雨の夕暮は
水族館の水槽に
似ている

魚は

ネオンや車は
魚に似ている

魚は
夢を見るだろうか

魚に脳があるなんて
知らなかった

脳が他の魚の
30倍はあると ....
そのポジション こころもち傾いだ肩
だがその奇妙な天秤は正確に示していた
数冊の詩集は巨大なOEDよりも重いと
あるいは野の中の一本の大木
その美しい縞模様の幹と いろとりどりの葉よ
だ ....
白銀の光

冷たい熱を帯び

私と月の間には
透明な冬だけがある
はるかに遠いくせに
あっけなく近くなる
こんな風に
てのひらにのってみせるのは
何故?
まるで
弓矢を射れば ....
サラリーマンのコスプレして会社に行っている 歴史の知識のフィルターで

あたりを見回しながら山を上った

城跡にひとの気配を探していた

何百年か前ここには猛るひともいた

しかしこの城跡にはもう道さえないのだった


私 ....
雪の綿帽子をかぶり
のっぺらぼうの顔をした
路傍の石が
こんにちは――と、僕を呼ぶ  
そんな厳粛なものではなかった
壮麗な教会のどこか枯れた香りではなく
天に召されようとする生身の横たわる部屋は
真冬でも蠅が飛び交いそうな腐臭に満ちていた

‘なにかがおかしい’と疑いながら
 ....
色褪せてしまうまで
崩れ落ちるまで
見届けたかった
遠くなる影を見送り
不在を確かめたなら
踵を返し
歩きだすはずだったのに
あとからついていったのだ
見失う一歩手前の距離を保ち
二 ....
誰もいない海に雨が降る 黒ずんだ絶望が死んだザリガニの匂い うらむってつまらない
あいつのことで頭がいっぱい

うらむってつまらない
しかいが狭くてうっとうしい

高いところへいきたいな
そこから放つうらみの気持ち
きっとぱあっと広がって
な ....
クフフッ
ボクは男の子

ママは云ったんだ
大人になったら男の子はパパに似るはずだから良かったねって

 惚れんなよ ママ

クフフッ
ボクは男の子

でもボクはママのDNAを好 ....
悲しみより圧倒的に遅い窓、電車の。
価値の違いを理解できない、爆音の。
情報を情報で重ね続ける、液晶の。
ユーモアの先端に知性が宿る、海馬の。
春風に乗る言葉たち包む、木綿の。
深い深い闇よ ....
私の緑の踊り場に
甲虫や気圧の変化の為に
(つまりは身体中の骨の矯正の為に)
カスタネットやリコーダーを携えた
記憶の楽団が集まっていた

地上は澄み切った空のようだった
花の色をした鳥 ....
よごれて
あなたは笑っていた
ちかちかする電灯をつけて
陽気な詩を読んでいた

「星がながれるころ」、
歌いだしたとき
詩だと思っていた

(    )を忘れたい
ほとんど白い ....
ひかりはやみとあらそいながら
ちいさな点を穿つのだ
愛の横でみたされながら
永遠にあしたは来なかった
きれいな線をひきながら
境目づいたからだのなかで
ひかりはやみと抱きあいながら
 ....
一曲の 音の 流れ

浮かんでは 消え、
消えては 浮かび

見えた 途端に
音符に 変わる

トタン に カタン と 反響し
公園の 講演が

川の はす向かいから
蓮の葉を ....
森にはミモザと薔薇の花

きのうの疲れと宇宙のりんご

並木道には青、みどり、影、

マスクとひかりと人の顔

浴衣姿のオディロン・ルドン

細菌、人面蜘蛛、見張り台、


 ....
先日
とある公共TVの討論番組を見ていました
テーマは若者、若者世代とオトナ世代の一騎打ち
スタジオに集まってあーだこーだと、進展のない議論

それはいいんだけど

びっくりしたのは学 ....
 絵ハガキ


古びたペアリフトが、白く耀く斜面と雲ひとつな
い青空の隙間を、カタコトと、揺れながら私を山
頂へと運んでゆく。飽き飽きとした水平線上の生
活を忘れ、雪の斜面を滑り落ちること ....
不幸を願う柏手が冴えて響いている 月さえ僕を照らさない 気になることが落ちていました
拾ってみると
心の中に小さな点ができました

小さな点は振動し
私の心はふるえました

ふるえた私の心は
私の意識や無意識を使って
思考や記憶を
言葉 ....
ビルの谷底では
夜が
空よりも少し
早く訪れるだろう

何冊かの読みかけの本の中から
数ページ角のすり切れた
ものだけを選び出し
それを
開こうかどうかと
迷ううちに
街灯の月が ....
  細かな砂や木屑とともに その数字はガラス瓶にいれられていた
  穏やかに晴れた休日、ひと気のない公園や路地裏に出むいては
  彼は 度々そういうものを拾ってきた
  いま、彼の部屋に ....
優しさだけの 生まれもの 頂きもの
それだけでいい

忘れてあげるという上からの目線も忘れて
眺めている 瞳任せの 涙の幕は天色

肌をすり抜ける 天色 人生を泳ぐ波の皺 十二単で今世
 ....
 
予感ではなく、確信である

わたしは未だアイデンティティークライシスであると

そう、最期のときまで



 
凍結する
冬の寒風に身を晒し 、立ち泳ぐ
辺りには静寂が満ちていて
指先から徐々に冷えてゆく

あらゆる感情の蛇口は
かたく閉じて
それがいいことなのか
悪いことなのか
判断すること ....
やわらかなわたしは
凍結することが出来るから
やわらかくなど
ないのです

冷ややかなわたしは
あこがれを抱いていたりするから
あつく出来ているのです
本当は


空から ....
 冬枯れの樹の下でなぜ孤独を感じる必要があるのだろう。
 そんなことを自分に問うた事のある人が一体いくら在るのだろう。
 自分に課した約束を反故にした人は一体幾人いるのだろう。
 犯した罪の ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
魚は夢を見るだろうか- 駒沢優希自由詩314-1-15
詩人の庭・松田幸雄- 由木名緒 ...自由詩6*14-1-15
さえざえと- そらの珊 ...自由詩1614-1-15
サラリーマンのコスプレして会社に行っている- 北大路京 ...自由詩1914-1-15
城跡にて- 吉岡ペペ ...自由詩414-1-15
石ノ声- 服部 剛自由詩3*14-1-14
イルシスカー_−BWV535- 藤原絵理 ...自由詩5*14-1-14
複眼- Lucy自由詩16*14-1-14
誰もいない海に雨が降る- 北大路京 ...自由詩1014-1-14
黒ずんだ絶望が死んだザリガニの匂い- 北大路京 ...自由詩314-1-14
なんにもない道- 朧月自由詩314-1-13
ボクは男の子- 朝焼彩茜 ...自由詩14*14-1-13
とばり、- 左屋百色自由詩18*14-1-13
踊り場に。- 駒沢優希自由詩814-1-13
陽気さ- はるな自由詩914-1-13
ひかりはやみと- はるな自由詩514-1-13
飛び跳ねる_リズム- 藤鈴呼自由詩1*14-1-13
浴衣姿のオディロン・ルドン- 吉岡ペペ ...自由詩614-1-13
あなたたちが作ったシステム- umineko自由詩26*14-1-13
北の亡者/Again_2014睦月- たま自由詩24*14-1-13
不幸を願う柏手が冴えて響いている- 北大路京 ...自由詩314-1-13
月さえ僕を照らさない- 北大路京 ...自由詩314-1-13
心の中の小さな点- ichirou自由詩14*14-1-13
夜を歩くという事- 塩崎みあ ...自由詩11*14-1-13
エーテル_10- 草野春心自由詩314-1-12
小さな天色- 朝焼彩茜 ...自由詩8*14-1-12
アイデンティティークライシス- 殿上 童自由詩10*14-1-12
_冬静_- 小林螢太自由詩14*14-1-12
ギフト- 千波 一 ...自由詩314-1-12
樹下にて- ヒヤシン ...自由詩7*14-1-12

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