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ゆるりゆるゆる ひらきます
さむさのゆえの ゆるやかさ
ゆびさえふれず ながめます
ゆうやけいろを すこしだけ
もらいこくなる ....
見上げる星よ、きみであれ
痛ましいほどに
疑いようもなく
きみであれ
忘れてくれるな、
燃え盛る目を
忘れてくれるな、
恥じ入る肩を
かろうじて ....
ものを捨てる
なにかを捨てることに
ときにためらい うしろめたさを
感じながら
一方では恣意的な解釈を
遠いツンドラの泥土のし ....
正しさってなんだろう
正方形の角が 誰かの頬に食い込むとき
その痛みが 真四角の正しさを証しするのだろうか
正しさってなんだろう
まっすぐな線をまっすぐに歩くことが
そんなに尊い ....
ほぼ全裸の国技
老人ホームは
駅のホームみたいに
最終列車を見送る時がある
いろんなひとの
いろんな最後を
見送る時がある
いっぽ前まで
せいかつをしていて
静かに静かに
旅立つ時まで
....
グラスのふち いちばん
ぎりぎりのところに
つかまって
あなたが落ちれば
わたしも落ちる
わたしが落ちれば
あなたも
でもべつべつの
ところに
こぼれおちたさきで
明日 ....
紅いやら
黄色いやら
騒いでるんじゃない
山の中に勝手に入ってきて
ジロジロみて
写真撮って
弁当食い散らかして
ゴミだけ残して帰る
観光客たち
俺は
おまえらに怒って
....
{引用= (stones)
喜びは
あなたの膝に
置かれた石
(eyes)
漆黒の髪と
睦み合う指の
眩暈をもよおす
数 ....
うしろからきこえる声
噛み切れば
冷たい雪を
ひとつひとつ積むだろう
棺の
かわいた脈動
その影を
一本の湿地の思想に
束ねている
あなたの
まぶしい眼光 ....
ぱし
ぺし
ぴちゃ
筆の先にたっぷりと
絵の素をつけて
カンバスに投げつける
あか
あお
き
だったもの
色を混ぜれば混ぜるほど
0に ....
も吉と歩く
何もない冬の午後
も吉と歩く
はたちの頃 一年ほど日記をつけた
何も残せず ただ消えてゆく日々が
とてもこわかった
時間はたっぷりあったのに
いつもの散歩道
....
どこにも代わりのない
私だけの詩を描いてみたい
心のなかのもやもやがそう言う
私という存在が唯一無二のものならば
出てくる言葉もそうであるべきなのではないか
そうではないということは
....
めーだいまー
めーだいまー
電車で子どもが叫んでいた
駅名が踊り出す
乗客に笑みがこぼれる
明大前
よりなんかいい
おなかいっぱいだからいま本読むとたぶん気持ち悪くなる
書店を回遊しているとき耳に入った女子の台詞
そんなふうに思ったことはなかったけれど
満腹だと確かに本は読めないかもしれない
....
波には波より速く泳がなければ乗れない
パドリング、波、ボードに乗る、
波に着地するようにボードに乗る
ボードの先端が波頭に乗っている
波頭が白く砕け白く生まれ変わる
それ ....
月曜日が休みになった
連休などありえない流通業で日曜の休日も
夕方は次の日の積み込みに時間を割かれる
小学校と中学校の転入手続きが残っているのだが
嫁さんとの勤務シフトがあわない
ま ....
祭りのあとに目を覚ます
GTPについてはね
私も言いたいことが
あるわけでして
ガンマだとか
なんだとか言いますけどね
その数値が高いからってですよ
酒やめろとか、脂もの食うなとか
そんなことね、あんた
出来 ....
命は異相にも存在する
断て断て
忍耐
断て忍耐
でも命を使うのは此処
ばら色の人生からまる
いばらの人生からまる
美しさは永遠からまる
命は異相 ....
時間を掴み取って宝箱に仕舞っておけるのなら
僕は、初めて君と会ったあの古ぼけた体育館の片隅で
君に卓球をやろうと声を掛け、ガムをあげた
あの時間をそのまま宝箱に入れよう。
あの時の気分あの時の ....
眼の中の
草を刈る人たち
そのふむ土に
灰はあるのか
黒く固まる
もうひとつの眼
形状に
手をくわえれば
風
内部へと
身体を沈めていく
....
明かりども近づくな
残酷な街明かり
孤独が
影が
輪郭が濃く
刻み込まれる
できたばかりの傷跡に
秋の夜風が吹きすさぶ
明かりども近づくな
すがる ....
冬の季語は陽だまりの猫
私は三匹の寝子の母親だから
人間だけどまどろんでしまおう
北風の中を歩いたところで
ろくな事はないよ
みっともないほど着膨れしてても
身ぐるみ剥がれた樹分でみじめだ ....
異国のひとの後ろに並んだ。
ぷうんと異国の匂いがした。
異国のひとはその前の背中から
日本人の淡い匂いを嗅いだ。
他人の匂いは良く嗅ぐが
自分の体臭は知らないもの
....
頬が冷たい そして
固いものに触れている
頬だけが冷たいのかと思っていたら
なんだか全身が冷たい 濡れている
雨だ
雨が降っていたんだ
霞んでいた目がようやく
輪郭を取り戻し ....
疲れはてて
うす青い体
つめたい指をかさねて
あなたに辿りつく
まだ色のない明日を持ちよって
どんな夢を見よう
どれくらいの夢を見よう
もっと自由になったら
あたい綺麗なブランド品の
お洋服
たくさん、たくさん買うの
だってあたいの
ゴージャスボディは
ユニクロなんかじゃ
物足りないもの
もっと、もっと自由になった ....
今年のさくらは覚えていません
きみを想い
あふれる涙を隠すため
うつむいていたから
きみと出会った春でした
あまりにも嬉しくて
あまりにも情けなくて
母さんの力は
この両手だけ ....
見つからない自分を探している
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