花は成長すると
笑う
花びらをいっぱい広げて
笑う


人はそれをみて
きれいだなぁーと
笑う

落ち込んでいる人
泣いてる人
苦しんでる人
大切な人と歩く人
寂しそうに歩 ....
三角子猫二人乗りの皮肉
貴男の発車音





―ピストルが泣いている―





撃て私を
空海の喉に溺れ死ぬのは
束の間
真夏の灯火
それは初恋


 ....
勝者のいないレース走らされている                


コロナの中に滾る体液
君はきっとその中にいる


死角に穿たれる水路
敷き詰められた鳩の死骸


変容する五月の広場
全てから離れるように
 ....
秋が始まる頃
ようやく
旅人が帰ってきた

ちょいと
長い散歩だったかな

悪びれもなく

おかえりというのも
待ち焦がれていたようで
まったくもって
しゃくなので
おみや ....
たりたりたりと

私の何か少し足りていない

ミリデシリットル分の

たりたりたりが

足早に私のうしろをついてきて

影に交じりながら

陽をよけて

たりたりたりと
 ....
湖底から水面を見上げて
湖の周囲には深い森が広がっている
白いシーツを乱すように
水面に陽光が跳ねる
森の上にだけ天気雨が降っている
それは恋人の涙のようにすこし塩辛い
恋人の涙は小鼻の脇 ....
夏に焼かれた街を労わる雨音

一粒一粒、世界に触れ、砕け

私の胸を静けさに連れていく

夜、ひとり聞き入るこの音に

なにもかも許された気がする
小さな小さな茨の冠を、そっと頭上に載せてあげる

わたしの小さな王女さま。

剣も盾も兵隊もいないけれど、

黒く切り取られた空が

のっぺりと広間をみたしている


{ルビ万軍 ....
ありあわせのもので生きてゆく
冷蔵庫のなかにはあるいはいえのなかには
備蓄したもののない

こってりとした愛とか
ささくれだった笑いとか
スパイスをきかしたつもりの人造サラダ

気 ....
ぞろぞろと
つながって
生まれくる
かまきりの赤ちゃん

泡を固めたような
麩菓子に似た卵から
孵化してしまったら
もう戻れない

生まれた瞬間から
君たちは みなしご

風 ....
可愛かった君が
台風になったと聞いて
かなしかった

あんなに可愛かった君が
なに食わぬ顔で
意味や 時間を
張り飛ばしていく

むかし
一緒にうたっていた歌を
はぐれた風に ....
  西瓜の種をどこに飛ばそうが、自由だった。
  あの頃は、どうでもよいことなど一つもなかった。

   電信柱が眩しく そそり立っていた。

     *

    下水処理場を通り過 ....
クロワッサンを
ココアにつけて
体も心も温まる。
眠くなり寝床へ

人を大切に思い
人に気を遣って    
人の話を聞いて
人の為にいのる

何もできない僕
情けをかける君
心 ....
おそらく
それが見ず知らずの善良な動物の皮であった
という
ひどく生々しい事実にもたれながら
わたしが
しらずしらずのうちに
この足で踏みつけてきた
ものを想います

どうして
こ ....
なんにもないから

じゃがいもを剥いて茹でる

そしてつぶしマヨネーズと七味

とろけるチーズも入れて

まぜてこねたら小さくなった

おたまのうらを覗いてもなんにもついていません ....
 
あなたの言葉が わかんない つまんない

そんなんもわからへんのかとか

もっと、つまんない



 
体育座りから解き放たれた我々が目指すものは
給水塔より遥か東に張り付いている
アーモンド型の月なのである

必要のない嘘をつくのである
ついに我々の背丈を追い抜いた言い訳たちに
弁解の場を ....
  手引きにそって
  あなたは杏の皮を剥ぐ



  かわいた頁がそっと
  透き通るように捲れてゆくと
  それが風のせいなのか
  陽の光のせいなのか分からない


 ....
煩わしい些事にまみれて
退屈と馬鹿らしさのなかで
諦めと悲しみにくれる日々

それでも
煩わしさのなかに
救いがあるように

諦めのなかに
優しさがあるように

些事のなかに
 ....
琉球の秋

感じるに尊く少しばかり

ここにも秋の巡る風は流れて来る

されど 蒸しる

太陽だけは涼しげ てぃーだかんかんのおぼろげな空

青は青にしか 収まり切れない 南の空
 ....
押入れにすわっていると
何も入れたくなくなる

だいじなもの
だいじなひと
すべてはもっていけない
しあわせがある
トイレに残ったペーパーを
見送る


おわりも
はじまりも
 ....
その道の先

途切れた先に海があり
海を覆って空がある
空のなかには窓があり
窓のなかには月がある

その月の先の暗闇に
えも言われぬ雨が降る

二つを分けた雨雲の
そのまた先に ....
あなたに感謝状を差し上げましょう

ありがとう!

宝石のような言葉で
私を輝かせてくれる
あなたは素敵なペテン師さん

ありがとう!

負けず嫌いな私は
いつも敵を作ってしまう ....
{画像=120921223131.jpg}


遠くに星が見えているように
人には遠く目指すものがあるのだと
その男は言った
目は漆黒の闇の奥の奥の
遠い輝きを見詰めていた



 ....
ここがセンタ

底抜けの青

森の色した舌を抜き
口のあるかたまりに食べさせる
らーーーーーーーって笑っている
魂あるいは
原子



ラヴ



手の中で数 ....
登りきれなかったエレベーターを空から眺めては
帰りきれない胸の巣穴に染みだしてくる虹灰色したシナプスネオン
躊躇いながらひたすら歩いた街の夕暮れ
恋人たちの肩を揺らすショーウインドウ/ ....
霧の深い夜が沈む僕を抱いていた
月は狂いそうに
白く美しいままだ
君は濡れた世界を
碧く淑やかな瞳で燃やしていた

鳥達も眠りについたばかり
誰も知らない僕等の夜だ
月は暫く眼を伏せる ....
お風呂から出て冷たいハト麦茶を飲んだら

一緒に冷蔵庫にあった昨日の味噌汁

明日まではもつまい

だからおたまですする

いつかの映画で囲炉裏に吊るされた鍋から

木のへらで貪る ....
毎晩
息をふきかえす恋情の手をにぎって
墓場へつれていく

そうして
同じようにして来たあなたと
抱き合ってから
墓を掘り返し
うめる
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- スマイル ...自由詩412-9-22
懐抱- マーブル自由詩3*12-9-22
勝者のいないレース走らされている- 北大路京 ...自由詩612-9-22
乖離/summer- empty自由詩412-9-22
露草- そらの珊 ...自由詩15*12-9-22
たりたち- 灰泥軽茶自由詩9*12-9-22
虹のプラットフォーム- カワグチ ...自由詩612-9-22
雨音- 三田九郎自由詩412-9-21
誰もいない戴冠式- 高原漣自由詩1*12-9-21
やきそば- 梅昆布茶自由詩1312-9-21
みなしご- そらの珊 ...自由詩1512-9-21
きれいな骨- はるな自由詩712-9-21
夏と私_Ⅲ- 空丸ゆら ...自由詩1512-9-21
温かいココア- ペポパン ...自由詩10+*12-9-21
わたしもまた一枚の皮張り- そらの珊 ...自由詩912-9-21
ぽてじゃが夜食- 灰泥軽茶自由詩8*12-9-21
つまんない- 殿上 童自由詩23*12-9-20
猫の坂- カマキリ自由詩712-9-20
手引き- 草野春心自由詩212-9-20
貧しいレゾンデートル- シャドウ ...自由詩212-9-20
琉球の秋- 朝焼彩茜 ...自由詩9*12-9-20
引越しと帰り道- 昼寝ヒル ...自由詩612-9-20
犬と鳥- ……とあ ...自由詩14*12-9-20
【_感謝状_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-9-20
遠くに見えるもの_/__わたしはいつまでも分らないのだった- beebee自由詩28*12-9-20
チルドレン- 平井容子自由詩1012-9-20
XYZ…- アラガイ ...自由詩7*12-9-20
僕の夜- 智鶴自由詩412-9-20
冷たい味噌汁- 灰泥軽茶自由詩8*12-9-20
うめる- はるな自由詩512-9-20

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