背中のうら側に
湧き出るような身勝手を
菓子鉢にいれて走っている

一日を過ごせば
一日を知ってしまう
蛇腹のような階段を捨て
毎日建てる墓標へ向いた私と

降りつもる砂を払う手 ....
何かのかたちが傍らを落ち
遅い影がそれにつづく
眠りのなかの冷たい放出
幾度も幾度も繰り返す非


直ぐの水と曲がり水
ひとつのかたちを拒みながら
蒸した原と土 ....
遠くの金魚
見つめれば 尾鰭のついた噂話も
御姫様のドレス内に 包まれてしまって
只管 忘れられるかのような 産物

白濁した水面に浮かぶ目玉がとても白くて
青空と一緒に映り込む雲 ....
池のほとりにすわって
スケッチブックを片手に
タガメを描いている

頭上には角ばった泥の月が
まだ明るい空に浮かんで
輝きだす頃を待ちわびている

おぼろげな深い場所
夏休みに行った ....
猫の喉奥から
小さな雷鳴が聴こえる
やがて
雨が降ることだろう

さみしさを埋めようとして
猫を飼うということを
怒っているのかい、

六月の保護色みたいな灰色の毛は
なでられる ....
あたらしい方法
をさがすようにして、さまよい
さがしあてたように、一つの碗を手にする


テーブル


しずかに碗を置く


そそいでも崩壊しない強度なら
わたし自身も ....
宇宙の裏側にいこう
この世にいると君はあざだらけだから
僕も泣いてしまうから
狭いけれど一緒にそこへ行こう

そこで背中を合わせて座ろう
手はつないで
だけど顔は合わせずに

空から ....
 花弁が散り際に吐いた赤い呪縛。
 自由は青い額縁の中にある。
 生き苦しさには最良のグレーを捧げ、
 人生の愉悦は黄色い生物の口の中。

 理解を包括した若草の懐にはナイフが隠されてい ....
 記憶の彼方に浮かぶ一艘の客船は時を巡る。
 大海原は凪いでいる。
 トランス状態に入る前の静けさに音楽は語る。
 安らぎはいまだ訪れはしない。

 多少の情緒不安定は正常だ。
 海は ....
機械的に進む日常
断片的な夢の気配

モノクロの夢の中に沈み込み
錆びついた思い出をつかみ取る

午後に目覚めた私の個の核を
夢の錆臭さが侵してゆく

ナイフを持って立ち尽くす人を見 ....
うまれたての水のつめたさで
細胞のいくつかはよみがえる
けれど
それは錯覚で
時は決してさかのぼらない
この朝は昨日に似ていても
まっさらな朝である

それでも
あなたの水は
六月 ....
平たい皿の上に
幻の鶏が一羽
細い足で、立っている

 こけえ
 くぅおっこ
 こけえ

青い空へ吸いこまれてゆく
あの日の、さけび

先ほどまで
醤油のたれに{ルビ塗=まみ} ....
贋作の夜を、ハンマーで叩
いて割った
     砕け散った夜の
欠片の中に
いつ貯めたのか思い出せな
     い古めかしい十
円玉が数、枚
それを取ろうとして指を刺
した     見 ....
曖昧なあなたの自殺願望
私はそれをタバコを吸いながら眺める
缶コーヒーのプルトップを開けて
それを差し出すあなたの瞳の色
焦げ茶色の瞳は私を見ていない
二重螺旋で作られた私とあなた
時間軸 ....
{画像=170702213809.jpg}{画像=170702115037.jpg} ウジ虫を高い所に置くと
簡単に落ちて来る
ニラレバ炒めの香りにやられて
簡単に落ちて来る
トレーナーのミッキーに
ウジ虫を鍛えさせた
ウジ虫の多種類の筋肉を
広く短く鍛えさせた
ヒキガ ....
暗闇のなかの白い砂
寄せる生ぬるい波
ぼんやりと砂の中からひかる

やってもやらなくてもよかった
いつかの課題たちが
ゆっくりと点滅している

千匹の子どもを度々生むならば
名前をつ ....
停滞の蒼穹から
       聞こえてくる
ピアノのよろめいた 音程が
でも・・・
 どうして 立たぬのだろう
   こんじきの さざ波が
そうだ ・・・きっと
 魔弾の吹き矢が
   ....
雨。
浮かれた願いを流してしまって
蝉の声も聞えない
しんとしたスコールが窓を叩く

耳の中の狂騒。
蝸牛がのろのろとフローリングを這い
残る鈍く光る涙の跡

蝉の声が死んだ時
私 ....
 誰でも自由に自販機でタバコが買えた頃、あれは15の夜だった。
 わずかな金さえあればタスポなんていらない時代。
 最初のタバコを吸いこんだ時の高揚感。
 格好つけたがりの少年は大人との境界 ....
噛み砕く度 大きさの違うあなたを
円を描くような角度で見つめれば
空から舞い降りる 太陽光線よろしく
包まれたような 雰囲気 広がる
時にゆったりと 時にまったりと
その違いなど 微々た ....
      蒸し暑い 水無月の夜
   ベッドで 寝返りを繰り返し
枯渇した 卒寿の大脳をもてあそぶ
      だが 暗黒の寝室には
        琴線の余韻はない
   笛や太鼓の山彦 ....
ガラスの表面を
汗とも涙ともつかない水が伝う

過去を鋤きかえし
クチナシを活ける

日々寄せては返す悔恨は
わたしが築いた防波堤を
かるがる越えてみせる
((( それさえも憎めない ....
人は反射する鏡なのです

だれかをよわいと思うとき
わたしがよわいのです

だから感じることをやめなければならない
わけではない
人はほんとうには
神器そのままではありえないから

 ....
今朝サンドイッチを食べていたときまでは
確かに僕は僕のものでしかなかったろう
いまこの個体は他人の手で弄られ
僕の不確かさを探している
血小板よりも小さくなった未来は
ぼんやりとした瞼の ....
ミニカーをコマ撮り 空から滴る雨 家の屋根は紺、茶、赤
線路はとぐろを巻く ずるりと地球を這う
次々に人を丸呑みした
黒い煙が巻く ぐるりとわたしを囲う
心にもない言葉を吐く 生きると誰かを失 ....
隣人は透明な猫として現れる

薄明の線路の上を
囁きながら 死者を乗せて
一本の列車が発車する

台風がそこまで迫っていても
わたしたちの窓は 安全だ
有刺鉄線に蔽われた東京の空を
 ....
生まれてから一度も手にしたこともない拳銃の引き金を引く練習をずっとしている。
ズズドドン、パーン
ピーーィ、キュイン
弾丸は脳の斜め後ろあたりから眉間に向かって飛び出すよ、
世界は失敗した花火 ....
アスファルトゆらり
とけるように
燃えるように
人波ゆらり
おちる汗 
夢の中をさまよい
歩みを進める
一歩 一歩が幻
都会のジャングルは
熱 帯 夜
カラフルな花
咲き乱れ
 ....
私の名はライザ143527055@a
もうしわけありませんがあなたを容認できません

ときどき小鳥が窓辺に遊びにきます
名前はないという小鳥です

私の名はライザ143527055@a
 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
菓子鉢- はるな自由詩217-7-12
ひとつ_のぞみ- 木立 悟自由詩317-7-12
目張らない生活- 藤鈴呼自由詩2*17-7-11
泥の月- Seia自由詩117-7-10
そういう生き物- そらの珊 ...自由詩15*17-7-10
- 遙洋自由詩317-7-8
手はつないで- 渡辺八畳 ...自由詩217-7-8
流転- ヒヤシン ...自由詩2*17-7-8
邪心- ヒヤシン ...自由詩5*17-7-8
手遅れ- 倉科 然自由詩117-7-7
今日の水に寄せて- そらの珊 ...自由詩18*17-7-6
鶏ノ夜- 服部 剛自由詩217-7-5
7.5- 伊藤 大 ...自由詩117-7-5
星々、そして。- 倉科 然自由詩217-7-5
断片2011(詩+イラスト)- ふるる自由詩18*17-7-2
ウジ虫- 間村長自由詩7*17-7-2
GAS- 木屋 亞 ...自由詩3*17-7-1
気虚- 信天翁自由詩217-7-1
- 日々野い ...自由詩1017-7-1
永遠の夜- ヒヤシン ...自由詩5*17-7-1
バリバリに癒される- 藤鈴呼自由詩1*17-6-30
水虚- 信天翁自由詩117-6-30
浸蝕- 伊藤 大 ...自由詩217-6-29
曇る鏡- 田中修子自由詩9*17-6-28
探し物- 乱太郎自由詩10*17-6-27
蛇が寝るまで- 無地自由詩2*17-6-26
交差点- 伊藤 大 ...自由詩417-6-25
夏、弾丸高気圧、殺人- 北街かな自由詩117-6-25
ゆらり夏- 星丘涙自由詩5*17-6-24
エリザベスに捧ぐ- 梅昆布茶自由詩917-6-24

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