背に花の生えた猫が
午後の雨を待っている
二つに分かれた坂道の
曇に近い方を歩いてゆく


休み休み進むのは
花が重いからかもしれない
午後に夜にひとつ咲き
朝に昼に ....
   まばゆい光も届かない
   みどりの風もそよがない
   暗くて冷たい土の中
   眠る一匹のへび
   春の調べをなんときく
   小鳥たちのさえずりか
   隣で眠る種のうずきか ....
{引用=生きながらえて帰れば 非国民と呼ばれ
生きていたら 厄介者扱いされ
息をしていたら 珍しがられ
長生きをし過ぎると
見なくていいものまで見えてしまう

あなたの青春は何色 ....
真っ赤な嘘っぱちを
誰も見抜いてくれなかった

橙色の夕日にとろけそうな
もはや追う者もいなくなった
逃亡者の長過ぎる影

気味の悪い戯言を並べた
ノートの頁は哀しく黄ばんで

 ....
とんち=を
きかせる気化せる音の
訪う扉にビラ貼りませ夜

おにがそとならふくがうち
幕の内なら俵に握れ
にぎりめしなら胡麻ふりかけて
飯ませ冷ませ 鬼の居ぬ間に
金棒金網金物問屋の
 ....
 遥かに広がる大海原に自分の心を摺り寄せてみた。
 波の揺らめきは私の魂の鼓動と相まって、
 心地良くもあり、息苦しくもあり。
 気がつくと私は泣いていた。

 人はみな悲しみをその心の ....
冬が通りすがりに蜜柑をひとつ
窓辺へ置いてったようだ

不用意なこころはすぐ凍傷にかかってしまうから
ちょっとした季節の気遣いにも丁寧に礼を言おう

ざわざわとした毎日を蹴飛ばし
転がし ....
波に逆らい
櫂を失い
沖を漂う小舟
潮に流され
雨に打たれた
辿る術もない星に
影を照らす月
遠く雲は霞み
振り返れば七日目の陽が昇る
怨んでも
風は止まない
ここは深い海 ....
ビニールテントのテラスから遮断された人と人
店の中でこじれる男女の恋愛騒動が綺麗に片付くころ
会社のやり方が気に入らない中間管理職同士のマグカップは 
同じ濃さの苦さで話をかき混ぜ 飲み干すこと ....
 
言葉はいつも裏切るから

唇をあわせて

せめて、ぬくもりをちょうだい



 
          160131

明日からは2月だというのに
まだあの二人いがみ合っている
自民党と公明党のように
仲良くすれば良いのにと
野党再編成の行方を見守る
なにしろ
栄ちゃ ....
早朝の青空に
ふらり 浮かぶ
 白い満月

しんと 静まり返った
人々の意識の空白を突いて

薄白い筋雲たちが
丸く集まった 作りかけのまゆ玉

風に 解けてしまいそうな
はかな ....
希望だらけの言葉に隠した

不安や焦りを

君は抱えて歩いてる


くちびるを噛みしめながら歩く
帰り道は

光を影が隠す


不器用さゆえに
君も
孤独というの ....
連日の 真冬日にも
   番狂わせがある
      「小春日和」という

きっと
「宇宙」自身も
 時として 一服したいのだろう

こどもたちが
   確かな 日向を選んで
   ....
あなたが笑っている
あの頃とちっとも変わらない笑顔で
透明な手が拍手している
わたしの胸が温かくなる

あなたが俯いている
心無い言葉の礫に打ちひしがれて
透明な手が拒んでいる
わ ....
  蓬色の夜、
  つぶれた{ルビ褥=しとね}に居て
  夥しい数の接続詞らが
  わたしの躰の至るところで
  いっせいに哄笑をはじめたので
  何か 訳のわからない一塊の
   ....
はじめに鳴り響いたのは赤ん坊の鳴き声だった


ギャアギャアと泣く赤ん坊を抱きながら困り顔の母親がふたり


辻の西と東からやって来て


 ....
エグイ世間と理想の間に 弾かれた虹色おはじき
摩擦で汚れたスペックは 憂鬱を残し消えてった
アイツが姿を消す前日 小さく呟いた言葉も
一面飾った後直ぐ 月影に溶けて零に成った

正解不正解を ....
海流から海流へ
乱気流へ乱気流に
暇にかまけて遠方へ まるでからかう 音離し


あー、幾億駒 燃えている とどめ置けぬほど 美しく
あー、幾億戸が 終えていく 放ぽり出せる事 疎ましく
 ....
呼ぶ声の向こう側には
私はいない。
呼ぶ声の内側に私がいる。
声の内側は、
鮮やかな肉で、
血を吹きながら擦りきれている。

擦りきれた肉の隙間に入る風は、
冷たく心地よい。
無関 ....
通勤電車の厚い窓に
朝の光が 何層にも折りたたまれている

世界を遮断して 
許されたものだけが 透過してくる

見渡す景色が 放射状の光の道たちに
遠く近く切り分けられて
本当の姿を ....
ドロリ
ケーブルの中 濃密なインクが運ばれてゆく
末端で待ち受ける 退屈なひとたち 忙しいひとたち
虚無となれ合うための儀式
みんなハイになってる


眠れない 闇の一隅
不思議な薬が ....
 目の前にある現実を受け入れた時、
 世界がほんの少し明るく見えた。

 人の数だけ存在する悲しみを受け止めた時、
 ほんの少し自分の成長を実感した。

 苦しみを何でもないと思えた時 ....
キラキラの太陽の下 粒粒のサンゴ 咲いた
首飾りにするには ちょっと遅いね 君が言った

首元が 心許ないからなのか
その筋を 隠せるのかと 画策したのに
徒労に終わる

もう一 ....
窓の外の
雨の影に
音がないので
音がないので
部屋を満たす静けさが
宇宙の寂しさにつながってしまう


一人の時間を
刻む時計が
キックッ キックッと
決して分けられないはずの ....
時間と空間の摩擦音が
遠くから響いている

全ての自動車はエンジンを失っている
速度だけが鮮やかに残った

街灯は顔だ
化粧した美しい顔

雲は空の濁り
人は歩く樹木

外の匂 ....
旅人が蜃気楼に眼を奪われるとき
北極の海を渡る鯨の親子は水平線を越えた
ちから尽きて風が砂粒を運ぶ
まぼろしと磨きあげられた凸面鏡(レンズ)
囁きが星座を紡ぎ舵をきる
真夜中の帆先をみ ....
             160128

鬼の豆は大豆である
ダイズを焙烙で炒って
少し焦げ目が出来たかなと
感じた頃合いに火から下ろす
こりこりしてとても美味しい
鬼に食わすなんてもっ ....
勝てない
その勝負には勝てない
自分より劣っているから安らぐ
その気持ちには勝てない

劣っている人に寄り添って
生意気な態度を取られて腹立たしく思っても
やっぱり劣っているから
泣 ....
火がないのに
いつでも
沸きたてのお湯が出てくる
昔、むかし
食卓の上に
魔法瓶という魔法があった

ただいまと
帰ってくる
冬のこどもたちのために
とても温かい飲み物が
瞬時に ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
しずく_秘名- 木立 悟自由詩816-2-4
幕開け- 石田とわ自由詩7*16-2-3
白紙の回答_ーあなたへー- 為平 澪自由詩1116-2-3
虹の後始末- nonya自由詩22*16-2-3
を/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩5*16-2-3
胎動- ヒヤシン ...自由詩9+*16-2-2
蜜柑- 梅昆布茶自由詩11+16-2-2
海原- アラガイ ...自由詩14+*16-2-2
都女- 為平 澪自由詩10*16-2-1
せめて- 殿上 童自由詩15*16-2-1
両成敗が止まらない- あおば自由詩2*16-1-31
白い月- いねむり ...自由詩716-1-31
帰り道- 幸絵自由詩116-1-31
老細胞の呟き- 信天翁自由詩2+16-1-31
透明な手- nonya自由詩21*16-1-31
shitone- 草野春心自由詩516-1-31
だから音楽の心臓には悪魔と天使が棲んでいる- TAT自由詩6*16-1-30
思春期と云う名の歌- 颯太@自由詩3*16-1-30
こちら吼えいる- なけま、 ...自由詩216-1-30
- あおい満 ...自由詩516-1-30
車窓- いねむり ...自由詩316-1-30
ドリフターズ- 餅月兎自由詩9*16-1-30
ほんの少しで全て良し。- ヒヤシン ...自由詩6*16-1-30
珊瑚樹キス- 藤鈴呼自由詩5+*16-1-30
雨の窓- 豆腐小僧自由詩3+16-1-29
透明な通勤- 葉leaf自由詩316-1-29
惑星- アラガイ ...自由詩13*16-1-29
鬼の豆ください- あおば自由詩9*16-1-28
勝てない- 鵜飼千代 ...自由詩20*16-1-28
おとぎばなし- そらの珊 ...自由詩2316-1-28

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