降雨の色は
さながら玉虫

耳へ
迷い路の水滴音

風に舞う羽音
耳へ
吸い付く蝶の
模様の構造

針の穴通す
降雨
濡れ苔弾く
切り立つ
顔面岩

霧立ち上る
洞 ....
明日を描く筆が折れている 握りこぶしが茹でられてしまった
蝉しぐれのたらたら坂を
真っ赤な両手を引きずって上っていくと
向かいにやってくるのは
はたして豆腐小僧

「そんな」
「そんな腕で来た」
とは早口の詰り ....
橋はたそがれの海に沈み
むかしの城は黄金に
碧い水面をすべる鳶
かなたに飛行機
銀の軌跡を曳く

秋は燦々 美しく燃え
いのり実らせたまえ
安らぎよ 君にあれ
雑木林の木々に囲まれた湿った寂しい道を登ると
不意に緑の沼に射すくめられる。
ホテイアオイがゆっくりと揺れ ボーボーとウシガエルが鳴いていた。
あの年 この沼にまるまる肥った川エビがわいた。
 ....
整形がくずれてゆく

吐息の白さ

アンビバレンス

夜の駐車場でドラマみる

せつなく

虫みたいに死んでゆく


生まれかわる

なんどでも

生きなおすから
 ....
           
    世の中にはあきらめの悪い男や女がいて
    失敗にもめげず研究を重ね
    ときには世間を驚かせるけれど…

昨年 クリスマスに
かがり火を焚いたシクラ ....
戦争跡地や
災害被災地を
訪れようとする観光がある
ダーク・ツーリズム

悲しみは
人を引きつける
死から
人は学ぶのだから、と

パネリストは言う
そうかもしれない

では ....
バンクス揃えて靡く真夜中の風
愛している 私の風
コマ送りされた記憶の点線を辿る
生意気に若気に殺気立ち 一太刀

大人になんて成れるものですか
人間ごときで ねえ風
私の風 愛している ....
ド阿呆な奴ら 陽にあたる
太陽も相当な 阿呆だな 
時に毒なんか吐いてないと発狂に至る
至らないせいで 当たり場と修羅場と砂場
土踏まずのみ 鍛え上げられる

滑稽のコケッコウ リアル滑稽 ....
気を遣わないでと勝手なこと言われても

気を遣わない仲でしょうか

私は気を遣います 故 そちらこそ気を遣って頂きたい
 
空気をそれなりの 温度で読んで頂ければ 幸い

私も幸い
 ....
かつてキッチン(というよりは台所)は裸電球で照らされた寒い島だった
幼い私は台所のことを「だいどこ」と呼んで入り浸っていた
窓からは川へ下る坂道と隣家
(といっても音なんか聞こえないくらいには離 ....
イマオレはシアワセかもしれない

窓辺の木々に鳥のさえずり

雲のない空が端をいろどる

枕元にはチャイコフスキー

素肌のところだけひんやりしてる


いまから逮捕状をもって警 ....
ひやりとした北向きの一室で
意識はぼんやりにがい
明日はめんどうだから
月がもう一度登ればいいと思う
水道から
ちゃぴちゃぴ微かに漏れでる
わたしの自尊心
とんでもなく腹立 ....
行く手を遮る人のように
不安の影がたちこめる
追い払うために
小川のほとりに立つ

苔が敷き詰められた庭の清流
岩の向うに竹林の藪
たたずめば
火に群れる虫のように
影たちがどこから ....
せつなこと分解してことのはよむ永遠のきみの首をどうにかしてしまいたいぼくは、水彩が部屋から逃げて冬めいた色のなまえをかってにつけるきみを階段から突き落とすしかなくて、きみは笑いながら泣いている .... 「吐」

薔薇色の二酸化炭素
パッチワークの嘘
賑やかな流動体
ビタースウィートな溜め息

悩ましい亀裂から
漏れ出す黒い臭素
歪に膨れ上がる
柔らかすぎる容器

吐き出さ ....
朝は 叫ぶ
大抵は 二度の 自己主張

一度目は 髪の毛を 引っ張り過ぎだと言って
二度目は 時間が 無いのだと 言って

編み込む 母の手を 煩わす
幼い頃は その 膝の上で
 ....
傘を差す人が

行き交う街で


足早に散る

桜の花びらが

今年も短い

春を伝えた


雨上がりの

水溜まりに映る

ぼんやりとした

虹を渡りながら
 ....
 何気なく剥くと、秋が出てくる。暗い場所に捨てられた石のように抱き合ったまま微睡むアリバイの無い〈真実と私〉が、突然光を浴びた性器の様に、居たたまれぬほど高鳴ったまま眠っている。

        ....
またひとつ一瞬が結晶化する。また1つ。それは、速度が潤うにつれ揺蕩う一瞬となり、群れから剥がれ落ちるように、また1つの一瞬となり結晶化する。点滅するこの世界の、瞬く一手一手は、奥に潜そんだ不可視の秒針 .... 信号が、――…
「白」になり
露わな校長先生の群れが
一斉に飛んでイク
幕のなかは 
もちろん
膜の中にすら 
もう
「0」すらも ――…
居られはしない
と、いうのに。
いまや ....
いいな いいな 
にんげんの子っていいな
たましい、なんてたべあきちゃった!
ボクもおかしほしいよーママ

ひとりくらい仮装じゃなくて
ほんまもんが
まぎれているとか いないとか
頭に巻くネクタイ選んでいる まるで
この世界に
僕たち必要ないみたいに
針がまわる。
商店街の電線に鳥が止まり
音符がゆれ
八百屋の帽子に
曲順が隠され
駅ビルが舌打ちする。
喫茶店のメニューには
水しかない ....
人間の住処に入り込んで
人間の保護するツバメの
まだ飛べない幼鳥を盗み取る
怒りに任せて蛇をつかみ

初めてつかんだ蛇
のサラサラした感触
ウナギのようなヌメヌメなど無い

以来 
 ....
今日は可燃ゴミ収集日
ゆるゆるゴムのパンツを捨てる

魚肉の切れっ端や野菜葛の異臭にまみれたパンツ
カラス除けのネットを剥がし
顔色も変えずに集めてくれる若いあなたがいる

履き替える新 ....
踏切虫が
手に鋏を持って
葬列へと襲いかかる

無限遠点が交わる時
私たちは一斉に羽を震わせて
踏切虫のように触覚を
様月と印月の間にかけて
ジャックは豆の木を駆け下りて
大急ぎで斧を持ってきた
ラン蘭乱卵
たん淡譚
話しかけないでください
ローソクの火が妖しく揺らぎ
ウィンナーワルツのレコードが
くるくると逆回転し始める深夜
ソファに百年腰掛けていた
黒服の人形が笑いだし
ラファエルの心臓が壁一面に引 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
落葉- forgot umbre ...自由詩214-11-3
明日を描く筆が折れている- 北大路京 ...自由詩314-11-3
乱世- 春日線香自由詩214-11-3
城の跡にて- 水銀自由詩214-11-3
- 島中 充自由詩4*14-11-3
なんどでも- 吉岡ペペ ...自由詩314-11-3
あきらめの悪い男- イナエ自由詩8+*14-11-3
トワイライト・ツーリズム- umineko自由詩12*14-11-3
風伯へ小娘より- 朝焼彩茜 ...自由詩9*14-11-3
いいじゃない- 朝焼彩茜 ...自由詩5*14-11-3
微笑- 朝焼彩茜 ...自由詩8*14-11-3
キッチン- そらの珊 ...自由詩1514-11-2
イマシアワセ- 吉岡ペペ ...自由詩514-11-2
わたしの自尊心- かの自由詩3*14-11-2
胸のせせらぎ- 殿岡秀秋自由詩514-11-2
きみのすべてよ応答せよ_ - 阿ト理恵自由詩7*14-11-2
トラウマ- nonya自由詩16*14-11-1
三つ編みの少女- 藤鈴呼自由詩1*14-11-1
- ミナト螢自由詩214-11-1
秋の歌- ハァモニ ...自由詩1+*14-10-31
一瞬- ハァモニ ...自由詩2+*14-10-31
ガラ・コンサート- ハァモニ ...自由詩1+*14-10-31
ハローおばけちゃん_【るるりら収穫祭参加】- そらの珊 ...自由詩7+14-10-31
頭に巻くネクタイ選んでいる- 北大路京 ...自由詩5+14-10-31
情報の森- 左屋百色自由詩7+*14-10-31
狩りーぼくらは人間2ー- イナエ自由詩6+*14-10-31
パンツ来歴ーぼくらは人間1ー- イナエ自由詩6+*14-10-31
_踏切虫- 佐藤伊織自由詩3+*14-10-31
今夜はお祭り(2)- Lucy自由詩4+*14-10-31
今夜はお祭りー収穫祭協賛- Lucy自由詩7+*14-10-31

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