気まぐれな嵐は
ときおり吹き荒れて
数え切れないほど
散り始める
桜の花びらが
舞い落ちては
ゆったりと流れる
どこかの運河の水面を
どこまでも薄紅色に
染めるように
この春は過ぎ ....
  公園の桜は葉がそろった
  イモ虫は蛹を破り
  羽根をのばして
  眩しい空の光をめざす


 遠いうしろで電車ごっこの子供たち
 運転手は僕だ!と叫ぶ子に
 皆は、ずるい、ず ....
・0次元/
位置だけの、目に見えない〈点〉
絶対座標の位置だけが明確な〈 〉
ドコニと問えばはっきりとココニと答える
でも、姿は見えぬ
片思いの世界


・二重螺旋/
反平行の真逆な ....
 ―あのね〜、お母さん!
  今日ね、お弁当の時間にね、
  ちーちゃんが一人で笑い出したの。
  だから「どうして笑っているの?」って訊いたら
  「分からない」って。
  それでもちーち ....
パンジーの隣に
スィートアリッサムを植えようとして
移植ごてを手に
しゃがんでいた

視界をよぎる小さなプリズム

見上げれば
空はどこまでも青く

あたたかくなりましたね
本当 ....
花曇りに君という器がない さみしいと言えぬ口が春の歌 喜びはすぐ目の前に広がっているというのに、
いつもその手前で足を挫いている。
先を急ぐばかりに、目の前の数々の小石に躓き、
自ら輝きを彼方に遠ざけてしまう。

若気の至りなどという言葉は ....
  その日 空は折れ曲がっていた
  梯子の上ではくたびれた猫が
  真昼の光を嫌になるほど浴びていたし
  グラスに注いだ麦茶は埃を被りつつあった
  


  忘れ物はのこさ ....
            140427
ありふれた幸運
逆様に見えた世界
ありさまと名づけたい日々の光景
踊り狂う姿は若さの象徴なんて
陳腐な台詞を繰り返し吐く訓練に飽き
モダンな都市の郊外 ....
足を洗った後の石鹸の香り漂うシャワールームで、水色のモザイクタイルが涙した。

清廉潔白なものに憧憬の念を抱いて、祈り続けるけれど、人が愚かで汚いことは百も承知。

これからも、多分同じ。
 ....
貯木場で死んだ友達を思い出した
遊んでいて転落し
浮かんだ材木の下に潜り込んでしまい
溺死したのだ
指の爪がいくつか剥がれていたそうだ

重い材木と材木の隙間を
懸命に広げようとしたのだ ....
私のカルテに猫のような動物 ふるい扉は頑丈で
坂みちをふさいでいる
その手前で三角にすわって
少し音をきいていた

あかぐろい、(でもやさしい)
まるい(でもつよい)、
おおきな、あかるい、時折白い、
響いて ....
愛の言葉は種のようで
堅くて食べられない
と天袋に投げ入れた少年

時を隔てた小さな箱で雨もりに悩むころ
忘れていた、遠い時の種が芽をふく

愛を包んだあのひとはもう居な ....
見上げれば 青い空がある
靴の下 地面の底には また地上があり
私からは見えない 空がある

息できる場所で引力に頼って歩く
いつも踏んでる道のずうっと下は
海かな 河かな 山かな

 ....
なんにもないから
そらはくもをあつめた
じぶんを青くぬった
そしたらみあげる人がいた
そらは青いって
詩をかく人がいた
そらはいった
おいでよ、おいで
でも、その詩 ....
計算尺からこぼれた泥のにおいで
ぼくはいつも寝不足です
よどんだ街灯に殴られた両目を
どうやって隠そうか毎日必死

(ねごとは寝て言えと
(どやされた日はいつも
(近所のどぶ川でカワニナ ....
18歳の君の春は
新しい生活の始まり

知的障害を持ちながらも
厳しい自立を自ら課し
家族と離れ
グループホームで暮らし
工場で働く

そんな君の切実な悩み

そして
性欲
 ....
いつかすべての花が閉じるときに
できることならそれは夜明けがいい
未定の連鎖を勝手に感じさせる
できることならそれは夜明けがいい


かすみ草の花束のなかに
 ....
横浜の姉に電話する。
料理や家事のことでわからないことがあると
姉にきいてみるのだが。

姉もだんだん逝った母に似て
話が長くなってきつつあるようだ。

煮ると焼くしかない僕のレパートリ ....
「かわいい」
保育園の部屋に初めて入った周を
年長の女の子が、迎えてくれた

「じゃあね」
僕と妻はにこやかに手をふって
若い保育士さんに抱っこされたまま
きょとん、とする周をあずけてか ....
嬉しい嬉しいと動き回って 一時逆子になった君
この前2100グラム 少し大きめと

きっと愛情過多ね 今から親馬鹿ね 

嬉しい嬉しいと動き回って そんなに嬉しいの?
同じくらい嬉しいよ
 ....
春という素性の上に
細いすじがねを
うっかり高く伸ばしてしまった
ふたりは
よりかかりあう
その寸前で
定冠詞のような
小さな花を咲かせている

あなたはわたし
わたしはあなた
 ....
4月25日金曜日 晴れ
最高気温24℃
バスの車内にてブレックファスト
愛と勇気を齧り喰われたアンパンマンの
これからについて妄想する
   砂地にのびる
   影法師
   不機嫌な男みたいに
   息苦しくて
   湿っぽい
   気圧が下がってる
   きっと
   嵐の前触れだ


           ....
{画像=140426112527.jpg}

都会の一角に寄り添って
おまえは小さき声を上げていた

1月の薄い陽射しを浴びて
身体には輝く黒石の毛皮をまとい
丸まり
鞠のように丸まり ....
鳥が庭の果実をついばみに来た
鳥によって食べ方のリズムが違う

あんなに早く飛べるなら
雨粒も追いかけていける
まあるく逆さに空を映しながら落ちていく
綺麗なものを

風がさらった思い ....
アンパンマンの首から下を食べるのは なし 満員電車に一人で乗る
顔も見ないし見たくない
みんなどくどく動いてる
みんなただの物なんだ
わたしにとってはね

満員になって運ばれる
知らないうちに運ばれる
知らないう ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小さな春のタチェット- りゅうの ...自由詩17*14-4-30
境界線まで- 游月 昭自由詩2*14-4-30
存在可能な別セカイ- ハァモニ ...自由詩1*14-4-30
八本のダフォディル- 夏美かを ...自由詩18*14-4-30
シャボン玉- Lucy自由詩13*14-4-29
花曇りに君という器がない- 北大路京 ...自由詩214-4-27
さみしいと言えぬ口が春の歌- 北大路京 ...自由詩614-4-27
自己嫌悪- ヒヤシン ...自由詩5*14-4-27
折れ曲がった空に- 草野春心自由詩414-4-27
考察- あおば自由詩8*14-4-27
ホローキャンディ- 比良末潮 ...自由詩5*14-4-27
沈没- 山部 佳自由詩614-4-26
私のカルテに猫のような動物- 北大路京 ...自由詩7*14-4-26
助走、逆流- はるな自由詩714-4-26
時の花- 游月 昭自由詩2*14-4-26
割る_丸- 砂木自由詩14*14-4-26
そらは青い- 小原あき自由詩12*14-4-26
ねごと- カンノユ ...自由詩514-4-26
トリトマの花- ichirou自由詩11*14-4-26
赤い血だ、へんなの- ホロウ・ ...自由詩4*14-4-26
姉と話す- 梅昆布茶自由詩2014-4-26
小さい靴_—入園の日に—- 服部 剛自由詩1614-4-25
母性本能- 朝焼彩茜 ...自由詩17*14-4-25
相似形- そらの珊 ...自由詩1514-4-25
開封- 凛々椿自由詩514-4-25
【_前触れ_】- 泡沫恋歌自由詩14*14-4-25
黒猫_/_陽の当たる暗闇に消えていくもの- beebee自由詩25*14-4-25
あたたかいスペル- ふるる自由詩13*14-4-24
アンパンマンの首から下を食べるのは_なし- 北大路京 ...自由詩1414-4-24
満員電車- かの自由詩4*14-4-24

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