忘れてしまえる
青いマントにくるまって
北風といっしょに
懐の金管楽器だけは
悪魔に決して見つからぬよう
どこからか鐘が鳴る
氷の海でイッカクは
国境付近でミツバチは
忘れてしまえる
 ....
みどりの中の
しずかな牧場で
たくさんの友だちと
新しい方程式を
解いていた
ひづめやくちびるで
数値の軌跡を
なでてあそぶ
そのなめらかなラインをたどると
彼の口のなかに入 ....
美しい言葉を
うすぺらいと
思う人もいる
人の心や現実というものを
わかっちゃいないねと
笑う人もいる
そこへたどりつくまでの
流した涙を知らずに
美しい言葉を
幻想だと
突き返す ....
都会に降る雨は
ビルをぬらし 
車の音をくぐもらせる

ビルに囲まれた後楽園を洗う
こぬか雨の中
大島紬に蛇の目の女がひとり
水田のほとりにたたずんで

周りのビルは雨に流れ
 ....
秋の香りが残り僅かなあなたを
連れていきました

どこか 遠くの あなたを

待つ女にはなれません

言い切る前に
お行儀の悪い左手が
わたしの頬をぶちます

秋はふざけた科白 ....
ぼくらはだらしなくそこに立っている
空調の効いた戦線にピカピカの武器を携えて
心はいつも迷彩で、読めない彼女はステルス機
粒の揃った爆撃音がそれぞれの肩を通り過ぎて
モデルハウスの本部にたどり ....
値札剥がそうとしてやぶれた 頭蓋骨にぽっかりと穴の空いた人は
心にもぽっかりと穴が空いたようで
表情は少ない。
手の震えは、脳味噌の痙攣で
その人の手の震えは、僕の心を痙攣させる

その人の無表情の時間は次第に長くな ....
銀色の飛沫をあげて僕の頭がスパークする。
それは一線を超えた幸福。
手の平から放たれた感情。
自分自身を取り戻す熱情。

七色の太陽。
夜空に煌くダイアモンド。
黄色い鳥達の声。
 ....
降り注ぐ星のシャワーを全身で浴びる。
宇宙に横たわる星座達の囁きが聴こえる。
エメラルドグリーンの胎動を感じながら
鮮やかな爆発の連鎖に息を呑む。

無意識を意識すると宇宙が見える。
 ....
地上と天上とを結ぶ黄金色の光の帯に
限りなく果てしない眩きが伝わり
辺り一面の闇を吸い込んで
私を幸福の世界へと導いてゆく。

輝く光の帯は雄大に広がり
いつしか生命の母となる。
海 ....
バレンタインの夜
列車は 走り続けてた

妄想と 現実と 追憶の彼方に揺れて
ガタタン ゴトトン

あの頃よりも かなり重たくなった身体ごと
何処かに運んでくれそうな雰囲気

 ....
月下美人のつぼみは
僕から君へと宛てた
詩集の挿絵に
描かれていて
本当は籍を入れる時は
月蝕の夜になっていた
かもしれない

まるで仮眠でも
取るように
くれないに染まる月蝕は
 ....
駐車場に車を止めて目をやると

2階の窓が明るい

携帯で電話



これからすることがあるので
今日はちょっと



すぐに窓は黒くフェイドアウト

駐車場に取 ....
アートという言葉で片付けた もうそろそろだと
祖母は言う
おかいこさんのからだが透けはじめると 
そのうち糸をはきだして
楕円のおうちで
別者に生まれ変わるのだと

その不思議な虫は
一日中
桑の葉を食べている ....
Lサイズの西日が

Sサイズの町を照らす頃

Mサイズの犬が

SSサイズの猫と

キッズサイズの路地へ入り

LLサイズの夕食を済ませ

フリーサイズの庭で眠るのです。

 ....
台風一過
雲一つない青空
仰観すれば…
あれっ蜘蛛一匹

秋なかば 
部屋を覗くお日様
そして
スパイ ダー
 
するどい雨の散弾が
あやしい空から降りそそぎ
はげしく
冷え切った地面を打つ

おどろいて
まっ黒い弾丸になって
失踪する
男の背中をもはげしく打つ

残された女は
無為の傘をさ ....
痛みにふりまわされて

器がいっぱいになる

壊してしまうか

爆発するまでふたし続けるか

ぼくら大人はそんなことを

ばれないように静かにやるのだ


他人からおかしいと ....
夜を徹して
降りしきる雨
月曜日に朝を迎える
街で真先に開く
パン屋もすでに
忙しく

ラッシュアワーに
台風が直撃する
大きな白い傘を差しながら
駅へと向かう
運行規制で少し ....
私はわたしの重みだけで倒れて割れる

痛みの断片を寄せ集めて
出来上がったわたしを私は消したいのに
身体の内側から鋭い切っ先に刺されて
抜けた髪の毛の断面からすら血がしたたる
私の中身はわ ....
黒い電線が網目のように空を巡る朝
ポンコツみたいな雲がひとつ
薄い空にくっきり張り付いていた
両側の木々は背後に蛇腹に折りたたまれていった

眠れない哲学者のように旅客機が
あちこちに佇ん ....
月を見ようとする顔が曇っている 冷蔵庫の残りものが世界を救った 岩を打ち砕かんばかりの波の午後
魚たちは眠れないで蒼い夢を食べている
知っているのは砂浜に飾られている白い貝殻だけ
いや、君とわたしもそこに居る

聴こえてくる無限螺旋の慟哭が誘う
二人の ....
誰もいない
公園のベンチで釣りをしているふりをした
子どもの頃に見た 銀の魚を 釣り上げた
それは水のぬるい夏のさなかのことだった

また 夏がきた
冬が私の目の前を通り過ぎるとき
そこ ....
 私たちが
 自分を創り終えるのは
 いつなのだろう

 たとえば、
 どこかの建物の一室で
 最後の息を一つ吸い
 そして、吐き

 その胸の鼓動が
 ついに沈黙する時
 あな ....
ブリキの機関車が横向きに倒れ
プラスチックのミニカーが仰向きになっている
河原で拾った平たい石と
足の折れた甲虫の死骸の上で
スカートのまくれた人形と
鼻のかけた木偶が抱き合っている
形も ....
夢を見られないキカイに油をさす
ただのみきやさんのおすすめリスト(14262)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
忘れてしまえる- やまうち ...自由詩214-10-10
うらない- 遙洋自由詩9*14-10-10
赤い月はノクターンを奏でる- そらの珊 ...自由詩17+*14-10-10
雨の小石川後楽園- イナエ自由詩11*14-10-10
秋深まる前に- いるみ自由詩414-10-10
その趣味すぐに飽きるって知ってるよ- カマキリ自由詩214-10-9
値札剥がそうとしてやぶれた- 北大路京 ...自由詩414-10-9
その人の笑顔- ……とあ ...自由詩18*14-10-9
- ヒヤシン ...自由詩8*14-10-9
白日夢- ヒヤシン ...自由詩4*14-10-9
幻空- ヒヤシン ...自由詩3*14-10-9
雪列車- 藤鈴呼自由詩3*14-10-9
月蝕から遠くない日に- りゅうの ...自由詩16*14-10-8
サフランモンブラン- 芦沢 恵自由詩21*14-10-8
アートという言葉で片付けた- 北大路京 ...自由詩314-10-8
偏愛- そらの珊 ...自由詩2314-10-8
無意味を巡る意味のある現代詩- 左屋百色自由詩16*14-10-8
窓を開ければ- イナエ自由詩7*14-10-8
雨の散弾- 浩一自由詩314-10-8
ぼくら大人は- 吉岡ペペ ...自由詩414-10-7
各駅停車は台風のなかで- りゅうの ...自由詩10*14-10-7
「ハンプティダンプティ」- 桐ヶ谷忍自由詩9*14-10-7
黒い電線が網目のように空を巡る朝- オイタル自由詩4*14-10-7
月を見ようとする顔が曇っている- 北大路京 ...自由詩414-10-7
冷蔵庫の残りものが世界を救った- 北大路京 ...自由詩214-10-7
十三月の童話- もっぷ自由詩914-10-7
公園- 番田 自由詩214-10-7
人間の完成- まーつん自由詩18*14-10-6
人生- イナエ自由詩11*14-10-6
夢を見られないキカイに油をさす- 北大路京 ...自由詩214-10-6

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