ヒラリヒラリと舞う花も
雨に濡れて くったり萎む時間帯

朝顔 昼顔 夕顔と
ずっと眺めていられないから 美人は得なのね
印象的だから
すっと視界に入ったまま
脳裏の奥深くに蠢いたま ....
僅かに傾いた椅子が軋む
陽溜まりから肋骨を取り出し
沈んでゆく西日を突き刺し
半熟卵の月を呑み込んだ

蛇の鱗を舵に襞は薄く透き通る
大きな川の真ん中で溺れ
死んでゆく指先の硬化された皮 ....
猫と月は
もともとおさななじみなのに
とおく離れてしまって
それでも
月の胸に猫の痣があるように
猫の瞳に月がいる

ぼくがおきているあいだは
そっぽ向いてるのに
眠りにつくころ
 ....
寝起きに熱いココアを一杯、これから朝を迎えます。
あなたに吹く風を私にも分けてもらえませんか。
春の嵐のような昨日をすーっと忘れてしまいたいのです。
 
雲の多い朝ですね。
 ....
つらつらと
ただ文字が書きたくなる

伝えたいメッセージなどないけれど
胸が疼く
いや喉のあたりか
腕か指先か掌か
左足の第四趾ではないだろうか
それとも蟀谷
はたまた膕
嗚呼
 ....
世界へつながる大穴が開いて
手を摑んだら飲まれて心が腐った

心が腐れば
ケモノは生きるだろう、と

代弁者がただ不安を配り歩いて

代弁者はなぜ自分に穴をあけながら
人の心を泣かせ ....
母さんがせっかく作ったんだ食べて行け

父のひとことに逆らえず
しぶしぶ食卓についた君は
スープを一口
口に入れると
涙をこぼし
絞り出すような声で
ごめんなさい
と言った

 ....
背を向けた時計との会話
雨のむこうの夜は赤く
音の径を
少しだけ照らす


指の鋏で
切る仕草
切りたいものを
切れない仕草


溝が 淵が
永く暗い 一本の ....
ワンカップのミルク
おどらされた花かんむり
つまびく糧は
ひとさじの砂糖
さらさらと
ながれるのは
、刻


やわらかなちぶさ
ならべて
そらをさかさまに
およぐせいし
 ....
熱に浮かされて
ひとりで居る間
私たちの上空を
留めていた骨が

  溶けだし
  また骨に
  戻るまでの
  湿度を保つ

鳴りだす私を/連れ戻す
架空のお前の声が聞えて
 ....
公園で

夜のベンチで

おとこがきもちを冷ましている

仕事や人間やじぶんも含めたまわりや未来

おとこがきもちを冷ましている

夜のベンチで

公園で


何度みつめ ....
不思議の森を歩く

ぼくの世界は既視感でみたされ
ぼくの記憶は整理されてたたずむ

ぼくの未来は予感され
ぼくの狂気はひた隠しにされて

ぼくの愛は調整され
ぼくの調理器は壊れている ....
夜のまぶたは
だんだんに重くなる
(誰かの優しい手で撫でられているから)
歯磨きのミントの香りもなくして
完全にこの世界が閉じられて
安らかな眠りを得るまで
安らかな死というものを
ふと ....
まだまだ
暑さが足元から
いなくなってくれない
晩夏の午後
彼女を乗せて
近所の海岸へ
浜辺に降りて
無邪気に波飛沫と
戯れる彼女を尻目に
広がる水平線を
瞳の奥に詰め込んでみる
 ....
触れれば雨の刃
稲妻の涙
ところせましと息ふきかけて
影の無い真昼に指を降ろす



暖かく 冷たく
慈悲もなく 是非もない
ひとさしゆび
ひとりの入れ物


 ....
  海綿じょうに
  たわんだ 個室たちが
  アメジストの夜におぼれた

  櫂は
  まっぷたつに折れて
  歌うだけになった……舟
  ことばではないわたしたちと
  わ ....
死にたくはない蛇も
野山の小さき神として生きていれば
その水性高き躰を痛めつけることもなく

死にいそぐおろかなやつとして
(想像上の)指をさされることもなく
泣けない赤い目をぬらし
最 ....
生まれたばかりの朝に
人々の小さな営みの息づかい
まあたらしい魂の叫び

生まれたんだな
なにかが
よろこびも かなしみも
よちよち歩き

疲れきった夜までは
まだ時間があるようだ ....
全てのアダムとイヴの為に世界は存在する

大概の統治者は傀儡で病気だが
気楽に生きることもできる

花の好きなきみは
禁断の林檎の花を摘み取ったかもしれないけれど

それは時効 ....
   わたしもそれなりに
   大きな別れを経験したことがあるけれど
   それらすべてに共通しているのは
   ライオンがいた、ということだ

   動物園が舞台であるわけでも
    ....
 多摩南野に吹く風が透明度を増してゆく。
 秋が季節の扉を開ける。
 時の歩みに歩幅を揃えると、
 あっという間に歳をとる。

 嬉しい時、私は笑う。
 悲しい時、私は泣く。
 楽し ....
ね、ころがる土のやわら、かさかさ、さして枯れ草に、お、ちる影のはな、つけて、に、おいすぎる、肩、ハ、かがないのは儚いでしょうか細いあしがない土を掘り起こす私を夢に気づかせたのはひとでなし臭い、 .... 話しかけてくるものを
拒む理由は特に無い



だが会話には風が無い
実ばかりあって花が無い
わたしの波長は沈む陽に重なり合って
ポチの波長は雑踏の音を消す

あなたの波長は銀河の渦から生まれ
冬の波長は生まれいづる幹の芽

わたしの波長はノイズのようで
あなたは綺麗 ....
兄の夢を
たまに見る時がある
5才の時事故で亡くなった
まだ自動車も珍しく
交通法規も今ほど細かく定められてはいなかった
交差点の真ん中で箱のような台に立ち
口にホイッスルをくわえた警 ....
静かな佇まいのその本を眺め
どうしたものかと悩む毎夜
恐る恐る手を伸ばし
紙の感触を確かめるかのように
つかみ私の近い所に引き寄せる

一連の動作を繰り返し続ける
まるで誰かに指示されて ....
壁にも 空いた、うすぐらい
 あることに気づかれず
探せば見つけ出すことができる
半ズボンが壁から抜け出してくる
小学校のひび割れた校舎
 蹴られる背
水の張った校庭
町工場の錆びたトタ ....
数をかぞえて川まで来たよ
回転木馬は考える
きみはガリガリ苦しくて
きっと神さま軽蔑だ


かんざし付けた観光ガール
カード片手にガイドする
こちらにござるは金華山
来る日も来る日も ....
{引用=   The Evening Prayer}


だんだんみじかくなる

{ルビ滴=しづく}よりも


もうきこえません


うけとつてく ....
朝が来たらしい

いつのまにか雨の調べは遠ざかり

ぼんやりと明るい
そして
うっすらと温かい

光が温かいのは
きっと誰かが決めたこと

光が遠ざかれば また
冷たい闇に抱か ....
ただのみきやさんのおすすめリスト(14211)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鮃__ひらめ- 藤鈴呼自由詩2*17-10-15
冬籠り- 黒崎 水 ...自由詩217-10-14
猫が月と会話をするためのいくつかのピース- AB(な ...自由詩5*17-10-14
朝メール- ヒヤシン ...自由詩8*17-10-14
筆者- 坂本瞳子自由詩2*17-10-14
無題- ◇レキ自由詩2*17-10-13
ミネストローネの秋- Lucy自由詩17*17-10-13
ふたつ_離れて- 木立 悟自由詩317-10-13
精飲- むぎのよ ...自由詩11*17-10-13
五月には枯れる花- 伊藤 大 ...自由詩317-10-13
おとこがきもちを冷ましている- 吉岡ペペ ...自由詩1317-10-12
不思議の森を歩く- 梅昆布茶自由詩1417-10-11
出航- そらの珊 ...自由詩18*17-10-10
水平線- 寒雪自由詩217-10-9
ひとつ_のばす- 木立 悟自由詩317-10-9
個室たち- 草野春心自由詩217-10-8
蛇の彼女- 秋葉竹自由詩417-10-8
- 星丘涙自由詩16*17-10-8
アダムとイヴの王国- 梅昆布茶自由詩617-10-7
サヨナライオン- やまうち ...自由詩3*17-10-7
平凡な詩- ヒヤシン ...自由詩6*17-10-7
墓の土を掘り起こす犬の夢を見た/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩2*17-10-5
ノート(54Y.9・29)- 木立 悟自由詩217-10-4
波長- 乱太郎自由詩12*17-10-4
ジョージの妹- Lucy自由詩7*17-10-3
本とは- 小川麻由 ...自由詩2*17-10-3
壁にも_空いた、うすぐらい- 光冨郁埜自由詩517-10-2
きっとカジュアル- 白島真自由詩14*17-10-2
晩祷- 石村自由詩12*17-9-30
柘榴の国のお姫さま- そらの珊 ...自由詩13*17-9-29

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