この世でいちばん明るいのは
夜の屋根の
いなびかり

そのあとを
追いかけてくる音は
おそろしいけど、と

小さな人がいう

ならば耳をふさいでごらん
あてがえば
柔らかな手の ....
モノクロの台所

電話から夫の死

芋虫みたいになって

チューブで生き永らえて

血を吐きながら

愛を探した

口をあけて

頬をだらしなくさせて


エンターテ ....
カーテンにくるまって

部屋のなかに飛び出せば

暗い廊下に佇むばかり

小学校のパイプと木の机

銀色に染めたら居眠り

ベッドで一回転、二回転

自転車替えて顔替えて

 ....
五線譜にのらない音楽
数学的解決を持たない生命

リズムもない詠唱
楽器を持たない自由

空から降りてくる精霊にキッスをして
それでも抒情は余ってしまって腐る

どこにも幸運な人間な ....
油まく模様のみなもには色々がくる
熟れた椅子の脚や膨らんだ仔ねこらが
うつした空を破りながら流れてき
こまをなくしたバイオリンなど
海にとどくより岩くぼに憩う
そろそろ沈むことなど気にも ....
ふでばこのなかにことばがある。
えんぴつはかつての旅人だ。
あなたがえんぴつを手に持たないあいだ、
えんぴつは暇だ。暇なのであくびをしている。
消しゴムはあなたの文字を消すときを、ずっと待 ....
予感は、急角度に侵入する胎児だ


樹々が複雑に伸ばした細い腕の先のほうに留まると、其処で眠る


それがいつ後悔に姿を変えるのか瞬間を見たものはいない


気づいた時にはもう

 ....
私は中古品
でも 走れたらいい
ライトもLEDじゃなく 豆電球の橙色
それでも 三メートル先 見えたらいい

けれど五メートル先の人に
私の足は切り刻まれ もう走れなくなりました ....
暁を知らせる天地
遊ぶ鬼火をくゆらせ
終末の起源を幾度となく反芻する

咀嚼された付加価値は時として
勇猛たる鷹の回遊する軸を吟じ
成長のとどろき 不変の河 
木の芽をついばみ小枝へと飛 ....
いつのまにか夜だけがふけてゆくが
僕の朝はいつまでたっても来ない

時間の止まったままの時計をぼんやりと眺め
時系列のなかの無限の選択肢に思いを馳せる

ものごとを整理するには基準が必要だ ....
四季に手を振り手を招き
多忙の風の中 刹那に傾く 夕焼けの如く

鎧のような交感神経から
いつも幸運にも真水の中を泳ぐ魂になれる ひとひらの降り

快い爽と秋空 黄金色の結晶の影の趣くまま ....
人形も関節から
壊れてゆく、ら
しい。継ぎ目は
いつだって弱い
場所だからね。
かつてあなたが
若かった頃、肘
も、膝も、首も
指の中に取り付
けられた小さな
関節たちも、み
な ....
土曜日の午後
少しけだるい空気の中で
僕の前に座る女と
その後ろの大きな観葉樹
いつも小さな女の話し声が
今日はより小さく感じて
僕にはいくつかの言葉を聞き取ることができない

それな ....
「追憶/墓荒らしの憂い」

過去は下に沈んで
サラサラと真新しい記憶が
その上に積もる
一人ベランダでタバコをふかしながら
墓荒らしのように
記憶の地層にスコップを入れる

あんなに ....
氷の川 紙の舟
暮れを旋す 空の浪
小さなけだもの
踏みしめる葉


神棚の窓の下の囲い木
降りそそぐ見えない雪のようなものから
何かを護りつづけている
いつか朽 ....
羽音で目が覚めた
驚いて明かりをつける
汗だくで寝ていた
汗の匂いに寄って来たんだな
いったいどこから入ってきたんだ
窓は閉めていたのに
ベープマットをセットして寝る
でもまたも高い羽音 ....
わたしの中に 
ひとりの画家が住み着いて
わたしの心をアトリエにした
家賃も払わず居座ったその画家は
来る日も来る日もデッサンを重ねてばかり
わたしの胸中は
未完の作品であふれた
 
 ....
けれど言葉にしてみようと思う。僕らは言葉を使い、考えるから。良い言葉を持っている、そんなあなたたちのことが大好きだ。けれど、ひとが外へ一歩踏み出すとき、ことばはいらない。必要なのは、ひとからの期待だ。 .... 襟付きシャツが欲しいのよ
水玉 チェックにシマシマ模様
柄ものばっかり揃えちゃう

シカクにマンマル オハナもいいかも
変わったボタンもときめきます

ちょこっと刺繍は見つけてはにか ....
 気が付けば四人で過ごす秋が来た。
 まだ早すぎる落ち葉が山荘までの道に降り積もり
 我らの道を優しくふさいでいる。
 後ろには我らの足跡が刻まれている。
 
 山荘に入ると、未だ夏の残 ....
嘘か猫のようであろうとして
そのどちらにも失敗してしまった
こうなってしまってはもう
人さらいになるしかないと
人さらいの家に教えを請いに来たのだが
玄関から庭まですうすうと
透明な空気が ....
やたらちゃんとしたカンノーロにかぶりつく角度

はみ出すクリーム
路上の応用
血糖
挙動
殺伐とした
ローカル
モード
トウキョウの服の強度
ファット
眠気とインスリンの尻尾 ....
あなたは秋の空だといい
だれかは今日も暑いという

あめに苦しむときも
風におびえるときも
同じ秋の空の下にいる

足りないものをうめるように
文字にしたくなる心を
あなたは読んでく ....
言葉をのせた彼女の声とか
言葉にならない彼の声とか
全部まだ誰かの耳をすり抜けて
誰かの真ん中まで届く予定のある
そこは人間の、あたたかい、血なまぐさい

飛び交う声はほぼそこへおさま ....
糸杉の並んだ道
夏のただ中だった
一歩歩くごとに
汗は蒸発していき
肌に残されたものは
べとつくだけの塩辛さだった

暑さのあまり
蝉の声さえ途絶えた
世界には
わたしとあなたしか ....
自販機で水を買う
百円の小ぶりのペットボトル
冷房の効いた車輌を待ちながら
冷たい水を飲む
汗が額から頬へ伝い
顎で雫となって
滴る
あたたかい風が吹き抜ける
ホームの日陰で
私は息 ....
すこしだけ雨が降ったあとの

しずかな午さがり

横たわる身体を

ゆるい風が吹いてゆく

窓の遠くに

白くうすい月

……

目を閉じると

わたしは岸辺になる
 ....
ロックンロールを
丁寧に
パンクシーンを
敬虔に

空なるソウルに
爆発を
沈むリズムに
上昇を

あえてピンチに
挑まない
きたるチャンスに
奢らない

ダンス ....
          160830

大風で住宅の屋根が剥がれたり
100年に一度の豪雨に流れる橋
北海道には無いはずの物が出現したり
これも、シン・ゴジラ現象だと
水木しげる発明のブリ ....
(声がきこえますか)

白い壁に凭れて、
暫く目を閉じていたら、
誰かの声を聴いた。

(声がきこえますか)

空耳だと思い、
壁をはなれて歩きだしても、
声はついてくる。

 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜話- そらの珊 ...自由詩12*16-9-8
笑顔- 吉岡ペペ ...自由詩116-9-8
あのときの- 吉岡ペペ ...自由詩416-9-7
タルカスの夕べ- 梅昆布茶自由詩916-9-7
矢部川_借景- soft_machine自由詩5*16-9-7
ふでばこ- 水宮うみ自由詩1*16-9-7
_純粋な記憶- ハァモニ ...自由詩5*16-9-7
自転車- 為平 澪自由詩516-9-5
◎漆黒の詩吟- 由木名緒 ...自由詩7*16-9-5
朝が来ない理由- 梅昆布茶自由詩1116-9-5
秋空鑑賞- 朝焼彩茜 ...自由詩916-9-5
わたしのアンティークドール- そらの珊 ...自由詩17*16-9-5
フィカス・ウンベラータ- 高林 光自由詩7*16-9-5
「追憶/墓荒らしの憂い」- 自由詩316-9-4
あゆみ_むらさき- 木立 悟自由詩416-9-4
提供- Lucy自由詩5*16-9-4
印象派- やまうち ...自由詩316-9-3
ことばはいらない- 水宮うみ自由詩1*16-9-3
かわいい君- 自由詩216-9-3
山荘にて- ヒヤシン ...自由詩3*16-9-3
鏡の中には誰もいない- 春日線香自由詩416-9-3
プレイ- 末下りょ ...自由詩2*16-9-3
手紙- 朧月自由詩416-9-1
- 志田陸自由詩416-9-1
夏のスケッチ- そらの珊 ...自由詩15*16-9-1
天然- Lucy自由詩15*16-9-1
晩夏の岸辺- 塔野夏子自由詩2*16-8-31
螺旋- シホ.N自由詩116-8-31
あえかなきみ- あおば自由詩2*16-8-30
キコエマスカ- あおい満 ...自由詩816-8-30

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