土を盛る山がある
堪えきれないのは地表
雨水は迷に沿い斜面を削る
それでも汚濁を飲んできた
流れのない水は澱んでしまう
掻き混ぜれば底に溜まるだけで
腐蝕するのを待っていた
ここに湧 ....
きょうも西の空が豪勢だ

あしたは白髪のたぶん雨

長澤まさみが歌っている

弱気な悩ましが冴えない


廃工場で殺しあうぐらい

存在証明は誰かからの愛

見失うぐらい叫ん ....
愛しているという言葉
好きだと話している視線
気になるという仕草

全ては行方知れず
誰にも見えない皮膚に、
がりり、刻印を刻む。
刻む音すらも、
拙いが深いカーブを描いて、
誰にも見えない私の皮膚を
構築していく。
まるで彫刻のように、
私の胸に、
痛々しくも艶やかな ....
できる
でココアを溶かす
できないをハチミツ漬けにする
何も言わない
しーと指を立てるともういちどになる
わが子に伝えられることを
がさごそと探すよりも
整頓された背中から伝 ....
百数十年ぶりに里に下りてきた私は
あろうことか人間に狩られてしまったのだ

この老体を食べても美味しくなかろうに
あろうことか吊るされてさばかれてしまったのだ

私の臓腑の中で可愛がってい ....
美術館の展示物は
来館者のまなざしを食べる
じっくり詳細に見る来館者のまなざしを
ふんだんに咀嚼し飲み込んで
まなざしの味を吟味する
一般者の軽いまなざしは
スナック菓子のよう
 ....
陽を殺し
西の夜空を見上げれば
笑う月
たちまち臭気に囲まれ
三度深呼吸をする
頷けば、嗚呼、
、馬鹿野郎と一緒に眠る
掛け布団に遊ばれ
いま、それとなく終わる 。


 ....
 
思い出になったあなた

お願いだから あたいをよばないで

この一本道、途切れるまで



 
宙に浮かんだ多面体の器を
銀河の零した蒸留水が満たしている
捧げる願いは光線となり壁面を通過する
その中で胎児のようにうずくまり
あらゆる業と宿命を反芻したかった

見上げる夜空に散らばる ....
誰もいない中庭で
ときどき降り積もった雪が舞い
上がっていた
隅の方に穿たれた 小さな
穴の中では
随分前に置き忘れられた憎悪が腐りかけて
いる
行く宛を見つけるのは
そう難しくないの ....
ある時
私は気がついた

私は
鳥ではなかったと
羽ばたき方も
囀りかたも
思い出せない

確かに
飛んでいたはずなのに
しなやかな翼に風をはらんで
束の間の夕焼けに
淡く染 ....
社会人30年目
窓際っぽくなってきて
枯れ木のようですねと言われると
瓦礫だよと答える

達成感がない毎日
これではいけないと思いつつ
つい酒に手が伸びる

ある日リサイクルショップ ....
波立つ湖面は
薄い雲が駆ける空と
雪原が反射する
午後の日差しで
濁った銀色に 染められている

切り立つ山肌は
根雪まで吹き払われ
黒々とした 風の道を見せる

はるか上空 
 ....
単焦点のレンズをつけて
春を探しに出かける

低い雲が垂れ下がった街は
名前の無い色合いで
マフラーの内側の囁きは
聞き覚えの無い言語で

嫌なものは
ぼんやりとしか見えない
 ....
{引用=私は一篇の詩になりたい
それはたとえば路傍の風景

私は何も語りたくない
私としてのさびしさなど

私は私でありたくない
私にとって 私でありたい

私にどうして{ルビ彼=か ....
電子端末の光に目が眩んだ。

目玉は乾ききったまま
情報の波に飲まれ
いくら沈んでも底は見えず
ドットの粒の集合体だけが
跡切れもなく発光するだけだ。

自分はただ好奇心の流れ ....
散策の道すがら
  杖をつついて 卒寿が呟く

近頃になって
  つつじが丘の街はずれは 
新興住宅の建設ラッシュで
  昔の歩道のつつじの群が
めっきり粗野になっちまったと  

 ....
鍵穴を覗く。
覗くと誰かと目があった。
誰かには見覚えがあった。
きれながの、
左目だけが妙に大きい。
それは私の目だった。
鍵穴の向こうに、
もうひとりの私がいる。
そんなはずはない ....
 夜明け前の契りに心がざわついている。
 それぞれに瞳を持つ全身の細胞が私の眠りを妨げる。
 これはいけない。
 開いた目の奥で過去の夢を見てしまう。

 見慣れた天井の染みが蜘蛛の巣に ....
夜、センチメンタルな、意味のわかるような、わからないような、ありがちなのに、わたしだけのもののような、そんな言葉の群れをネットの海に放流した。
はるか遠くへと見えなくなって、海の量を増やすように泣い ....
いてくださる

まだ松葉杖をついていらっしゃる

声なき声などない

その声がきこえる

こころを動かすことのないように

いてくださる


ぼくはがらくたかもしれない

 ....
闇をのみこむものは
闇自身でも
ましてや光でもない

宇宙船テセウスは、いまも応答がなく
どこかの系に存在し、また別の彼方に向かっています

船内を這う、動脈(はいかん)
微かな明滅が ....
矢印をもてたなら
前へ前へ むけるでしょう

どんなに遅い歩みでも
いつかどこかへつけるでしょう

矢印ひとつもてたなら
空に投げてみるでしょう

遠く離れたあなたにも
みえるよう ....
風は密かに吹くだろう
人と人の間に

透明な橋は架かるだろう
この街の何処かで

濁った世間の最中にも
時折…虹はあらわれる
――千載一遇の<時>を求めて

今日も私は ....
この間虫歯があったので歯を削り落とした
そして 詰め物をした 歯
安かった 会計 受付嬢の冷淡な唇
彼女に恋人はいなかったとしてもそのネイルの光は冷たすぎた
私は彼女の美しさに見とれていただけ ....
言葉に質量があるかと問われれば
あるのかと問い返す。

あると仮定すれば、の話だが
その質量は意識と比例して膨張し
膨大なものとなり、ついには
意識の中枢に重くのし掛かる

言葉の中で ....
お金がほしい
お金がいっぱいほしい

お金がいっぱいあったら
私は安心して死ねるとおもう

死ぬために生きている
いつか 死ぬ
そう思うと私は
今日も安心して生きられる
・NEWDAYS

飛び降り
宙ぶらりんで嗅いだ春は
甘かったかな
苦かったな

コーヒーと海を混同したまま
電車はくさる肌の上を黙走していく



・ドーナツ

暴力 ....
 ひだまりの

冬に
春をおもうのは
にんげんだから

そもそも猫は
冬という言葉の意味を知らないから
まるくなってねむるだけ
ふゆ、と呼べば
ニャッと短い返事をするのは
冬、と ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
運河- アラガイ ...自由詩5*16-2-9
励まし- 吉岡ペペ ...自由詩516-2-8
Missing- 文字綴り ...自由詩216-2-8
- あおい満 ...自由詩13*16-2-8
ととのえ- かんな自由詩4*16-2-8
_里に下りた顛末_- くろねこ自由詩2*16-2-8
美術館- 葉leaf自由詩416-2-8
落日- アラガイ ...自由詩6*16-2-8
よばないで- 殿上 童自由詩16+*16-2-8
◎漂流の窓- 由木名緒 ...自由詩8*16-2-8
唐突に夜空がぼやけて見える- noman自由詩116-2-7
冬のうた- Lucy自由詩13*16-2-7
ガレキギター- イオン自由詩4*16-2-7
一瞬の影として- いねむり ...自由詩516-2-7
単焦点- nonya自由詩18*16-2-7
梢が春となる頃に- もっぷ自由詩616-2-6
ネットサーフィン- 自由詩5*16-2-6
老細胞の呟き①- 信天翁自由詩416-2-6
国旗- あおい満 ...自由詩416-2-6
前夜- ヒヤシン ...自由詩6*16-2-6
夜と海- 無地自由詩2*16-2-6
がらくた- 吉岡ペペ ...自由詩616-2-6
テセウス_(生体反応の設計)- 乾 加津 ...自由詩2*16-2-5
- 朧月自由詩116-2-5
ドアノブ___- 服部 剛自由詩416-2-5
安かった治療- 番田 自由詩416-2-5
取扱メモ- ……とあ ...自由詩716-2-5
- 朧月自由詩216-2-4
なにもかも- 平井容子自由詩816-2-4
冬すみれ- そらの珊 ...自由詩1516-2-4

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