携え 心に想う花
結びの先 拓けて行く道 渡る舟の上
ここからでは見えないものを 眺める二つ眼差し

飛 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
明日へ- もっぷ自由詩413-12-8
邂逅- 由木名緒 ...自由詩6*13-12-7
強い風が吹いて森が泣いている- 北大路京 ...自由詩213-12-7
吊り橋- まーつん自由詩6*13-12-7
艶樹- 和田カマ ...自由詩3*13-12-7
王の庭- 草野春心自由詩913-12-7
夏の時- うみこ自由詩2*13-12-7
泣いたりしてるだけだから- 吉岡ペペ ...自由詩313-12-6
普通の空- 壮佑自由詩36*13-12-6
かの幻が開いてその影は消えた②- 信天翁自由詩313-12-6
解脱してのけ者にされている- 北大路京 ...自由詩413-12-6
日々、折り紙- まーつん自由詩9*13-12-6
【_どんぐり_】- 泡沫恋歌自由詩22*13-12-6
本を置いて・・・- subaru★自由詩8*13-12-6
どんなふうに一人- うみこ自由詩4*13-12-6
栗拾い- 草野春心自由詩413-12-5
現代詩バスターズ2- 左屋百色自由詩8*13-12-5
オシャレな店から落武者が出てきた- 北大路京 ...自由詩913-12-5
ねえ絨毯汚さないでよ- カマキリ自由詩713-12-5
クズ詩人の詩論- yamadahifumi自由詩213-12-5
雀のお宿廃業のお知らせ- イナエ自由詩15*13-12-5
白鳥はうつくしい- 草野春心自由詩313-12-5
8月のメモ- 白雨自由詩413-12-4
ノーベル賞受賞者に述ーべる- 花形新次自由詩213-12-4
すばらしい嘘- はるな自由詩613-12-4
伝子組み替えでない奥さまがいる- 北大路京 ...自由詩713-12-4
そのひまでのこと- 白雨自由詩113-12-4
新しい家が建つ- 小原あき自由詩8*13-12-4
垣根- そらの珊 ...自由詩20*13-12-4
雅情- 黒ヱ自由詩213-12-4

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