時間を掴み取って宝箱に仕舞っておけるのなら
僕は、初めて君と会ったあの古ぼけた体育館の片隅で
君に卓球をやろうと声を掛け、ガムをあげた
あの時間をそのまま宝箱に入れよう。
あの時の気分あの時の ....
  
             
眼の中の
草を刈る人たち
そのふむ土に
灰はあるのか
黒く固まる
もうひとつの眼
形状に
手をくわえれば

内部へと
身体を沈めていく

 ....
明かりども近づくな

残酷な街明かり

孤独が

影が

輪郭が濃く

刻み込まれる

できたばかりの傷跡に

秋の夜風が吹きすさぶ

明かりども近づくな

すがる ....
冬の季語は陽だまりの猫
私は三匹の寝子の母親だから
人間だけどまどろんでしまおう
北風の中を歩いたところで
ろくな事はないよ
みっともないほど着膨れしてても
身ぐるみ剥がれた樹分でみじめだ ....
異国のひとの後ろに並んだ。 
ぷうんと異国の匂いがした。 

異国のひとはその前の背中から 
日本人の淡い匂いを嗅いだ。  

他人の匂いは良く嗅ぐが 
自分の体臭は知らないもの 

 ....
頬が冷たい そして
固いものに触れている
頬だけが冷たいのかと思っていたら
なんだか全身が冷たい 濡れている

雨だ

雨が降っていたんだ

霞んでいた目がようやく
輪郭を取り戻し ....
疲れはてて
うす青い体
つめたい指をかさねて
あなたに辿りつく

まだ色のない明日を持ちよって
どんな夢を見よう
どれくらいの夢を見よう
もっと自由になったら
あたい綺麗なブランド品の
お洋服
たくさん、たくさん買うの
だってあたいの
ゴージャスボディは
ユニクロなんかじゃ
物足りないもの

もっと、もっと自由になった ....
今年のさくらは覚えていません
きみを想い
あふれる涙を隠すため
うつむいていたから

きみと出会った春でした
あまりにも嬉しくて
あまりにも情けなくて

母さんの力は
この両手だけ ....
見つからない自分を探している 葉書は、
白い壁の長方形の紙の家
うすい、
厚みしかないためにひとりで立つこともできない家
寝転がったまま まだ見ぬ遠い街を夢みているのだろうか
小さな窓がある
そこに灯されるのは あかり ....
みずたまりに映ったあなたの顔を風がゆらす
泣いているようにみえた
笑っていたのに
時のひずみに落ちた時 泣きたくなるのはなぜだろう

水は知らぬまに何処へか蒸発していく
最後に残った泥のよ ....
両手をそっと前に組み 
瞳を閉じる少女は 
窓から射す日に照らされた母が 
膝の上に開いた本の言葉を 
じっと、聴く―― 

   * 

数十年後、大人になった彼女は 
街中のとあ ....
ミレーの描く風景の中で 
鍬を手に畑を耕す農夫の汚れた体に 
{ルビ朧=おぼろ}な姿を重ねている 
(透きとおった人)の澄んだ瞳  

遠い異国の風景から、ふりかえり 
あなたをじっと視て ....
私は亀ちゃんを生んだ

亀ちゃんとは本人の前では決して使わないあだ名

亀ちゃんは本当にゆっくり成長していく

初めて歯が生えたのは一歳三カ月
初めて歩いたのは一歳八カ月
二歳になって ....
スペインで
闘牛反対の活動家の列に
牛が突っ込んで
負傷者が出たという
ニュースは
なんとも
痛微笑ましいものですが

反捕鯨団体の
オーストラリア人船長500名が
抗議船内 ....
あたし ハイヒールの
似合う女になりたかった
白い開襟シャツのブラウスと
黒いタイトスカート
BLUE NOTE クール・ストラッティングの
レコードジャケットみたいな
美しい脚の女に憧れ ....
いつも不意に
はずれる
理性のたが

堅牢な自我を
もみほぐして
はなたれるもの

欲のまま
感情のまま
止めるものなく

そしてそれは
自由ではない
ある意は自我の盛 ....
限りある世界の
限りある言葉の中から
限りない気持ちを伝えようと
今日も絡み合った
気持ちのヒダと踊る

忘れられた
古代生物
気づかれる前の
新種生物
また今日も
新しい情報が ....
足にまゆ毛があったら

たまに怒ったりするんだろうか

適当に歩くなよ
文句いったりしそうだな

しゃんとしろ
っていつも下から
見上げられてる

そんな足の甲と
目が合う夕暮 ....
寝る時用のメガネ 蝶が 微笑う
ひらり 乾いた土に 舞い降りて
一人 泣いた

ふわり 細い川で 雨宿り
ボンゴレの お家が 心地良い

私は いずれ 
咀嚼される 運命

その前に 赤い唇
 ....
ミリシーベルト、ミリシーベルト、ミリシ・・・
一生、知るはずのなかった言葉
ベクレル、ベクレル、ベクレル、ベクレル・・・
一生、知らずに済んだはずの言葉
一大キャンペーンのように
バラ撒かれ ....
また 続きの雨だ

あのときからの
泣いてからの
決意してからの
理不尽に震えてからの
続きの雨だ

雨がふる

足元が
かたまるために必要だと
教わったけど冷たいね
雨は
 ....
緩やかなカーブを描いて

走って行く

空気の波が幾重にも重なって

丸みを帯びた優しさを生成する

気をつけてと

柔らかなハミングで

空気の波は震えて

白いガードレ ....
鮮やかに降り積もる 霰は霞み 日より煌めく
知らぬ記憶にあり それでも待ち続けるもの 春風
あまりにも温かく 色鮮やかで

「妬ましき」

寒さに拱いて 氷に委ねる 身は剥離する
その景 ....
つぼみのままで
いたいなら、

それも花だと
そよぎましょう



まだとけきらない
雪の小村も

あなたが
春だと云うならば

うなずきましょう
わたしは細く
 ....
{ルビ凶兆鳥=まがいどり}のように葉は離れ
次々に口もとにやってきて
何も得られず
土に落ちる


爪と貝が溶け
聴いている
海の失い場所から
海の向こうの海を
聴いて ....
張り詰めたもの
鋭く一文字に空間を切り開く

切ないもの
鬱々とした恋の綱渡り

儚いものばっかりを見てはいけないのだけれど
儚さばかりが心のよすがだった

国家が機能しない病気の国 ....
バイクの後ろに乗せられて バイバイと
母の実家に行った 四歳の頃
家族と離れて 初めて一人
そんな自覚もないままに
しーんとして広く感じる居間や台所
少し高い所にある黒電話をみつめた
しば ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
時間の感触- ……とあ ...自由詩18*12-11-28
声_—デッサン- 前田ふむ ...自由詩612-11-28
傷跡- 三田九郎自由詩2*12-11-28
北風- salco自由詩5*12-11-27
ひとの匂い_- 服部 剛自由詩412-11-27
冷たい銃弾- Seia自由詩112-11-27
あなた- はるな自由詩312-11-27
QPP参加表明- 花形新次自由詩112-11-27
うつむいて- 小原あき自由詩6+*12-11-27
見つからない自分を探している- 北大路京 ...自由詩3*12-11-27
紙の家- そらの珊 ...自由詩21*12-11-27
水鏡- そらの珊 ...自由詩10*12-11-27
母の声- 服部 剛自由詩612-11-27
清貧の絵_- 服部 剛自由詩212-11-27
私が生んだ亀ちゃん- 夏美かを ...自由詩23+*12-11-27
KKP交渉- 花形新次自由詩4+12-11-26
【_ハイヒール_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-11-26
不条理- シホ.N自由詩312-11-26
今日の踊り- 美琴自由詩212-11-26
足の甲と目が合えば- 朧月自由詩412-11-26
寝る時用のメガネ- 北大路京 ...自由詩7*12-11-26
況や_光をも- 藤鈴呼自由詩5*12-11-26
知らずに済んだフクシマ- komasen333自由詩3*12-11-26
雨の雫- 朧月自由詩412-11-26
あなた想いのガードレール- 灰泥軽茶自由詩6*12-11-26
雪氷積りて_草花艶やかに- 黒ヱ自由詩212-11-26
ふ・た・り- 千波 一 ...自由詩5*12-11-25
昼と白_Ⅱ- 木立 悟自由詩412-11-25
タイトロープ- 梅昆布茶自由詩1612-11-25
幸せは眠っている- 砂木自由詩15*12-11-25

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474