足を止める人もなく
振り返る人もなく
木枯らしが吹き
彼は消えた
いいことがあった日
なかった日
落ち込んだ日
浮かれた日
いつもの時間
いつもの場所
なんの関わりもなく
いても ....
私達の間を
短い、短い手紙が
暗号の様な手紙が
いったい何往復した事だろう

   ひとつの文字の背後には
   何倍もの文字が群れなして
   文字にならない感情が
   行き場を失 ....
ポツリポツリと降り始めた雨が
アスファルトを濡らしていく
駆け出せ!
と、脳は命ずるけれど
その場から足が動かない
屋根を見上げて動けない

小さな爪がすべるのか
濡れた瓦の上で子猫が ....
2才児が
真剣な表情でタオルをたたむ
クレヨンを握った小さな手で
クッキーをつかんだ丸っこい手で
タオルをたたむ
見よう見まねで
やっと半分に

   すごい!
   上手ね
   ....
あのガンジーが躊躇なく殴りやがりましたよ 百葉箱をかぶった白衣の人が

歩いてやってきた

誰も気づかないのはなぜ

ベンチに座る私のところまで

つかつかつかとん

近づいて

そっと私の脈をとり

まだ大丈夫
 ....
生きるのがかったるい
起きるのがかったるい
そう 何もかもが かったるいんだ

筋の読める映画
見え透いたスローガン
愛は押しつけがましく微笑み
悪は歯を剥いて唸りかけてくるが

俺 ....
  頭の中に
  一匹の犬が眠っている
  擦れてしまって読みとれない
  古い名札のついた小屋で



  静脈のほそい暗がりを
  血液がそっと滑ってゆく
  夜、
  ....
 
オラオラオラァ!

モダンで薄っぺらな靴なんて目じゃねぇ

ちびて薄汚れちゃぁいるが、これが歩み続けたおいらの勲章でぇ




 
 
          
わずかにからだがゆれている
冷気さえ眠る夜に
自分がふれた蛍光灯のスイッチの紐が
ゆれているのを見て
からだがむしょうにふるえてくる
ずいぶんと経たが
もうな ....
ヒトが集まると
想いが交差する

いい と 悪い
二色ならわかりやすいのに

グレーが多いほど迷ってしまう

口にすれば
まちがった という気持ちが広がる

言葉はまるで
苦い ....
深紅の薔薇を投げた夜
いくつもの吐息をかさねていた

僕達の想いには名前がなかった
そんなもてあました悲しみが
僕達は好きだった

いくつもの季節を共有し
違和を閉じ込めた小箱を持って ....
(ほんとう)を見なければ 
この口から{ルビ血反吐=ちへど}ははき出され 
この体は透きとおった屍になるだろう 

(ほんとう)が靄の向こうに 
段々と姿を現す時 
この足は自ずと前へ、踏 ....
上機嫌な風で
庭木は味わっている
舞踊のたのしさを

  光の誘惑で
  トカゲは試みている
  逍遥のうれしさを

    「時」の流転で
     おまえは味わっている
    ....
陽は沈み
わたしも 想いに沈んでゆく
白かった あの少女のワンピースに
色を重ねるみたいに

  おとなの
  ぬりえ
  おひとつ
  いかが

決して 一概に、一途だったとは云 ....
最後の猫が死んだ
冬の夜に

耐え切れなかったのだ
冬の孤独に

私は春の真似事をして紙吹雪でとむらう
おまえにみせてやりたかったよ

桜が舞う空を
せめてこの世の美しい絵空事を
 ....
明日に何かが変わるそんな幼稚な占いをしてみたが

旅人、と言うにはあまりにも違和感を感じる
この翼
翔ぼうにも言葉が無い

昔、叱られた
送電線の一羽に孤独を感じてはいけないと
彼は孤 ....
行方不明者たちの吹き溜まりに身を寄せて
風の声を聴いていた
あの日
この日

ふるえる 空に
差し伸べられる 幾千の手のひらを
知っている
覚えている

立ち寄っただけの ほんの
 ....
魚編の漢字が好きだ
目から鱗という言葉が好きだ
逆鱗に触れるという言葉が好きだ
そして わたしの言葉を読んでくれるだろう そんな あなたが好きだ

回遊する魚のように
 ....
生きていくために身体を壊す さっき会った人 ずいぶん前に死んでいた  島は一年中寒さに震えていた

 そのかわり
 言葉と微笑が薪であった

 古い柵を壊すことなく
 海岸で流木を拾うことなく
 ストーブの火は言葉と微笑を
 のみ込んだ

 我々が ....
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで、束ねられた数枚の紙でしかないそれを僕に差し出すと、君は下を向いてコップについた水滴を指で撫ぜた。
何気なく開いたページには、立てこも ....
雨音で起きる朝

ひんやり冷たい水族館にひとりいる

水槽には何もいない

雨音だけが響いている

水槽に手をあてると飴細工のように

脆く崩れて

雨が横殴りのように降ってく ....
いま
手にした手紙と
いくつかの
小物の箱
もの言わぬ
昔のわたしの
色褪せた
無垢の記録


捨てられた家で
埃にまみれ
わたしのことを
 ....
「路上で突然ですが、
果物買ってくれませんか?」
「さっきまで
そこで売っていたのですが、
少し残っちゃって」



立川駅の歩道橋の下で
前を歩いていた人に袖にされた、 ....
おそろしいものに
心あたった朝、

月は
黙って
灰色でした



わたしの言葉は
薪のようです

誰かの夜を
あたためうるならば、と

みえない炎を
見つめかねな ....
枯草の中に埋もれた 
名も無き花のつぼみが 
こちらに口を開いていた 

花の声に耳を澄ましていると 
自らのつぼみが 
開いてゆきそうな気がする 
いつもちゃんと閉めるのに

蛇口から落ちる水滴の音

もう一度強く閉める時もあれば

そのまま

ポタポタ落ちるのにまかせて

ぼんやり

ポタッ

ポタッと

落ちる ....
暗い冬の海に向かって
真っ直ぐ延びる
桟橋のさきで
潮風に晒され
逃れることも
かなわず
ただ
直立する
未来
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ストリートミュージシャン- 三田九郎自由詩112-11-25
無口な手紙- wako自由詩7+*12-11-25
見上げて- wako自由詩3*12-11-25
退避場所- wako自由詩8*12-11-25
あのガンジーが躊躇なく殴りやがりましたよ- 北大路京 ...自由詩412-11-25
百葉人- 灰泥軽茶自由詩6*12-11-25
おっさんのブルース- まーつん自由詩8*12-11-25
静脈- 草野春心自由詩13*12-11-24
オラオラオラァ!- 殿上 童自由詩24*12-11-24
新生_デッサン- 前田ふむ ...自由詩912-11-23
- 朧月自由詩412-11-23
デスペラード- 梅昆布茶自由詩3112-11-23
無題_- 服部 剛自由詩312-11-23
立ち枯れて- 信天翁自由詩812-11-23
おとなのぬりえとシュレッダーとの相性- もっぷ自由詩712-11-23
絵空事- そらの珊 ...自由詩1712-11-23
心の旅- ぎへいじ自由詩14*12-11-23
日常の感覚- もっぷ自由詩512-11-23
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで- るるりら自由詩23*12-11-23
生きていくために身体を壊す- 北大路京 ...自由詩15*12-11-23
さっき会った人_ずいぶん前に死んでいた- 北大路京 ...自由詩212-11-23
島の火- 綾野蒼希自由詩5*12-11-23
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで- 木屋 亞 ...自由詩10*12-11-23
雨音- 灰泥軽茶自由詩9*12-11-23
ひとときの透過- ホロウ・ ...自由詩3*12-11-23
路上の野菜売り- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...17*12-11-22
アンドロメダ- 千波 一 ...自由詩7*12-11-22
花の声- 服部 剛自由詩612-11-22
蛇口- 灰泥軽茶自由詩4*12-11-22
桟橋- フクスケ自由詩212-11-22

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