不純な理由が欲しかった
そうすれば
臆することもなく
悪い人間になれたのだろう
わたしのあなたへの思いは
貪欲で不穏

優しくしてくれる誰かさんへの
せめてもの償い
 ....
やかましい果実が無色になり
路上で処女が春を焼き尽くす
目を閉じて
梅雨空を写生した君が
葉の上で孤独を味わうのが六月
街は、ほら、鉄の香り

にぎやかなビルが無職になり
屋上で言葉が ....
花火見る顔で嫉妬心を隠している ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ 一片の未練もなく
人を切ることができるなら
こんな憂鬱な雨の中だって
やすやすと泳いで渡っていけそうだ

あなたは繊細だから、と
人にいわれた
それは褒め言葉ではなく
弱い人間だと露呈 ....
フィレンツェに
500年間立っている
ダビデ像の目は、睨んでいる

未知なる明日から訪れる
いかなる敵も
この世の暗闇さえも
打ち抜く(時)を待つように

一つの石を、拳に握り。   ....
あの時代に街を彷徨う男は
夜の気配のする街角で
剣玉を所在なげに操る
夕暮れの街灯の下
足を組んで剣玉する男一人

街灯から降り注ぐ
まやかしの光の粒は
ぼーっとした色を男に与え
髪 ....
耳が最後に聞いたのは雨の音 夏の庭には自然が蔓延る
カマキリが三角頭をかしげ 
雑草が繁茂して人間の通り道をふさぐ
葉裏から湧き出る蚊 
這い出すヤスデ
ときには小型の蜂が哨戒し花を個別訪問する

手入れした庭の美 ....
わずかばかりの乗客を乗せた
昼下がりの鈍行列車の
窓を少しだけ開いてみると
六月の薫風がそっと忍びこんできて
僕の睫毛を醒ますのだった


この車両は最後尾なので
終着駅に到着する
 ....
なんとかここから這い出そうと
あらん限り手を伸ばしても
握りしめるのは砂ばかりで
こっちだよこっちだよと
地底から伸びる生ぬるい手に
足首を絡めとられる

もがくたびに砂を呑み込み
喉 ....
 
ダンボールに愛が1ヶ

ワレモノ注意

落とさないでください、くだけます



 
異臭のする道に耳の長いネズミ
齧歯類は常に齧る。はを減らさなければ、死ぬまで、歯が伸びて行く。
猫は爪を研ぐ。爪の鞘を引き離す。死ぬまで、爪が伸びて行く。



人間は自惚れる。いろいろ挫 ....
おしるしが来てから二日後
夜、下っ腹に引きつる痛みがあった

陣痛 前駆陣痛か はたまた胎盤が剥がれてしまったのか
ネットで調べる仰向けの オロオロ妊婦

これは我慢できる痛みだから 陣痛 ....
{画像=140615125414.jpg}
(ジョウビタキの♀)



これまでは耳を開ける事はなく
いつも音楽を流し込んでいた
今はイヤホンを外して
外界の音を追っている
鳥の鳴き ....
緑色の闇の底で
君の白くながい指が
夢の皮膜へと滴ってくる
ゆらめく窓辺では
君の可憐な劣情が
青くヒアシンス状に咲いている
丸めた背中に野暮な雨の音 なんとなくせかされる気持を
落ち着かせようと
傘を開くように
立ち上がる

肩から力を抜き
仙骨を立て
腹から息を出し
前を視ると
スクリーンが
ワイドになる

混雑する電車を ....
いいつけられた そこにはゆるされず
いいつくしても そこははらされない

ののここにも うそのうたにもつみも
さざめくもの いしからよごれてなき

ところふりかえり とどけふりほどき
か ....
根を断ち切ろうとしたから
枯死しかけたのだ
根は父からの愛

古い蔓を伐ったから
新芽は萎れたのだ
古い蔓は母からの愛

依存することを嫌い
愛されることを拒んで

君は自分にな ....
海の匂いがする風が

過ぎていく時に
光と
圧と
匂いと
音で
描く



   飛ぶ

 
鳥は
海風に向かい
まるで静止しているように飛ぶ

鳥は
生きる ....
ヘッ ヘックション
風邪ですか
ハウスシックかもしれませんねえ
多いですねえ カビとか
ええ 婆さんの華美もいやですねえ
胞子も飛んでいますから
ケイタイから出るやつもありますし
あれは ....
>吹いて
<吸って
<吸って
>吹いて

あたたかい息が
リードをふるわせると
やわらかい音符があらわれる

>吹いて
>吹いて
<吸って
>吹いて

さみしい唇を
 ....
誰もシラナイ理由が無い
わずかな隙間を生きているような気がするんだけど

近代現代近未来
産業ロボットはやがてラインを離れて
どこへ行くの

母を殺し父も殺して最果ての
流刑の地さえも ....
一度も開くことなく折れた傘を供養している カードのようにシャッフルされた僕たちは
必然的なものなど何もない真空で
必然的なまなざしのせめぎ合いを生み出そうとしていた
人間という強い酒杯を次々と飲み干しては
したたか酔って二 ....
とても
とほうもなくとても
すてきな小説を読んだ夜
手放してしまうのが惜しくて
胸のなかで
それを抱きしめつつ眠れば
冬由来のゼラチンは
純粋な水によって
隅々までふやけ

迎えた ....
僕の文法のSは君と僕
Vは生きることだ
訳もわからずOをもとめてさまよう
たまさか生まれる言葉でCを綴る

規則正しいものに反感を持ち
疑うことの正当性をつかもうとして
いつのまにか自分 ....
四半世紀働いて
やっと気がつく阿呆がいる
聞こえのいい肩書きを貰ったから
退職の朝までは
それにすがる

龍の刺繍が入った
ヤクザなハンチングを見つけて
買いたい俺
 ....
透明なビニール傘が

人の間をいったりきたりしている

ときおりの悲しみや

優しさのように
ただのみきやさんのおすすめリスト(14265)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
舌切り雀- 中山 マ ...自由詩114-6-17
はじめてのセックス- 左屋百色自由詩8+*14-6-17
花火見る顔で嫉妬心を隠している- 北大路京 ...自由詩614-6-17
ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ- 北大路京 ...自由詩914-6-17
【_愁雨_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-6-17
ダビデの石- 服部 剛自由詩214-6-16
みせもの- ……とあ ...自由詩9*14-6-16
耳が最後に聞いたのは雨の音- 北大路京 ...自由詩214-6-16
小蜂- イナエ自由詩9*14-6-16
車窓- 八布自由詩1114-6-15
嘘っぱちの権力- ららばい自由詩614-6-15
ワレモノ注意- 殿上 童自由詩23*14-6-15
齧歯類- ……とあ ...自由詩9*14-6-15
痛みに強い女がうつ伏せで眠るまでの記録- 朝焼彩茜 ...自由詩23*14-6-15
静かに耳を澄ませて_/_私は緑の目を開く- beebee自由詩22*14-6-15
夜想曲- 塔野夏子自由詩5*14-6-15
丸めた背中に野暮な雨の音- 北大路京 ...自由詩3*14-6-15
落ち着く- 殿岡秀秋自由詩514-6-15
かたん_こことん- 砂木自由詩6*14-6-15
クレマチス- Lucy自由詩1814-6-14
海風- ichirou自由詩15*14-6-14
老人の会話・電磁波- イナエ自由詩7*14-6-14
ハーモニカ- nonya自由詩22*14-6-14
CAFE_de_短歌みたいな- 梅昆布茶自由詩1214-6-14
一度も開くことなく折れた傘を供養している- 北大路京 ...自由詩314-6-14
研修- 葉leaf自由詩114-6-14
陰翳- そらの珊 ...自由詩2314-6-14
文法1- 梅昆布茶自由詩1114-6-14
阿保がいる- 御笠川マ ...自由詩114-6-13
梅雨- フユナ自由詩7*14-6-13

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