振り返る時は 慣れた椅子に座りたい
真夜中の冬のような 音のない音の中で

Lalalalala Lalalalala
今はメトロノームも止めて
目を瞑り座ったまま 時の旅を始める

五 ....
もしも神に出会ったら

すがり付くだろうか
狂った歯車を止めてくれと

飛びかかるだろうか
生きる痛みの責めを負えと

それとも

お茶に招くだろうか
穏やかな春の午後に

 ....
             なぁ、もう啼いてもいいっしょ?
               
              まだはやかんべ
             
            ....
とがらせろ
とがらせろ
ながれのすべてを
とがらせろ

握りしめた力が
入水した紙粘土のように  ....
飼っていた黒猫が突然行方不明
家の玄関の鍵は掛けていた
どこか窓が開いていたのか
窓から見える風景は
空っ風舞う冬景色
街路樹の葉はあらかた落ちてしまい
魚の骨の並木道

ふと見る ....
君が自力通学を始めた
家のドアを開けるところから
養護学校の門をくぐるまで
たった独りで
独りっきりで

君はもう17歳なんだし
大したことはないじゃないかと
他の人は思うだろうけれど ....
ぽっかりあいた
空洞は
ただ ひたすらに
まっている

「おかえりなさい」と
言う時を

夜の孤独は
しんしんと冷え
柱時計が時を刻む

ぽっかりあいた
スリッパの
空洞の ....
なんのために
歩くのか
それが死への行進であっても
もはや
退くこともできず
ただ祖國の土を踏むことだけを
夢見て
凍土を踏みしめて行く
泣く力はとうになく
乳さえ吸う力もない
赤 ....
電車に乗ってどこいくの
みんなどこかをみてる
想いめぐらせている
ちいさな箱でゆられて
りんごのようね
不揃いな私たちの人生
壊さないよに歩こ
がたがた電車は進む
世界は様々な色と形に溢れている
雑誌や広告にも様々な世界が散りばめられている
//透明な硝子板の上//
配置を考えながら切り分けてみた
淡い色と鮮やかな原色のポーズ
長 ....
酷く落ち着いて、それでいて
にわかに悲しい

夜にいます
夜に包まれています

やがて頭の中で五月蝿く論争していた鳥達も、大人しくなって
音沈まるでしょう

夜にいます
眠りにつき ....
街がすっかり眠り 
オリオンが西の空に瞬く夜更け 
部屋の中で一人の男が 
ペンを走らせている 

時の経つのも忘れ 
言葉にならない思いを綴る深夜に 
何処からか聞こえてくる列車の音  ....
まっくらな森の中で

凍りついた花を

少しずつ溶かす月の明かり

決して優しくもなく暖かくもないが

あなたのためならばと照らす

ハノサキユビサキ

ハナビラクチビル

 ....
街は凍りついていた
遠くで元血統書付きの野犬が唸り声を上げている
路上に放置された氷点下の水槽では
オレンジと赤と黒の模様の金魚が固まり
夏向きのお洒落なスイーツに見える

この冬の寒さは ....
言葉なんて
なんの役にも立たない夜があった
抱き合った体温が
生きている今を
実感する唯一の術であると
感じた夜があった

舌と舌が出会い
いくつもの嘘を従えて
口腔内で生まれ出た言 ....
あの子は
人間樹木になって
森へ還っていきました
さあ
嘆き悲しむのは
もう止めにしましょう

春には
芳しき白い花を咲かせ
やわやかな緑の新芽を指先に這わせ
虫や蝶を友とし
秋 ....
引き潮に導かれ
薄い月が振り返る
人工呼吸の息づかいが闇のなかで躍る
世界は終息だけを待ち続けていたのか
廊下を隔てた昼と夜の現実
涙はいつもシビアに朝を迎え入れた
(蒼白く ....
今年の漢字は“ 絆 ” ってことで
世間ではスーパーのタイムサービスみたいに
絆 絆 絆 と 声高に叫ばれている

“ 絆 ” ラーメン “ 絆 ” メイクアップ
斎場では メモリアルセット ....
冬の朝
空気が張り詰めている
これから僕は試される

あたたかい布団から出て
ぬくもりの残る寝間着を脱ぐ

つめたいシャツに腕を通す
小さなボタンが凍りついて
うまく動かない
 ....
今日もオンリーワンマンで宅呑みしていたら




ドラゴンのアッシュじゃない方の頭が良い方のケンジの事を不意に思い出して




 ....
ぎゅっと
からだじゅうをにぎりしめてまるまった
てのひらのつめあと
ああ、と、
目を閉じて、夜
心臓の音の数でなにかとの距離を測り
火を吹き消すようにして忘れていく
見えたも ....
花に目を閉じ
花に冥らず
おのれに見ひらき
立ちつくす


何かが緩やかに異なる日
顎の原からうなじの天へ
かみ合うもの無く廻る歯車
巨大なひとつの 宙の歯車

 ....
ちゅうもんしたそばが
すこしぬるかった

ちゅうぼうのおくから
たのしそうな
わらいごえがきこえる

わたしはそれが
あたたかかった

ろうどうのいみと
はたらくこと ....
轢死した秋の残骸
溶けた雪の下から
顔を覗かせ告げる無念だ

何処へも行く当てのない私を
重ねるのは余りに不躾だとカラスは
鼻で笑いながら茜の方へ飛んでみせた

どうしたって勘繰ってし ....
今朝も
様々な具材を乗せて
すし詰め電車が
発車していきます

季節は冬ゆえ
暗い彩りになることは
ご容赦いただきます

味は
休日明けゆえ保証します
たらふくご馳走を腹に溜め込 ....
どんなキレイゴト並べても
確かに
変えられなくて
替えられなくて

苦しくて

自分を変える意味。
探して
もがいて
足掻いて

言葉の積み重なりに拒絶

それはあなた ....
最初に
魚影がよぎる

同時に
背骨が見つかることもあるが
大抵は時間がかかる

次に
尻尾が見つかるが
順番が逆の時もある

頭はどうでも良い
後で取って付ければ良いのだ ....
  「恥の芯」


生きているのが恥ずかしい
死ねないことが恥ずかしい
しょせん価値など求めてないが
恥ばかりの道のりで
消えてしまいたくもなる

過去は去るまま
未来は白紙
 ....
車椅子に座らされて 
ポツンと窓辺の席に居た
病院の中は明るく 
居心地良さそうに思えた
眼を閉じて朦朧としている 
あなたは……
見舞いに来た
娘たちの顔も分からない
どんよりと眼を ....
昔々 男の子はちっちゃな銀の鍵を握り締めて産まれて来ました
可哀想に男の子は15歳になると家を出されるのです
旅してその鍵で開けることのできる唯ひとつの扉を見つけるために

女の子はちっちゃな ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14280)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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