これは嘘の雨

かろやかなハリボテのよう

びゅうびゅうびゅうびゅう

大袈裟な風

ナナメヨコマエから

パサパサ顔を撫でる

コソバイぞ

向こうの空は晴れていて

 ....
傷つけてる?
って
聞きたいけど

聞いたところで
変わらないから

愛は
かたちのない夕暮れだから

終わりも始まりも
ただ

沈みゆく夕暮れだから
 
 
 
  ....
宙(そら)よりも空(そら)が好き
星は天にあいた無数の穴
虹は空を渡るためのかけ橋

この白い庁舎の
切り取られた小さな空から降る
青い閃光
わたしを貫け!
不自然なほどに自然なその色 ....
街をかき混ぜた風が
雲を溶かして
太陽に飲まれていく

出来るだけ優しくて
バラバラな想いで

音のない一瞬に空が
鼓動を溶かして
内側に脈打っていく

出来るだけ優しくて
 ....
おめでとう
めでたい日も今日でおしまいだ
めでたくもない
あたしの冷えた部屋は
去年のまんま

無理やりつくった笑顔みたいな
口ぱくのおめでとうは
だれの胸にも届かず
ひっそり鏡には ....
赤い鉄橋が
鳥居のように立ちつくす
影の硝子の奥の午後


さわれぬ光をさわらず昇り
灯は街から剥がされて
夜は緑へ緑へ向かう


昇りゆく灯のさらなる上を
虎は ....
白い電気が光を帯びては

私の心臓を突き刺すのだ。



長い間わからなかったことも

ずっと知ってたあのことだって

よく考えたらすごくくだらないし

人差し指と親指 ....
あたしはお母さんを待っていた

喫茶店で待っていた

いっしょにお昼を食べる約束をしていたからだ

この近くには乗馬倶楽部がある

あとで乗ってみようか

お母さんがやって来た
 ....
私は冷たい蝋燭です
暗い足元を
照らしてあげるふりして
本当はあなたの狂気を照らしているのです

私は冷たい蝋燭です
嘘だと
思うなら
私の灯に
触れてみて
とてもとても
冷たい ....
告白に必要なのは

ユウキ

困っている人を助けるのに必要なのは

ユウキ

会議で発言するのに必要なのは

ユウキ

暗闇から抜け出せない

私たちに必要なのは
 ....
腕をつくフォルム
眼球と二重瞼のバランス
背中に手を添えて
差し伸べるように
手のひらを奥へ傾ける
黒髪がしなり散らばる感触
床へ促す一連の流れを素描しながら
降りそそぐ熱い雨を
 ....
  君は唇を震わせる
  火を点けたばかりの
  赤い輪郭をした石炭を
  心の何処かに抱えるように



  愛することは愛を傷つけ
  悲しむと悲しみは消えてしまう

 ....
旧制中学の同窓会報で 訃報の囲みを見る
    そういえば 一年先輩もひょっとして

マイ・ポストに 舞い込むのは               
              砂ぼこりばかり
 ....
そこにあるのは悲しい沈黙

誰も触れない


君に話したものは希望

君にはわからない真実


僕たちは誤解という小さな罪を積み重ねてきたね

ジョン レノンを貫いた銃弾はいま ....
去年
義母が急逝した

晩年
持病で苦しんでいて
会えば
病気の苦しさばかりで
死にたいけど死ねないのよね、と言われると
そんなこと言わないでと
答えながら
鬱屈した気持ちになった ....
流れていく方向を見失って
濁り始めた水と空気

「仕方がない」のお題目の下で
済し崩しにされる許容限度

時間をかけて築き上げた壁を
やすやすとすり抜けて
目の前に現れる他人

 ....
年の終わりの最後の日

赤褐色の大地に立ち
遠く約束された地に行くことを阻む
北の山の連峰をのぞむ
彼の地の地平線を目指していたはずだが
あまりにも遠方にあることに気づき
今立ち竦んでい ....
年が改まり 今日から新年なんだ
モソモソと布団から這いずり出して 袢纏を引っ掛け 
いつものように 新聞をポストに取りに行ったら
電話帳みたいな ぶっとい紙が捻じ込まれていた

こんなもん、 ....
窓硝子から流れ込む 午後の陽光に
植木鉢の スパティフィラムが
静かに 溺れていく

凍えた足首を燃やす 電気ストーブ
郵便ポストに忘れられた 年賀状
西向きの食器棚から 背伸びして外を見 ....
一年の仕事を終えて 
家に帰った年の瀬の夜 

テレビで久しぶりに 
「ガソリン値下げ」のニュースを見て 
はじめて(嬉しい)と思う自分に少し驚く 

僕の顔に似た赤ちゃんを 
今夜も ....
君が走ると 僕は見とれる
魚の群れの様に 小麦畑を泳ぐ風を
小さな身体で押しのけて 少年は走る
そのせわしない息 涙にむせかえる ひたむきなまなざし

今朝 彼の犬が死んだ
一晩中 暖炉の ....
最初から
ジェットコースターに乗るつもりだった
受精卵のころからね

福笑いの人生
ちょっとおかしくても
笑い飛ばしてもいい
去年からやってきた水で
シャワーをあびました
私の皮膚がはじいた水は
いったいいつへゆくのでしょうか
容赦なくすぎる日は
わたしたちのあらゆるものを
減らしていきます
私たちもまた
食 ....
食う

みかんを食う

さっき歯を磨いたばっかりなのに

なぜ食うんだ
(しかもこんな時間に!)

みかんを食っているうちに気がついた

えびせんも食いたいと

みかんと ....
何もない所に
一つのドアと
見知らぬ場所へ昇ってゆく
階段があった

昔見た夢で
ドアの向こうの階段に
どう抗っても行けない所で
ぱっと目が覚めたが

僕はこれまでの生の歩みで ....
インテリジェンスはあなたの首を絞めるだけです
そして死ぬことはない

摂取量に注意してください
摂取量と羨望は正比例の関係にあります
インテリジェンスはあなたの首を絞めるだけですが、
それ ....
自転車の ペダルを漕ぐ
すると世界も 一緒に回りだす

夕暮れの街並みは
河川敷の 向こう側
なだらかに傾いた 地平線に震えて
ゆっくりと 夜に向かって 滑り落ちていく

泉を横目に  ....
おはじきは
簡単なゲームだ

まず大切なのは
その形である
はじいても
相手を傷つけない
丸い形が望ましい
それは
自らを傷つけないためでもある

次に大切なのは
はじきたい相 ....
森が本だと想像してみる、
一頁一頁が緑の葉っぱで出来ていると。
陽の差し込む部屋でそれを開いている
まるで十四歳の気分で

カサカサした木の皮の表紙をめくると
光の透ける葉脈から文字が浮か ....
いつもこんな具合に過ぎていく年の瀬

露天に並ぶ裸電球は飴色をしていて

なんだか同じような毎日と風景が

経た年月とともに霞んでいく

空き地でいそいそと

木のはぜる音と燃える ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とおりあめ- 灰泥軽茶自由詩4*12-1-4
かたちのない夕暮れ- umineko自由詩10*12-1-4
青い閃光- 凪 ちひ ...自由詩312-1-3
ボーダー- こういっ ...自由詩312-1-3
平日ダイヤ- 朧月自由詩312-1-3
歌と境界- 木立 悟自由詩512-1-3
小さい部屋- 自由詩312-1-3
馬とオレンジ- 吉岡ペペ ...自由詩4+12-1-3
冷たい蝋燭- そらの珊 ...自由詩9*12-1-3
ユウキ- ジュリエ ...自由詩312-1-3
新しさを知ってゆく月を美しいと詠む國で- たちばな ...自由詩26*12-1-2
石炭- 草野春心自由詩612-1-2
アングラの緞帳(三)- 信天翁自由詩112-1-2
愛の章- 梅昆布茶自由詩512-1-2
薄墨の絆- そらの珊 ...自由詩24*12-1-1
re-born- nonya自由詩21*12-1-1
始まりの物語ー終わらない話- ……とあ ...自由詩14*12-1-1
【_お正月は嫌いです_】- 泡沫恋歌自由詩27*12-1-1
スパティフィラム- まーつん自由詩12*12-1-1
家族の船_- 服部 剛自由詩712-1-1
君が走ると- まーつん自由詩6*12-1-1
ジェットコースターに乗って- マフラー ...自由詩4*12-1-1
流れる希望- 朧月自由詩712-1-1
食う- みどり自由詩311-12-31
夢の階段_- 服部 剛自由詩7*11-12-31
インテリジェンス- ブロッコ ...自由詩311-12-31
枝先- まーつん自由詩11*11-12-31
おはじき- そらの珊 ...自由詩10*11-12-31
The_leaf.- Akari Chika自由詩6*11-12-31
年の瀬- 灰泥軽茶自由詩811-12-31

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