今日もオンリーワンマンで宅呑みしていたら
ドラゴンのアッシュじゃない方の頭が良い方のケンジの事を不意に思い出して
....
ぎゅっと
からだじゅうをにぎりしめてまるまった
てのひらのつめあと
ああ、と、
目を閉じて、夜
心臓の音の数でなにかとの距離を測り
火を吹き消すようにして忘れていく
見えたも ....
花に目を閉じ
花に冥らず
おのれに見ひらき
立ちつくす
何かが緩やかに異なる日
顎の原からうなじの天へ
かみ合うもの無く廻る歯車
巨大なひとつの 宙の歯車
....
ちゅうもんしたそばが
すこしぬるかった
ちゅうぼうのおくから
たのしそうな
わらいごえがきこえる
わたしはそれが
あたたかかった
ろうどうのいみと
はたらくこと ....
轢死した秋の残骸
溶けた雪の下から
顔を覗かせ告げる無念だ
何処へも行く当てのない私を
重ねるのは余りに不躾だとカラスは
鼻で笑いながら茜の方へ飛んでみせた
どうしたって勘繰ってし ....
今朝も
様々な具材を乗せて
すし詰め電車が
発車していきます
季節は冬ゆえ
暗い彩りになることは
ご容赦いただきます
味は
休日明けゆえ保証します
たらふくご馳走を腹に溜め込 ....
どんなキレイゴト並べても
確かに
変えられなくて
替えられなくて
苦しくて
自分を変える意味。
探して
もがいて
足掻いて
言葉の積み重なりに拒絶
それはあなた ....
最初に
魚影がよぎる
同時に
背骨が見つかることもあるが
大抵は時間がかかる
次に
尻尾が見つかるが
順番が逆の時もある
頭はどうでも良い
後で取って付ければ良いのだ ....
「恥の芯」
生きているのが恥ずかしい
死ねないことが恥ずかしい
しょせん価値など求めてないが
恥ばかりの道のりで
消えてしまいたくもなる
過去は去るまま
未来は白紙
....
車椅子に座らされて
ポツンと窓辺の席に居た
病院の中は明るく
居心地良さそうに思えた
眼を閉じて朦朧としている
あなたは……
見舞いに来た
娘たちの顔も分からない
どんよりと眼を ....
昔々 男の子はちっちゃな銀の鍵を握り締めて産まれて来ました
可哀想に男の子は15歳になると家を出されるのです
旅してその鍵で開けることのできる唯ひとつの扉を見つけるために
女の子はちっちゃな ....
私があなたを好きになった日、
私の心は赤かった
闇夜に灯った明るい火の輪
一頭のライオンが駆けてきて
ひと跳びにくぐり抜けていった
その先は草原になっていて
....
事を荒立てることが良くないことは
疾うの昔に知っていた。
(波風が立つと居づらくなる)
(昔から知ってはいるが、考えもしなかった)
自分が子供じゃないことも
俺も含めて知っていた。
....
雫の形はなんのカタチ?
淡水パールにも似ています
王妃の耳を飾ります
それとも人魚の涙でしょうか
雫のおつむは
一点で
最後に誰かとつながっていて
離れ難くて
揺れてい ....
約束に目を向けるんだ
苦しみに目を向けるな
約束に目を向けるんだ
大物ぶらなくてもいい
継ぎ接ぎだらけでいい
約束に目を向けるんだ
にじみつづける
みじめ ....
たった独りの部屋でさよならと言い続けた
たった独りの部屋でそれを言い続けるには
たった独りであることを忘れなければならなかった
冷たい世界は骨を
機械のように冷やして
....
雪が降りすぎて
目の前が真っ白になり
道路が見えなくなる
ホワイトアウト
言葉が突然すぎて
頭の中が真っ白になり
明日が見えなくなる
ホワイトアウト
仕草が辛すぎて
心の中が ....
いつごろかなあ
泥遊びをしなくなったの
虫だっていつのまにか触れなくなったし
雨の日に
傘さすのやめて
長ぐつのなかびしょびしょになっても
きにならない
友だちと歩道の横にできた ....
テレビのリモコン握り締めたまま
眠りの入口行ったり来たり
独り暮らしの夜は
意外と長い
そのさきにあるのは
なんですか
それはどこに
ありますか
うみのむこうへ
しずんでいく
パレードが
きょうもいく
ねむいの?
ときくと
うん
という
目の中に
トロトロの
ねむたいを溜めて
おとうとが
ゆめに
吸われていく
ゆうぐれに
流れおちる黒い髪
首すじをつたって
とびたっていった夏の
影を踏んで
わたし、
あなたの
掌にそっと
針を刺しました
あらゆる
温度がならされ
あますことなく
....
高一の冬休み
駅前の割烹でお運びのバイトをした
一階がテーブル席、二階は座敷
宴会料理のお造りや鍋はそちらの厨房で
専任の板前とパート二、三人が誂える
多い時は社長夫婦も加わる
夕方から十 ....
不器用な自分を忘れようと
彼はアトリエに入った
目の前にある石を
彫刻刀で、削る。
無心の者となり
夢中に、削る。
いつのまにか
とっぷり日は暮れて
暗闇 ....
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それは
青空を巻いて
大きく旅立って行ったのだった
遥か眼下に
広がる世界は
大きく変わろうとしている
幼い頃
見 ....
明日がまたやってくる
性懲りもなく
昨日もやってきたというのに
今日もまたやってくる
ずっと今日でいいじゃないか
このまま静かにゆっくりしてればいいじゃないか
明日が来ない日があれ ....
ひとには
信じようと
信じまいと
神に祈るしか
ないときがある
厄介な感情だわ
苦しむために在るのだものね
厄介な心根だわ
苦しめてしまうために在るのだものね
厄介な表情だわ
苦しみを覆ってしまうのだものね
厄介な状況だわ
苦しみに嵌まっ ....
すれ違う言葉に
疲れてしまうことが
疲れ、の原因
ひとの心を気遣うはずが
我が身がもっとも大切だから
我が身のつぎに
うまく他人を愛せないか、と
右往左往で今日が行く
....
夜のドックから走り出す多機能な女
関節を裏側にまわしてステンレスのホイッパーを固定する
ふるえる卵黄と小麦粉がはねつく
すべりだしたパーツからコルク抜きが選択されると
シールドはしぶく
....
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