君よ
エセな聖書で
春を行け

今日のヘッセはご機嫌で
シルクハットでご登場
石畳広場に蝶を飛ばし
舟遊びに楽団引き連れ歩いては
ことごとく林檎酒に耽る

酔っ払ったなら
森の古 ....
     道ばたの石ころでした
     春になるとかたらわに
     青い花が咲きました
     今も道ばたの石ころです
     冷たく固く凍っています
     ....
僕の目の前に

ゴッホの「カラスのいる麦畑」の絵がある

それはまるで子供の描いた絵のように僕の前に掛かっているが

それは同時に子供には決して描けないものも含んでいる
 ....
雨で濡れた制服を物干しにかけると
お気に入りのセーターと
向かい合ってゆらゆらとダンスを踊った

優しい雨のなか
口ずさんだのはジーン・ケリーの“雨に唄えば”

これは何処からきた雨 ....
時間は私の手から愛おしいものをもぎ取っていく
しっかりと抱きかかえて大切にしていたものを
何食わぬ顔をしてすれ違いざまにむしり取っていく

いつか時間が癒してくれると
優しいあの人は教えてく ....
湿った砂の温度
掘るほどに水が滲んで
肌で感じて頬に触れる
潮風の温い感触
乾ききれない海草の匂い
思っていたよりも
生々しい身の回りのすべて
ひりひりと目に沁みるあれこれが
頭を取 ....
あなたの透明な
指先が
奏でる旋律

振動が
胸の奥の影に
伝わって、響く

知らないうちに
涙が溢れていた

信じられないくらい
震えていた

文房具店で
シャープペン ....
       肩を叩かれた
       振り返ってひとりきり
       だれもが傘をさし
       早足で家路にいそぐ
       見上げれば顔に降りかかる雨
      ....
イケナイ小学校の裏門から

そっと忍び込む



百メートルの校舎裏

キライじゃなかった



左手は ずっとずっと校舎

でも


右手には給食調理 ....
不在の生誕日に花を添える
囁いたうたとともに
沈黙がいつまでも響いている
歌声は掻き消されて
漣の向こうには届かない

弾かれないギターは煙に巻かれて
どこまでも静寂のなかにいる
わた ....
担任の先生
支援学級の先生
児童心理学の先生
作業療法士の先生
言語療法士の先生
そうそうたる先生達に囲まれて
亀ちゃんについてのミーティング

亀ちゃんのテストの結果
チノウノハッ ....
母が達者で花咲いている ?

君に戦場で会ったなら
私は君を殺すだろう
そして首をかしげるだろう
君は一体、何者だったのだろうかと

私達を敵と味方に分けたのは
一体なんだったのだ ....
まばたきには
ばね がついていて
どれだけ
すばやく
まぶたを
弾ませられるか
競いあっている
{ルビ双子=シンクロ}

持ち主に
気づかれてはだめ
そんなに
凝視しても
真 ....
国道四号に抜ける
夕暮れの千住の小道に
スタンドバーの看板の
男の顔の上半分が赤くなる

大人になればこの店で
夜を過ごせるのか
まだ小学生のぼくは
家に帰るしかない

日の光が消 ....
冷たい水で髪を洗う
まだ群青に満ちてる部屋の
片隅で猫を抱く
爪をそろそろ切ってやらなくちゃ
金色の目が私を見返す
あなたはあたたかいね
雪解けの匂いがする
小さく鳴いて
するりと闇に ....
蛙の世界の王様は、大きな大きなガマガエルです
沼の淵の一番高い岩の上を玉座にして、毎日世界を見下ろしています。その視線は、つねに安定したさざ波に注がれました。
若々しい雨蛙は王国の奴隷です
王様 ....
茹でてふやけて

むいて食べる

ほっこほこの里芋にっころ

喉がころころ鳴っており

何かおるのかな

うっすら朝もやけのなか

鳥の声と緑の香りがする畑の中から

里芋 ....
草を踏む
表紙をひらく
頁をめくる

一行目に木洩れ日
天使が羽を
休めている

睫毛が落ちる
ふっ、と息を
ふきかける

濡れたたてがみ
あたたかい
蹄の音
まだ、息は ....
ああ

疲れたな

また

明日も 疲れる

毎日 毎日 巻き込まれていく

歯車と歯車の間



砕かれて泥になった体は

ちょうどいい腐葉土かもしれない


 ....
人が人を検閲することはできない
それはいちばん姑息な魂だから

人は人を弾圧することはできない
それは怯懦の表明に過ぎない

それらを振り払った魂のあり方こそ自由の別名だとおもうのだ

 ....
ベランダに出る
たばこを取り出す
火を付ける
煙を吐いて見上げた空

ぼんやり白い雲
切れ間に
オリオンの三つ星が
行儀良く並んでいる

カーテンから漏れる居間の光が
隣の家の壁 ....
私の亡骸は
私にとってさえ
特別なものではないから
海に捨ててくれなんて
言ったって
しょうがない

今のうちに
自分の皮膚に
触れておきたいと思っても
私には安っぽい
付属物が ....
いたいの、いたいの
とんでいけ

大三角に
ぶつかるくらい

おおぐま、こぐまに
ぶつかるくらい

高く
みごとに
のぼりつめたら
今度は
はげしく
おちてこい
 ....
空を殴ったらば
君を奪って
月まで飛んでゆく

奥歯を噛み砕いて
言葉も愛も粉々の
月は悲鳴を上げて

枕を抱きしめて
君がいない
カーテンに包まって
朝が逃げる
夕日が飛来し ....
白いシーツ

白い枕カバー

白い天井

硬いベッド

朝が白々明ける頃には

私の心も
漂白されて

窓に
雪の港
鮮やかな海の青
さいご、には
なれるはずもなかった
いのりの一葉が
身をよせて

そよかぜを織る
やわらかな
うみ



すきま、から
もれる光は重なりあって
ことばのほつれを
受 ....
去年の夏、シャボン玉を買った。
きいろい麦わら帽をかぶった
ピンク色の象のかたちをした容器。
旅先の雑貨屋で見つけて
近くの河原であそぼうと思ったけれど
その日は、あいにくの雨で
バッグに ....
  煙草屋のわきに
  ポストがたっている
  阿呆みたいに



  屋根をつたって
  落ちてくる雨だれをうけ
  それは錆びてしまっていて
  もう誰も近づいたりしない ....
潅木を編んで作った毬に
緑色の毛糸が絡まっている
そいつが風に遊ばれて
砂埃を上げながら
僕の景色の中を転がって行く

「どんな人間も不幸なのだ。」

ほんとうに
あの人も
あの人 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ヘッセの散歩- 月形半分 ...自由詩313-2-16
道ばたにころがって花をみる- 石田とわ自由詩8*13-2-16
__ゴッホ_「カラスのいる麦畑」- yamadahifumi自由詩213-2-16
優しい雨- 川上凌自由詩17*13-2-16
時間- 文字綴り ...自由詩1*13-2-16
涙の落ちるところ- 木屋 亞 ...自由詩7*13-2-16
乳首がキューン2- 花形新次自由詩413-2-15
独りだと思う夜にきみはいる- 石田とわ自由詩8*13-2-15
のに- 芦沢 恵自由詩19*13-2-15
1月25日- 高瀬自由詩413-2-15
亀の唄- 夏美かを ...自由詩22*13-2-15
母が達者で花咲いている- 北大路京 ...自由詩313-2-15
君に戦場で会ったなら- まーつん自由詩14*13-2-15
ばね- そらの珊 ...自由詩20*13-2-15
夕暮れの影- 殿岡秀秋自由詩613-2-15
箱庭- Mélodie自由詩513-2-15
王様- 月形半分 ...自由詩413-2-15
里芋にっころ- 灰泥軽茶自由詩8*13-2-15
森を読む人- sample自由詩413-2-15
種子よ- 2012自由詩4*13-2-14
検閲者- 梅昆布茶自由詩1313-2-14
冬の蛍- イナエ自由詩513-2-14
乳首がキューン- 花形新次自由詩713-2-14
うつしみ- 千波 一 ...自由詩713-2-14
ばかたれ- さひ自由詩213-2-14
白いベッド- Lucy自由詩21*13-2-14
千年樹- 千波 一 ...自由詩713-2-13
冬のシャボン玉- sample自由詩5*13-2-13
ポスト- 草野春心自由詩7*13-2-13
僕の景色の中を- 和田カマ ...自由詩3*13-2-13

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