身を動きもせず 見続けている 浮かぶ月

歩くのを辞めれば

聞こえてくるだろう

 彼女の歌声が

痛みや苦しみ そんなものは

はじめから 知らなかった

はじめから  ....
枯れた葉っぱのこすれるおとは雨のおとに似ている
かわいているのにぬれたおと
ざざあざざあ、ざあざあ、ざあざあ
もう袖をのばさないと指先ひえて
じぶんの温度もわかんなくなる

おひるまにも見 ....
言葉とは丁重に包んでお出しするものと
教わったようですができそうにありません

素直にと学校の掲示板にありますが
みなと仲よくのポスターが邪魔です

人を憎むほどの体力がなくて
人に流さ ....
ささやきは
一昼夜経つと酸化して
腐った猫の色になる

夜でもなく
朝でもなく
シャワールームでささやいて

悲しいことも
愛しいことも

流れる色にするために
シャワール ....
気まぐれな秋の風に
そそのかされた 紅の葉が
舞ってみせる


 こんな日は、人恋しくて
街へでる
舗装された道は あそこもここも
わずかに 傾いで見えて
私は、足の爪をとがらせな ....
やぶれた帆を持つ幽霊船のような障子から
指穴ほどの照準窓から目が のぞき

その目は 富士山麓の鸚鵡の帰りを待ち
わたしの逃げ場を俯瞰し

すべてのものが 見事に該 ....
海に似せた塩水の中で
アサリが生きている

暗い冷蔵庫の中で
触手を伸ばし
冬の海だと勘違いする

時々さみしくなって
ステンレスボウルの海底で
誰かを探してキュウと鳴く

わた ....
人差し指にけがをした
ごく一部のその指が
とたんに大きくなっている
心臓までもひきよせて
痛い 痛いと主張する

10本の指の一本が
大事なものにおもえてる
残りの指までいとしくおもう ....
軽いほんの出来心
出来心からのほんの道草
道草でしか会えない宝石
拾い集めてポッケにしまい
お家に戻って眺めてみたら
ためつすがめつしてみても
それらはただの石っころ
いつか詩人になれるなら

世界中を旅して回ろう
草原を駆ける羊たちの群れを
湖に映る青空の影を
収穫を願う人々の踊りを

感じたものを
感じたままに
言葉に紡ぎ出せるように

世 ....
砂埃の舞う通りを
風鈴屋が行く
わたしは手をとめ
格子戸の隙間から
そっとのぞく

リヤカーを引くのは
妙に血色のいい男
ほんとうは人買いなんだと
おかみさんが言う

色とりどり ....
葉は大きく強い自分を誇らしげに自慢していた

しかし親の細く貧弱な幹の太さを知ると

風で飛ばされ無いようにと力の限り握り続けるその親の姿が情けなくて

父を軽蔑した



細い葉 ....
木枯らしがふき始めた
九月の朝は
人ひとりいなくなってしまった静けさに包まれて
なんだかひっそりとしている

道を行く人はまばらで
自転車は そっと流れるカヌーのよう
普段騒がしい自動車 ....
松の根元に
腕を組んで眠る彼女である

彼女はここいらの生まれではない
こんなにも湿った(朝の)あぜ道のそばでは
彼女は豊穣なる火の国の生まれだ
だからよくしゃべりもするし
燃えたりする ....
お前はついに来なかった
その足音をどこかに葬り去ったままで
俺が自分の嘘を屠殺するこの広場まで
稲は刈られ 柿は熟し
だがお前は来なかった
来なかったという銀河を巻き
来なかったという未来 ....
人の世のかくも美しき

もつれ魂の上にも

雨ぞやさしく降りしきる

茨冠戴く盲のダンス

もし蛇が海ゆかば

鳴る鳴る山野の幾千里

万里の波濤をこえて南風が吹くとき

 ....
コーヒーを切らしたとして



私はコーヒーと少しの間別れるだろう



買い物に出かけるでもなく、まして買い置きなどという考えもなくて



消耗するものに心が付いて行かない ....
道の端っこに落ちていた

マグネット人形が

トラックぶおんの勢いで

わたしにひっつく

東南アジアの小さな島々

露店にぶらさがる毎日

ふとしたきっかけで

ぽろりと ....
誰にも苦しみや悲しみがある。
でも自分の価値を見出し
自分にしかできない事をして
悔いのない人生を送る

それが来世への希望になり、
最期には安らかに眠りに
付く事ができる。
気持ちだ ....
ガゼルは朝ライオンより早く起きなければならない

そうしなければライオンに食べられてしまうことを知っているから


ガゼルよ、走り出せ

ライオンよ、走り出せ

ぼくらよ、走り出せ
 ....
夢がないから今日も眠る

あの人にあいに
あの時に戻りに

後戻りも
泣くのも自由
もしかしたら
それが夢なのかもしれない

みんな眠る
夢をみるために
すれ違う街の灯りの
ひとつずつに誰かが生きている

つらいことも苦しいことも
嬉しいことも悲しいことも
誰にも言えないことも
あの灯りの下に集い

確かに存在するのに
永遠にそこに行 ....
ほどよく乾いた風が
前髪をもてあそんでも
頭の中に巣食った記号は
センテンスのようになびかない

不安が逃げ込んだ空が
どんなに晴れていようと
未来を踏み越してしまった靴は
もう行 ....
ぽろぽろぽろ
言葉がおちる

温かみのない言葉がおちる
刃物のようにとがっておちる
後悔と苦悩が降り注ぐ

冷たい言葉を君に投げた
君はきっと、泣いたでしょう
やがて来る明日を嘆 ....
殺していない私には
殺した感覚がどのようなものか
想像することができません

私は行為の後の苦痛を想う
殺人に固執した果てにある
自己保存のための自己切断

視界の底に確かにあった
 ....
冬の朝のフローリングは
薄い氷が張っている

朝一番に起きて
冷たい氷を踏むのは私の役目
ぱりんぱりんと音をたてて割り
かまどに火を入れ朝食を作る

陽が昇り
村人たちが起きる頃
 ....
犬に
おやつをあげました
これきり、と言うと
少し節目がちになり
それまで動いていたしっぽが
ぴたりと止まります

正直な犬
おまえは決して嘘をつかないから
嘘をつく人間は
失われ ....
素顔を布で覆った、恋人たち
鳥には雲がうかび、空が飛んでいる、鳥
これはパイプではない、とパイプを描く、イメージの裏切り
それらに題名を与えた、マグリットの顔は
青い果実に、隠されている

 ....
くたびれたスーツに

アルコールの臭気をまとい

頭髪はやや薄く

終電近くの電車に揺られ

汗の浮いた首を

大きく揺らしている

悲哀を帯びた

男と女

最寄り駅 ....
煙草をすっている間考えたんだ
天気の良い日ばかりでは無い事を

世界はちょうど良い硬さでバラバラにならずに済んでいるが
手綱を緩めたら僕をおいて走り去ってゆくことを

ちょうどバランスのと ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
知らない場所- nia自由詩212-10-22
[あきめくら]- 東雲 李 ...自由詩212-10-22
おなじいろのこども- 朧月自由詩312-10-22
シャワールーム- はるな自由詩412-10-22
シャネルno.68- 月乃助自由詩7*12-10-22
あなたにパイを投げる人たち- るるりら自由詩7*12-10-22
擬似世界- そらの珊 ...自由詩16*12-10-22
一の指- 朧月自由詩412-10-21
ポッケに仕舞った出来心- もっぷ自由詩512-10-21
いつか詩人になれるなら- 結城 希自由詩3*12-10-21
風鈴屋- そらの珊 ...自由詩8*12-10-21
紅葉- ぎへいじ自由詩18*12-10-21
九月の朝- 水瀬游自由詩112-10-21
彼女の来歴- オイタル自由詩5*12-10-20
- 葉leaf自由詩712-10-20
ある書簡- 高原漣自由詩2*12-10-20
- TAROぱっ ...自由詩312-10-20
マグネット人形- 灰泥軽茶自由詩8*12-10-20
生活の質(QOL)- ペポパン ...自由詩1012-10-20
ぼくらよ、走り出せ- 吉岡ペペ ...自由詩412-10-20
夢にあいましょう- 朧月自由詩212-10-19
車窓から- 中村葵自由詩1212-10-19
毎日が木曜日- nonya自由詩16*12-10-19
ぽろぽろぽろ- 三奈自由詩15*12-10-19
痺れ- 和田カマ ...自由詩3*12-10-19
冬の朝のフローリング- そらの珊 ...自由詩20*12-10-19
失われた私のしっぽ- そらの珊 ...自由詩7*12-10-19
(仮)- sample自由詩6*12-10-19
宴のあと- 三田九郎自由詩312-10-18
洗濯物は乾かない- 梅昆布茶自由詩1812-10-18

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