隣の家の目覚まし時計に起こされた 沼のほとりにあなたは立って
覗き込む
濁る水底
揺らぐ藻の影
素早くよぎる魚の気配に
煌めく泡が
まっすぐに
昇ってくるのを待ちながら

言葉の淵にあなたは立って
覗き込む
尾び ....
あの草原のうえに浮かんだ雲はいまもかわらない
風はやわらかな吐息とともに春をはこんでくる

春待ち鳥は歌声を整えてこぼれる季節にそなえる
翻弄されながらもまた花びらとなって流れてゆく
ひとの ....
左腕に
浮き出た内出血の痣
八年前に受けた
ハーセプチンの点滴は
あたしの血管までもぼろぼろにして
以来 採血は
看護士泣かせの儀式となった
その痕を
老いた母は
かわいそうにと
 ....
夕ごはんの買い物帰りにママンが仔猫を拾ってきた
パッパは余計なもの拾ってくるなよと言った
ぼくはびっくりして、触ったりした
今日から兄弟だよって
ママンが言った

少し震えながら
鳴 ....
片方の手を取って
九十歳のきくさんと
介護の青年は
デイサービスの廊下を
ゆっくり、歩く。

きくさんは、皺の寄った右の拳で
くしゃくしゃなちり紙を
握り締めている。  

「それ ....
戦争って何だ?
戦争でなぜ人は死ぬ?
いや違う
戦争で人は死ぬのではなく
人が人を殺すのだ

戦争って何だ?
戦争で勝った方が正しいのか?
たくさん人を殺した方が正しいのか?

戦 ....
炬燵の上にはみかんの入ったざるが置いて在る
あたりまえのように炬燵に入り蜜柑の皮を剥く
子供の頃は至極あたりまえに蜜柑を食べたもの

蜜柑やりんごはいつも一箱ごとに八百屋さんが
届けてくれて ....
一生懸命で叶わないことが多い りんごを食べた
わけありりんごを食べた

わけあり家族で
りんごを食べた

みんな無言で
それぞれの方向をみて

ペットのハムスターだけが
かさこそ音をたてて食べた

北国から ....
交響曲第一番「亀戸」を作曲しようと思ったが
口笛も吹けないので断念し
リーマン予想を証明しようとしたが
9の段が苦手だし
素数はブルドッグしか知らないので諦めた
4回捻りに挑戦しようとも考え ....
西側の二脚の椅子に
座っていた
子らは
ふくふくと育ち
ようようと三月へと出かけていった

つながったひとつのベンチに
結果 残されたようになった
夫婦は
横に座って
同じ景色を眺 ....
 瞳


二月の白い雨の中
何もかもが凍りついた冬日
畦の匂いさへ凍りついたまま
も吉は冷たい闇の中で
いつもの道を見失ってしまった
今日はどうしても
まっすぐ歩けない

も吉を ....
出来るでしょうか
目に見えない心を磨くことなど
出来るでしょうか
形のないものを磨くことが

かつてある食品会社が
「水を磨く」と言いました
大河の水は汚れています
池の水も汚れて ....
置いてけぼり加速している 0が1を
たべつくして
朝になっても
明るくない

うすく凍りついた水たまりを割ると
世界の底で
あなたがスープみたいに眠っている
都合の悪いことや
不快なことは
予め伏字にするという
配慮が
いつからかこの国では
行きとどいているので
よほど気をつけていなければ
事実は見えない
まして
事実を都合よく見誤ろうと ....
通ってたカフェのマスターが
産直の宅配してるって

輸入雑貨店のオーナーは
いま中古レコードのお店をやってる

わたしが詩を書いてることを
知ってるひとが少しいて

わたしのお父さん ....
乙姫をアンプにつなぎ流水爆音 道化者
僕はただの小心者
小心だから
嘘をつく
ばれるに決まっている嘘を

はじめはうまくいっていた
あまりにも
うまくいきすぎて
引き返す道を失った

ばれるのが
怖くて
 ....
最初の人間がこの列島に入ったように
この川に入った亀は何匹だったろう

ミドリガメと呼ばれていた子亀のころ
生まれ故郷から 人間に連れ出され
あげくに捨てられたのか 
それとも
遙かな故 ....
おでんの具は 何が好きですか
はんぺん ちくわ 
やっぱり でーこん たまごかな

炒め物なら 塩ぱっぱ
胡椒を忘れちゃ いけません

世の中にゃ 
楽な道具も あふれてる ....
     寒かったから
     息を吐きかけ
     こすり合わせる
           
     店先のディスプレイは
     パステルカラーが
     華やかさを競って ....
風の便りを聞いて私の心は再びこの村へ戻ってきた。
今日は良く風が見える。
微かな秋の名残は遥かに遠く、木々の下に集まった落葉の談話が心地良い。
こんなに風の見える日は、きっと私の村も雪化粧に ....
時空を超えてある街に出る。
星のない夜だったが、街中は人工色のネオンで煌びやかに輝いている。
立ち並ぶクラブの扉の向こう側から活気に満ちた音楽が流れてくる。
アルコール臭の漂う中、道端に散乱 ....
再就職先の紹介をした知人に
立派な菓子折りをもらった

上用饅頭が詰まっているものと
内心ほくそ笑んだが
上品な包装を開けてみると
見事な上げ底であった

しかし
饅頭を取り除けた底 ....
春がいる

駐車場の奥の
ハイブリッド車伝いに
ブロック塀の上に飛び乗った時
チイ子はそう思った

春がいる

朝の見回りで
ナワバリ荒らしのクロに
やられた三角耳がまだ痛む ....
タトゥーに誤字 今でも夢に見る

北斜面の崖
なだらかな傾きの崖

崖の上のお屋敷の、
裏手の急斜面から
空に舞い上がる自分を

空は樹木に隠れて半分
空は現実に隠され半分
半分の空に半分の自由 ....
じゃりじゃりした気分で
浜辺で
1人で
100人で
海なんて見ないで
あらかじめ用意された
浜辺で
1人で
じゃりじゃりした気分で
少年が
少女が
スズメが
雲が
魚が
猫 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
隣の家の目覚まし時計に起こされた- 北大路京 ...自由詩714-2-28
沼のほとり- Lucy自由詩19*14-2-28
流れる- 梅昆布茶自由詩1314-2-28
【紫の華】_詩人サークル「群青」二月のお題「紫」への提出作品- そらの珊 ...自由詩13*14-2-28
メーピスカリャー- 末下りょ ...自由詩4*14-2-28
白いちり紙- 服部 剛自由詩1014-2-27
戦争って何だ?- ichirou自由詩9*14-2-27
炬燵・・・- tamami自由詩1114-2-27
一生懸命で叶わないことが多い- 北大路京 ...自由詩114-2-27
わけありりんご- 朧月自由詩314-2-27
夢を見るバカ- 花形新次自由詩414-2-27
二月は未来を調整します- そらの珊 ...自由詩17*14-2-27
北の亡者/Again_2014如月〜皐月- たま自由詩25*14-2-27
磨く- イナエ自由詩22*14-2-26
置いてけぼり加速している- 北大路京 ...自由詩314-2-26
スープ- はるな自由詩1114-2-26
配慮- Lucy自由詩24+*14-2-25
ニュースたち- もっぷ自由詩814-2-25
乙姫をアンプにつなぎ流水爆音- 北大路京 ...自由詩1114-2-25
ピノッキオ- Lucy自由詩11*14-2-25
要注意外来生物- イナエ自由詩12*14-2-25
おでん- 藤鈴呼自由詩6*14-2-25
隠したのは袖口でした- 石田とわ自由詩14*14-2-25
故郷からの便り- ヒヤシン ...自由詩10*14-2-24
乾いた現実- ヒヤシン ...自由詩4*14-2-24
饅頭- 山部 佳自由詩814-2-24
チイさい春- nonya自由詩21*14-2-24
タトゥーに誤字- 北大路京 ...自由詩1214-2-24
空と自由- ……とあ ...自由詩12*14-2-24
あらかじめ現代詩にさせられた言葉たち- 左屋百色自由詩11*14-2-24

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