きみの手についていた指は
  たしかにきみの手についてはいたが
  なんだかきみのものじゃないみたいに
  肩におちた長い髪から 夕暮れの光をとりわけていた
  わかることも わか ....
  部屋には、いつもあなたと
  夏草のにおいがあふれていた
  なにもきこえないほど私たちは笑っていた
  開いていたドアの四角いところで
  陽の光が 涙をこらえていた
カラフルな 世界で
色とりどりの 夢を見る

咀嚼する 喜怒哀楽
そっくり返った エビが
こんにちは なんて 御挨拶

合間に 挟まった 泥エビも
心地良さげに 自己主張
雨に濡れたアスファルトが映す街は
モノクロの写真
音も止まる
古いスチル写真
動いているのは
私の影
そして
雨粒と水の波紋

雨水に浸食されていく電柱は
濡れて黒い墓標
匂 ....
我々にとってスポーツは
プレイするものではない
生きることの延長だ
だからただ遠くにヤリを投げれば良いとか
ただ速く走れば良いとか
砂場の上を跳べば良いとか
呆れてものが言えないのだ!
 ....
甲殻類が内耳を食い破る夜だから
獣のように丸まって時を凌いでいる
リンパ管を持ち上げながら千切ろうとしているのは
錆びた鋏のような赤茶けた概念だ
真夜中の青に染まっていく
 ....
こんこんあんたはどこゆくおひと
日もくれ 野もかれ たびするおひと
げるげろ ふとっちょ ひきがえる
めそぽたみやあの 古池や

 ―――もっと もっとはげしく

おんおんあんたはなぜな ....
ようやく
二本足で歩きはじめた我が子が
草はらで不意にしゃがみこみ
石ころや小枝を見つめている

あるいは
石ころや小枝のほうから
見つめてきたのだろうか

何かに染まりすぎ ....
私は生を受けてから このかた
目的について思いをはせることなど
滅多になかったと記憶しています

あったはずの目的 あるはずの目的

目的を持つことは美化されがちです
目的は善悪とは ....
そう言った彼の心臓を
想像するとハトだった

つぼみのようにはねを絞った
てのひらサイズのむらさきのハト

それがたいらな胸骨を
つくつくつくつく、つついてる

やっぱりわたしの心臓 ....
  その夏は、
  白い壁に囲まれていた
  ただ、陽射しだけがまぶしく笑い
  ただ、樹々だけが言葉を歌にして
  いつの日も きいていた その壁は
  あなたの声のようにきこえる ....
私で満ちた法廷に後回しにされた主文 愛されたいと啼くカラスになりゴミをあさっている 星の王子様は
蛇に咬まれて
しんじゃうんだよね
ってうっかり言ったら
最近その本を初めて読了したという年下の友人が
驚いて言った
えっ?死んだようになるだけだって体は重すぎて持っていけない ....
    なぜか ほほえんではくれない
   日当たりの悪い 我が家の庭隅は
   色艶に乏しくなった 紫陽花一株
     水無月の梅雨空となったのに
 葉っぱばかり大手を広げているばかり
 ....
話したいこともなく古い切手集めはじめた 見知らぬ言葉が料理してほしそうにこっち見ている 梅雨を仰ぐひととき 燦をご褒美に置いておく
今は灰色が銀色と柔らかな同盟を結ぶ 梅雨が前髪に透明な雫を創る
弾き出す紫陽花の衣に 新鮮な時代を吸い込むように 前を向く

天然に無意識に私の魂は ....
強過ぎる日ざしが
真上から
直接脳に突き刺さる
そよ風が
熱風に変わり
日傘を裏返しにしようと
襲ってくる

バッグからハンカチを取り出して
涙をぬぐう
何度立ち止まって
ハンカ ....
動かない車の税を納めにいく 滞ることなく継続していく時間
の中に縒り込まれ生命
いつかは剥がされ
抜け落ちるとしても 
まだ先のはずであった

だが 
左足小指の
先に出来た米粒ほどの腫瘍は
細胞を溶かして ....
掴みそこなった言葉の端っこを追いかけて
キーボードを滑る指の滑稽な動き
生まれたばかりの赤ん坊を
どう扱っていいのかわからずに
空中にひらひらとさせているのに似ている
あるいは未来を見つける ....
服を脱いだら 頭だけになりなさい
そのあとは 感覚だけで
頭と身体を 切断される痛みを知りなさい

君の目に見えるモノの 向こう側をえぐり取り
頭で覚えた文字を身体に刻め
君の唇 ....
句にならぬ言葉抱えて起きている みたらし団子を食う
団子を食うとき
食えよ、食えと
淡白な魚がギュウギュウ吠えているのに
櫛に噛り付いたまま横も向かない
海辺を睨むように正面を向き
もぐもぐ口を動かしている
歪んだ音符のかたちの窓に
陽も浪も午後も打ち寄せる
果物の恐竜が
燃え上がる


坂を下りる人
灰色の人
宴には決して
近づかない人


楽器を出入りしていたけ ....
ピーマンだった朝
ごぼうと言われた昨日の昼
もやしっ子と中学時代揶揄され
これまで
土の匂いが抜けたことは一度もない
ハウスに移り住んだのは妹と義理の弟
僕は小さな畑の端っこで
売り ....
そら、
は、あおく、
青いと、わたしたちがそう錯覚、
する、けふ、は、
やさしい、暴力に浸され、
事後の、咬傷から、首都圏が溢れ、
ています、」


(ここにはまだだれも認識からはぐ ....
その会が開かれたのは 誰も知らない下町の
赤提灯の中だった

自己紹介よりも先に 大皿に盛りつけられた
大量の鮮魚の切り身や貝の盛り合わせが
次々と 運ばれてきた
私たちはその魚たちが ど ....
白い肯定が深々と降り
望まれるすべての生き物は
眠りにつく
それ以外の生き物は死んだり
眠る以外の方法で時を過ごしたりする
たとえばジェンガとか
眠らない生き物は
ソファで映画を見た ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
よその猫- 草野春心自由詩514-6-29
ドアのところ- 草野春心自由詩414-6-29
泥エビ- 藤鈴呼自由詩4*14-6-29
雨が降る街にて- ichirou自由詩13*14-6-29
ポール・ンガベ「フットボール選手」- 花形新次自由詩314-6-28
ぐしゃぐしゃに食い散らかす_—_Meatlocker_—- ホロウ・ ...自由詩2+*14-6-28
てまりうた- 乾 加津 ...自由詩11+*14-6-28
接続- 千波 一 ...自由詩914-6-28
目的についての考察- 小川麻由 ...自由詩4*14-6-28
ハートの密談- 犬大好き自由詩4*14-6-28
あなたの歌- 草野春心自由詩314-6-28
私で満ちた法廷に後回しにされた主文- 北大路京 ...自由詩314-6-28
愛されたいと啼くカラスになりゴミをあさっている- 北大路京 ...自由詩514-6-28
星の王子様- Lucy自由詩8*14-6-28
丘の街で_(三)- 信天翁自由詩314-6-27
話したいこともなく古い切手集めはじめた- 北大路京 ...自由詩414-6-27
見知らぬ言葉が料理してほしそうにこっち見ている- 北大路京 ...自由詩714-6-27
灰色と銀色の梅雨- 朝焼彩茜 ...自由詩16*14-6-27
熱風の街- Lucy自由詩21*14-6-27
動かない車の税を納めにいく- 北大路京 ...自由詩7*14-6-26
喪失ー友へー- イナエ自由詩15*14-6-26
そのあとがある- クローバ ...自由詩3*14-6-25
ファントム- 為平 澪自由詩614-6-25
句にならぬ言葉抱えて起きている- 北大路京 ...自由詩514-6-25
現題- あおば自由詩5*14-6-25
水辺_さまよい- 木立 悟自由詩314-6-25
野菜生活- 乱太郎自由詩23*14-6-25
apotheosis- 紅月自由詩114-6-25
赤提灯の音- 為平 澪自由詩314-6-24
冬の眠り- クローバ ...自由詩2*14-6-24

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