雨が突然降ってきた
強く強く降ってきた
地面を打ち付けるように
私のこの身体を射すように
強い雨が天から一直線に
降って来た

軒先も木陰も見つけられず
強い雨が降る中を
ただ歩くし ....
薔薇園を見に行って
大事なイヤリングを落としてしまった

いつか落とすと思ってはいたけれど
いつ落としたのかわからない

歩いた跡を
再び
たどってみたけれど
ない

ひょっとし ....
 吹く風に捕らわれた身は山を駆ける。
 幾たびも過ぎていった時を頼りに。
 先人達の漲る力に生を覚えて、
 村はずれの舗道にただ立ち尽くす。

 吹く風に捕らわれた身は川を渡る。
 輪 ....
いつか完成するだろうか
あばらの中のいくつかの空洞は
満たされて、微笑んで眠るだろうか

脂肪に埋もれる柔和な女になれるだろうか
昔は違ったのよ
と笑って言うことができるだろうか

抱 ....
模範解答(2)      模範解答(1)      模範解答(3)

過去問に復讐する  知らないふりを するあの娘  きりもみになる紙
過ぎ去った問い  本当のことなど知らないいらない  〇一 ....
寝床に横たわると
せせらぎが聞こえてくる

母の家は川に近いが
夜は窓も閉めているし
国道を挟んで
川の流れる音など聞こえるはずがない
たぶん一晩中自動で回る
換気扇の音だろうと
弟 ....
 戦い方を知らない僕は狩人だ。
 森の奥に隠れてじっと獲物を待っている。
 獲物を見つけても何も出来ずただ見送るだけ。
 消えるのは簡単だけどそうはいかないんだ。

 人は僕を優しいと言 ....
 明日への旅路の始まりはどうしようもないほどに、ここ、なんだ。
 僕は驚くほど体力を消耗している。
 朝を恐れていくら夜にしがみつこうとしても煙草の灰が増えるだけ。
 人は自分に自信を持てと ....
 炎に燃える薔薇のように生きていたい。
 流離う月日に惑わされずに。
 漂う雲はそのままに。
 決して自分を見失わないように。

 夜毎気の狂いそうな夢を見る。
 精神崩壊するその前に ....
    頬を濡らすものを拭うこともせず
    ただ手放しであなたは泣く
    抱きしめても嗚咽はやむことなく
    わたしの肩が湿り気を帯びる
    体温の熱さが伝えてくるもの ....
風の行方を知らないままで、


君は風を探している
風は君の唇にさえ宿っているというのに
それとも、それはどこか見知らぬ世界の風で


光がここに射してくる
草の穂の襞にも
僕の心 ....
また同じように見晴台のタイルの上で君とミルクを分け合いたい

 忘れないように!

ひかる憂鬱を
輝かしい絶望の日々を覚えている


道に転げている猫、暑い
 永い、太陽は北に
 ....
窓に差し込む光のパレード
雀が鳴いているうちはまだ良い
目覚まし時計で僕は一度死ぬ

ブラインドの羽根を回す力で
景色を切り刻む夢を見ていた
皆殺しの朝をミルクで薄め
コーヒーはいつもと ....
ぼくたちは知ってゆく
ありのままではいられないのかもしれないと

人生でたったいちど編んでもらったマフラー
誰もほんとうのレストランを知らない

バイク乗りであまり街歩きもしなかったし
 ....
百日紅が咲き始めた地上は非常に暑く
閉口することも許されぬほどに膨らむ
ペットボトルを握りしめて 叫ぶ
薄く気化した炭酸を 追い駆けては
呟きの友と語らう 夢の中

背繋げに啼く鴉の群 ....
きみは√5を演じた。
えいえんの数列をとほく見つめて
限りあるいのちを限りなく近付けていく。
冬生まれのかさぶた、と
言ったの?
きみの生まれた日が
《最初のさんけた》
という『言葉』で ....
遠くで雷が歌っている夕刻
羽が生えた蟻をみつけた
それは
退化だろうか
進化なのだろうか
いずれにしても
この世界にとどまる現実の形だ
つぶされないうちに
飛んで逃げればいいのに
な ....
縦の冷たさと
斜めの温さが
夜の晴れのなかひとつになり
虹とはばたき 地に倒れる


どこから話したらいいのだろう
地を打つ空の尾について
鏡の原が枯れたあとも
残り ....
ブルーハワイ色のかき氷のした
何万匹もの魚がゆらぐ
あたたかい南の海を
口に溶かす

いちご れもん めろん は
なんとなく うそ
ブルーハワイだけがほんとのつくりもの
いっとう すき ....
かれからの手紙のなか
砂埃のむこうを
夥しい自動車が過ぎて行った

何番目に僕がいたでしょうか
と、かれが問う
直前の
ぐちゃぐちゃと潰された誤字を
読むことはできなかったが

わ ....
部屋の片づけをするって
自分をバラバラにして
いっこいっこ捨てること

それってちょっと痛いし
それってちょっとしんどい

だから掃除ってきらい
でもしないと心が濁るよう

すてる ....
巨大な沈黙が降り注ぎ、忙しなく部分同士が交信している大地は惨劇に見舞われた。大地には至る所に中心があり、そこから水平線や勾配が限りなく伸びていき、無数の表現を作り出していた。大地が低く降りていくところ .... 魑魅魍魎不可思議は
もはや
幻想の中でさえも朧げで
血も吐けない
死に体

蓬莱よ 月の光
コロニーのダイオードで滅された
神秘よさようなら
貴方達を残して 人間は進みます
ごめん ....
もうすぐ夜が明ける
誰かを励ますわけでもなく
体温がかえってくる
指の先を動かそうとして
ニカラグア
という響きが好きで
土地の名前は知っているけれど
主食が何かも
固有の生き ....
わたしがわたしのことを考えていると
障子がすーっと開いて誰かが入ってくる
いつか夢で会った人のような気がする
上から下まで赤い服を着ているので
目も眩むような思いで
何も言えないでいると消え ....
妖艶なほどに美しい花びらを翻す仕草を
ゆっくりと見詰めてみる

そこには シロツメクサの首飾りが
良く似合うだろう

知っているかい? 露を吸った時の甘味を
朝や雨明けの空にも 負け ....
 森の緑を照らす太陽が心地良い朝。
 緑という緑が生気に満ちて光り輝いている。
 森の奥からモーツァルトのクラリネット五重奏曲が聴こえてくる。
 精霊たちが奏でる音色に聴き惚れていると心に勇 ....
 眼鏡の奥の青い瞳が血で染まる時、埠頭から飛び立つ鳥よ、憎しみに湧け。
 人間の弱さを自分の弱さと重ね合わせ、逃避する心よ、悲しみに暮れろ。
 存在を日々消費してゆく者が夕景に若いエキスを吸い ....
脳界で繰り返される感情のバトルロイヤル
ここのところ悲しみのトロフィーでいっぱいだ
私は支配することができず支配されている
悲しみの赴くままにペンを走らせたが

描いた悲しみは悲しみではなか ....
雪は音を吸い
空間は静寂する
踏まれた雪は含んでいた音を漏らし
ぐもっ ぐもっ ぐもっ
と音をたてる

雪は彩度を吸い
空は鈍色になる
彩度を吸った雪は重くなり
空から落ち
地を白 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕立ちの想い出- 坂本瞳子自由詩2*17-7-25
遺失物- Lucy自由詩8*17-7-25
吹く風に- ヒヤシン ...自由詩4*17-7-25
女のすてきなあばら骨- 田中修子自由詩16*17-7-25
キリモミングフィールド/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩3*17-7-24
せせらぎ- Lucy自由詩17*17-7-23
獲物の狩人- ヒヤシン ...自由詩2*17-7-22
夜の独り言- ヒヤシン ...自由詩2*17-7-22
薔薇- ヒヤシン ...自由詩1*17-7-22
夏の陰- 石田とわ自由詩14*17-7-22
アルカディア- 石瀬琳々自由詩9*17-7-21
再会- 哉果自由詩2*17-7-20
延命装置- ミナト ...自由詩8*17-7-20
僕のレストラン- 梅昆布茶自由詩1417-7-20
遠くへ- 藤鈴呼自由詩1*17-7-19
irrational- 完備自由詩117-7-19
夏の扉が開かれる時- そらの珊 ...自由詩6*17-7-18
闇話_闇花- 木立 悟自由詩217-7-18
南の島の夕暮れの味- 田中修子自由詩10*17-7-18
coarser- 完備自由詩117-7-17
お片づけ- 朧月自由詩217-7-17
復興- 葉leaf自由詩117-7-17
神秘よさようなら- 渡辺八畳 ...自由詩217-7-16
こえをきかせて- Seia自由詩117-7-16
赤い服- 春日線香自由詩217-7-16
キリの先に埋め込まれた真実を探してみるかい?- 藤鈴呼自由詩1*17-7-15
素晴らしき朝- ヒヤシン ...自由詩4*17-7-15
沈黙の海- ヒヤシン ...自由詩5*17-7-15
悲しみ- 宣井龍人自由詩5*17-7-14
- 渡辺八畳 ...自由詩7*17-7-13

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