<1>

これがなければ
生きることができなかった

これがなくても
たぶん死ねなかったけれど

これがあったほうが
人様に迷惑をかけない
はずだった

これがあったほうが ....
あのね、正しい空はいつだって

きっと明日は暑いから動けない

たとえば夜からうまれた一瞬ならば

細胞の色にそって
私は彼女を嘘つきだと言う

線上にならぶ
黒いすきまからみえる ....
愛する{ルビ女=ひと}と結ばれる前 
この手は一度、天にあずけた 

働く場所が決まる前 
この手は一度、天にあずけた 

これから家族3人で 
叶えるたった一つの夢の為に 
妻のぬく ....
              もがいてもがいて
              ひたすらに生きようとする
              死にたいと言い続けながら
              ほん ....
ああ、
貧乏に生まれて
貧乏のままで死んで逝く

ああ……
啄木さんや一葉さんの
気持ちがちょっと分かったけど……

才能は銀河の果てほど差がある!

ああ、もう
わたしなん ....
           


           らくだ色の毛布のなかで            
           ひだまりに
           あたまを撫でられた
        ....
空から垂れるものは
何本の線ですか
すがるも はなすも
自分次第でしょうか

君はゆるやかな
さかをのぼっている
私はその背中を押したいけれど

おまえはおまえの…
そうきこえるき ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
捨てたはずのプライド
尖ったまま劣化している

踏みつぶしても痛くないのに
だらだら血だけが流れてきた

カッコ良く生きたいんだ
輝く自分でいたいんだ

口が裂けても言えない言葉
 ....
もやいがほどけて

岸からゆっくり離れ惰性ですすむスワンボート

寂れた観光地の人工湖は静かでのっぺりしている

スワンボートは誰も乗っていないんだったら

おひまをいただき

ペ ....
お正月に風呂屋へ行き 
入口でもらったサービスの甘酒を手に 
目に入った「足湯」に 
ズボンをまくって、足を浸す 

紙コップから{ルビ一滴=いってき}の甘酒がこぼれ 
お湯が一瞬、白く濁 ....
いいって 気にすんな
そう テーブルの上の
サイコロが 言った

そこで 僕は
この肩に 乗った
もろもろの 煩いを
サイコロに なすりつけて
もう一度 転がしてみた

キン キン ....
星空が私たちに似てる

あの星があなたで

その隣が私

ここから見ると

あんなに近くに見えるけど

本当の距離は

私たちが想像できないくらいの長い距離

本当 ....
君が欲しがっているのは
たった一つの答え

ブラックホールに飛び込んだ
一粒の光のように
闇の中を手探りしている

僕は天体望遠鏡で
その足取りを見守る
君の想いはこの星を飛び立ち
 ....
深い胸の奥
求めるものは何だろう
ありきたりなことばだけの感情ではなく
細やかだけれど
静かに燃えている
わたしのなかの
赤い熱 ....
一年の最後に
日めくりカレンダーは
ちょっとさみしげに
でも満足げに
最後の仕事を終えた

一日は
吹けばとぶような
薄っぺらい紙だったのに
過ぎ去ってみれば
こんなに厚い
めく ....
飛べない魚が
雲の中から這い出してくる
ふるい戦闘機のなきがら
双胴に牡蠣殻のいちめん

酷使されたラジオから
喉をさいて響く歌
あたたかいミルクを呼んで
冷たい夜に泣く ....
月が出ている
心のように
かがやいている
孤独のように。

いかがわしい
界隈の
いやらしい曲り角で
片手に
手斧をもった
ドストイエフスキーにであった

「もう何年も
 誰 ....
まつげの先にくっついているのは
きっと、全てからこぼれたひとかけら


布団からはみ出た指先の冷たさに驚く
そういえば昨夜見ていたニュース番組で
朝夕の冷え込みに注意しましょう
とか何と ....
今日を生きることに疲れた心を連れて行ってあげる
追憶の岸辺には様々な物が打ち寄せられている

陽に晒されて白く乾いた流木の傍らに
幼稚園に母が持たせてくれた馬車の模様の小さな青いお盆
好きな ....
僕という手品を君に見せてあげよう

きみはつまらないっていうけど日常はとてつもなく

素敵なショウだってね

種明かしは簡単さ

詩人であればいいのさ


世界という書物を書き換 ....
もう一度と
願う君の横顔を
遠い私はおぼえよう
海が壊れた日を
忘れない私たちの
手がどれだけよごれていようとも
互いにだきしめあいながら
里山野原に

にょきにょき生える

極彩色のグミの木は

食べたらだめだよグミの実を

あもあもあまがみ

くちゃくちゃぺっぺっと

吐き出せば

もこもこ増えて繭になる
 ....
{画像=120105004250.jpg}




現状認識


悔恨と希望、両極端に振れる

不安定な時代を生きる

情景は印画紙に焼き付けられ

その意味は後から知るこ ....
年始の客に酒蒸しか
エスカルゴバターにしようと
前夜スーパーで買ったはまぐりを塩水に浸けた
途端に気泡をプクプクッと吐いた
息をついている
命を摘まれるとも知らず
中国の沿岸で狩られ
淀 ....
よくなっていくものとして
すべての流れがあるのでした
散って昇って
咲いた花
ゆるしてくれなくても
いいの
それはもう
いいの


ひとの、
肩の軽やかさなんて
知らないま ....
わたしはいわし
網の中の一匹
それぞれに
名前をつけてやることは
できなくもないが
漁師さんにすら
覚えてもらえないのは
考えるまでもない

わたしはいわし
あがいて、もがいて、
 ....
ぼくはじぶんを試していない

ぼくはあなたを試していない

ぼくはぼくらを試していない


衣服ばかり見ていた

肌を見ると噛みつきたくなるからだ

でも手を繋いでいた

肉 ....
 
 
かくれんぼの鬼になって 
数を数える 
風は吹く 
髪に、顔に、肩に、影に 
片側通行の海岸通りを 
傘が飛ばされて、わたしは
過去を軽くしようと思う 
限られた時間と
可 ....
かこぉん・・・と靴音
軋む、非常階段


感情を言葉に変えた瞬間から
わたしは
燃えないゴミのように無機質な
存在に変わってしまうのだろう

語りすぎるのは
良くないことだ
見つ ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
仮面- nonya自由詩27+*12-1-6
生殖と発生- 佐藤章子自由詩7+*12-1-6
明日のドア_- 服部 剛自由詩12*12-1-6
石を隠しもちながら- 石田とわ自由詩7*12-1-6
【_嘆き……_】- 泡沫恋歌自由詩8*12-1-6
まどろみ- 石田とわ自由詩10*12-1-6
今日の空- 朧月自由詩512-1-6
溺れる人- そらの珊 ...自由詩13*12-1-6
叫び- 未完自由詩7*12-1-6
スワンボート- 灰泥軽茶自由詩6*12-1-6
甘酒の味_- 服部 剛自由詩8*12-1-6
サイコロ- まーつん自由詩9*12-1-5
- ジュリエ ...自由詩212-1-5
一粒の光- まーつん自由詩4*12-1-5
『幻』- あおい満 ...自由詩8+*12-1-5
日めくりカレンダー- そらの珊 ...自由詩7*12-1-5
即興(夜空への祈り)- 橘あまね自由詩1312-1-5
- 浩一自由詩612-1-5
きみの、ひとかけら- あ。自由詩17*12-1-5
追憶の岸辺- たにい自由詩612-1-5
たねあかし- 梅昆布茶自由詩1312-1-5
ともだちのかお- 朧月自由詩612-1-5
グミの木- 灰泥軽茶自由詩6*12-1-5
現状認識- beebee自由詩23*12-1-5
シンパシー- salco自由詩10*12-1-4
昇華- あぐり自由詩612-1-4
わたしはいわし- マフラー ...自由詩5*12-1-4
純粋- 吉岡ペペ ...自由詩312-1-4
かくれんぼに吹く風- たもつ自由詩412-1-4
静かなスクランブル- 銀猫自由詩18*12-1-4

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