知らん振りを決め込んで 
通り過ぎる道すがら 

点々と落ちる 
雫の色は 赤 

透明に張った 水の上で 
踊る 落ち葉は 悪魔 

可愛らしい姿で 魅了しておきながら
手を入れ ....
  ガラス製の灰皿が
  テレビの色に瞬きしたとき
  遣る瀬ない日々に君は
  重たい欠伸を隠した



  朝陽は
  その優しさを
  皺くちゃのハンカチに包んで差し出 ....
木を切り
ツタを編み
手作りの桶で海水を汲み
海を分解する

砂にまみれた
翳す手を開いて
太陽を分解する

人に触れ
体温を奪い
鉄を赤く燃やす

陽が落ち闇の中

手 ....
午後
湿った空のヴェールのどこか
太陽は消息を絶ったまま
まつ毛に絡まる滴たちが
小粒の昼間を映し出している

鳥の吹奏と草木の挙動は
雨粒のなかに封じ込められ
川の大移動だけが
落 ....
樹が一本立っている

背は私よりはるかに高いが
胴は私の太腿ぐらいしかない
幹の高いところから十数本の枝を生やしている
それぞれの枝の先には緑の葉をつけて
灰色の空に顔を向けて雨を飲んでい ....
いままでで
いちばん
おいしかったものは何?と
質問した。

そうねぇ・・・

小さいころ
母とおばさんと
うみに行った
行きの電車の中で
おばさんがくれた
おにぎり

あ ....
こがね色の麦畑に群がる恋心 戯れる
少女を追いかける青年の瞳は 青い

少女が戯れるのは 恋を問えない みつあみ

何が嬉しいのか さやさや揺れる 麦の穂の温もり
何が楽しいのか 微笑む少 ....
地面とじかに触れ合う春は
たった一つの落し物をした
そのたった一つの落し物が
みるみるうちに散らばっていって
こんなに豊かな花々になった
花々は凍り続ける
大気が花々を許すその日まで
 ....
親心を
揺らしながら
春の野に立ち尽くしている
子どもらは
既に
旅立って
再び逢うことは
叶わないというのに
心配の種はつきないのでしょう

親心を
揺らしながら
じっと耳を ....
つきましたら季節を短めに揃え
天然に液体化を試みる
執念より地割れのひきつけが裂く
泥水の底溜まり
髪は性質上二股は気化
すぎたのが逆切れて地肌が近い
哭く哭く、四六時中あたまを掻いて ....
            気をつけたまえ
            背中を向けて
            眠るとき
            寝首をかくかも
            しれ ....
死ぬ間際の鳥は
自分の翼をハサミで
切りはじめた
もう飛べないように

だれとも会わない
だれとも話さない
だれとも交わらない
だれとも遊ばない

毎日機を織る
着物を作る
飲 ....
かすみゆく


昭和という名の喫茶店
中には常連のサラリーマンと
マスターらしき初老の男
私はなぜか吸い寄せられるようにその喫茶店に入ってきたわけだが
本棚に詰まってる室生犀星 ....
空を見上げる君は
とても無防備だ
尖った顎先から
なだらかなカーヴを描いて
道が現れる
これから
戦いに出向くにしては
哀しいくらいに
無防備だ
それは
最後まで手放なせずにいた
 ....
目の前を紋白蝶がとぶ
春の風に負けそうで
それでも戦いながら


桜はもう、ハザクラにかわりました

あなたは言った

知っている

だから、もうすぐ雨がくるんだ


 ....
ある日からぼくは命が呟くのを
耳ではなく心で直接聴ける様になった

命は言う ぼくが挫けるときに
誰だっても転けも挫けもするが
まだまだ俺もお前も大丈夫だからなと

命は言う ぼくが愚か ....
会いにいけば会える人に
会わないまま人生は終わる

会いたいのに

どうしてそんなことに
なるんだろう


家に帰ると
種をとる用に買っておいた
300円のトマトを
流しの前で ....
月に腰かけ 太陽を{ルビ的=まと}にして
流星のダーツを投げる
唯の退屈しのぎだが すこしばかり はた迷惑な気晴らしかも
俺のエゴはでっかくなりすぎて 地球の中には納まりきらなくなってしまった
 ....
列が
乱れますから
前へならいなさい、
切なさよ

ラインをよく見て
その境を越えないように
たたずみなさい、
恋しさよ

下を
向きすぎてはなりません
他のものたちと ....
詩人が真実を語ると
人は「黙れ」と言う
詩人が美について語ると
「あいつは現実を知らない。空想的だ」と人は言う
君よ 真実を語ってやれ
人々の中に咲くたった一輪の花になれ
例えこの世界が壊 ....
胸のあたりに
なつかしいうたが溜まってしまい
病院へいったが
ておくれだった

それ以来
胸のあたりに
うたを一匹
飼っている
あの日とよく似た景色に
ぼくは取り残されている
すこしだけみじめで
信じられないくらい自由だ
長い髪をしていた
君がここにいない

「ゆうがたにも匂いがあるね
晴れた日と
雨の日 ....
メダカは気弱な小魚だって
それが定義だと
それが憐れだと
勝手な思い込みが押し並べて

それがあまりにも{ルビ酷=むご}いと
両手で包み込もうとする
君の余計な優しさが
彼等の胸まで押 ....
大きな蓋がひとつあれば
こと足りる
あれは
実に包容力のあるヤツだから

けれど
ここには
とても小さな蓋しかないのだ
あろうことか
私のキッチンには
小さな蓋しかないのだ

 ....
人は名付ける
自然は名付けない
海や空を人が何と名付け
どうやって区切ろうとも
鳥は空を飛び 魚は海を泳ぐ
彼らは人間が作った制限を
安々と越えて飛び、泳いで行く
人間だけが自分の思慮の ....
ホンマに? 
ホンマに。

ホンマにホンマ?
ホンマにホンマ。

これ、
エンドレスです

美しい季節を
嘘だと思うから

哀しい現実を
嘘だと思いたいから

ホンマにホ ....
向い風が吹き荒れて
わたしを白線へ押し戻す
もがけばもがくほど
重くなったコートは
身体から熱を奪っていく
向い風いつの日か
そよ風に変わるだろうか

向い風が容赦なく
わたしを地 ....
不完全なレイトショー
二連敗の前座ボーイ
条件付きのペントハウス
高慢ちきな御令嬢


メトロポリスの重大過失
ワルプルギスの夜の情事
ガダルカナルの島の遺骨
ペテル ....
会社をたたむと決心して以来
もののたたみ方に注意するようになった
これまで自分でたたまなかった布団を
たたんでみたりするようになった
いつもはそこら辺に放り投げている
パンツや靴下もたた ....
希望は
あちらにありました

あの中へ
入りたくて

走って
走って
走って

でも距離が
縮まらなくて

きっとあそこは
居心地がいいんだろう

そう思っても
走り ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひんやり- 藤鈴呼自由詩2*12-4-26
ハンカチ- 草野春心自由詩712-4-26
原初- mizunomadoka自由詩212-4-26
家の裏庭でこっそり煙草を吸いながら盗んだ午後の景色- 風呂奴自由詩612-4-26
師匠のお言葉- たにい自由詩312-4-26
今まででいちばんおいしかったもの- うめバア自由詩612-4-26
実りの瞳色- 朝焼彩茜 ...自由詩9*12-4-26
- 葉leaf自由詩1212-4-26
蒲公英草子- そらの珊 ...自由詩912-4-26
鬼の根- アラガイ ...自由詩7*12-4-26
背中枕- 石田とわ自由詩11*12-4-26
機織り- ペポパン ...自由詩5*12-4-25
かすみゆく- 田園自由詩7*12-4-25
希望- そらの珊 ...自由詩1012-4-25
紋白- Seia自由詩412-4-25
命の呟き- HAL自由詩12*12-4-25
40人くらいに- mizunomadoka自由詩512-4-25
太陽を的にして- まーつん自由詩10*12-4-24
整列- 千波 一 ...自由詩6*12-4-24
美しい花- yamadahifumi自由詩412-4-24
うた- はるな自由詩1012-4-24
ゆうがた- はるな自由詩512-4-24
メダカ- subaru★自由詩18*12-4-24
蓋についての考察- そらの珊 ...自由詩10*12-4-24
人のにらめっこ- yamadahifumi自由詩412-4-24
ホンマ?- そらの珊 ...自由詩8*12-4-24
【_向い風_】- 泡沫恋歌自由詩18*12-4-24
弔う妄想- ホロウ・ ...自由詩6*12-4-24
会社をたたむ- 壮佑自由詩39*12-4-23
- りり自由詩4*12-4-23

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