いつになくぱっちり目覚め 
むくりと起きた僕は 
妻にお風呂セットの袋を渡され 
車のキーを廻し、アクセルを踏む。 

青信号の交差点で、すれ違う護送車。 
(青年達の母親は、今頃どうして ....
 
 
最初から、少年も
少女もいなかった
ただ、名前すらない、
願いのようのものが二つ、
風の中で
寄り添っているだけだった
大人ってばかだね
大人ってばかだね
そんなことを
 ....
ふしあわせを
全部抱え込んだようなふり
してさ
きみは息をしているみたいな
ことをいう

ひくつになって
誰かのせいにして
世の中のせいにして
いきていくのはしんどいね
 ....
夏、
空に近づく

心の中で緩やかに
時は流れる

相対性理論の誤ちに気付いた後
人は再び原子爆弾を落とす

それは宇宙から見れば
小さなかわいい線香花火 だから僕は

宇宙に ....
心臓の上に針の落ちる
展翅板で誇らかに 死んだモノたち
現代 死は 無知蒙昧の書き手が
自己憐憫を表出するコロキウム

冷静でいられない肩から上を
円錐で束ねるように押しとどめる
水に沈 ....
七月の家

窓から風が
緑の葉は揺れ
庭の木々も
風と戯れ
汗ばむ頬
七月の午後
珈琲はおいしく
壁の絵もうれしくて
全てのものが
涼しい唄をうたっています。
圧縮されたファイル
記憶という
過ぎ去った時間

遠くで花火の音
安全地帯からは
それをみることは叶わない

蒸れた熱が
蜃気楼のように、ゆらぎ
ここではない何処かへ連れていく
 ....
{画像=120721002547.jpg}



曇り空が雨になった
今日も外はたっぷりの湿気と
喉を締め付ける暑さだ
雨滴が大きくなって硝子を叩く

雫が流れていく
交差点は水煙 ....
毎晩の様に襲ってくる苦痛

夜は静かだ・・・

ただ眠りたい

それだけなのに眠れない

毎晩真夜中を彷徨って

見えない影と話をしてる

どうそ私を誘って

この空間から ....
街灯は静かに同じ夜を燃やしている
うすくかかった膜のような
どこにでもある話をしながら

特急を乗り逃して
ふてくされて爪を切っている
割と、大事じゃないような
そんなものに焦がれている ....
いいよおかしくなって
いいよ今日はおかしくなって
いいよ今日は死んだって
「わたしは唇にパスポートを咥えたマーメイド」
爪先立ちのマーメイド。

頭からカラカラ
生きてる、意味、カラカラ ....
過ごす時間がない
私に残された時間
もうこの世にいられない
時間が経ってゆく

チューブを咥え
電子音だらけ
皆が集まっている
顔が見えない

声だけが聞こえる
懐かしい声
も ....
 夢と同じに
  冷やされた
  あなたは個人

  支払の半分
  内科病棟に
  忘れました

黒 ....
黄昏時の青空に 
遠く聞こえる 唸り声

暮れゆく山の稜線に
赤く響く 叫び声

黒く染めゆく山肌の
静かに震える 樹々の声

天空高く呼びかける
言葉の辛さ 曖昧さ

生きる ....
あの人は風だった
緑の髪をなびかせ瞳の奥に、あれは
夜明けの光をたたえて 水のようにやわらかい
あの人は風だった
わたしを見つめて笑う 流れる雲を空を映して


あの人は草だった
やさ ....
西瓜の皮の饐えた
匂い

溶けかけたアスファルトの
執着

潮の香りで擦り剥けた
夜明け

逆光の中で振り返った
誰か

何処から剥がれ落ちたのか
皆目見当がつかない
 ....
音楽が僕達を奏でる
詩人が世界を創造し
画家が世界を色づけし
僕達の意志が宇宙を膨張させる
科学はよくできた物差しにすぎない
だが、その物差しもまた
世界の拡張に一役買っているのだが
人 ....
カーテン越し
割れ目から漏入する
ジリ・ジリ

漂白の化学作用に
包まれた部屋で
全色素は失墜する

/them/
それは

のような
しとしと、と梅雨の残り香が降っている。
季節はもう夏になったというのに。
雨は名残惜しげに降り続ける。
明日にはからからと日が照って、
水たまりを干からびさせるだろうに。
雨は ....
夏を待つ間
透明な
ガラスのコップに
冷たい水を注ぐ

満ちていく
満たされていく
透明な入れ物に
透明の中身で

夏が来る頃
どこからともなく
水滴が現われて
コップの魂を ....
忘れられた歌

幼い日の

遠い記憶と

優しい嘘


軽い眩暈と

心臓の鉛


どこまで潜ってゆくの

どこまで走ってゆくの


世界は等しく朝を迎えるけれど ....
うつが季節に負けそう
刺激を感じないのがカルチャーショック
昨日使わなれなかったモノに
何度トライしてもできなかったから
きれいに捨てるのってつれない
思うからできないのなら
「ロスト ....
首を吊るには低すぎる木の下で
少女は一人
空を睨んでいた。
役場から聞こえるサイレンが
夕焼け色ににじんで消える頃
やかましかったセミももういない。

――もういいかい

アジサイの ....
玄米のにぎりめし

噛めば噛むほど

味わいが湧き出

150円のちから


日本のちからを食っている

日本のちからになってやる

日本のちからが満ちてくる


玄米 ....
詩人となった今
薔薇の花をくわえ
ギターを掻き鳴らす
悲しみを胸に

時をさかのぼり
懐かしきよき時代を
思い出す。
傘をさし、歩き出す。

雨の日ばかりは続かない
未来に向かっ ....
苦いコーヒーを
噛みしめ
今を生きる
届かない言葉

子猫がミューと
ないた。
血を吐き
汗を流す。

最後の言い訳
一番大事なものが
一番分かり合えない
全てが思い出になる ....
 四月

空に舞う
傲慢なのかもしれない
あなたは僕を遠ざけて近づくことはない
風を伝って
光りを浴びせて
もう巡り合うことのないその瞬間々々
想うことでしか触れられない
あなたは
 ....
つばめの子はかわいくて
カラスは憎むだと
勝手なもんだね

よっぱらいじいさんは
くわれたトマトを捨てながら

泣きそうに
怒ってる
ゆるやかな稜線は日々の通奏低音と
重なって光や風の渡る今日を彩ってゆく

痛くなかったかい
首もげちゃったけど
どこまで転がってゆくんだろう

僕の通底器は結びつけることに疲れてしまって ....
うすっぺらな私はとにかく
なんでもいいから
そこらじゅうに溢れ落ちている言葉を拾う

うすっぺらな
紙に書かれているセリフを
ぺろりと舌に乗せて
呑み込む

うすっぺらな
スクリー ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朝の珈琲_- 服部 剛自由詩312-7-20
ボーイ・ミーツ・ガール(もうひとつの)- たもつ自由詩13*12-7-20
ことばのしずく- かんな自由詩7*12-7-20
夏は振り返らない- yamadahifumi自由詩212-7-20
うた(平出隆を讃えて)- 瀬崎 虎 ...自由詩312-7-20
七月の家- 生田 稔自由詩512-7-20
夏の鍵- そらの珊 ...自由詩15*12-7-20
夏の雨_/_浸透水- beebee自由詩27*12-7-20
効かない薬- 月乃 姫 ...自由詩412-7-20
とげの音- カマキリ自由詩612-7-19
カラカラマーメイド- 榊 慧自由詩212-7-19
7時間後- ペポパン ...自由詩5*12-7-19
ヌミノース- 和田カマ ...自由詩4*12-7-19
詩人- ……とあ ...自由詩9*12-7-19
緑の人- 石瀬琳々自由詩16*12-7-19
鈍痛の南側の季節- nonya自由詩22*12-7-18
スペース- yamadahifumi自由詩512-7-18
- 和田カマ ...自由詩2*12-7-18
- 田園自由詩212-7-18
初蝉- そらの珊 ...自由詩23*12-7-18
心臓の鉛- 永乃ゆち自由詩15*12-7-18
廃」「廃棄物- アラガイ ...自由詩11*12-7-18
かくれんぼ- 亜樹自由詩712-7-17
にぎりめしの朝- 吉岡ペペ ...自由詩312-7-17
傘がない- ペポパン ...自由詩5*12-7-17
最後の言葉- ペポパン ...自由詩3*12-7-17
四月- 乱太郎自由詩21*12-7-17
きらいな鳥- 朧月自由詩212-7-17
線分上のアリア- 梅昆布茶自由詩1212-7-17
言葉拾い- 灰泥軽茶自由詩8*12-7-17

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