昔とおんなじだったというのは
本当には少し違っていて

こうだったら良かったのにって
ふたりだった



会えば楽しいけれど
別れたとたんどっと疲れたり、

約束して ....
散り敷かれた落葉に半ば埋もれかけている公園のベンチが私に語る。
この人間の抜け殻のような落葉達のお陰で私は寒さをしのげるのだ、と。
お前はお前のその心を寒さから守ってくれるものを持っているか、と。 ....
叔母さんが亡くなった
いとこが
「顔も見てやって」と
お棺のふたを開けてくれる
御顔を覗くと
少しも苦しそうでないので
ホッとして
「おばさん」て小さい声で言って

お葬式には少し慣 ....
夢の中の白いシャツに墨汁の雨降らせている 「今」という車窓から 地球を覗き込むと、中心は相変わらず たぎっている
「まいど」という だれかの声は きっと 
腕時計型端末を耳に当てて 
 最新の黄昏方をしている 


黄砂も ....
優しい言葉を書き殴る
恨みの滲むペン先で
心を繕う紙切れで
爛れた肌は隠せない

冷たい文字を書き流す
泉に溜まった涙から
紙を流れる心の小河
運ぶ落ち葉に ....
みんな眠ってしまった
わたしは静かな夜を履いて
よく乾いた死骸をひろいあつめる
時間、音、大型ラジオ
そういうものたちを

きっとある
この夜の留め具になる死骸が
みればすぐに ....
一限目から必殺技の名前考えている 愚かな自分を鏡に映す
冷え切ったからだにのこる温もりをさがしてみる
かつて確かにあったその感触を思い出してゆく

暖かい手を心に紡いでみる
たぶん忘れてはいない筈のことばを捜して
記憶を暖 ....
天気は病みあがり
光が降って
かろうじて息を
吹きかえす


空気は冬じたく
影が伸びて
ひそやかに息を
吐いて吸う


世界の境が裂けるとき
時は遠く
ときはなた ....
表情の少ない
甥と姪が泣いている
眼を腫らしてはにかんでいる

泣くことなど想像もつかなかった
山男の義兄が
もう少し生きて欲しかったと泣いている

葬儀の場は
涙の大きなプールで
 ....
懐かしむ 振り返る過去が増えてくる
決してしがみつくものはなく 黄昏は生まれながらにもっている

私の夕刻の風

四季の問わない八方へ広がる 無菌空間の感情
誰にも晒されない 寂しさをずら ....
朝は鞄の金具ががちゃがちゃ鳴ってやってくる
冬眠したい放し飼いの蝶蝶

いつのまにか朝をしなくてもよくなった
ただ露をながめ
ひやりを舐める
ついきのうまで往来を洗う私だったのが
い ....
もう
たぶん来ないと思うんだ
あれほど

不安だった喪失も
なんだか
親友めいていて

あなたがいない

けれど
私は生きていて
おはよう、って挨拶をして
手にしたカバン
 ....
私のなかにある悪は
時おり人に石を投げつける
それはどんな惨さか
それはいったいなんの憎悪か
私のなかの悪は
時おり両手に盗みをそそのかす
それはどんな貧しさか
それはいったいなんの ....
ほんとうをひとつ石のしたに埋めた
約束をひとつ鏡の裏にかくした

退屈がちょっと窓からのぞいた
懸命がぼくのしりをたたいた

月は宙ぶらりんで柳のしたを通りがかった
杜甫と李白がちいさな ....
時を経て散り行く枯れ葉

地に落ちろうとする姿は

その間際まで心奪う様に

我を忘れる程の美しさを

見せ付けては舞い落ちる

少しの風にひらひら落ち

強い風にも優雅に落ち ....
放射冷却の始まらないうちに

まだ暗いうちに出発しようか

太陽ののぼるまえ暖かいから

澄み沈んだ空気きれいだから


高速を西に走る

お月様が山の端だ

ビルのあいだだ ....
鏡の前でポーズする


胸をはり

お腹をへこませ

はしっこが切れた唇を突き出して

つま先でツンと立ちながら

髪をかきあげ誘ってみる



私が二人いるこの脱衣 ....
もういちど夢へ会いに行く 誰もいない真夜中に追い込まれている 壊れた羅針盤で
/これがこの詩の一行目ではない
壊れた羅針盤で一針一針丁寧に縫い付け
詩人の口を塞ぐ
孤独を売りさばき建てられた黒い城
その地下室で真昼に暗殺された
一羽の青い鳥に対し何を ....
時空のゆらぎを感じて漂う心情。
ある時は旅情となり、またある時は慕情となる。
孤独に縁どられた私の過去の墓標の前には、
今はもう懐かしさを感じさせるものばかりが並んでいる。

私が嫉妬を ....
箸が並んでいます
きれいに連なって並んでいます
じいっと
待っているのです

箸が並んでいます
もう
ここには帰ってこないのです
        かなしみが
        かなしみが
        ふってくる
        
        おともなく
        
        しずけさに
 ....
白い珊瑚礁から 若い泡が立ち上り
陽を拝む前に 歳老いて消えるのを
何十何万と見てきた

覚束無い身体を揺すって
光の涙をゆうらりと
遊び心を腐らせた碧瑠璃を
黒ずんだまなこで愛している ....
 
もうちょっと、ちょっとだけ飲ましてな

そしたら

添い寝してあげるね、お月さま



 
 
生き恥を晒し合って空が青い ペットボトルのごみの日
中身(心)はもうとうになくて
キャップ(顔)やら
包装(洋服)やらを
捨て去ったら
みな
潔い裸になった
とても清々しいごみの日には
カラスさえも
素通りする ....
柔軟剤のたおやかな香りに

青く火照った朴の空に

曇りガラスに散る光の粒に

惜しみなく降る情の雨に

萎れた紙に乗った言の葉に

甘い満足をくれたカップラーメンに

ビニー ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あのね- 鵜飼千代 ...自由詩14*13-11-21
冬に立つ- ヒヤシン ...自由詩9*13-11-21
お葬式- Lucy自由詩16*13-11-20
夢の中の白いシャツに墨汁の雨降らせている- 北大路京 ...自由詩413-11-20
世界の半分に捧げる歌- るるりら自由詩19*13-11-20
鏡の前の詩人- まーつん自由詩6*13-11-20
夜の金具- はるな自由詩713-11-20
一限目から必殺技の名前考えている- 北大路京 ...自由詩713-11-19
ただこころのなかで- 梅昆布茶自由詩1113-11-19
十一月- シホ.N自由詩4*13-11-19
葬式- ……とあ ...自由詩22*13-11-19
懐かしむ風- 朝焼彩茜 ...自由詩11*13-11-19
朝の金具- はるな自由詩613-11-19
バジル- umineko自由詩12*13-11-19
- 月形半分 ...自由詩413-11-19
そんな花見- 梅昆布茶自由詩1813-11-18
落葉・・・- tamami自由詩913-11-18
まんまるお月様- 吉岡ペペ ...自由詩513-11-18
へやにふたり。- 時子自由詩313-11-18
もういちど夢へ会いに行く- 北大路京 ...自由詩713-11-18
誰もいない真夜中に追い込まれている- 北大路京 ...自由詩313-11-18
くちばしに- 左屋百色自由詩10*13-11-18
幸福のゆらぎ- ヒヤシン ...自由詩9*13-11-18
- 乱太郎自由詩2213-11-18
おとのないよるに- 石田とわ自由詩14*13-11-18
海月のまなこ- 雨慈ムシ自由詩6*13-11-18
そしたら- 殿上 童自由詩14*13-11-17
生き恥を晒し合って空が青い- 北大路京 ...自由詩1913-11-17
とうめいな容れ物が収集を待っている- そらの珊 ...自由詩2613-11-17
生きの音- 雨慈ムシ自由詩313-11-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477