引越しが落ちついて
さあどこかに食べに行こうという算段になり
歩いていける距離といえば
とんかつかフランス料理風か喫茶店かお好み焼きだった

「お好み焼きアキちゃん」は
とびきりの笑顔のふ ....
{引用=
奥は暗くておそろしければ… 和泉式部

ふいに戸を閉められて
暗い場所に置き去りにされてみれば
息をするのもままならぬほどで
手探りで進む手に
布がひらひらとまといつく
天 ....
多くが寂しい
目の前におぼろげに見えるもの
遠くには 夜
思い出


そして山
星が
暗闇の中で
音楽で


西麻布で
いくつかの
暗い夜道を 女と
歩いてきた

 ....
 
ごめんなさい

ごめんなさい

ぼくに、ごめんなさい




 
玄関の隅に蜘蛛の巣がある
大きな蚊の死骸が かかっている

ほうきではらい 外に掃く
小さな蜘蛛が逃げる

朝の外気が 玄関から流れ込む
蚊の死骸は やがて蟻に運ばれるだろうか

巣 ....
ありのままをみせる蟻はいないけど、わたしたちはあるがままに暮らす人だったので、ゴシック体でゴシップ斜め微笑み返しでお互いの口の中へウィスキーボンボンを放り込み、舌べらで潰しあった。薄っぺらな唇を噛んで .... さんずいと林の狭間をうろつきながらハンドルを握っていると
「もうすぐひがくれます。ライトをつけませんか?」
壊れたはずのナビがしゃべる無機質な声に、さんずいのよこで立ちくずれそうになった。
緑ちゃんは
アイスコーヒーを飲んでいる
ガムシロップを3つも入れる

緑ちゃんは
今日もひとりで喋っている
なにかいいことがあったのか
今日はいつもより少しだけ饒舌だ

隣に座ってい ....
仲間と盛り上がる時
大切な人を失った時
お腹を抱えて笑った時
許せず牙を向けた時
君と誓ったあの時
繋がっている
一つの時間(とき)に

早くなることなく
遅くなることなく
平等に ....
 
自転車の花が咲いたよ
靴ひもの言葉で
僕は君に告げた
今日も生活の中で
信号は赤から青へと変わる
軟らかなコンクリートの
優しさに包まれながら
もう少し眠っていたいけれど
僕の身 ....
縮む花びらを
沈め
冷えてゆく水
固まる空に
さらに羽ばたく翼を見ようと
折れ曲がる
言葉の湖に生き延びる
魚の一匹ではなく水面に辛うじて浮かぶ
枯れ葉の一枚でなく
怒涛となって
 ....
生命はポテンシャルであってそれがカタチに宿って
具現化したものがリアリティなのだ という文章に出会った

なんだか最初はよくわからなかったが よく読むと
生命とは潜在的なチカラであり それが体 ....
青春を連れてきた人の睫毛が長い 屋根を叩く雨がやみ
木の葉の触れ合う音に換わる

近くで車のドアが閉まり
ガレージのシャッターが
じわじわと上がる

子どもたちが
何か言い合いながら通る
窓があいているので
はっ ....
風の波 月の気配に振り返る 背中だけでいい 照らすのは 今は
刺激されたくない 放っておいて

 岐路を創り出している 闇雲に促され 足取りに無駄にGがかかる
 冷たい退屈を踏み潰す 記憶にな ....
目を閉じると

砕けたゼリーがモザイク画のように

パステルカラーが

注がれていく風景は

ゆっくりと流れていく

揺らぐ気持ちは表面張力のように

こぼれそうでこぼれ落ちな ....
秋雨前線が
垂れ下がった
ベランダの
とある午後に

室外機が
押し黙った
ベランダの
とある挟間に

アブラゼミが
ひとつ
転がっていた

季節の掌から
垂直落下し ....
まだまだ暑いけれど
真夏とは違う砂浜の様子

朝早く砂浜を歩けば
鳥肌が立つぐらい寒い
夏を終える準備をしている

夏はどの季節よりも短く感じる

夏休みはあっという間に去り
砂浜 ....
マイノリティーよりマジョリティー
迷子になった一匹の魚のように
僕は ゛みんな ゛にあこがれていた

…゛みんな ゛…

なんて 素敵な響きなんだ

軒先に吊るされ
春の息に踊る
 ....
駅裏の
薄汚れたビルに住んでいる男は
部屋の小さな窓から
ホームの人混みを見下ろし
赤いワンピースを探した
見つけたら旅に出よう

振り返ると
乱れたベッドの上には
見たこともない女 ....
ふるさとが肺を患い
転移する酩酊は
葉桜の色をねぶり
胃壁を食む、蛇が
赤い絵の具を射精する
その、ぬけがら、父の唾液
残滓に海の香り
帆を張る空に
幼い、空腹を晒す

鉄橋、どこ ....
夜があくびをした
雲の形は、
骸骨みたいだった


昨日、
花屋の彼女が死んだって
そりゃそうだ
彼女は花を千切るのが
趣味だったから


きれいなものに
囲まれたいのは当然 ....
現代は
はやすぎて
こぼれおちる

どんな
あみ
にも、
すくわれなくて
ときどき
ぽっつり
ひとりぼっちな気がするんだ
秋の夜の先端が月に届き
丸い円の中心から滴り落ちる雨粒が枝葉を揺する

遠く近く震わせる鈴虫の唱和に
一際大きく腹をこする一匹の独唱
寒気にさらされ弱りゆく命を一心に鳴らし
鈴虫は何を ....
茄子紺に染めてあなたのまわしなら俵踏みしめ恋尽きるまで

長茄子の紫の花何気なく紫紺に染める我が実知ってか

茄子は「成す」花の数だけ実をつけてしあわせになる畦のあなたと

足りないのあな ....
頭の中には何にもない
僕は本をめくる
思いの手がかりを 君に 掴もうとする
目をこらしながら 夢の中で 


柵の 白い ベッドの上
そして 僕の手は 凍えるほど冷たい
眠りを誘わ ....
  まずしい日々をおくっている
  ばらの花がいったい、
  どんなところに咲くのかしらない



  雨上がりの
  気温がひくい朝
  きみの手をつよくにぎる
  教えて ....
ゼリーの丸いお家を作った

わたしが捕まえてきたあなただけ


わたしを逃がさないのではなく、
あなたは逃げられないのよ。

ゼリー


ゼリー



ゼリー ....
兎なら死ねてた 死に続けている人を
思い出したり忘れたりしながら


生き続けている人を
遠ざけたり近づけたりしながら
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アキちゃん- そらの珊 ...自由詩20*13-9-9
暗峠- 春日線香自由詩713-9-9
真夜中の青山通り- 番田 自由詩413-9-9
ごめんなさい- 殿上 童自由詩15*13-9-9
巣編み- 砂木自由詩13*13-9-9
WORD+L=WORLD - 阿ト理恵自由詩19*13-9-9
夏が終わる、それは、不意打ち - 阿ト理恵自由詩6*13-9-9
緑ちゃん- 栗山透自由詩6*13-9-8
先と無- ムウ自由詩413-9-8
生活- たもつ自由詩913-9-8
秋の祈り- Lucy自由詩9*13-9-8
生命の容器- 梅昆布茶自由詩13*13-9-8
青春を連れてきた人の睫毛が長い- 北大路京 ...自由詩413-9-8
秋の音_(詩人サークル「群青」9月のお題「音」から)- Lucy自由詩7*13-9-8
月気配道標- 朝焼彩茜 ...自由詩6*13-9-7
パステルカラー- 灰泥軽茶自由詩613-9-7
夏の欠片- nonya自由詩17*13-9-7
夏の終わりの砂浜- 夏川ゆう自由詩313-9-7
生命の雲- まーつん自由詩613-9-7
東京ロマンポルノ- 花形新次自由詩213-9-7
ぬけがら- sample自由詩513-9-7
夜があくびをした- ニワコ自由詩213-9-7
漂流- はなもと ...自由詩713-9-6
残月- 由木名緒 ...自由詩12*13-9-6
茄子紺のひと- たま短歌26*13-9-6
シーツにゆらぐ砂漠- 番田 自由詩213-9-6
野ばら- 草野春心自由詩413-9-5
ゼリー_〜生まれる〜- 鵜飼千代 ...自由詩7*13-9-5
兎なら死ねてた- 北大路京 ...自由詩713-9-5
ここにいる- 自由詩2*13-9-5

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