座敷の鍋の中から窓越しに雲が見える。雲に隠れた月がぼんやりと
少し前の地震で己が実を揺すられ、少し味が出汁に溶け出したかもしれない。
食欲満々の座敷の客たちは鍋の火加減を気にしている。
解体前の ....
詩は虫だ
生きているしとても小さい虫だ

いっぱいあしがはえていて逃げ足がはやい
つかまえることや飼うことはできない

目は大きくて大きな触覚がある
なんでも知っている未来さえも

 ....
ビルの虹彩にはアスピリンが打たれている
遠く銀の向こうで揺らめく
日差しの強い午後
近影は霞まずそこにある
街は熱を持ち伸縮を続ける

群れた家々の隙間で
赤い血液は想いを爆せる
道路 ....
足跡は雪にさらわれ 残されたのは 爪さき立つ



奪われたのはまなざしのゆくえ
なにも照らせない光が
ひしめいている

(今日わたしができることは思い出すことをやめること) ....
はなくそ
きみのはなくそは ぺらい円の形で
フィンフィン泣く息でカポカポする
まるでコロッケのものまねの あのかつらみたいに
はなくそ面白いなぁ

くしゃみしたらママの手に ぺらい円の形く ....
漲る華は
 漲る風は

タッタカタッタカタッタカタッタカ・・・・・・

 燦の瞬き 一太刀の風 古から辿り着いた華の馨り

仰ぎは空
 鑑の空

キーキーキーキーキーキーキ ....
旗についた氷が溶け
滴となって径に撒かれ
たくさんの音を描いている


砲声の半分は空を埋め
もう半分は地を満たす
笛は 曇の影をゆく


手櫛の雪
子の頬に ....
ずっと片目を瞑って─

まぼろしが氷をはった朝の
新鮮なドアノブ
静電気とひとつらなりの
なまあくび

冬の空気に刺さるしらふなガラスの不埒な断面 、
つつく鴉
首をあらう風の猫背 ....
亀裂のように微笑んだ
一瞬の
閃きの砲火が
砂に埋れてしまった海の
海の破片(かけら)を
思い出す
 夢


空に啼いている鳥がいる
攫めそうで攫めないと
啼いている…鳥 ....
かつて風船には二種類あった

空気より軽いガス製と
人間の息製と

人間由来の僕らは
空を飛べないはずだった

小さな手ではじかれて
ほんの少し空を飛んだ気分になって
じべたに落ち ....
とかげの尻尾を捕まえて
振り回し
捻じきる遊びやったことない?
楽しいよね
人様の失言とか
失態とかそんな尻尾も集めて確か
引き出しの2番目だったかな
とってある
話のネタとしては
 ....
冬の路上を渉猟しながら
過去とはじめましての握手をする
今日初めて自分の過去と出会って
すぐさま慌てて別れたのだ
外気と同質の寒さを体内に抱えているから
私の中に冬は柔らかく広がって ....
あつあつ の うどん
はふはふ と たべる

ほおばる 舌が
火傷しそうな程の

熱で
溢れてる

仲良く 煮込まれたいと
欲しているかは 知らないが

分厚い 蒲鉾は
 ....
 
 早朝の湖を歩くのは誰だ。
 湖畔の宿で耳を澄ませばそれは聞こえる。
 眠れない夜を超えて我が神経を研ぎ澄ます。
 苛立たしく窓を解き放つと、音の消えた足跡がくっきりと宙に浮かんでいる。
 ....
夜を歩いていると

町が優しく見えるようなことがある

いま抱えていることも忘れて

風や足音や

ひかりや匂いにこころを放つ

さらさら揺られながら

すべてを失いながら
 ....
飛び出しそうな 苛立ちを
必死で 喰い留めるのは
御玉の役目

大きな柄杓が 有ったなら 
全ての苦しみを 救い上げることが 
出来るのに

そう願って 空を見上げたら 
当たり ....
その思い出に─

乱暴に溢れていた
素晴らしい世界に
果てからのざわめきに、ささめく木々に

女たちは
体質をかえた乳房の
エンクレーブに
奥まりからの流れを導き入れて
そこに生ま ....
なにもうしろめたくおもう必要はないと
あなたは言う
わたしのことを許している
あなたが言う

やさしい映像が流れる

そうしてだんだんといろんなことが大丈夫になり
この日のゆめをくりか ....
色とりどりに囲まれて
瞼を閉じている

ここは砂の城で
うみねこが足跡をついばむから
来た道も忘れてしまった

言葉は
その時だけのもので
振り返っても、目を凝らしても
形にはなら ....
透明な砂地の樹が倒れ
枝が根に 
根が枝になり埋もれている
影が打ち寄せ 去ってゆく


空の名札が剥がれ
旋りながら落ちてきて
やっと捕らえることができても
暗 ....

おはようを云いたくない時にも
おはよう、と云う

ほんの少しほほえんでいたかもしれない
本意ではないし
嬉しいからではなく
茶柱が立っていたわけでもなく
それは
毎日の習慣だった ....
泡立つ海で腕をあらいましょう─

はいわかいましたですか明日のここにならない先方ならのメルか届かなき重くのて名無しさとアノニマスノ焚き火のとこれて待る合わせてかさもってもしょうかないとえもいま現実 ....
行方不明の小学生3人が見つかった

そういうニュースのテロップが流れていた

冒険したかったのだという

公園で見つかったそうだ

騒ぎすぎだ、なんかへんだ、この違和感は


正 ....
搔くな といわれれば 搔く
掻きまくる むしろ 血が溢れ出すまで
搔き尽くす その痒みが 痛みに変わるまで

欠くな といわれれば 欠く
欠きまくる むしろ 満たされるまで
欠き尽くす そ ....
グッドラック、発したことない言葉
語感のよさだけが残る
旅立つ日の特別な高揚感は
からんだ糸をほぐす

まだカーテンのない部屋
白い靴下の大きな男たちが運び込んでいくダンボール
馴染んだ ....
昔昔のことです

「ソックタッチ」という商品名の速乾性液状糊のスティックがあった
糊といっても紙を貼りつけるものではない
靴下と足を貼りつけるものなのだ
ずり下がるという引力の法則に抗うこと ....
下弦の月から放たれたように
斜めに白い線が奔っていた
夜の飛行機雲

こんな時間帯に
ずいぶんと低空に飛ばしている
旅客機か
観測機だろうか、と、君がいって
わたしは感心してたちどまる ....
あの頃
きみはまだ産まれていなかった
着床しない
小さな種だった

人はなぜ産まれてくるんだろう
人はなぜ産むんだろう
いつか手ばなす命であるのに

わたしが
影も形もない頃
少 ....
 光の帯の中から生まれた君は無言で僕に話しかける。
 朝、光は太陽光線と絡み合い上昇してゆく。
 覚めたかい、目は。
 ほんの小さな君はまるで水晶のように笑った。

 錯覚に揺れる部屋で ....
氷のように冷たい指先
ステンドグラスに描かれているのは真夏の太陽で
収穫の喜びを謳ったきっと
昨夜見た夢の中で
黒鳥は白と黒の羽をひろげた
湖の中にできた波紋はいくつも音に触れるたび
ふる ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鮟鱇の独白- ……とあ ...自由詩12*17-1-25
詩という虫- 朧月自由詩217-1-25
心拍- うみこ自由詩8*17-1-25
白い沈黙/のために- 末下りょ ...自由詩4*17-1-25
はなくそ- 朝焼彩茜 ...自由詩817-1-24
一太刀の風- 朝焼彩茜 ...自由詩517-1-24
ひとつ_帰途- 木立 悟自由詩317-1-24
Fw:- 末下りょ ...自由詩5*17-1-24
『_十四行ノ居似詩絵_』- ハァモニ ...自由詩2*17-1-23
風船革命- そらの珊 ...自由詩19*17-1-23
鬼の首コレクション- Lucy自由詩11*17-1-22
冬のうた- 葉leaf自由詩217-1-22
煮込みうどんが出来上がるまで- 藤鈴呼自由詩1*17-1-22
悔恨- ヒヤシン ...自由詩8*17-1-22
不死鳥のような夜- 吉岡ペペ ...自由詩517-1-21
クツクツ- 藤鈴呼自由詩1*17-1-21
Fw:- 末下りょ ...自由詩2*17-1-21
きれいな思い出- ユッカ自由詩317-1-20
別離- 自由詩7*17-1-20
ひとつ_海辺- 木立 悟自由詩1017-1-20
つくろい- そらの珊 ...自由詩10*17-1-20
1分以内- 末下りょ ...自由詩3*17-1-20
身から出たモノサシ- 吉岡ペペ ...自由詩517-1-20
かけ_かけ_かけ!- 末松 努自由詩8*17-1-19
荷ほどき- 青の群れ自由詩1017-1-19
わたしたちの靴下はいつだってずり下がってはいけなかった- そらの珊 ...自由詩19*17-1-19
二羽の白い鳥- 田中修子自由詩11*17-1-18
風花のことづて- そらの珊 ...自由詩21*17-1-18
- ヒヤシン ...自由詩7*17-1-18
めまい- 水菜自由詩7*17-1-18

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