もう慰めはいらない
さようなら
また一人の時間
こんにちは
君は言いたい事だけ言って
私の話を無視してしまう
強い時に優しく
弱い時に冷たい
偉い人の話しは聞くけど
私の話し ....
{引用=
雨がね
未来を運んでくるの
まあるい街路樹や
がらんとした
わたし
の家
すべていまは
透明な線が
つつんでくれて
ふるえるわたしの舌が
線をう ....
何を
描いてきたのか
いつまで
描き続けるのか
分からない
生き様を
刻もうとしているのか
ただの
石ころ遊びなのか
分からない
突き動かされた ....
犬の眼をじっと見つめていると
黒々としたその瞳から
哀しみだけが
滲んでくる
犬は
なぜ自分が犬であるかを
きっと知っている
遠い昔
野生を
人間の為に捨てた存在
自由よりも不 ....
野菜を摘む 初夏の晴天の下
彼らは逃げる術を持たない
私の命という荷車に揺られ
何処へ 何処へ
センティメンタルに指が聞く
葉の嘆きの歌を
根の引き抜かれの絶叫を
....
四月、僕は
川のある町に
あたらしく暮らし始めた
水をふくんだ日の光を
吸いこむと、眼には涙が滲んで
黄色い床に積まれたままの
段ボールをつ ....
宇宙空間に漂い
思うことは
生きている
時だけが徒に過ぎる
ゆっくりと動き
頭もゆっくり動く
母の胎内にいる感じだ
何も見えない聞こえない
心と心で感じ合うものを
大切にした ....
たくさんのバナナ一キロ
ふさふさのバナナ一キロ
食べても食べても減らない
いや増えているような気がする
もうちょうど食べごろで
蜜のような味がする
強烈な南国の香り ....
かつて
南ヨーロッパのとある
国の丘陵地帯に
歩く丘がいた
褐色の肌を晒し
雨期には溢れんばかりの
涙を海まで流し
風期には
丘に寄生した樹木が
....
淡く儚く散り逝く
切なく脆く飛び立つ
昇る音階に
合わせるように踏み出したおぼろげな勇気
迷い込んだのは
昔話めいた背景音の森
行方はなくとも
目指していた愛は遠くとも
叙情的 ....
そこから先へ行っては行けない… という
暗示のように 朝の光が矢を放つ
冷たい水を両手にすくって流し込む
目醒めたばかりのあなたのくちびるに
夢の残像が立ち昇り
私は思わず虹を渡って 昨 ....
愛するものに あらんかぎりの表現をあたえるために
図書館はある
道の途中で
トンビがピープルって 巻き舌ぎみに 私を呼ぶ
鳥に言われるまでもなく 私は人間さ
書物のよさ ....
あなたの手を見ているとき
わたしは時折、魚のようだと思うことがある
別れ際にひらひらと
暗い海へとかえっていく
来た場所も行く先も知らないわたしたちが
誰かに与えられた名前を呼び合いなが ....
空に向かって高く
超合金製の蟻の巣が
渦巻き状に伸びている
無機質でのっぺらぼうの蟻の巣も
夜になれば
綺麗に画一化された部屋には
優しい灯りが点り
街を照ら ....
俯いている
野の可憐
淋しさ
知りつくし
風のなか
すべなく揺れながら
なに思う
君
誰かにいつか
手折られる
のだろうか
それとも永遠の
忘却が
待っているのか
....
去年と同じ
花が咲いている
去年と違う
同じ花が
去年と同じ
新緑が芽吹く
去年と違う
新緑が
その下で
子供が遊んでる
私と違う
同じ子供が ....
ゴブリンのゴブレットには
詩がもられている
ふゆるはるる
スイートピーひとつで
羽の生えた船が作れます
ほらこれはキール
冬に婚ふ
秘めがちな姫君
パエトーンの落とし子たち
....
昨日
僕は 忘れ物をした
とおもう
その忘れ物を忘れてしまった
何かを無くしたときの
この胸のしこり
何かを忘れた
と感ずる 気泡の網
「昨日のこ ....
六月の花嫁が
投げたブーケが
放物線を描いて
確かな意志を持って
わたしのほうへ
向かってくる
『ブーケをキャッチしたら
幸せになれる』というフレーズは
もちろん知っていたけれど
....
生温いラブソング
みたいな雨が
無骨な傘を叩く
手頃なセンチメンタル
みたいな歌が
鳥肌にまといつく
南風に押されるままに
よろよろ歩き出す
曖昧な記憶
傷つけたこと ....
君は踊る
薔薇を 菫を 雛菊を踊る
揚羽蝶を踊る
木洩れ日を 気ままな風を踊る
君は踊る
虹を 青ざめた夜明けを 葡萄色の黄昏を踊る
波を 湧きあがる雲を 嵐を踊る
君は踊る
....
机上の聖書の上に置かれた
ひとりの骸骨が
遥かな明日の空を視て、笑ってる。
骸骨は、恐いものと思っていたが
全てがそうではないらしい
どんな人もいつかきっと骨になり
顔 ....
夜、ベッドの中で
妻はいつもより濡れている
ぎゅっと抱きしめると
ぼくの腕の中で
あっけなく崩れていった
豆腐だった
水切りが足りないことに
どうして今まで
気づいて ....
使い古された財布が
波打ちに漂っていた
誰かの落とし物だろうか
それとも海に帰したのか
迷いながら通りすぎた
次の晩
そこを通ったとき
もう財布はなかった
満ち干にひきとられたのか ....
沈黙の海へ
ダイブ
言葉の氾濫に
へきえきして
漆黒の空へ
ジャンプ
人工の極彩色が
毒々しくて
時を告げる
チャイム
耳を澄ませて
身を立ち上げる
最後の ....
学生服で横浜野音のロックフェスティバルにはじめて友達と行ったのは
田舎からでてきたばかりの冴えない俺
両想いだったかもしれない恋も風に紛れてどこへやら
彼女は僕とは別のさわやかな青春のむれの ....
曇り空に 晴れろとも言わず されど
曇り空に 気分連れて行かれそう だなんて
よかよか 曇り空でよかよか よかばってん
受話器がはずれた ズーズー音
もう掃除も洗濯も終えたんですー
....
絶望のない
暗い 暗い 海を泳いでいる
起きたときには
そうなっていた そう鳴っていた
フライドポテトを食べた直後の
人差し指と親指にまとわりついた
まどろんだ違和感のようなものが
....
眼鏡の奥でながれた涙
ワイパーで弾かれた雨の粒
砂漠に咲く花
とどきそうでとどかないキャラバン
真っ黒に染めた羽根
低い位置で飛んでいる鳥の角度
あのトンネルを潜れば吹いて ....
瞑ればおちる 喉元の声
ずく で 散り急いだ未明
知られる事は 色づいてからでいい
浮いた草がひろげる風の扉
顔を覗かせては
あわててもどる 七色の瞳
危険な冒険の途中なの
それ ....
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