夏の花びらはたやすく落ちて
  コンクリートで分厚い影と
  ひとつにかさなった



  きみは塀にからだをもたせた
  なんだかひどく疲れたみたい
  ぼくは膝から胸に ....
嵐の日 雷が空気をゆらして
瞼をとじても 光がときより私をゆさぶるの
わたしの心にあった 汚いものの 
沈殿させる濁った想いを
荒々しい雨風が 洗い流してくれる気がする

今日みた ....
ビルの窓から外を眺めると

電信柱のてっぺんに一羽のカラスが

佇んでいる

何かたくらんでいるようで隙がない

こちらを向くなと言っている

たくさんの屋根を眺めながら

下 ....
叶うのは月がすれ違う朝に
堕落した瞳は夜を溜める
染み付いた酵母の切れ端
拡げられた紙の虚しさ
わたしは痺れもしない
いつものように射精する
朧気なめまい
滲む墨の文字をたたみ ....
秋霖はまだか 雨が降っている
雨の日は頭痛がする 灰色のお外に灰色の道路 カラフルな車
薬は嫌いだから 雨を見守っている

しとしと降りてくる 埃を立てずに 静謐な重みを降ろしながら

感 ....
私の歩いてきた
この道の
この蒸し暑い大気の中に
いまだ蝉達がさざめいているのに
この道に立つ私の
かぼそい足の突端の
この黒いスニーカーには
もう蜻蛉が止まりはじめる

蜻蛉は
 ....
夢という視野は、原野でもあり荒野でもあるのだが、いつでも決まった角度で決まった方角をめざし、その視野の映像がどんなに枠からはみ出ようと、どんなに重なりこじれようと、観念と情念の間に架けられた橋の上に端 .... -1-


気まぐれな雨が降った
あの昼下がりに
君は0.9を0と定義した


手からこぼれたサイコロが
3.5を示したことを認めずに
確率論と終末論をすり替えて
 ....
・・・・・・ ・・・ ・
・・ ・・・・・・・・・
・・・・・・・・ ・
・・・・・・ ・・
・・・・・・ ・・
・・・ ・
・ ・・  ....
パーティードレスがひきこもっている 晩遅く帰った宅の
戸をからからと引いて
玄関先に靴が揃えられている
その脇をすっと通る
長い廊下にはぼんやりと俯き加減の
男や女が行き交っていて
もうさすがに惑わされることはないが
とう ....
太陽が横顔をみせると
秋だねといわれるのです

すきまのできた心に
すずしい風がしみたりするのです

少し
うしろめたいことが脳裏をかすめ
もうしわけ程度に反省したりもするのです
そ ....
イメージを擱き 元の次元に身を置き
現実の嗜みを施すことにする

 「タイトル不在」

久しぶり娑婆に出たような暑さも無事に蒸発し
秋語を植え ダイナミックに開花を話し出す

初めての ....
夜空のもとに
山脈は 青ざめている
思い出
しずめ
鬼蜘蛛と月をからめる
この道
ヒトの形をしているのが奇跡と思える位
あまりにも小さくて柔らかかったあなたを
退院後初めてお風呂に入れた時
私の緊張が伝わったのか
あなたは火がついたように泣き叫んだ
以来あなたが極端に水を ....
バナナとファミコンをリュックに入れて家出のアピール 【飛行模型】

露草の花は ひかりをうけて翼のようだから 
おだやかな 面もちで 飛び石を踏み外さないように歩く
縁側で 竹ひごが 飛行機雲のように しなやかにのびている
そのなかでも ....
空気がゆがんで見える夏の日
その横断歩道には
日傘を差した若い母親と
目線のしたで無垢な笑顔で話す少年
ひまわりが重い首をゆらつかせ
真夏の中央で木質のような頑丈な茎をのばしている

山 ....
私とは閉じられた一冊の書物である

誰にも隅の隅まで読まれてしまい

そうして、飽きられて部屋の隅に放り出された

そんな書物である

私は・・・私の中の物語が人々にとって

一体 ....
「ブロッコリー1つ。」

シチューに入れようか?スープにしようか?夏野菜のカレーに入れようか



考えている合間に

1個85円のブロッコリーは売り切れた。

豚肉・カレールー ....
「名刺は、記号。」

だと言われたので

百枚ばかし刷って

十枚二十枚を、鞄に入れた。

「梓ゆいです。」

と言って一枚差し出せば

ひとつの記憶と

ひとつの記号にな ....
コトバなんか信じちゃいけない
コトバになんて
あなたの思いを託してはいけない
コトバに
命なんか
絶対に預けてはいけません

それは持っていかれてしまう
たちまち浚われて
悪魔の手先 ....
私は融ける
部屋の中で
残暑の厳しい光を避けて

私は融ける
一間の部屋で
秋まだ来ない熱風を避け

私は融ける
部屋の布団で
隣に寝ている妻に背を向け

私は融ける
八月の ....
{ルビ咆哮=ほうこう}する。
私は咆哮する。

涙をこぼす{ルビ数多幾多=あまたいくた}の星々に、

命を削り飛び交う{ルビ虫螻=むしけら}どもに、

彼に口付ようとするあの{ルビ女=ア ....
かつて誰のために祈れただろうか

飾りのついた服を着て 街を歩いていなかったか

自らさいなむひとを見捨てなかったか

酒におぼれて遠ざけたものの数々

いまどこを旅しているのか

 ....
ーーー時々

昼下がりに君と眠る

まだ産まれて数ヶ月だというのに
すさまじく速い成長スピードに
瞬きすら許されない

全てを焼き付けたいの

ある日突然知らない声で叫んで
泣き ....
水たちは
むつみ合って
盲目の昼間をこえていく

青とも赤ともつかない激しさを湛えて
メスザリガニが
身籠った
腹に何百もの卵を抱え
絶えずゆらゆらと揺らして
新鮮な酸素を送っている
まるで
大切なものをあやしているように

ハハザリガニが
出産した
小さな赤ちゃん ....
山の水があつまる
わんどの深みに
ザリガニのむき身を放りこむ
暗い川底が
ぐるるんと動いた夏

七輪でおばあさんが焼く
ナマズの蒲焼き
田んぼの畦を吹きわたって
麦わら帽子の
ひさ ....
玄関からちょっと全裸で出ただけ
ただのみきやさんのおすすめリスト(14311)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花のかげ- 草野春心自由詩213-8-31
どこまでも続いていきそうな予感- るるりら自由詩21*13-8-31
ビルの窓から- 灰泥軽茶自由詩813-8-30
瞳孔- アラガイ ...自由詩5*13-8-30
秋霖を身篭る- 朝焼彩茜 ...自由詩6*13-8-30
夏秋- マチネ自由詩513-8-30
- 葉leaf自由詩413-8-30
屋上- 自転車に ...自由詩213-8-30
中之島- 左屋百色自由詩7*13-8-30
パーティードレスがひきこもっている- 北大路京 ...自由詩713-8-30
錯視- 春日線香自由詩6*13-8-30
太陽の横顔- 朧月自由詩413-8-29
ある日のデータ- 朝焼彩茜 ...自由詩513-8-29
鬼とゆく- こしごえ自由詩5*13-8-29
あなたが初めて泳いだ夏- 夏美かを ...自由詩34*13-8-29
バナナとファミコンをリュックに入れて家出のアピール- 北大路京 ...自由詩1113-8-29
少年よ_【三篇からなる_オムニバス】- るるりら自由詩25*13-8-29
夏の横断歩道- 山人自由詩21*13-8-29
書物の告白- yamadahifumi自由詩613-8-29
買い物袋- 梓ゆい自由詩213-8-29
私という名の・・・・。- 梓ゆい自由詩413-8-29
もっていかれる- Lucy自由詩11*13-8-28
不定型な夏- ……とあ ...自由詩8*13-8-28
咆哮。- 時子自由詩213-8-28
懺悔の相手もみつからず- 梅昆布茶自由詩1513-8-28
そして、太陽を抱きしめた- りぃ自由詩213-8-28
沈黙- はるな自由詩313-8-28
水槽という宇宙の中で- そらの珊 ...自由詩24*13-8-28
山の水- yo-yo自由詩11*13-8-28
玄関からちょっと全裸で出ただけ- 北大路京 ...自由詩713-8-28

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