鋼鉄の揺らぎ
電波の囀り
電気信号の連鎖・やり取り

未熟児がギャーギャー喚く
僕らは手を拱いて
そいつを生かそうと努力をする

空が紫色に染まる頃
タバコの煙が寂しく揺れる

 ....
わたしはわたしの世界を見る
薄ぼんやりとした世界の表情を
いくつもの闇の交わり 
いくつもの光の温もりを

わたしはわたしの世界を見る
とぼけた朝の鋭敏な世界の景色を
悲しみの重なりや  ....
 いまごろになって
         やっと
 起床直後の呪文が 
         癖となった
 仏壇にたてかけた
         亡妻の遺影に
 「おはよう」と
        口 ....
浮世で築いた財の金ぴか
光る像は空のかなたへ信仰つなげ
天から光るのは太陽のような祈りのような

白い雪が螺旋に降りて
駆けあがる道を天までつなげる
祈りが届いたのなら
独り者だとか問わ ....
口に出して言えない心に
一体どんな意味があるだろう?
渡せない恋文で屑籠は溢れ
伝えられない言葉なんて
消えて無くなって終わりじゃないか
温めた卵を踏み潰して
醜い吐瀉物が見え ....
呼ぶことのない 
部屋のテーブルには
ざくろの 割れた実が ひとつ
むくれている ざくろには
いくつものやみがあって
そのうつろに 
赤黒い眼がおさまっている
ざくろの実に
穿かれた口 ....
切りつけた樹皮のような皮膚からの
血の疾走が止まらない。
血は螺旋になった虹のように、
この腕を伝いおりていく。
かたかたかたかた、
血の足音が三半規管を通過して、
押さえられた手のひらに ....
最後には閃光、そしてエンドクレジットになるのだけれど、胃のあたりですっぱくなって、のどの奥から舌の上、牙と牙、唾液のにおい、鏡の向こう、気づいた時にはすでに遅い、そう気づくまえに服を着なきゃいけない。 .... 一時寒くなった初秋が過ぎて
再び訪れた夏日の朝
何を血迷ったか朝顔が起き出してあたりを眺めている
 なんか気の合いそうな方が芽ぇ出しとりんさるがな
 おみゃさん ひょっとしたらゴーヤさんやない ....
風が大気を弦のように鳴らしている
あるいは木管のように
この大気圏という巨大な楽器を吹き鳴らすのは
人間の息ではなく大風や大嵐である
天上の音楽とはあるいは
宇宙線が宇宙空間を吹き鳴 ....
生きることは単純なことの積み重ねなんだ
難しいことは何もないはずなのに躓く
躓くところから物語は始まるのかも知れない

ただ対処する方法がわからないだけ
たぶん物事に正解はないが解決するちか ....
ひたした場所の反対側が
常に常に染まりゆく
血溜まりが紅葉になり
水の底から空を見ている


空には無数の雛人形が
淵の目をして見つめ返す
夕刻は夕刻を着てますます ....
彼女は、柔らかな鋭い魔物に
背中を喰われている。
しかし、
実際は彼女が魔物の耳を
自分の喉の指に押し込んでいる。
魔物を押し込んだ指が嗤う。
からからからから、
喉の奥の水車小屋で
 ....
 懐かしさを覚える町並みに深いため息をつく。
 明日に向き合う為のはっきりとした記憶。
 永い旅路を終えるとき、
 思い出すのはきっとそんなものだろう。

 青空がどこまでも澄んで見える ....
一年に一度
ピアノの屋根は開かれて
確かめられる
狂っている、ことを

どうやら
人の営みから生まれるノイズが
そのうすぐらい闇の中にあった
木や羊が暮らす小さな世界を
ゆるがせなが ....
【おへそ】


りんごちゃんと なづけられた おんなのこ
今日は りんごのようにいいにおい
きのうは もものように いいにおい

林檎のおへそは いいにおい
林檎の ほかのどこの部分よ ....
私の影の
じめじめに
いつしか
キノコがはえていた
いけそうなのを
つまんでみると
なかなかオツな
味がした
だめそうなのも
なかなかあるが
だめなキノコは
うつくしかった
 ....
驟雨になって過ぎていく時間の中で、
詩を書かせてくれないか、
誰かが囁いた。

誰かの声は確かに、
黒いペンで、
と言ったはずなのに、
私は赤いペンを背中から差し出す。
私は赤いものば ....
ひと足歩くと メェ―と啼く
ふた足歩くと 
メェー メェー

やっと見つけた
あたしの足にぴったりの
ショートブーツ
シンプルでオシャレ
これからのシーズンにぴったり
気どり過ぎても ....
人が進化してきたのは
森羅万象に名前をつける事にあるだろう
分類し
混沌の中から或る物質を抽出し
何らかの意味付けをする

人は絶えず名前を付けて
繁栄を願っている

永遠に追い付か ....
あなたがすきです
まともでないあなたがすきです

はなしがかみあっていないけど
あなたがすきです
わたしをみないあなたがすきです

あなたのいうあなたが
わたしのことではないけれど
 ....
ぞんび

ぞんびがやって来る。
廊下の向こうから
のそーのそー

膝を抱えて
鍋の
煮凝りを
見て
いる

膝の二つの丸い丘
なでなで

凍える身体に
小声で話しかけて ....
         昨夜の夕食は
      なにを食べたったか 
             なぁ
       あぁ そうだった
    カレーライスだった か
            いぃ ....
重なってくる雪にやけずに枝が
作り続ける氷という言葉
熱いと溶かされるけど凍りたい
何処かから このまま ここで
詩人はアーティストなのだろうか
気持ちの代弁しているのだろうか
気持ちの大便をしているだけではないのか
誰もいない駅のホームで
私もベンチに座りながらいなくなった
目の前を横切る自動車たちも
時間の速力に負けてきれいに消滅していった

陽射しが背中から射し
線路越しに落ちる駅のホーム ....
彼女たちが
致死量ギリギリの寂しさを標高1982mで微温湯に溶かし眠り姫になるそのまえに
彼らが
キッチンタイマーの音で目覚め
マジックミラー越し虎柄セーターの看守に連行される
そのまえに
 ....
 私の机上で白バラが咲いている。
 窓の外では白い雪が降る。
 壁に掛かる絵画には白鷺が息づいている。
 この世は白いと初めて感じる。

 透明だと感じていたものが全て白になる。
 娘 ....
 何代も受け継がれたレコードプレイヤーからのノイズが心地良い。
 今夜はクラシックでもジャズでもない。
 忘れ去られようとしている昔のレゲエのレコードが深く響く。
 今夜私は二十年前にタイム ....
公園の銀杏も散ってしまい
樹々の枝だけが
空を刺している

広場のベンチの陽だまりに
うたたねしているお爺さんの
寝息はとても安らかで
ぼくも欠伸をしたくなった

冬の情景はブリュー ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
+1- opus自由詩115-12-25
リアリズム- 鷲田自由詩615-12-24
風と光の変奏_⑤- 信天翁自由詩415-12-24
太陽の日- 日々野い ...自由詩415-12-24
墨塗りの夜空- 凍月自由詩7*15-12-23
ざくろ- 光冨郁埜自由詩12*15-12-23
骨のなかの血- あおい満 ...自由詩715-12-23
因果律- 片野晃司自由詩18+15-12-23
二〇一五年十一月二八日_ー_ゴーヤと朝顔の物語_ー__- イナエ自由詩12*15-12-23
- 葉leaf自由詩515-12-23
時間、ありますか- 梅昆布茶自由詩2115-12-22
ゆくえ_くれない- 木立 悟自由詩415-12-22
疾走する彼女- あおい満 ...自由詩615-12-22
見知らぬ町並みから- ヒヤシン ...自由詩12*15-12-22
ユニゾン- そらの珊 ...自由詩24*15-12-22
おへそ- るるりら自由詩16*15-12-22
キノコ- フユナ自由詩515-12-21
ナイフ- あおい満 ...自由詩715-12-21
ラムスキン- Lucy自由詩1115-12-21
- レタス自由詩215-12-21
ただすきということ- 朧月自由詩315-12-21
うすくらがり- ふるる自由詩5*15-12-21
風と光の変奏(四)- 信天翁自由詩515-12-21
フユノシズク- 砂木自由詩4*15-12-20
気持ちの大便- イオン自由詩2*15-12-20
救い- 葉leaf自由詩515-12-20
∝-1- もり自由詩3*15-12-20
白い世界- ヒヤシン ...自由詩8*15-12-19
ノイズ- ヒヤシン ...自由詩6*15-12-19
冬の陽だまり- レタス自由詩1015-12-19

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474