伸びざかりの庭木にも負けず
        ぺんぺん草も群叢となって
       素っ裸の夏をオードしている
        セミのスケルツォに応えて

     なのに 老 ....
廻廊を二つもやり過ごすと以前の記憶は戻ってこなかった 。奥まった待合室には先着が何人か居て、そのうちの何人かは連れ添いの家族のようだ。しかし誰が患者で誰がそうでないのか、わたしには特に気にはならな .... けつまずいて転ぶ
ああいつもの夕暮れなのにね

見えないものに語る言葉
忘れてしまった暑い日です

行き着く先のわからない
遠泳に参加する僕は第三泳者です

通り雨地球をまわしてとお ....
雨でも降らねば詩はかけない
酒でも飲まねば詩はかけない

太陽を謳う人がいる
月を嘲る人がいる
雨を讃える人がいる
虹を喜ぶ人がいる

子供の頃に風船を飛ばした記憶がある
子供心に風 ....
大統領に投げられた靴を打ち返そうとして空振り スニーカー遠くへ投げてブラウスの空 坑道は閉じられた

この町の盛衰などは
年表に改めて書きくだすまでもない

わたしたちは身を染めるように
幾百の眼で見てきたではないか

鉱石と蔓草と共同墓地
その合間のくらしの ....
はるか
昔を向いているひとの
すべてが灯りと
なりますよう、
祈るわたしは
濁れるわたし
ひとごとみたいに
まったく淡い
時刻表

五本の指があるわりには
そこに受け取ら ....
花火のおとだけ聞いている

火災ビルからひとが落ちてくるような

ドスンとも

ガタンとも

なんとも言いようのない破裂音がする

夏の湿気とうごかない風

花火大会

浴 ....
工場の裏に生えた草を抜いていて思った
この国は何て豊かな国なのかと
何もしなくてもこんなに沢山自然に草が生える
知らない名の草が生える
1ヶ月でこんなに生えるなんて凄い生命力
しゃがんで ....
葡萄色のゼリーのような海と空は
きっと絵のように美しい 
いいえ きっと海の ほんとうは 絵なんかでは 表わせない
憶万の色と光と影を 海と空は もっているのだろうから

けれど わ ....
悲しまないか
青いマントにくるまって
月明かりを頼りに
この世から逸れていかないか
喜びなんぞ
どこかのだれかにくれてやる
悲しみの中でこそ
きみはすっかり美しい
ぼくのことばもぎらり ....
小さな青い駅で
列車を待っていた
朝の図書館に出かけて
行き先を調べてきたのに


真鍮のカランに しがみついている
蝉の抜け殻を見つけた瞬間
どこが あたしの行き先なのか
分か ....
  はきつぶされた靴は
  あなたの手にひろいあげられ
  鳶の影は 青い空を円の形に縫う
  午後、けれども其処彼処の綻びから
  光は果物のように落ちてくるのだろう
何処かで
私が燃えていても
抗議の自死でも
ミスタージャイアンツでもない
ただ暑すぎて
人よりちょっと多い
皮下脂肪が
自然発火しただけ
だから心配しないでね
そして
消火活動よろ ....
女は鍵をたくさん持っているから
いつも重いのだ

男は
穴をたくさんかかえているから
さみしがるのだ

女は鍵を
男へ差し出さなくてはならない
それがわかっているから
どこか冷めて ....
微量の毒が体を巡る
指先の痺れが保証する
狂気の時間

血球の日が暮れて月が昇る
ぶくぶくと
抑圧された
悪人の善心が
善人の悪心が
小人の大欲が
滲む

裏返り
また戻り
 ....
清水を昇る魚の群れに ひどく、眩暈がする

私は今日も 獣の肉を食べる
鳥の、豚の、牛の、或いは、ナニか、の。

理不尽にして一瞬に殺されたモノたちの
肉を焼き 血を焦がし
日 ....
女神の濡らした豊穣の大地が
一人の女性によって焼かれようとしている
陽炎は松明の炎となり
真昼の宴が裸の男を誘い催される
神々が降臨した幻
ひまわりは証として黄色で照らす
種を蒔く人よ
太陽が目覚める前から 満月が挨拶するまで
私を耕してきた人よ

私は情けない文字でした
いつも 対角線から汚いコトバで罵り
そして 平行線に並べられた
多種たち ....
見とれていた風の色が変わり
大きく揺れる大気
陰は葉の間をかすめて活きている
組まれた枝は立体を崩すなと囁き
丸めた幹のテレスコープ
尾根を鳥瞰したとき

落ちるような光

しかし天 ....
汗をかかない記号夜の公共団地群 すごく綺麗な声がしたので
見上げると
すぐ近くの
電線にとまっていた
小首を傾げては
同じリズム
同じ音程
同じ歌詞で
繰り返し歌っている
私には
聞き取れなかった
何て言ってる ....
道で猫がひかれている
内臓をぶちまけた姿でよこたわる
そこは子供たちの通学路で
水泳にでかけてゆく子供たちがいた

猫を横目で確認した子らは
ひそひそと話しながら立ち止まらずにあるいた
 ....
 遠く離れた
 名も知らぬ君に対して
 愛を感じるための
 口実なんてない

 人類みんな
 兄弟、姉妹だから、なんて
 そんな標語も、白々しいだけで

 だって
 兄弟げんかも度 ....
ドラムンベース 片耳で聴く
日常の心地よい雑音をもう片方の耳で聴く

私は両利きでバイリンガル
ドラムを叩きながら指揮をとる

 芸術に殺されない半端な安全圏
 一人旋風を創り満足して死 ....
窓の外では雀たちが木々の間を飛び交う
テレビからは泣き叫ぶ人々の声が聞こえる
このところの私は6種類の薬を飲んでいる
雀たち
テレビに映っている戦争の渦中にいる人々

皆生きている
生 ....
死ぬときに見る走馬灯の大半がアニメ のみこむほど
のどに毛がはえてくる
缶チューハイは
めぐりめぐる
血をおしとどめる
からから
血の笑い声がきこえる
ひとりになりたくないだけだろ
なをかえたいだけだ ....
 悲しみをとぼとぼ辿っていくと、駅のホームに辿り着いていた。なんだ、もう一度出発なんだ。そう気付いた時には、もう旅人の顔をしている。ホームには、自分以外の人影は見えない。柱に繋がれた雑種犬と、自愛に余 ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
丘の街で_⑩- 信天翁自由詩414-7-27
空白の館- アラガイ ...自由詩9*14-7-27
第三泳者- 梅昆布茶自由詩21*14-7-27
泡沫の詩- baby bird自由詩714-7-27
大統領に投げられた靴を打ち返そうとして空振り- 北大路京 ...自由詩314-7-27
スニーカー遠くへ投げてブラウスの空- 北大路京 ...自由詩614-7-27
朽ちてもいいんだ、この町は- 遙洋自由詩6*14-7-27
水の駅- 千波 一 ...自由詩614-7-26
花火のおと- 吉岡ペペ ...自由詩914-7-26
草茂る国- ichirou自由詩17*14-7-26
ゼリー色の夏- るるりら自由詩24+*14-7-26
悲しまないか- やまうち ...自由詩214-7-26
ひとつの夏に- 藤原絵理 ...自由詩514-7-26
綻び- 草野春心自由詩514-7-25
暑すぎて- 花形新次自由詩114-7-25
鍵を守る女- 朧月自由詩314-7-25
反転- DAICHI自由詩314-7-25
餓え- 為平 澪自由詩2*14-7-25
炎天- 乱太郎自由詩15*14-7-25
種を蒔く人へ- 為平 澪自由詩8*14-7-25
昇る雷- 水素自由詩6*14-7-25
汗をかかない記号夜の公共団地群- 北大路京 ...自由詩214-7-25
みたことない小鳥- Lucy自由詩13*14-7-24
道に横たわるもの- 朧月自由詩314-7-24
包み紙- まーつん自由詩11*14-7-24
架橋の踊場- 朝焼彩茜 ...自由詩12*14-7-24
真意- ichirou自由詩8*14-7-24
死ぬときに見る走馬灯の大半がアニメ- 北大路京 ...自由詩514-7-23
晩餐- あおい満 ...自由詩414-7-23
哺乳類の絶滅- やまうち ...自由詩4*14-7-23

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