お母さまの名は 木蓮 冬の終わりをつげるのが役目
枝葉よりも先に花を咲かすような人
母は春になると つぼみのうちから 木蓮を愛おしむ
坊やの心は卵のままの まだ ねんね

坊やが 見るのは  ....
例えば愛されることが
順番制だとしたら
わたしの番は
一億二七〇〇万番目
いつか必ず
いつか必ず
そう信じながら
年老いて
死んでゆくのでしょう
けれどもわたし
本当は
一番が好 ....
老眼の眼をほそめ、針に糸を通して、彼女が
器用な手つきで繕いものをしている。
ほつれた糸は無いもののように。
ただ、ひたすらに繕ってゆく。
それは家族や社会、そのいちぶとしての一本
の糸であ ....
 ある少年がいた

 何処かに
 旅に出たくても

 そう簡単には
 身動きのならない
 身の上で

 金もないし
 健やかでもないし
 勇気もないし
 運もない

 ない ....
誰でも
それぐらいもっている
そんなのは
犬小屋の奥にでも
押し込んでおけ
近所のポチの
許可を得て
真夜中
あたりが深海に
変わる頃
手が何本も
ぶらさがっているような
巨大 ....
そうです、メッセージは読まれないでしょう。
あなたの詩を理解するということは
別々の方向に過ぎ去って行く
計測できない距離を
測り続ける
寂しみ

世界のほとんどの事が理解できない、
 ....
今日の日に、まだ誰にも踏みしめられていない土が香る。
私は一人、森の小道を往く。
だんだんと緑の匂いも強くなる。
ふと私には聴こえる。あいつはもう辞めさせた方が良い、と。

ああ、忌々し ....
電池の切れかけた目覚まし時計の秒針が
8と9の間で震えている
目覚まし時計はもう鳴ることも時刻を示すこともできないが
私にはどうすることもできない

目覚まし時計の側には
薬と孫の手はある ....
ふだんは優しい女房が
時折、般若の顔になり
言葉の弾丸は
だ・だ・だ・だ・だ
だ・だ・だ・だ・だ
だ・だ・だ・だ・だ
柳のような面影で
げっそりとした
僕の髪を靡かせ
遠い彼方へ通過 ....
水着に着替えてそうめんと一緒に流されている ごはんの時間まで家出  自由になる

 それに縛られる

 翼はしまいましょう

 「飛んでいる」と
 
 豪語する為に

 嗚呼

 美文体で書くか

 ラブレターを

 それも自由だと
 ....
蹴られて泥に塗れ行くボールに、嫌な気持ちになったものだ。
僕はバスケ部だったから。
ドムンと痛そうな音を立てて逃げ回る白黒のボール。
指を突く事も無ければ、爪が二重になる事も無い、プレイヤーたち ....
家に帰ると
娘らが星を食べている
お椀にいくつか
飴玉ほどの小さな星屑を入れ
テレビの教育番組など見ながら
気軽に口に運んでいる
おいおい、いいのか
と思ったが
今日日やってはいけない ....
花はまだ
文字をしらない

文字をしらない花を抱いて
庭に二人ぶんの影を落とすと

わたしもまた、
文字をなくして
おそろしいくらいのすべてに
抱いてもらえます
抱きかかええて寝た一升瓶に麦茶が入っていた   そこの膝掛けの上に置かれている
  一匹の沢蟹なのだが、
  数日前にある男が用いた
  あわれな比喩の成れの果てだ
  今となってはその詳細は思い出せない
  それに彼は十中八 ....
 
あなたが連れてきたのは、雨と汗のにおい

あなたはシャワーなんてあびたりしてさ

あたいは期待とソファーに包まれるのさ


 
あさりとしじみなら
あさりをとる
あさりとはまぐりなら
はまぐりをとる
たぶん
だが
はまぐりとあわびとなると
まよってしまう
こまってしまう

はまぐりにはまぐりの
ぐりぐりが ....
会社の帰りに実家に寄り
母を乗せて 病院に行く
入院している父に会うため
一日中 林檎畑で働いた後
母は着替えて 私を待つ

七十歳を超えて 疲れただろうに
駐車場について 歩きながら
 ....
耳朶が
せかいに
かたりかける。
おまえは、
やさしいか、
やさしくないか
いいえ、
わたしは
やわらかく
固いいきものです
ひらききった
ふところに
 ....
  夏影を
  蛇の身がなぞる
  あおじろくつめたく
  すべての陽がきえていく
  汗が鎖成す、おまえの鎖骨
 手を付けないでおこう
 自分という作品に

 決めつけないでおけば
 何にでもなれるだけの、柔らかさが
 人の内側には、まだ残っている

 手を付けないでおこう
 描きかけた自画像に ....
季節をいいあらわそうと思っているうちに
それは過ぎてしまう

足跡と想いはいつのまにか
季節をすり替えて行く

君と金と銀の
スニーカーを交換して
なんか安っぽいねって笑った

僕 ....
華がなければ
覚えてもらえない

名前がなければ
呼んでもらえない

色がなければ
背景にもなれない

嫌ってもらわなければ
記憶にもなれない

でも
生きている

 ....
あなたの「詩」はたいてい
心療内科かなんかの 清潔な壁に
清潔に飾られている

そして心の弱った人達がやって来ると
そのもったいぶった毛筆で書かれた言葉で
かれらの弱った心を慰撫する

 ....
埃まみれの10年ものの扇風機は部屋の片隅でいつ発火してやろうかと考えているよ

  毎日毎日遅刻ギリギリで飛び出すあの娘
  今日だってきっと、足の指で止ボタンを押すんだ
  どうしたって10 ....
どうも先天性らしいのです
人の心に穴があるのは

入り口は巨大な洞穴のようであったり
縫い針がやっと通るほどのものであったり

 それぞれ異なる 奥深さ
 それゆえ根付く 闇のまた闇
 ....
そよ風に負けている 子供が泣いている
蝙蝠はやっと 暗い棲家から出て
超音波にのって 藍色の虚空を回る
バネ仕掛けの翼で 熱を切って

抱き上げてあげないと
キッチンの窓から するりと
アメーバみたいに ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
木蓮の木の下で- るるりら自由詩814-8-5
愛すべきひとへ- 川瀬杏香自由詩11*14-8-5
繕いもの- 川瀬杏香自由詩10*14-8-5
嘘つきの星のもとに- まーつん自由詩16*14-8-5
秘密- やまうち ...自由詩514-8-5
献歌(kへ)- まんぼう ...自由詩4+*14-8-5
日常(八月のとある日)- ヒヤシン ...自由詩9*14-8-5
ある終末- ichirou自由詩914-8-5
姉さん女房に捧ぐばらっど- 服部 剛自由詩614-8-4
水着に着替えてそうめんと一緒に流されている- 北大路京 ...自由詩314-8-4
ごはんの時間まで家出- 北大路京 ...自由詩814-8-4
自由と言う名の縛られ- ドクダミ ...自由詩1*14-8-4
ナードバラード- DAICHI自由詩214-8-4
おやつ- やまうち ...自由詩1214-8-4
庭2- はるな自由詩614-8-3
抱きかかええて寝た一升瓶に麦茶が入っていた- 北大路京 ...自由詩414-8-3
あわれな比喩- 草野春心自由詩414-8-3
期待- 殿上 童自由詩21*14-8-3
あさりとしじみ- 浩一自由詩314-8-3
つれ- 砂木自由詩12*14-8-3
『脊髄』- あおい満 ...自由詩314-8-3
蛇と鎖骨- 草野春心自由詩514-8-3
風の彫刻- まーつん自由詩8*14-8-3
金と銀のスニーカー- 梅昆布茶自由詩1914-8-3
かたおもい- nonya自由詩26*14-8-3
ある詩人- 浩一自由詩414-8-3
扇風機の口癖/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩12*14-8-2
あな- 自由詩9*14-8-2
そよ風に負けている- 北大路京 ...自由詩514-8-2
夕暮れの魔女- 藤原絵理 ...自由詩414-8-2

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